【2023年最新版】混雑しない京都の紅葉穴場スポットおすすめ40選
目次
京都の、人が少ない紅葉穴場スポットの2023年最新版です。
40スポットを、穴場度でS,A,B,Cにわけて一挙紹介します。人が少ない穴場度SはWEBでも紹介されるのが稀な、MKタクシーが本気で選んだ選りすぐりの紅葉スポットです。
京都の紅葉シーズンというと、紅葉を見に来たのか人を見に来たのかわからないくらいの大混雑で知られます。混雑する場所は敢えてはずそうという京都通はたくさんいらっしゃいます。
2023年の京都はコロナの影響もなくなり、インバウンドが戻って来たことにより、有名スポットでは混雑が予想されます。
しかし、京都には本当に誰も知らない、知られざる「人が少ない紅葉穴場スポット」がたくさんあり、毎年私たちも勉強を続けています。
そのなかから、本当は教えたくない、とっておきの人が少ない穴場スポット40ヶ所を紹介します。
ただし、混雑とは無縁の静かな穴場スポットが悪い意味で賑わってしまうことは本意ではありません。
紅葉穴場スポットに行かれる方は、そっと静かに拝観していただくようお願いいたします。
対象エリアは、京都府内のうちMKタクシーの営業区域である京都市以南です。
穴場とは対極の定番スポットがずらりと並びますが、MKタクシーの観光ドライバーが選んだベスト紅葉スポットもあわせてご覧ください。
ぶっちぎりの1位は、あのお寺です!
紅葉ライトアップにテーマを絞った紅葉スポットランキングです。
洛中の人が少ない紅葉穴場スポット5選
京都の紅葉スポットが集まっているのは、東山や嵐山嵯峨野など山ぎわにある郊外です。
比較的寒暖差のある山ぎわは紅葉も鮮やかに色づきやすいのですが、京都の中心部である洛中にも知られざる、人が少ない穴場の紅葉スポットがあります。
美しい紅葉を楽しめるのに、本気で驚くほど混雑しない穴場の紅葉スポットを5ヶ所紹介します。
① 京都仙洞御所(せんとうごしょ)〈上京区〉
宮内庁が威信をかけて整備する皇族宿泊所の庭園
上皇の御所として江戸時代初めに造営された京都仙洞御所は、今も皇族が京都に帰られた際に宿泊をする、現役の施設です。
それだけに、宮内庁によって細部にいたりまで手間暇かけて手入れがされています。
しかし、施設の性格上あまり紹介されることのない紅葉の穴場スポットです。
京都にある修学院離宮、桂離宮と同じく、京都仙洞御所はガイドツアー形式の紅葉スポットです。
自由に見られないのは面倒だ、と思うかもしれませんが、宮内庁の職員さんが、楽しくガイドしてくれます。
京都仙洞御所の参観は定員制なので、混雑とは無縁の穴場の紅葉スポットです。
コロナ禍中は定員を2~3割程度に絞られていましたが、行動制限が完全に撤廃されたことにより、2023年5月に従来どおりの定員となりました。
穴場ながら、定員拡大により参観できる可能性も大いに上がっています。
ガイドをしてくださるのは、宮内庁の職員の方々です。もちろんガイド専属というわけではなく、宮内庁の職員として皇族や国賓の対応等を含めて様々な業務を経験してきた方々です。
宮内庁職員も、京都仙洞御所の四季を通じてもっとも美しいのは、紅葉シーズンだと口を揃えます。
池に映った紅葉をはじめ、池をぐるりと回ると、美しい景色がどんどん目に飛び込んできます。
いろいろとすごい京都仙洞御所ですが、驚くべきなのは外が見えないことです。
京都のど真ん中の京都御苑内にある京都仙洞御所ですが、庭園からは外の建物は一切見えません。驚くべき京都の紅葉穴場スポットです。
木々の向こう側には、大文字山など東山の山並みが見えます。
中心部にいながら、全くの別世界が広がります。まさに穴場紅葉スポットです。
厳しい高さ制限と、計算しつくされた樹木の剪定によって、このような奇跡が実現しているのです。
京都仙洞御所の参観は、北池と南池の回りをぐるりと回ります。60分立ちっぱなしで歩き続けます。
飛び石や石橋の上を歩く部分もあるので、歩きやすい靴で行きましょう。毎年、石橋から池に落ちる人がいるそうです(と宮内庁のガイドの方から聞きましたが、事実かどうかは不明です)。
例年、京都仙洞御所の紅葉がピークを迎えるのは11月20日前後で
京都市内にしては、結構早めに見頃を迎える穴場の紅葉スポットです。
穴場度 B
京都仙洞御所は修学院離宮、桂離宮と並んで宮内庁の管轄する庭園ですが、知名度は修学院離宮、桂離宮と比べるとやや低めの穴場です。
しかし、京都の中心部にある京都御苑内というアクセスの良さから、京都仙洞御所の参観は修学院離宮や桂離宮以上に狭き門です。
かつては紅葉シーズンの京都仙洞御所は、高倍率の抽選を通ってようやく見られる幻の穴場でした。
今は京都仙洞御所も当日参観もはじまり、11時開始の当日参観受付に並びさえすれば紅葉シーズンでも京都仙洞御所の参観ができる可能性が高いです。
このような京都仙洞御所の美しい庭園を無料で見られるのは、驚くべきことです。
ガイドブックに掲載されることもまれな穴場紅葉スポットなんですよ。
2020年~2022年の紅葉シーズン中の京都仙洞御所は、当日参観枠は20名(10名×2回)という狭き門になっていました。
コロナ禍中で外出する人も少なかったとはいえ、かなり難易度が上がっていましたが
2023年の紅葉シーズンを迎える京都仙洞御所は、105名(35名×3回)と5倍以上に増えました。コロナ禍前の水準に戻っています。
紅葉シーズン以外は意外と簡単に行けてしまいますが、紅葉シーズンはそういうわけにはいきません。
好天の週末ともなれば、当日拝観券を求める大行列は必至で、激しい当日参観枠争いが予想される穴場です。
遠方からお越しになる方でスケジュールが分かっている方は、事前に郵送申し込みやインターネット申し込みでご予約することをお勧めします。
京都在住であれば、3ヶ月前の月の1日(11月であれば8月1日)に京都御苑内にある京都事務所参観窓口に並ぶという手段もあります。
しかし、紅葉トップシーズンの希望の日に参観するには、窓口が開く8:40より前から並ぶ必要があります。
当日参観枠は、前日には空き人数が宮内庁の参観案内ホームページに掲載されるので、確認してみましょう。
京都仙洞御所当日参観の受付は11時からですが、紅葉トップシーズンは平日でも10時にはすでに行列ができていて枠がいっぱいということもありました。
天候によっては、11時に行っても空きがあることもありますが、こればかりは運しだいです。
しかし、当日朝になって好天を確認してから出かけられるのは何よりも魅力です。
2023年11月4日に京都仙洞御所を参観した際は、好天の三連休中日にも関わらず参観枠にはかなり余裕がありました。
以前は京都が付かない「仙洞御所」という名称でしたが、令和の代替わりと同時の2019年5月1日に「京都仙洞御所」に改称されました。
仙洞御所とは、本来上皇の御所を指します。上皇陛下の御所としての仙洞御所が東京に設けられることから、区別するために京都仙洞御所になりました。
なお、上皇陛下は、高輪(たかなわ)皇族邸を仙洞仮御所として使用したあと、2022年4月に赤坂の仙洞御所へと移られました。今は単に「仙洞御所」と言うと、赤坂の御所を指します。
仙洞御所は京都仙洞御所のように一般公開はされていません。
せっかくなので、いつかは京都仙洞御所に移って欲しいですね。(でも、そうなったら参観はできなくなりそうですが)
参観情報
参観時間 | 13:30,14:30,15:30 (当日参観の場合。2022年は14:30の回はなし) |
休止日 | 月曜日(休日場合は翌火曜日) |
参観料 | 無料 |
TEL | 075-211-1215 |
住所 | 京都市上京区京都御苑2 |
アクセス | 地下鉄「丸太町」より徒歩で13分 |
公式ホームページ:宮内庁参観案内:施設情報:京都仙洞御所
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② 妙覚寺(みょうかくじ)〈上京区〉
MKのトップドライバーが「ほんとうは内緒にしておきたい秘密の穴場」
紅葉シーズンは混雑する京都ですが、普段と変わりない西陣界隈にある人が少ない穴場の寺院です。
MKタクシーで最も有名なドライバーである中村壽男が著書「とっておき京都(祥伝社)」で、紅葉の「秘密の穴場」として妙覚寺を取り上げました。
それほど評価の高いのに、混雑とは無縁の穴場紅葉スポットです。
京都西陣の寺之内界隈は、豊臣秀吉の京都改造により、日蓮宗(法華宗)の大寺院が集められました。
格式高い寺院が並びますが、観光スポットとしてはいずれも穴場で、
建ち並ぶ日蓮宗の寺院の中でも、紅葉の名所として知る人ぞ知る穴場なのが妙覚寺です。
妙覚寺の本堂庭園は「法姿園(ほうしえん)」と称さています。
苔地にモミジを植えただけのシンプルな庭園で、”あるがままで美しい”という法華経の教えを表しているそうです。
緋毛氈(ひもうせん)の上に座り、静かにお茶と茶菓子をいただきながらぼんやり紅葉を眺める時間は至福です。
こんなに人が少なくていいんだろうか、と感じてしまう紅葉の穴場スポットです。
紅葉の見頃は11月中旬~12月初めごろです。
平坦な市内中心部にあるので、京都でもやや遅めの紅葉穴場スポットです。
妙覚寺の紅葉は、ピーク時はもちろんのこと、散り始めた時期も見事です。
真っ赤な紅葉が法姿園に降り積もり、まるで絨毯のようになります。
縁側の緋毛氈(ひもうせん)に負けない赤さがとても美しいお庭になります。
穴場度 B
2017年からは、紅葉ライトアップも始まった混雑しない穴場スポットです。
早速行ってみましたが、京都の紅葉トップシーズンの週末でも、美しい紅葉ライトアップを貸切状態で楽しめたりするくらいですから驚きです。
その後、年々観光客は増えてきてはいますが、紅葉ライトアップをずっと続けてもらえるのか心配なくらいの穴場スポットです。
穴場ではありますが、MKタクシーの観光ドライバーらを対象に2021年に行った「紅葉ライトアップおすすめスポット調査」では、妙覚寺は12位にランクインしました。
他に名だたる紅葉ライトアップスポットが並ぶなかで、穴場の妙覚寺が高く評価されています。
「とにかく空いている」「本当の穴場」「落ち着いて楽しめる」と、穴場として大人気です。
妙覚寺は、まさに知る人ぞ知る素晴らしい紅葉ライトアップスポットの穴場なのです。
紅葉穴場スポットといえば、この紅葉の美しさをもっと知ってもらいたいという思いと、知る人ぞ知る穴場のままであって欲しいという葛藤があります。
しかし、妙覚寺はもっとたくさんの人に来てもらい、末永く紅葉ライトアップを続けていってほしいと思える人が少ない穴場のお寺です。
穴場の妙覚寺ではありますが、歴史ある格式高い寺院です。
妙覚寺は若かりし頃の斎藤道三が修行を行った寺院としても知られます。
近年の研究によると、妙覚寺にいたのは斎藤道三ではなく、父の長井新左衛門尉であることがほぼ明らかになっています。
それでも、道三の父が修行をしていた可能性があり、少なくとも確実に道三の息子である日饒(にちじょう)上人が妙覚寺の住職を務めるなど、道三ゆかりの寺院であることには変わりはありません。
道三も今は京都を代表する紅葉穴場スポットになっていると知ったらびっくりするかもしれません。
拝観情報
秋期紅葉特別拝観
開催期間 | 2023年11月3日(金)~12月3日(日) 11月13日(月)、14日(火)は拝観休止日ライトアップ 2023年11月15日(水)|~12月3日(日) |
受付時間 | 10:00~15:30(受付終了15:00) ライトアップは18:00~20:00(受付終了19:30) |
拝観料 | 中学生以上 800円 小学生以下 無料 |
TEL | 075-441-2802 |
住所 | 京都市上京区下清蔵口町135 |
アクセス | 地下鉄「鞍馬口」より徒歩10分 |
公式ホームページ:妙覺寺(みょうかくじ) | 【八本山を巡る】 八本山ガイド 妙覺寺や妙顕寺などお寺の歴史やアクセス、イベント情報をお届けします。
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③ 妙顕寺(みょうけんじ)〈上京区〉
インスタ映え間違いなしのカラフルな紅葉ライトアップ
妙覚寺の南隣の妙顕寺でも、同時期に紅葉ライトアップが行われる穴場です。
妙顕寺は京都でも最も格式の高い日蓮宗系の寺院ですが、突き抜けた感じのカラフルな紅葉ライトアップが魅力の穴場紅葉スポットです。
シンプルな庭園をシンプルにライトアップする妙覚寺とは趣きが異なっており、妙覚寺と続けて観ても見飽きてしまうことはありません。
どちらも穴場の紅葉スポットです。
拝観料が必要な「四海唱導(しかいしょうどう)の庭」という方丈庭園だけではなく、誰でも入れる山門や本堂など境内のいたるところで紅葉のライトアップが行われています。
四海唱導とは妙顕寺の別名です。京都で初めて本格的な日蓮宗寺院として開かれた妙顕寺が、世界中に日蓮宗を広める拠点となるよう期待されていたのです。
本記事ではライトアップ中の写真しか紹介していませんが、昼も美しい紅葉を楽しむことができる穴場であることも付け加えておきます。
昼も人が少ない穴場らしく、あまり人の姿もなくゆっくり静かに拝観できます。
今後も続いて欲しい美しい紅葉スポットですが、妙覚寺同様もっと多くの人に訪れて欲しい、人が少ない穴場スポットです。
紅葉の見頃は11月中旬~12月初めごろです。
穴場度 A
もともと知る人ぞ知る紅葉スポットであった妙覚寺より、さらに人が少ない穴場度は上です。
紅葉シーズンでも昼も夜もびっくりするほど観光客は少ない穴場です。
2017年~2020年は、妙覚寺、妙顕寺に加えて本法寺の三ヶ寺で紅葉ライトアップが実施されました。2019年には本法寺に加えて妙蓮寺が参加しました。
いずれも寺之内界隈にある日蓮宗系の格式高い本山寺院です。そして、穴場紅葉スポットです。
2023年秋の特別拝観ライトアップは11月18日(土)~12月10日(日)の予定です。
妙顕寺では、大混雑する東山エリアの紅葉ライトアップに比べて落ち着いた雰囲気のなか美しく照らされた紅葉を鑑賞することができます。
穴場ならではの楽しみです。
妙顕寺は、女性限定の宿坊も運営しています。
素泊まりのみですが、6,200円で妙顕寺に宿泊できます。
もちろん朝のお勤めに参加することもできますし、写経体験もできます。
京都に宿泊される女性の方は、ぜひ妙顕寺の宿坊も検討してみてください。
お寺に泊まるというのはそれだけでも貴重な体験になることかと思います。
拝観情報
TEL | 075-414-0808 |
住所 | 京都市上京区寺之内通新町西入妙顯寺前町514 |
アクセス | 地下鉄「鞍馬口」より徒歩9分 |
秋期の特別拝観ライトアップ
開催期間 | 2023年11月18日(月)~12月10日(日) |
受付時間 | 18:00~20:30(最終受付20:00) |
拝観料 | 800円(中学生以上) |
公式ホームページ:日蓮宗 大本山 – 日蓮宗 大本山 妙顯寺 公式サイト
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④ 本法寺(ほんぽうじ)〈上京区〉
2023年の紅葉ライトアップは開催されません。
フォトジェニックないろとりどりの紅葉ライトアップ
妙覚寺、妙顕寺に続いて本法寺のライトアップです。
すぐ目の前が裏千家の今日庵(こんにちあん)、斜め向かいが表千家の不審菴(ふしんあん)という、なかなかすごいところにある穴場紅葉スポットです。
特別拝観期間には、境内のモミジやサクラの紅葉が赤や青など色とりどりにライトアップされる穴場です。
本法寺といえば、国指定名勝の庭園「巴の庭」です。総合芸術家として知られる本阿弥光悦(ほんあみ こうえつ)が作庭した庭園として知られます。
巴の庭の木々が青や赤にライトアップされます。
ただし、巴の庭はほとんどが常緑樹のため、厳密にいうと紅葉ライトアップではありません。
穴場度 B
穴場度としては、妙覚寺より上で妙顕寺に匹敵します。
ただし、妙顕寺とは異なり、昼間は常時拝観を行っているという点と、常緑樹が多く、案外紅葉は少ない点を考慮して、Bとしました。
拝観者の人数でいうと、妙覚寺や妙顕寺よりもさらに少なめです。寺之内界隈でも穴場中の穴場の紅葉スポットです。
拝観情報
拝観時間 | 10:00~16:00 |
拝観料 (庭園・宝物館) | 大人 500円 中高生 300円 |
TEL | 075-441-7997 |
住所 | 京都市上京区小川通寺之内上ル本法寺前町617番地 |
アクセス | 地下鉄「鞍馬口」より徒歩15分 |
秋期特別展示
開催期間 | 2023年11月1日(水)~12月10日(日) |
受付時間 | 10:00~16:00 |
公式ホームページ:本山 叡昌山 本法寺
⑤ 朱雀の庭(すざくのにわ)〈下京区〉
本当の鏡のような水鏡に映り込む鮮やかな紅葉
2019年4月には梅小路京都西駅が開業し、京都水族館に京都鉄道博物館に新しいホテルが続々建設中で、今熱い梅小路エリア。
梅小路公園内にある朱雀の庭は、そのど真ん中にある人が少ない穴場紅葉スポットです。
朱雀の庭は京都水族館の西側、京都鉄道博物館の東側に位置します。
秋には朱雀の庭で「梅小路公園 紅葉まつり」として紅葉ライトアップも行われます。ライトアップは昼間以上に穴場となります。
2023年は11月10日(金)~26日(日)に開催されます。
朱雀の庭の紅葉のみどころは、水面に映った紅葉の景色で「水鏡(みずかがみ)」といわれます。
同じような趣向を売りにした紅葉ライトアップは他にもありますが、朱雀の庭では設計や材料の選定段階から美しく映るように独自の工夫がされています。
インド産の黒御影石に、水を1cmだけ張ることで、この美しい水鏡を実現しているのです。
水面への紅葉の映りの鮮明さは他の追随を許しません。知られざる穴場のライトアップスポットです。
水鏡には、写真を上下さかさまにしても気付かないくらいきれいに紅葉が映ります。
「逆さ紅葉」として穴場の撮影スポットです。
例年は三脚の使用もOKという珍しい紅葉スポットですが、20時までは使用禁止です。
20時以降は三脚使用可ですが、混雑状況によっては使用不可となるのでご注意ください。
三脚なしでもカメラの設定次第では、逆さ紅葉を撮影可能です。
混雑とは無縁の穴場のため、ゆっくりカメラの設定をあれこれいじることができます。穴場でしかできないことです。
園内には150本のモミジが植えられており、逆さ紅葉だけでなく美しい紅葉を楽しめます。
紅葉の見頃は11月中旬~12月初めごろです。
穴場度 A
京都の作庭技術の粋をこらして作られた広大な美しい庭園ですが、紅葉シーズンのライトアップでも人が少ない穴場でかなり閑散としています。
写真を見ても、紅葉がこんなに美しいのに、人の姿はわずかしか写っていないくらいの人が少ない穴場です。
ここでしか見られない「水鏡」の紅葉を、ゆっくりと贅沢に味わうことができる穴場です。
朱雀の庭では、2017年には初秋に藤袴(フジバカマ)のライトアップが行われましたが、集客状況が芳しくなく1年きりの開催となってしまったこともあります。
もっと多くの人に訪れて欲しい人が少ない穴場紅葉スポットです。
入園情報
入園時間 | 9:00~17:00(入園は16:30) |
入園料 | 200円 |
TEL | 075-352-2500 |
住所 | 京都市下京区観喜寺町56-3 |
アクセス | JR「梅小路京都西」よりすぐ |
紅葉ライトアップ
期間 | 2023年11月10日(金)~26日(日) |
休園日 | 2023年11月13日(月)、11月20日(月) |
入園時間 | 17:00~21:00(入園は20:30) |
入園料 | 大人 600円 小学生 300円 京都水族館、京都鉄道博物館、VIVA SQUARE KYOTOの当日入場券提示で100円割引※:2023年から料金改定 |
公式ホームページ:梅小路公園| 京都市都市緑化協会
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東山・洛東の人が少ない紅葉穴場スポット6選
南禅寺、永観堂、清水寺、東福寺・・・と紅葉のビッグネームが連なる東山界隈を含む洛東エリア。
そんな有名紅葉スポットのあいまあいまには、あまり知られていない人が少ない穴場紅葉スポットが点在しています。
そんな人が少ない紅葉穴場スポットを5ヶ所紹介します。
① 日向大神宮(ひむかいだいじんぐう)〈山科区〉
日に向かって美しい紅葉がきらめく穴場の神社
東山の中腹に位置する日向大神宮の紅葉は、境内へと続く石段脇から覆いかぶさるようなモミジの大木が見どころです。
石段下から見上げたり、石段を上りながら紅葉を眺めるのもいいですが、石段の上の鳥居をくぐってから振り返った景色が絶景の穴場紅葉スポットです。
鳥居の向こう側に、紅葉に彩られた真っ赤な別世界が広がっています。
南向きのため、お昼ごろだと紅葉の向こうから太陽の光が差しこみ、幻想的な紅葉の景色が見られます。
穴場のため、美しい景色をゆっくりと味わうことができます。
日向大神宮という社名は、日向国(ひゅうがのくに/今の宮崎県)から神霊を移してきたことに由来するのですが、光を浴びた境内は日向(ひむかい)という社名にふさわしい雰囲気にあふれます。
この地に日向大神宮が鎮座しているのも、偶然ではないでしょう。
紅葉の見頃は11月中旬~12月初めごろです。
穴場度 A
南禅寺の有名な水路閣の奥にある山の裏側に位置する穴場紅葉スポットです。
三条通沿いに一の鳥居がありますが、そこからひと上りしたところに境内が広がります。
蹴上から南禅寺、永観堂、哲学の道の紅葉ゴールデンルートは、紅葉シーズンには観光客で大賑わいですが、反対方向にあたる日向大神宮は人が少ない穴場です。
混雑することはめったにありません。
東山の中腹にあるため、坂道を上っていかなければなりません。
歩いて登るのもちょっと大変ですし、自動車で行くと離合困難箇所だらけです。さすが穴場です。
ちょっと大変ですが、訪れる価値は充分にある、人が少ない紅葉の穴場スポットです。
本殿の奥から山道をもう少し上れば、抜け参りで知られる天の岩戸もあります。
狭い岩の間をくぐり抜けるちょっとした穴場のアトラクションです。
穴場の紅葉狩りのついでに、是非足を伸ばしてみましょう。
拝観情報
拝観時間 | 日中随時 |
拝観料 | 境内自由 |
TEL | 075-761-6639 |
住所 | 京都市山科区日ノ岡一切経谷町29 |
アクセス | 地下鉄「蹴上」より徒歩15分 |
公式ホームページ:日向大神宮
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② 清閑寺(せいかんじ)〈東山区〉
清水寺のすぐ近くにある、今は静かなかつての紅葉名所
付近は「歌の中山」として、有名な歌枕でした。古くから紅葉の名所として知られているところです。
しかし、今は忘れ去られたかのように、静かな人が少ない穴場のお寺です。
清らかで閑(しず)か、「清閑寺」という寺名がぴったりな穴場です。
観光客であふれる清水寺とは対照的な穴場です。
ぽつんと残る清閑寺と隣の高倉天皇陵・六条天皇陵だけが、歌枕として有名だった当時の様子を今に伝えています。
狭い境内は、美しい紅葉で満たされています。先ほどまでいた清水寺の喧騒が嘘のような、人が少ない穴場スポットです。
清水寺と同じく東山の中腹にあるため、境内からは眺望も良好です。
標高は150メートルくらいのところに位置し、京都市街との標高差は100メートル余りあります。
清閑寺の要石(かなめいし)から見た京都の景色は、扇の形にたとえられています。紅葉に加えて眺望も楽しめるうれしい穴場です。
正面には、東西本願寺の大きな屋根が見えます。
清閑寺には、平家物語の悲恋物語や、幕末の西郷隆盛の密談場所などのエピソードも残ります。
清水寺の月照と西郷隆盛は清閑寺の茶室で謀議を繰り広げていたと伝えられます。のちに志敗れた二人は安政5年(1858年)に海に身を投げますが、西郷隆盛のみ命をとりとめました。この偶然がこの国の未来を変えることになりました。
境内に残された悲恋物語の主人公である小督局(こごうのつぼね)の供養塔は、紅葉とのよく似合います。
歴史好きな人にとっても見どころのある、少ない穴場スポットです。
紅葉の見頃は11月中旬~12月初めごろです。
穴場度 S
清閑寺は、清水寺の子安の塔付近にある南門から歩いてわずか10分程度の位置にある穴場です。
しかし、境内は紅葉シーズンでも森閑としており、訪れる人もまれな人が少ない穴場スポットです。
拝観受付もなく、門の竹筒に自分で100円を入れるという穴場ならではのタイプです。
かつては、有名な紅葉スポットだったというのが嘘のようです。今は静かな穴場スポットです。
紅葉を楽しみたいのなら、清水寺に加えて穴場の清閑寺まで足を伸ばし、京都の紅葉の裏も表も知って欲しいです。
清水寺の南門には、「歌の中山 清閑寺」と書いた案内板もたっています。
以前はありませんでしたが、この案内板を見て清閑寺を訪れたという方も多いでしょう。
清水寺の南門は往来自由なので、清閑寺を訪れてまた戻ってくることもできます。
ただし、夜間ライトアップ時間帯は清水寺の南門は閉鎖されているので、ご注意ください。
拝観情報
拝観時間 | 8:00~16:00 |
拝観料 | 100円 |
TEL | 075-561-7292 |
住所 | 京都市東山区清閑寺歌の中山町3 |
アクセス | 清水寺南門より徒歩5分 |
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③ 智積院(ちしゃくいん)〈東山区〉
朝日と夕日で燃えるような真っ赤に染まる紅葉
なぜこんなに美しい紅葉を見られるのに、紅葉スポットしては無名なのか謎である、人が少ない穴場スポットのひとつです。
千利休好みとして知られる名勝庭園の紅葉も良いですが、智積院は境内自由エリアの紅葉が素晴らしいんです。
早い木は11月上旬から色づき始めます。
11月下旬になると、金堂前や鐘楼付近の紅葉が真っ赤に染まります。
特に朝日や夕日を浴びる時間は燃えるような赤さになります。
金堂横から振り返ると、モミジとイチョウの向こう側にはひょっこり京都タワーが頭を出している景色を見ることができます。
智積院の鐘楼は、1998年に鐘とともに建立されたまだ新しい建物です。、
「智専の鐘」といい、大晦日には除夜の鐘が搗かれます。
数ある国宝絵画の中でも、唯一紅葉を主題とした絵が、長谷川等伯の「楓図(かえでず)」です。
智積院は、その楓図を所蔵していることでも知られています。
紅葉の穴場としてよりも、楓図を所蔵していることの方が有名でしょう。
楓図は、ライバルの狩野永徳を彷彿とさせるような、どっしりとした力強い楓の木が真ん中に配され、一方で楓の葉や草花は非常に細やかに繊細に描かれています。
長谷川等伯の代表作として、よく知られています。
「楓図」が収められている展示・収蔵庫はしばらく移転新築中でしたが、2023年4月4日にオープンしました。
新しい宝物館は自然光をうまく取り入れた自然な展示が魅力です。智積院が所蔵する様々な文化財が季節ごとに公開されます。
2023年の紅葉シーズンに智積院を訪れる際は、ぜひ宝物館を訪れてください。
紅葉の見頃は11月中旬~12月初めごろです。
ただし、木によって色づく時期がかなり幅があるため、11月上旬や12月中旬でも一部紅葉を楽しむことができる穴場スポットです。
特に金堂前の太いモミジは、京都でも有数の見頃が遅いモミジとして知る人ぞ知る存在です。
2023年の11月21日(火)~25日(土)には夜間特別拝観も開催されます。紅葉シーズンの智積院で夜間拝観が行われるのは初めてではないでしょうか。
名勝庭園が特別にライトアップされます。事前予約等も不要なので、気軽に訪れることができます。
穴場度 B
全国3千もの末寺を擁する巨大な真言宗智山派の総本山であり、仏教界では非常に大きな存在です。決して穴場的な隠れた寺院ではありません。
アジサイやサツキの名所としては京都でも知られていますが、なぜか紅葉スポットとしては名前が挙がることはあまりない、人が少ない穴場スポットです。
京都駅からも比較的近く、交通至便なところにありながら、無料でこれだけの紅葉を見られる人が少ない穴場紅葉スポットはそうはありません。
境内自由エリアなら日中は随時入ることができるため、早朝に訪れるのがおすすめです。
あるいは日没近くの夕方に訪れるのもおすすめの穴場スポットです。
境内にある宿坊の智積院会館は2020年に建て替えられ、全面リニューアルされました。
希望する宿泊者は朝のお勤めに参加したり、お坊さんの案内付きで境内散策もできます。
あくまで希望者のみなので、普通の旅館のように使うこともできます。
拝観情報
拝観時間 | ■宝物館・名勝庭園 9:00~16:00参道は日中随時 |
拝観料 | ■名勝庭園 一般 :300円 中学生・高校生:200円 小学生 :100円■宝物館 一般 :500円 中学生・高校生:300円 小学生 :200円参道は境内自由エリア |
TEL | 075-541-5363 |
住所 | 京都市東山区東大路通七条下ル東瓦町964番地 |
アクセス | 市バス「東山七条」より徒歩すぐ 京阪「七条」より徒歩10分 |
公式ホームページ:真言宗智山派 総本山智積院
夜間特別拝観
拝観期間 | 2023年11月21日(火)~25日(土) |
拝観時間 | 17:30~20:00最終受付 |
拝観料 | 大人500円 中高生300円 小学生200円 |
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④ 養源院(ようげんいん)〈東山区〉
紅葉おすすめポイント
山門をくぐると、本堂への紅葉で彩られた美しい参道が迎えてくれます。
赤やオレンジに染まった美しい紅葉が光り輝いているように見えます。赤だけではない多彩な彩りの紅葉が魅力の穴場紅葉スポットです。
参道だけであれば、拝観料は必要ない人が少ない穴場スポットです。
雨上がりなど運が良ければ、散り紅葉で染まる石畳も見ることができます。
智積院(ちしゃくいん)や三十三間堂、豊国神社など周辺の紅葉スポットとあわせて回ると効率的です。
ふと気づいたらで良いので立ち寄って欲しい人が少ない穴場紅葉スポットです。
たまたま養源院の前を歩いていて、山門から見える真っ赤な紅葉に目を奪われたという経験のある方もいるのではないでしょうか。
ふとしたときに見つかる穴場スポットです。
紅葉の見頃は11月中旬~12月初めごろです。
モミジに先駆けて、11月上旬に見頃を迎えるのが山桜(ヤマザクラ)の大木も赤く紅葉します。
京都でも屈指の大きなヤマザクラは、春には美しい花を咲かせますが、桜紅葉も見事です。
モミジはまだ青々としている時期に、参道脇を赤く染めます。サクラもモミジも紅葉が美しい穴場スポットです。
穴場度 A
伏見城の遺構である血天井や、俵屋宗達(たわらや そうたつ)のユーモラスな杉戸絵で知られる養源院ですが、紅葉スポットして名前が挙がることはあまりありません。
紅葉シーズンだからといって特に混雑することのない養源院ですが、知る人ぞ知る人が少ない穴場です。
特に7:00ごとの開門直後は、朝日が紅葉の合間から差しこみ、見事な景色です。
穴場なので、たいていは貸切状態で楽しむことができます。
2022年より、開門日が不定休となっています。「不定休」というのも穴場ならではでしょう。
土日祝は開門日が多く、平日は閉門日が多いという傾向はありますが、まちまちです。
2023年の11月は土日祝と、平日の7日(火)、9日(木)、14日(火)、21日(火)、29日(水)、30日(木)に開門されます。
ざっと紅葉シーズンの半分くらいは拝観できません・。
開門日の最新情報は、養源院の公式インスタグラムで発信されています。
事前に確認の上訪れるようにしましょう。
公式インスタグラム:yougenin – 養源院
拝観情報
拝観時間 | 9:00~16:00 参道までは7:00ごろ開門 |
閉門日 | 不定休 公式インスタグラムで要確認 |
拝観料 | 600円 参道は境内自由エリア |
TEL | 075-561-3887 |
住所 | 京都市三十三間堂廻り町656 |
アクセス | 京阪「七条」より徒歩7分 |
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⑤ 栄摂院(えいしょういん)〈左京区〉
真如堂や金戒光明寺とあわせて行くべき穴場スポット
金戒光明寺光明寺の18ある塔頭のひとつで、御影堂から真如堂方面へと北へ進む道の右手(東側)にある穴場紅葉スポットです。
実は知らない間に門前を通ったことがある、という人も少なくないでしょう。
中門までは季節を問わずに入ることができますが、中門より奥は通常非公開の穴場の寺院です。
近年は紅葉シーズンのみ特別公開されます。
栄摂院は訪れる人も稀な人が少ない穴場紅葉スポットです。
毎年事前に特別公開日程は発表されない穴場スポットですが、2023年は後述のJR東海の貸切特別拝観にあわせて11月17日(金)から12月3日(日)の公開と思われます。
参道までは四季を通じて入ることができますが、内部の庭園は紅葉シーズンのみの特別公開の人が少ない穴場スポットです。
参道の奥にある中門をくぐったところにある南庭は、書院の縁側に座ってゆっくり紅葉を楽しむことができます。
大きなモミジの木が真っ赤に染まり、空気まで外とは違う異空間のようです。
紅葉の見頃は11月中旬~下旬ごろです。
そして、南庭の奥にはさらに東庭があります。
紅葉は少な目ですが、池と枯山水庭園が広がります。
通常非公開の穴場ながら2つの立派な庭園を備えています。
穴場度 S
金戒光明寺と、真如堂を結ぶ前の道は、JR東海さんの「そうだ京都、行こう」キャンペーンで両寺が取り上げられた2019年に限らず、通る人は少なくありません。
金戒光明寺から真如堂へと向かう道の途中にあるのが、穴場紅葉スポットである栄摂院です。
しかし、門が開いてはいるものの、入って良いものか判断がつきかねてそのままスルーしてしまう人も多いです。
参道奥の中門が開いていれば基本的に入ってOKという穴場紅葉スポットです。
栄摂院は、徳川家康の家臣でのちに井伊直政の家老となった木俣守勝による創建です。
2017年の大河ドラマ「女城主・直虎」では最終回のみの登場でしたが、柾賢志が木俣守勝役を演じました。
彦根藩では、木俣家が代々御家老筆頭を務めました。
5代守盈のときに知行は1万石にのぼり、陪臣ながら大名級でした。明治維新後には男爵に列しています。
栄摂院の公開期間は毎年不定で、紅葉の状況にあわせて公開しているようです。
期間中でも、法要等で非公開となっていることも結構あります。
行ってみないと入れるかわからないという点でも、栄摂院は人が少ない穴場スポットです。
2023年も例年通り一般にも公開されました。
何時から何時まで一般公開されるのかははっきりしませんが、朝8時には開門されていました。
穴場紅葉スポットである栄摂院には、拝観受付などはありません。
「寸志」と書かれた竹筒がぶらさげられているので、相応の金額を納めましょう。
金額の相場はありませんが、強いていうと1人300~500円程度です。
栄摂院の庭園に湧く自然石を組んだ井戸は「明星井」と言います。由来ははっきりしませんが、天から明星が落ちてきて菩薩が現れたという伝説から、別名「天人影向の井(てんじんようごうのい)」と言います。
金戒光明寺の七不思議のひとつです。「せきわけの水」とも呼ばれ、古くから体を丈夫にする水とも言われます。茶の湯の水にも利用されてきました。
栄摂院の石幢燈も古来から名品として知られます。
石灯籠によく似ていますが、火袋が穿たれていない点が大きくことなります。灯籠のように火を灯す役割はありません。
室町時代のものと推定され、石幢燈の代表作的な存在です。それほど大きくはありませんが、強い存在感があります。
JR東海の栄摂院 夕暮れの貸切特別拝観
2023年の紅葉シーズンは、「くろ谷 金戒光明寺山門と栄摂院 夕暮れの貸切特別拝観」が開催されます。
夕方の栄摂院を貸切で特別拝観できます。
しかも一般公開は庭園のみの拝観ですが、本堂や書院も公開されます。夕暮れ時の美しい庭園を屋内からゆっくりと楽しむことができます。
JR東海の貸切なので、EX旅先予約、EX旅パックからの事前予約か、JR東海ツアーズの#ずらし旅からの利用になります。
拝観情報
公開期間 | 概ね紅葉シーズン 2022年は11月12日(土)~12月4日(日) |
拝観料 | 寸志 |
TEL | 075-771-3832 |
住所 | 京都市左京区黒谷町33 |
アクセス | 市バス「岡崎道」バス停から徒歩10分 |
JR東海の貸切特別拝観
実施期間 | 2023年は11月17日(金)~12月3日(日) |
実施時間 | 15:30~17:00(受付終了16:30) 金戒光明寺の山門は16:30~18:00 |
旅行代金 | 2,200円※EX旅先予約での価格 |
住所 | 京都市左京区黒谷町33 |
アクセス | 市バス「岡崎道」バス停から徒歩10分 |
⑥ 来迎院(らいごういん)〈東山区〉
泉涌寺の塔頭群屈指の美しい紅葉
泉涌寺(せんにゅうじ)の九ヶ寺ある塔頭の中でも、屈指の美しい紅葉を楽しめる穴場スポットが来迎院です。
同じ塔頭寺院である今熊野観音寺や雲龍院と比べると知名度は低めですが、その分静かにゆっくりと紅葉を味わえる穴場です。
庭園である含翠庭(がんすいてい)は、「緑(翠)を含む」という意味ですが、紅葉シーズンには、含紅庭とでも言いたくなるような、鮮やかな紅葉で彩られます。
紅葉の見頃はやや遅めで、11月下旬~12月上旬ごろです。
近くの泉涌寺や今熊野観音寺と比べてもワンテンポ遅れて見頃を迎えます。
遅めの紅葉見物におすすめの穴場紅葉スポットです。
来迎院といえば、穴場紅葉スポットとしてよりも、忠臣蔵の大石内蔵助ゆかりのお寺として知られています。
「含翠」という扁額も、大石内蔵助の筆によるものとされています。
紅葉が美しい含翠庭も大石内蔵助が作庭したとされていますが、一時は荒廃していたのを修復したため、当時とは大きく変わっているようです。
穴場度 B
単に「紅葉 来迎院」というと、むしろ大原の来迎院の方が知名度が高いかもしれません。
浄土系の寺院では「来迎」という寺号はよく使われます。
泉涌寺の来迎院の紅葉も、大原の来迎院に負けず劣らず見事な穴場紅葉スポットです。
泉涌寺といえば、大人気とは言わないまでもよく知られた紅葉スポットです。
特に御座所庭園の紅葉は、紅葉好きの間でも高く評価されています。決して穴場ではありません。
九ヶ寺ある泉涌寺の塔頭の中でも、西国三十三箇所霊場である今熊野観音寺や「悟りの窓・迷いの窓」の雲龍院と比べると、来迎院の知名度は高くありません。
ボタンを押すとお寺の案内の音声が流れますが、ちょっといい間違ってもとり直すことなく音声が続きます。
そのB級さもまた穴場スポットらしい味わいです。
紅葉シーズンはとんでもなく混雑する東福寺からも歩いて15分ほどです。
人ごみにつかれたときは、穴場の来迎院で静かに紅葉を楽しんでみてはいかがでしょうか。
拝観情報
拝観時間 | 9:00~17:00 |
拝観料 | 300円 |
TEL | 075-561-8813 |
住所 | 京都市東山区泉涌寺山内町33 |
アクセス | JR・京阪「東福寺」から徒歩20分 |
公式ホームページ:京都東山区|宗教法人来迎院(泉涌寺塔頭)|日本最初の三法荒神
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⑦ 京都霊山護国神社(りょうぜんごこくじんじゃ)〈東山区〉
紅葉シーズンも維新志士が静に眠る神社
京都でも清水寺から円山公園にかけての東山界隈は、もっとも多くの人出で賑わいます。
紅葉のトップシーズンともなれば、歩くのも大変なくらいの賑わいです。
そんな東山界隈にありながら、メインルートをちょっと外れただけで静かに紅葉を楽しめるスポットがあります。
中でも紅葉が美しい穴場なのが京都霊山護国神社です。
東山の山腹に位置する霊山護国神社は、夕方に訪れるのがおすすめです。
真っ赤な紅葉が夕日を浴びてさらに輝きます。
京都霊山護国神社に眠る維新志士は、坂本龍馬、中岡慎太郎、木戸孝允など錚々たる面々です。
その他にも、実際に葬られた地は別である者も含めて多くの維新志士たちの墓碑が並んでいます。
多くの墓碑の中でももっとも大きなのは維新の三傑のひとりとして新政府でも活躍した木戸孝允(桂小五郎)です。
ずらっと並ぶお墓のほとんどはよっぽどの歴史マニアでない限りは聞いたこともない名前でしょう。
ある程度の知名度がある維新志士であれば、案内板も設置されています。
しかし、中には多少は知名度があるはずなのに案内板がない維新志士もいます。
今回の訪問では、たとえば那須信吾の墓なんかを発見しました。
最も人気が高いのは、近江屋事件でなくなった坂本龍馬と中岡慎太郎です。
坂本龍馬と中岡慎太郎の墓は仲良く並んでいます。やや奥には同じく近江屋事件に巻き込まれた藤吉の墓もあります。
二人の墓の横には、坂本龍馬と中岡慎太郎の像があります。
見慣れた円山公園と同じデザインの小型版です。
二人は、京都霊山護国神社から京都の町を見つめています。
見果てぬ夢のさらに向こう側を見ているのでしょうか。夕日を浴びてさらに赤く染まった紅葉がみごとです。
京都霊山護国神社は維新志士の墓地として知られますが、幕末維新期以降の戦没者を祀った神社でもあります。
太平洋戦争では、京都から出征した兵士も多数が戦死しました。
たとえばフィリピンのレイテ島へ派遣された第9師団は、約13,000名生還者はわずか620名など惨憺たる犠牲を負いました。
今の日本の礎となった方々です。しっかりとお詣りしましょう。
穴場度 B
京都霊山護国神社と言えば、有名観光スポットとまでは言いませんが、それなりに知られた観光スポットです。
四季を通じて維新志士や戦没者追悼にお詣りする参拝者の姿は絶えません。
しかし、不思議と紅葉シーズンにも混雑するわけではないのが不思議です。
少し下るとたくさんの観光客がいますが、霊山護国神社は静かです。
霊山護国神社で紅葉が楽しめるのは、有料エリアの霊山墳墓内です。
境内自由の霊山護国神社の本殿付近にはほとんど紅葉がありません。
霊山墳墓内でも、主に紅葉が見られるのは下半分です。
木戸孝允墓などがある上半分はほとんど常緑樹に覆われており、紅葉は見られません。
紅葉のボリュームという意味では、他の紅葉穴場スポットと比べてもそれほどは多くはありません。
しかし、坂本龍馬墓付近などからは雄大な眺望と鮮やかな美しい紅葉が見られておすすめです。
京都霊山護国神社は、外国人観光客の姿がほとんどないのも特徴です。
訪れるのはほとんどが日本人の観光客です。
東山界隈を訪れた際には、ぜひ京都霊山護国神社も訪れてください。
幕末維新好きならきっと大満足間違いなしです。
霊山護国神社からは、京都市街が一望できます。
すぐ下に見える五重塔は八坂の塔です。紅葉シーズンには京都の各所が赤く染まっているのが見て取れます。
大混雑の清水寺とはことなり、穴場の霊山護国神社からはゆっくりと紅葉を眺めることができます。
京都霊山護国神社の境内ではありませんが、西に50メートルほど下ったところに2023年11月11日に新しい坂本龍馬像が奉納されました。
龍馬坂とも言われる幕末志士葬送の道の下です。
奉納はNPO法人京都龍馬会によります。黄金の龍馬像はあらたに東山界隈の観光スポットになるでしょう。
京都霊山護国神社を訪れる際は、黄金の坂本龍馬像にも立ち寄ってみてください。
拝観情報
拝観時間 | 9:00~17:00 |
拝観料 | 大人 300円 小中学生 200円 |
TEL | 075-561-7124 |
住所 | 京都市東山区清閑寺霊山町1 |
アクセス | 京都市バス「清水道」「東山安井」から徒歩10分 |
公式ホームページ:京都霊山護国神社
洛北の人が少ない紅葉穴場スポット9選
京都でも北にあって色づきが早い洛北の紅葉スポット。
京都でもアクセスが難しいスポットそろいのため、おすすめの人が少ない紅葉穴場スポットがたくさん眠っています。
そんな人が少ない紅葉穴場スポットを9ヶ所紹介します。
① 修学院離宮(しゅうがくいんりきゅう)〈左京区〉
日本の美を極めた美しすぎる庭園
京都の数ある庭園の中でも最高峰の呼び声が高いのが修学院離宮です。
しかし、実際に紅葉シーズンに訪れた人はおそらくそれほど多くはない穴場紅葉スポットです。
修学院離宮は、京都市内全体を借景として取り入れた、他に類を見ない雄大な庭園です。
広大な庭園は、宮内庁によって細部まで手入れが行われています。
この庭園を、宮内庁の職員がガイドツアー形式で案内してくれます。
宮内庁のベテランだけあった、いろんな裏話を聞けちゃうこともあったりします。
一方で、自分のペースでゆっくり眺めたり、じっくりと撮影したりはできないデメリットもあります。
遅れると後ろからついてくる皇宮警察官にしかられます。警察官が常に見張っている紅葉スポットなんて、宮内庁関連施設のみでしょう。
四季を通じて美しい修学院離宮ですが、やはり紅葉シーズンは別格です。
是非一度、紅葉シーズンの修学院離宮を見てください。雄大なスケールと繊細なこだわりが見事に同居する、京都屈指の人が少ない紅葉穴場スポットです。
紅葉の見頃は11月上旬~下旬ごろです。
穴場度 C
修学院離宮といえば、穴場でも何でもなく、世界中に名声が鳴り響いている国内でも屈指の規格外な庭園です。
庭園から見た借景を維持するため、高野川の向こう側の山を丸ごと買ってしまうくらい、力を入れて守られています。
しかし、その知名度と比べて、実際に修学院離宮を参観したことがあるという人の数は多くはありません。
その意味では、充分に人が少ない穴場といえます。
ガイドツアー形式のため、同じ時間帯に参観しているグループは1組だけです。
景色の中に他の参観者が入り込まないというのも、他に類を見ない特徴です。
紅葉シーズンに参観するには、3ヶ月前に申し込み、高い倍率を勝ち抜いて当選する必要がありました。
あるいは、8月1日に京都御所内の宮内庁京都事務所に朝から並ばなければなりませんでした。
しかし2016年から当日参観が始まり、様相は変わりました。
11時からの受付に並びさえすれば、紅葉トップシーズンでも当日参観が可能になったのです。
この新しい参観制度に、京都の紅葉好きは色めきだちました。朝、好天を確認したから参観できるようになったのです。
コロナ禍中の2022年~2022年は当日参観枠が20名(10名×2回)と、大幅に削られていました。
しかし、行動制限が全て解除された2023年の紅葉シーズンは、従来どおり当日参観枠が70名(35名×2回)と3倍以上に増えました。
もちろん、当日参観枠が増えても訪れる人も増えるので単純にハードルが下がったというわけではなく、激しい当日参観枠争いが予想されます。
遠方からお越しになる方は事前に郵送申し込みやインターネット申し込みでご予約することをお勧めします。
前日には空き人数が宮内庁の参観案内ホームページに掲載されるので、確認してみましょう。
これだけ広大な庭園ですが、参観料はなんと無料です。
日本一と言ってよい名庭園が無料で見られるのは驚きです。
修学院離宮の参観は、山腹を登ったり降りたり80分かかります。
ほぼ平地の桂離宮や京都仙洞御所よりも、アップダウンも多く、時間も長いです。歩きやすい靴で訪れましょう。
時間も80分ほどあるため、途中で天候が変わる可能性もあります。
修学院離宮でも傘の貸出はしてくれますが、必要に応じて雨対策・防寒対策はしっかりしておきましょう。
参観情報
参観時間 | 13:30,15:00(当日参観の場合) |
参観料 | 無料 |
TEL | 075-211-1215 |
住所 | 京都市西京区桂御園 |
アクセス | 叡山電鉄「修学院」より徒歩で15分 |
公式ホームページ:宮内庁参観案内:施設情報:修学院離宮
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② 三明院(さんみょういん)〈左京区〉
紅葉越しに平地を見渡せる超穴場スポット
叡電三宅八幡駅より三宅八幡宮へと向かう途中、右前方に真っ赤な紅葉に覆われたお寺が見えます。
これこそが洛北の人が少ない超穴場紅葉スポットである三明院です。
しかし、道からすぐ向こう側に見えているのに、三明院へと行く道がありません。
高低差のないすぐそこにあるのに、三明院へ行こうとすると、南へ400mも戻らなければなりません。
なお三宅八幡宮からも歩行者のみ通れる細い道を辿ると到着できます。
どうやって行くのかもよくわからないという穴場紅葉スポットです。
真っ赤な紅葉に覆われた境内は、山門も石段も本堂前も全て美しいです。人が少ない穴場とはいえ、狭い境内に樹齢100年級のモミジが10本もあるのだから当然でしょう。
最も素晴らしいのは、多宝塔から見た景色です。
多宝塔1層目の回廊からは、紅葉越しの岩倉盆地や京都盆地が見渡せます。驚くべき実力を持つ人が少ない紅葉穴場スポットです。
紅葉の見頃は11月中旬~下旬ごろです。
穴場度 S
さすがにネット上には三明院の紅葉に関する情報がちらほらありますが、「三宅八幡宮へ行く途中にたまたま見つけた」という人がほとんどで、ここを目的に訪れる人は少ない穴場紅葉スポットです。
まだこんなに人が少ない穴場スポットが眠っているとは、京都の奥の深さには改めて驚かされます。
他に観光客がいることは稀な紅葉の穴場スポットです。
今のところは紅葉シーズンでも訪れる人も稀な人が少ない穴場であり、観光客お断りにはなっていません。
しかし、過去の他寺の事例からすると、このような小さなお寺は、観光客の増加によってマナーの悪い人も増えてしまい、一般公開が中止となってしまうこともよくあるケースです。
マナーを守って静かに、そして感謝の気持ちを持って穴場の紅葉を楽しませていただきましょう。
三明院はもともと山形県にあった修験寺院でしたが、明治維新期に廃寺となり、1907年に佐竹信光師が上高野の地で名跡を引き継いで再興しました。
上高野から岩倉にかけては常陸佐竹氏の庶流である佐竹氏が勢力をふるいましたが、その末裔なのでしょう。
宇治田原町の鷲峰山金胎寺の塔をモデルとした多宝塔は1961年に建立されました。
続いて三重塔の建設も始まりましたが、寄進者が途中で亡くなったために中止となりました。のちに部材は神戸市北区の独鈷山鏑射寺へと移されて1973年に完成しました。
拝観情報
拝観時間 | 不明 |
拝観料 | 境内自由 |
住所 | 京都市左京区上高野西明寺山28 |
アクセス | 叡電「八幡前」から徒歩5分 |
公式ホームページ:三明院
③ 峰定寺(ぶじょうじ)〈左京区〉
当面の間拝観休止中
高さ日本一の「花背の三本杉」の近くにある修験者のお寺
京都の北に広がる丹波高原の中にある大悲山(だいひさん)峰定寺。
桂川の源流のひとつである寺谷川の清流を遡った先の山あいにある人が少ない紅葉穴場スポットです。
かつては修験道場として発展し、南の大峯山に対して「北大峯(きたおおみね)」と呼ばれるほどでした。
今も聖護院(しょうごいん)を総本山とする本山修験宗(ほんざんしゅげんしゅう)の寺院です。
修行の場だけあって、なかなか行きにくいところにある穴場です。
峰定寺の御神木として大切にされてきたのが、歩いて30分程度のところにある「花背の三本杉」です。
2017年11月に初めて正確な高さを測定したところ、何と日本一の高さであることがわかりました。
三本杉のうち、東幹が日本一の62.3m、北西幹が2位の60.7mと、上位を独占しています(西幹は57.2m)。
今は紅葉の穴場としてよりも、花背の三本杉の方が有名でしょう。
紅葉見物とあわせて行ってみましょう。
紅葉の見頃は11月上旬~中旬ごろです。
※新型コロナの影響で「当面の間」拝観停止中です。当面の間がもう2年以上続いています。訪問時は最新の情報をチェックするようにしてください。
穴場度 A
かつて人里離れた山奥の修験道場として発展してきた穴場の寺院だけあり、京都市内からのアクセスはかなり遠いです。
門前にある峰定寺の宿坊から発展した美山荘は、高級旅館として有名で、多くの文化人に愛されてきました。
宿泊は1日4組限定で、1泊1室2名で7万円からという高級旅館ですが、予約を取るのも困難なほど人気があります。
いずれ、ここに泊まってゆっくり人が少ない穴場の紅葉を楽しんでみたいものですね。
拝観情報
拝観時間 | 9:00~16:00(12月~3月へ冬季休業) |
拝観料 | 500円 |
住所 | 京都市左京区花背原地町772 |
アクセス | 鞍馬から車で20km |
当面の間拝観休止中
公式ホームページ:大悲山峰定寺と修験の世界|京都花背の旅
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④ 正伝寺(しょうでんじ)〈北区〉
デビット・ボウイさんがこよなく愛した紅葉の借景庭園
小堀遠州作と伝えられる「獅子の子渡しの庭」は、比叡山を借景に取り込んだ名庭として知られています。
紅葉の穴場としてはあまり知られていませんが、借景庭園はお庭好きの間ではかなり有名でしょう。
枯山水庭園では、龍安寺石庭をはじめ七五三形式がよく使われます。
通常は石で七五三をあらわすのですが、正伝寺はサツキの植え込みで表現しているのが特徴です。
日本を愛したロック歌手、デビット・ボウイさんのお気に入りの庭園としても知られており、正伝寺で行われたテレビCM収録時には、庭園を見つめて涙を浮かべていたとも言われます。
イギリス出身のデビット・ボウイさんは、いったいこの穴場のお寺をどうやって知ったのでしょうか。
紅葉シーズンには、赤い紅葉の海に浮かぶように、都富士の異名をとる比叡山の秀麗な姿を見ることができる人が少ない紅葉穴場スポットです。
紅葉の見頃は11月中旬~12月初めごろです。
正伝寺は室町時代には五山十刹の下の「諸山」に列せられました。
格式の高い歴史ある禅寺です。
穴場度 B
日本を代表する借景庭園として、知る人ぞ知る名所ですが、一般的にはそれほど知名度は高くありませんでした。
タイミングによっては貸切状態で紅葉を楽しめることもあるような人が少ない穴場でした。
2016年にデビット・ボウイさんが亡くなってから前述のエピソードが広まり、以前より明らかに正伝寺を訪れる人の数は多くなりました。
とはいえ、まだまだ十分静かに紅葉を楽しめる穴場スポットです。
枯山水と紅葉の向こう側の秀麗な比叡山の姿を堪能しましょう。
拝観情報
拝観時間 | 9:00~17:00 |
拝観料 | 大人 400円 中学生 300円 小学生 200円 |
TEL | 075-491-3259 |
住所 | 京都市北区北鎮守庵町72 |
アクセス | 市バス「神光院前」より徒歩15分 |
公式ホームページ:正伝寺 京都 | 臨済宗南禅寺派・吉祥山正伝護国禅寺
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⑤ 神光院(じんこういん)〈北区〉
京都三大弘法のひとつは穴場紅葉スポット
紅葉よりも、春の桜や冬のサザンカの方が有名かもしれませんが、真っ赤な紅葉に彩られる人が少ない紅葉の穴場スポットです。
上賀茂神社や正伝寺などから近い西賀茂にあるお寺です。
参道の両側はサクラとモミジの紅葉で彩られ、境内各所にも美しい紅葉が見られます。
幕末の女流歌人として知られる大田垣蓮月(おおたがき れんげつ)が隠棲したという茶室が今も残されており、周囲を紅葉が彩ります。
紅葉の見頃は11月中旬~12月初めごろです。
大田垣蓮月と言えば、時代祭の江戸時代婦人列でも登場しています。
江戸時代後期の尼僧であり、歌人・陶芸家でもあるマルチな芸術家です。
蓮月もこの美しい紅葉を楽しんだのでしょう。
大田垣蓮月の紅葉を詠んだ歌をいくつか紹介します。
木の間より ほの見しつゆの 薄紅葉 思ひこがるゝ 始めなるらむ
もみぢ葉の 錦の上に かけてけり 遠山ひめの 霧のうすぎぬ
大空に たが手むけつる 幣ならむ 風も紅葉の 色になるまで
神光院は東寺、仁和寺と並んで「京都三大弘法」の一つとして親しまれ、「西賀茂の弘法さん」とも言われています。
世界遺産の東寺と仁和寺と比べると神光院の知名度は大きく劣る穴場ですが、紅葉の美しさはなかなかのものです。
その弘法大師像の周囲を真っ赤な紅葉が彩ります。
神光院の本尊は弘法大師自刻と伝えられる弘法大師像で、厄除大師として知られています。
穴場度 B
京都三大弘法のひとつとして信仰を集めており、それなりに知名度もあるお寺ですが、あまり観光の対象とは見られていない人が少ない紅葉穴場スポットです。
空海の伝説にちなみ、毎年7月に行われる「きゅうり封じ」はいつも大勢の人で賑わいますが、普段はあまり人の姿を見かけない穴場です。
拝観情報
拝観時間 | 7:00~17:00 |
拝観料 | 境内自由 |
住所 | 京都市北区西賀茂神光院町120 |
アクセス | 市バス「神光院前」より徒歩1分 |
⑥ 吟松寺(ぎんしょうじ)〈北区〉
金閣寺・鷹峯など定番紅葉スポットをつなぐ立ち寄り穴場スポット
鷹峯エリアの目立たない渓谷沿いにある紅葉穴場スポットです。
光悦寺や源光庵のある鷹峯(たかがみね)の主要部から西へ長坂越の急坂を紙屋川(天神川)の渓谷へと下ったところにある小さな人が少ないお寺です。
穴場だけあって門前の車道は場所によっては離合困難な細い道ですが、観光シーズンには案外交通量もあります。
実は、この道は金閣寺の門前の道を山沿いをまっすぐ北んだ道です。定番紅葉スポットである金閣寺から鷹峯の光悦寺や源光庵へと向かう途中にあります。
途中で立ち寄ったり車窓から眺めたりできる、とても都合のよい位置にある穴場スポットとしても重宝されています。
狭い境内ですが、モミジで埋め尽くされるようになっており、見頃には燃え上がるような紅葉で彩られます。
一般的に日当たりの悪い渓谷のモミジは色づきがイマイチなことが多いのですが、不思議と吟松寺のモミジは真紅に色づきます。
紅葉の見頃は11月中旬~12月初めごろです。
吟松寺門前の道は、「鏡石通り」といいます。かつては道路沿いに「鏡石」という名所がありました。
鏡石通という名のとおり、表面がつるつるで鏡のように映ったと言われます。断層活動によって摩滅した表面が露出したものです。
古くから知られた名所ですが、道路拡幅によってかつての姿はほとんど失われてしまいました。
江戸時代の都名所図会では、まさに鏡のような姿が描かれています。
まさか本当にこんなだったわけではないでしょうが。
境内西側を流れる川は、天神川です。源流部に近い吟松寺のあたりでは紙屋川という呼び方の方が一般的です。
吟松寺のあたりでは紙屋川は深い渓谷を刻んでおり、東側の鷹峯台地とは20メートル程度の標高差があります。
吟松寺付近から鷹峯の然林坊へと上る急坂は千束坂(せんぞくざか)あるいは光悦坂と言われます。
道路標識では斜度21%と表記されていますが、場所によっては最大30%にもなる「激坂」です。
自動車で通過時には、じゅうぶんに注意してください。案外対向車もやってくるので注意が必要です。
そんな激坂の先にある隠れた紅葉穴場スポットが吟松寺です。
穴場度 A
浄土宗の寺院で、現在の寺名となったのは寛永4年(1626年)のことです。
本尊の阿弥陀如来像は恵心僧都作と伝えられています。
観光寺院ではないので、一般向けのガイドブックなどにはまず載らない人が少ない穴場紅葉スポットです。
ただし、前述のように重宝される位置にある人が少ない穴場スポットため、タクシードライバーをはじめ知る人ぞ知る存在です。
吟松寺への道路は離合困難な川沿いの道のため、充分気を付けて通行してください。
穴場の吟松寺はあくまで観光寺院ではないので、マナーを守って静かに紅葉を楽しませていただきましょう。
日や時間によっては、山門内部は立ち入りできない場合もあります。
境内の紅葉も見事なのですが、その場合は吟松寺のメインである山門前の紅葉だけを楽しみましょう。
拝観情報
拝観料 | 境内自由 |
住所 | 京都市北区鷹峯千束町32 |
アクセス | 市バス「鷹峯」より徒歩10分 |
⑦ しょうざん庭園〈北区〉
紅葉、茶室、北山杉などが見どころ満載の広大な庭園
西陣で財を成した松山政雄氏が3万5千坪の広大な敷地に築いた庭園です。
秋の紅葉はもちろん、初夏のハナショウブやアジサイなども有名な穴場です。
日本庭園だけではなく、結婚式場やレストランを備えた「しょうざんリゾート」として整備されています。
MKボウル上賀茂と並んで京都市北部を代表するボウリング場だったしょうざんボウルもありましたが、2019年5月に閉鎖されました。
長らく洛北エリアのボウリング界ではMKボウルと競い合ってきました。よきライバルとしてこれまで切磋琢磨してきただけに、残念な気持ちです。
しょうざんボウルの跡地には、2021年9月16日(木)にヒルトンのラグジュアリーブランドが「ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts」をオープンしました。
広大な庭園は日本各地から移築した茶室などが点在しています。
モミジだけでなく、丁寧に仕立てられた北山台杉も林立しています。
穴場ながら、とても手入れが行き届いた庭園です。美しい庭園を、静かに楽しめます。
小川も流れる池泉回遊式庭園であり、借景として鷹峯三山も取り入れられた借景庭園でもあり、紅葉だけではない見どころ満載な庭園です。
紅葉の見頃は11月中旬~12月初めごろです。
紅葉シーズンの夜間には、例年紅葉ライトアップも行われます。
2023年は11月10日(金)~12月3日(日)の開催です。
よりいっそう人が少ない穴場の紅葉ライトアップを堪能できます。
穴場度 A
しょうざんの日本庭園は、美しい紅葉を楽しめるのに人が少ないという意味では、京都有数の人が少ない紅葉穴場スポットであることは間違いありません。
人が少ない穴場スポットといえば、いい意味でのB級感が漂う場合が多いのですが、しょうざんの日本庭園はそうではありません。
実に堂々たるたたずまいを感じさせる立派な庭園です。ちょっとしたきっかけさえあれば、一気に人気に火がついてもおかしくない人が少ない紅葉穴場スポットです。
周囲にROKU KYOTO, LXR Hotels & Resortsやアマン京都などのラグジュアリーなホテルもどんどんできています。
穴場スポットとしての寿命は長くはないかもしれません。
入園情報
入園時間 | 9:00~17:00(16:30受付終了) |
入園料 | 500円 |
TEL | 075-491-5101 |
住所 | 京都市北区衣笠鏡石町47 |
アクセス | 市バス「金閣寺道」より徒歩10分 |
紅葉ライトアップ
開催期間 | 2023年11月10日(金)~12月3日(日) |
入園時間 | 17:30~20:00(最終受付19:30) |
入園料 | 700円 |
公式ホームページ:結婚式場、ブライダル、しょうざんリゾート京都|SHOZAN RESORT KYOTO 日本庭園、おせち料理、料亭
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⑧ 岩戸落葉神社(いわとおちばじんじゃ)〈北区〉
4本の大銀杏が林立。一夜限りのライトアップも
紅葉といえばモミジですが、黄葉といえばイチョウ。
秋の紅葉・黄葉シーズンのツートップの一人です。
イチョウの人が少ない穴場スポットとして知られているのが、洛北小野にある岩戸落葉神社です。
小さな神社ですが、樹齢400年ともいう大銀杏が4本も林立しています。
こんな豪華なイチョウスポットは京都でも他にはないでしょう。
京都市内では唯一の、イチョウの黄葉をメインとしたライトアップも行われます。
2019年は11月16日(土)に開催されました。2020年以降は公式な発表はありませんが、やはり11月の第3土曜日にライトアップが行われています。
岩戸落葉神社の黄葉の見頃は、二度あります。
一度目は、イチョウの大木が真っ黄色の見頃を迎えた時期です。
黄金色に輝くイチョウは見事です。
二度目は、黄葉したイチョウの葉が散るころです。
黄色く染まった無数のイチョウの葉が境内に降り積もります。
大量の落葉により、境内は真っ黄色に染まります。
こんなに大きなイチョウ4本の落葉が狭い境内に降り積もるのですから、その景色は壮観です。
イチョウが見頃の時期よりも、降り積もった時期の方が多くの人が集まります。
4本ある大きなイチョウは、それぞれ見頃の時期が微妙にずれています。
境内奥のイチョウから順に色づきはじめるため、見頃の時期が長く続くのも岩戸落葉神社のうれしいところです。
岩戸落葉神社という社名の「落葉」は堕川(おちかわ)の転訛(てんか)とも、源氏物語の落葉の宮に由来するとも言われますが、いずれにしろイチョウの落葉とは関係なさそうです。
黄葉の見頃は11月中旬~下旬ごろです。
岩戸落葉神社の黄葉といえば、カーブミラーに映った姿も定番です。穴場ならではの光景です。
ちょうど良い位置にカーブミラーがあるため、美しく映り込みます。
ただし、カーブミラーが設置されているのは公道上です。
穴場とはいえ自動車の行き交いはあります。くれぐれも安全には最新の注意を払い、交通の邪魔にならないようにしましょう。
境内にイチョウやモミジの散紅葉を使ったハートマークが作られていました。
杉の落ち葉で「MK」を追加して、MKタクシーのロゴを作ってみました。
穴場度 A
北山杉で知られる洛北小野にある古社です。周囲にもあまり観光スポットもなく、もともと穴場のエリアです。
紅葉/黄葉のなかでもどちらかといえばマイナーであるイチョウがメインなので、知る人ぞ知る人が少ない黄葉穴場スポットです。
多くの観光客で賑わうということはありませんが、見頃の時期はたいてい何人かは散策しているぐらいの人が少ない穴場度です。
人が少ない穴場とはいえ、一夜限りのライトアップ実施時には、かなりの賑わいを見せます。
拝観情報
拝観時間 | 日中随時 |
拝観料 | 境内自由 |
TEL | 075-406-2004 |
住所 | 京都市北区小野下ノ町170 |
アクセス | JRバス「小野郷」バス停よりすぐ |
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⑨ 龍澤寺(りょうたくじ)〈北区〉
真っ赤に染まる立派なイロハモミジの大木5本が林立
北山杉の里である小野郷の奥にある、穴場の紅葉スポットです。
交通量の多い国道162号線から奥に入ったところにあるため、ほとんど知られていません。
この先には大森リゾートキャンプ中などもあるものの、行き止まりで通り抜けはできません。
偶然通りかかるということも少ない穴場な立地です。
石段脇の高さ13mの大木を筆頭に、5本のイロハモミジの大木が狭い境内に林立しています。
これだけ見事なモミジは、京都でもそうは見られません。
このような立派なイロハモミジが、それも5本も集まっているだけあって、ボリューム満点の紅葉を楽しむことができます。
しかも、かなりの確率で独り占めできる穴場スポットです。
遠くから見ると、美しく整備された北山杉の林のなかで、龍潭寺だけが真っ赤に染まっています。
春には樹齢250年を超えるという枝垂桜も圧巻らしいです。春にも訪れてみたいものです。
紅葉の見頃は案外遅く、11月中旬~下旬ごろです。
岩戸落葉神社のイチョウよりやや遅れて見頃を迎えます。
穴場度 S
黄葉の穴場として知られる岩戸落葉神社ですら、紅葉トップシーズンともなると、日中は常時10人くらいは人が集まります。
しかし、さらに500m奥にある龍澤寺は、そんなときですらたいていは誰もいません。
それくらいの超穴場紅葉スポットです。
龍澤寺の周囲は美しい杉の植林が広がります。
高い技術によって育成された「北山杉」として名高い林業地帯です。
今も数寄屋建築などに利用される北山杉は高級品として知られます。
岩戸落葉神社を訪れる方は、是非さらに穴場の龍澤寺まで足を伸ばしましょう。
道標はありませんが、すぐ左手に現れるこんもり赤いところが龍澤寺です。周囲には何もない穴場なので、行けばわかるはずです。
2020年秋には、新たに「龍澤禅寺」という石柱が設置されました。
こんもりと広がるモミジをバックにまだ白い石柱が映えます。
拝観情報
拝観時間 | 日中随時 |
拝観料 | 境内自由 |
住所 | 京都市北区小野宮ノ上町122 |
アクセス | JRバス「小野郷」より600m |
嵐山・洛西の人が少ない穴場紅葉スポット8選
東山と並ぶ京都を代表する紅葉スポットが集中する嵐山嵯峨野などを擁する洛西エリア。
しかし、なぜかエアポケットのように、人が少なく静かに紅葉を楽しめる人が少ない穴場スポットがいくつかあります。
そんな混雑しない紅葉穴場スポットを6ヶ所紹介します。
① 直指庵(じきしあん)〈右京区〉
注:当面の間拝観休止中。再開時期未定
茅葺屋根の本堂に映える鮮やかな紅葉
嵯峨野のもっとも北の山裾に静かにたたずむ小さな人が少ない穴場のお寺です。
周囲は売店など何もなく、農村が広がるばかりです。
本堂は茅葺(かやぶき)屋根で、お寺というよりも草庵といった雰囲気が似合いますが、それもそのはず、元は草庵からはじまったお寺です。
風情ある茅葺の屋根に、色鮮やかな紅葉が美しく映えます。
本堂には「想い出草」という、参拝者が想いを自由に綴るノートが置かれています。
誰でも見られるノートですが、主に女性の悩みや思いが赤裸々に書かれています。あなたも心の内を綴ってみてはいかがでしょうか。
尼寺というわけではありませんが、そんなこともあって女性に人気の人が少ない紅葉穴場スポットです。
紅葉の見頃は11月中旬~下旬ごろです。
穴場度 A
枕草子で清少納言が「野は嵯峨野さらなり」と絶賛した昔の嵯峨野の風情が残された位置にあります。
渡月橋界隈からだと歩いて30分ほどかかる人が少ない穴場スポットのため、小さなお寺ですがそれほど混雑しません。
近くにはお店も何もないため、紅葉をじっくり楽しむには最適なロケーションにある人が少ない穴場スポットです。
しかし、2020年以降直指庵は拝観中止が続いています。
「当面の間」ということですが、2023年の紅葉シーズンも拝観再開とはなりませんでした。
2024年の紅葉シーズンには拝観が再開されてますように。
拝観情報
拝観時間 | 9:00~16:00(受付終了は15:30) 11月中旬~12月上旬は 9:00~16:30(受付終了は16:00) |
拝観料 | 大人 500円 小中高生 400円 |
TEL | 075-871-1880 |
住所 | 京都市右京区北嵯峨北ノ段町3 |
アクセス | JR「嵯峨嵐山」より徒歩で30分 |
※当面の間拝観休止中。再開は未定。
公式ホームページ:直指庵
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② 護法堂弁財天(ごほうどうべんざいてん)〈右京区〉
嵐山嵯峨野エリア最後の穴場中の穴場
小さなお堂がひとつあるだけの本当に小さなお寺ですが、紅葉シーズンになると、美しい紅葉で彩られます。
京都を代表する紅葉スポットである嵐山嵯峨野エリアにこのような人が少ない穴場スポットがあるのは不思議なことです。
11月中旬には、緑から赤へと変わりゆくグラデーション状の紅葉。
11月下旬には、空気まで赤く染まってしまうかのような鮮やかな紅葉。
12月上旬には、境内が赤いじゅうたんで敷きつめられた散紅葉。
刻々と移ろう紅葉の全てを満喫できる人が少ない穴場スポットです。
紅葉の見頃は11月中旬~12月上旬ごろです。
穴場度 S
紅葉スポットとしてガイドブックに載っていないのはもちろん、車道からだと奥にお寺があるのがわかりにくい立地にあることから、いまだに隠れた人が少ない超穴場紅葉スポットです。
混雑しないどころか、今まで多くても3人程度の人しか会ったことはありません。大抵は誰もおらず貸切状態で鑑賞できる人が少ない穴場です。
以前から知っていて毎年訪れるような人もいれば、嵐山嵯峨野の紅葉めぐりの途中に偶然ふらっと立ち寄って紅葉の美しさに仰天している人もいます。
拝観情報
拝観時間 | 日中随時 |
拝観料 | 境内自由 |
住所 | 京都市右京区嵯峨鳥居本一華表町2 |
アクセス | JR「嵯峨嵐山」より徒歩で20分 |
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③ 鹿王院(ろくおういん)〈右京区〉
色座やかな紅葉で覆われたアプローチ
山門から中門へと向かう石畳の参道が光り輝く赤、オレンジ、黄、緑で鮮やかな錦繍(きんしゅう)の紅葉に覆われます。
なぜこんない色とりどりになるのか不思議なくらいの穴場スポットです。
赤やオレンジの紅葉ばかりでなく、常緑のツバキなども植えられているのが美しさの秘訣でしょうか。
紅葉シーズン後半であれば、石畳の上に散った真っ赤な散紅葉の光景も楽しめるでしょう。
山門より中門まで100メートルほど続く風情ある石畳を、胸を高鳴らせながら進みます。
中門をくぐると、庫裏の玄関から建物内へと上がります。
紅葉シーズンは山門が拝観受付ですが、紅葉シーズン以外は庫裏が拝観受付となります。
庫裏に隣接する客殿の南側は、枯山水庭園が広がります。
京都市の名勝にも指定されている、平庭式の庭園です。
手前は白砂が敷かれており、その奥には苔庭の中に石組みが散在しています。
客殿から右前方に視界を移すと、仏牙舎利(ぶつげしゃり)を安置している舎利殿です。
2022年の紅葉シーズンは修復工事中のため見ることができませんでしたが、2023年10月に完成しました。
舎利殿の奥には、嵐山の山並みが見えます。鹿王院庭園は、典型的な借景庭園のひとつとしても知られています。
山々とは1kmほど離れていますが、見事に景色の中に取り込まれています。
2023年の紅葉シーズンは以前よりさらに美しくなった光景を見ることができるでしょう。
客殿から庭園を静かにボーっと眺めるのもおすすめです。静けさにほっとする人が少ない紅葉穴場スポットです。
紅葉の見頃は11月中旬~12月上旬ごろです。
舎利殿のある南側だけでなく、客殿の北側にもお庭があります。
客殿北庭は、明治時代に作庭され、昭和の初めごろに改修された庭です。
庭の向こうには芥室(かいしつ)という名前のお茶室があります。
鹿王院は女性限定の宿坊としても知られる穴場です。
門限が19:30に決められているなど宿坊ならではの厳しさもありますが、1泊朝食付きで5,000円から利用できます。
宿坊といってもホテルや旅館と大して変わらないところもありますが、鹿王院はお寺の建物そのものに泊まるという貴重な体験ができます。
朝6:30からは、勤行に参加するなど宿坊ならではの体験ができるのも人気です。
女性限定というのが男性にとっては残念なところです。
穴場度 B
紅葉シーズンには渡月橋から奥嵯峨まで大混雑する嵐山嵯峨野界隈ですが、少し東に外れた鹿王院は、静かな人が少ない紅葉穴場スポットとして知る人ぞ知る存在です。
12月上旬でも見頃が続く紅葉スポットとしても貴重です。
嵐山嵯峨野エリアの紅葉が終わりを迎えつつあるころでも、鹿王院であればまだ見頃が続いています。
渡月橋と違って閑散としており、ゆっくり晩秋の雰囲気を楽しめまるのが魅力です。
嵐電「鹿王院駅」からもすぐで、アクセスも良好なのに、なぜこんなに人が少ないのか、いつも疑問に思う人が少ない紅葉穴場スポットです。
あまり知られていない穴場ですが、鹿王院は室町時代には五山十刹の京都十刹の第5位に上げられた格式高い寺院です。
なお、鹿王院より上の等持寺(等持院に合併)、安国寺(廃寺)はもうないので、現存では五山の6箇寺と臨川寺、真如時に次いで序列第9位ということになります。
2019年から事前予約制の紅葉ライトアップも行われました。
2021年と2022年は舎利殿は修復工事中のために紅葉ライトアップは行われませんでしたが、2023年は再開されます。
2023年11月10日(金)~12月17日(日)の17:30~20:00の開催です。2020年までより終了が1週間以上延長されています。
事前予約制で、各日150名限定です。紅葉シーズンピークの週末を希望される方は、早めに予約をしましょう。
拝観情報
拝観時間 | 9:00~17:00 |
拝観料 | 400円 |
TEL | 075-861-1645 |
住所 | 京都市右京区嵯峨北堀町24 |
アクセス | JR「嵯峨嵐山」より徒歩で6分 |
拝観期間 | 2023年11月10日(金)~12月17日(日) |
拝観時間 | 17:30~20:00(受付終了は19:30) |
拝観料 | 2,500円(お抹茶・和菓子つき) |
公式ホームページ:鹿王院 公式サイト: ホーム
④ 亀山公園(かめやまこうえん)〈右京区〉
保津峡と京都市内の雄大な景色が楽しめる穴場
天龍寺の曹源池(そうげんち)庭園の西側に広がる公園を、亀山公園(正確には嵐山公園亀山地区)といいます。
園内一帯で美しい紅葉が見られる穴場紅葉スポットです。
亀山公園で一番のおすすめスポットは、園内西端の最も高い位置にある保津峡展望台です。
嵯峨野トロッコ列車や保津峡下りで知られる、峻険な保津峡の渓谷美と紅葉を上から見下ろす形で楽しむことができます。
歩いて簡単にこの絶景を見られることを知らない人も多いでしょう。見事な景色を楽しめる穴場です。
なかなか予約の取れない嵯峨野トロッコ列車や保津川下りを利用しなくても、保津峡の美しい紅葉を味わえます。
保津峡そのものの紅葉だけではなく、行き交う保津川下りの舟や、トロッコ列車も眺めることができる穴場スポットです。
保津川下りはひっきりなしに行き交う姿を見られますし、展望台にはトロッコ列車の時刻表が掲示されているため、待ち構えることができます。
展望台は保津峡の断崖上にあるので、転落にはご注意ください。
きちんと柵があるので普通にしていれば落ちることはありえませんが。
そして、保津峡展望台から反対側の京都市内方面の眺めもまた絶景の穴場スポットです。
紅葉の向こう側に、京都市内の町並が広がる姿を楽しむことができます。
紅葉の見頃は11月中旬~12月初めごろです。
穴場度 B
亀山公園自体は、嵐山周回コースの一部なので人が少ない紅葉の穴場とはいえませんが、園内の最も奥にある保津峡展望台は間違いなく紅葉穴場スポットです。
多くの人は渡月橋や天龍寺へと続く大堰川沿いの入口と、竹林の小径方面へと続く大河内山荘前の入口の間を通り抜けるのみです。
保津峡展望台は、園内でも最も高い標高100メートルほどの位置にあります。
大堰川沿いからなら50メートル、大河内山荘側の北入口からでも30メートルほどの標高差を上る必要があるためでしょう。
上る価値を充分感じられる美しい紅葉が待っている穴場スポットです。
園内に案内標識はあるので、ぜひ穴場の保津峡展望台まで行ってみてください。
保津峡は、上から見下ろすのも良いですが、満喫するならやっぱり保津川くだりでしょう。
保津川くだりはとても穴場とはいえないので、本記事では取り上げませんが、ぜひ保津川下りも一度は体験してみてください。
上から見るだけでなく、下からも紅葉を見上げてみましょう。
入園情報
入園時間 | 日中随時 |
入園料 | 境内自由 |
アクセス | 嵐電「嵐山」より徒歩で15分 |
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⑤ 浄住寺(じょうじゅうじ)〈西京区〉
穴場度 B
2016年までは、押しも押されぬ人が少ない穴場度Sの「隠れた紅葉スポット」の代表格でした。
しかし、2017年に特別公開が行われるや、想定の4倍という主催者もびっくりするほど多くの観光客が訪れ、知名度が大幅アップしました。
多くの人に浄住寺の紅葉の美しさを知ってもらえてうれしいと思う反面、知る人ぞ知る穴場スポットがなくなってしまったという、ちょっとさみしい気もします。
拝観情報
拝観時間 | 9:00~17:00(12月~3月は16:30まで) |
拝観料 | 境内自由 |
TEL | 075-381-6029 |
住所 | 京都市西京区山田開町9 |
アクセス | 阪急「上桂」より徒歩12分 |
2023年秋の特別公開
期間 | 2023年11月18日(土)~12月3日(日) |
拝観時間 | 9:30~16:30(16:00受付終了) |
拝観料 | 大人 800円 小学生 400円 |
特別公開ホームページ:秋の特別公開【浄住寺】|【京都市公式】京都観光Navi
紅葉ライトアップが初開催
そして、2023年には紅葉ライトアップが初開催されます。
2023年の浄住寺は特に色づきが遅いので、見頃は期間の最後あたりになると思われます。
ぜひ穴場の浄住寺紅葉ライトアップを訪れてみてください。
期間 | 2023年11月18日(土)~12月3日(日) |
拝観時間 | 17:30~19:00(18:30受付終了) |
夜間貸切特別拝観ホームページ:秋の特別拝観 浄住寺 夜間貸切特別拝観
EX旅先予約/EX旅パック
浄住寺の紅葉ライトアップは、JR東海の貸切特別拝観です。
JR東海ツアーズの「#ずらし旅」かEX旅先予約/EX旅パックからの限定拝観です。
登録さえすれば誰でも利用可能なのが、EXサービス会員向けのEX旅先予約からの事前予約です。
ただし、事前申込などの条件があるのでご注意ください。
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⑥ 地蔵院竹の寺〈西京区〉
通称「竹の寺」だけど秋は「楓の寺」と言いたい穴場スポット
地蔵院は、一休さんが周建と言われた少年時代を過ごしたお寺で、竹林の美しさから「竹の寺」とも言われる紅葉の穴場です。
紅葉シーズンには、赤く染まったモミジと緑色の竹林、苔のコントラストがとても鮮やかです。
京都でも紅葉と竹林という景色を見られる紅葉スポットは案外多くはありません。
竹林を含めた境内は京都市の文化財環境保全地区に指定されて保護されています。
京都でも糺の森に次いで紅葉の見頃が遅いことでも知られる穴場です。
本堂周辺や京都市指定名勝である平庭式枯山水庭園の「十六羅漢の庭」の紅葉の色づきはそれほど遅くはありません。
しかし、入口の総門前は、11月末でもようやく紅葉が色づきはじめであることもあるほどです。
なぜこんなに紅葉の色づきに差があるのか不思議です。
紅葉の見頃は11月下旬~12月上旬ごろです。
穴場度 B
南に100mあまり隔てた位置にある同じく穴場の浄住寺と比べるとそれなりの知名度があるお寺でしたが、浄住寺が紅葉の特別公開を始めて以来、知名度は逆転した感があります。
それでも紅葉シーズン以外では、まだまだ竹の寺地蔵院の方がよく知られています。
観光客であふれかえる嵐山エリアはもちろん、松尾大社からもやや離れている穴場エリアです。
多くの方が地蔵院竹の寺と浄住寺の両方を拝観しているようで。
浄住寺が有名になるのに連動して、地蔵院竹の寺の紅葉シーズンも賑わいが増してきています。
拝観情報
拝観時間 | 9:00~16:30(受付は16:00) |
拝観料 | 一般 500円 小中校生 300円 |
TEL | 075‐381‐3417 |
住所 | 京都市西京区山田北ノ町23 |
アクセス | 阪急「上桂」より徒歩12分 |
公式ホームページ:京都-竹の寺 地蔵院竹の寺
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⑦ 桂離宮〈西京区〉
日本の美の象徴と紅葉の夢の競演
実は紅葉シーズンのピーク時をまだ見たことがない穴場スポットを紹介します。
桂離宮といえば、日本を代表する名庭として世界的に知られています。
アメリカの日本庭園専門誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」において2003年以降発表されている「日本庭園ランキング」で、20年連続で桂離宮は第2位に選ばれています
なお、同ランキングの20年連続第1位は島根県の足立美術館です。最新の2022年12月に発表された同ランキングでは、京都からは10位:二条城二の丸庭園、、12位:無鄰菴(むりんあん)、14位:御所西京都平安ホテル、15位:洛匠(らくしょう)2020年7月に閉店、17位:Museum李朝、21位:とらや菓寮 京都一条店、24位:三宝院、32位:北山モノリス、46位:詩仙堂、48位:並河靖之七宝記念館が入っています。
四季を通じて美しさで知られる桂離宮の庭園は、10度以上訪れたことがあるのですが、紅葉シーズンがまさにピークを迎えている時期には、いまだ訪れたことがありません。
まもなく見頃を迎えようとする11月上旬や、ほとんど散ってしまった12月下旬に訪れたことがあるのみです。
しかし、実際にピーク時の見たことはなくとも、とてつもなく美しい紅葉が見られるであろうことは、端々から感じ取れます。
園内には多くのイロハモミジをはじめとするカエデ類が植えられており、10月から次第に色づきはじめます。
桂離宮の庭園参観コースは、池の周りを御茶屋に立ち寄りながら、時計回りに一周します。
定員制のガイドツアー形式なので、混雑することはあり得ません。
桂離宮は池泉回遊式庭園であるとともに、池泉舟遊式庭園です。
池で舟遊びをしつつ御茶屋に上陸してお茶や食事を楽しむのが本来の姿です。しかし、舟が出るのは国賓級の方が訪れたときのみです。
修学院離宮などと比べると、桂離宮の敷地はそれほど広いわけではありませんが、様々な趣向が凝らされており、次々と景色が移ろいます。
初めて訪れるときは、池をくるっと一周していることに気付かないくらいです。
参観路の周囲は季節の花で彩られ、飽きることはありません。
松琴亭(しょうきんてい)、賞花亭(しょうかてい)、園林堂(おんりんどう)、笑意軒(しょういけん)、月波楼(げっぱろう)などの数寄屋(すきや)建築は、一見するとシンプルな作りですが、細部までこれでもかというほど趣向が凝らされています。
さりげなく美があるという、日本文化の粋を集めた建物です。
穴場度 C
世界的に有名な桂離宮が穴場なはずはありませんが、参観方法がやや特殊なため、実際に行ったことがあるという人は、案外少ない紅葉スポットです。
同じく宮内庁管轄の修学院離宮、京都仙洞御所と同じく、事前申し込みと当日申し込みが2通りの参観申し込み方法があります。かつては事前申し込みのみでした。
紅葉シーズンに桂離宮を参観するためには、3ヶ月前の1日である8月1日に申し込みを行い、抽選をくぐりぬける必要がありました。
当日参観枠ができたことにより、参観のハードルが大きく下がりました。
修学院離宮、京都仙洞御所との大きな違いは、有料である点と、参観回数・定員が多いという点です。
修学院離宮、京都仙洞御所は参観無料ですが、桂離宮は1,000円が必要です。
寺社の拝観料と比べるとやや高く感じるかもしれませんが、1,000円以上の価値は間違いなくあります。
参観料を取るようになったのは、国の方針によるもので、宮内庁の職員としては忸怩たるものがあるという話しも聞きます。
桂離宮は、1日の参観回数・定員も多く、修学院離宮、京都仙洞御所の約2倍が参観できます。
参観できる人数の多さという点では、修学院離宮と京都仙洞御所よりも穴場度は下がります。
2020年~2022年のコロナ禍期間中は感染防止のために当日参観人数が絞られ、1日50名と制限されました。
2023年の紅葉シーズンは参観人数もこれまでどおりとなり、当日参観も140名(20名×7回)と3倍に増えました。
参観人数が大きく増えたとは言っても、元も戻っただけです。これまでどおり紅葉シーズン中の当日参観は高いハードルがあるでしょう。
受付が始まる8:40より早く並びさえすれば、紅葉シーズントップでも平日なら参観できる可能性は高いです。ただし、9:00や10:00の部で入りたいならかなり早めに行く必要があります。
週末の場合は、朝から長蛇の列を覚悟しましょう。
桂離宮をガイドしてくれる宮内庁の職員によると、桂離宮が最も美しいのは、必ずしも紅葉シーズンではないとのこと。
ゴールデンウィーク頃に咲くキリシマツツジ(霧島躑躅)の時期がベストらしいので、その時期にも、是非訪れてみましょう。
参観情報
参観時間 | 9:00,10:00,11:00,12:00,13:00,14:00,15:00(当日参観の場合) |
参観料 | 1,000円 |
TEL | 075-211-1215 |
住所 | 京都市左京区修学院藪添 |
アクセス | 阪急「桂」より徒歩で20分 |
公式ホームページ:宮内庁参観案内:施設情報:桂離宮
⑧ 清滝・金鈴峡・錦雲渓〈右京区〉
清滝川が穿つ渓谷美を彩る紅葉
嵐山嵯峨野地区から鳥居本を経て北へと進み、清滝トンネルをくぐると桂川(保津川)の支流である清滝川の美しい渓谷が現れます。
愛宕山の登山口でもある清滝と、清滝より下流部の金鈴峡(きんれいきょう)、清滝より上流部の錦雲渓(きんうんけい)では、美しい渓谷美を楽しめる穴場です。
神社仏閣などの紅葉とはまた異なる景色を見られる、穴場の紅葉スポットです。
清滝では、かつての愛宕山への参道に渡猿橋(とえんきょう)という橋が両岸を結んでいます。
渡猿橋は1938年に架けられた鉄筋コンクリートアーチ式の橋ですが、橋の上から見た清滝川の景色が絶景です。
清滝川の清流に覆いかぶさるような鮮やかな紅葉です。
初夏には多くのホタルが飛び交うスポットとしても清滝川は有名です。
清滝から桂川(保津川)へと至る金鈴峡と、清滝から高雄へと至る錦雲渓は、ハイキングコースになります。
東海自然歩道として整備されており、雨天時や雨あがりをのぞくと危険箇所や道に迷う箇所はありませんが、歩きやすい服装と靴は必須です。
準備が不十分な方は、清滝の散策だけにしましょう。きちんと準備がないと見られない穴場紅葉スポットです。
渡猿橋を渡ると、愛宕山登山口です。
かつての愛宕山登山鉄道ケーブル線の駅跡地があります。戦前は愛宕山上にスキー場などのリゾート地が広がっていました。
今はかつてと比べるとややさびれ気味の穴場となっています。
ケーブル線の駅跡地付近には、燃えるような真っ赤に染まるモミジが見事です。
金鈴峡と錦雲渓では、美しい渓谷美と紅葉を楽しみながらのハイキングを楽しめます。
金鈴峡を抜けると保津峡、錦雲渓を抜けると高雄と、いずれも紅葉の名所です。
名所と名所を結ぶという、紅葉狩りハイキングにはぴったりのコースです。
穴場度 B
同じ清滝川の流域にある高雄は、古くから紅葉の名所として知られており、紅葉シーズンには多くの人で賑わいます。
一方で清滝へは、それほど多くの人は訪れません。
高雄と同じく美しい渓谷を楽しめる穴場紅葉スポットです。
金鈴峡と錦雲渓は、観光コースというよりはハイキングコースの範疇に入ります。
美しい紅葉と渓谷美を堪能できるかなりおすすめのコースですが、準備もなしに軽い気持ちで行かないようにしましょう。
岩がごろごろある川沿いを歩くので、雨天時はもちろん、雨で道が濡れている場合も危険です。
それだけに、訪れる人が少ない穴場の紅葉スポットとなっています。
清滝から保津峡へと出る落合までは、1.6km、清滝から高雄までは3.8kmの道のりです。
清滝から高雄までは歩いて2時間ほどかかります。
高雄では、2023年11月1日(水)~30日(木)に「もみじちゃん祭り2022」が開催されます。
2022年は川床ヨガ、かわらけ投げ大会、ニコンサート、嵐山高雄パークウェイマルシェなど、多彩なイベントが開かれました。
見学情報
かつては嵐山から清滝までは、愛宕山登山鉄道という鉄道が通っていました。
清滝や愛宕山は京都の奥座敷として、今以上に栄えていましたが、戦争によって不要不急路線として廃止となりました。
今も清滝へと至る清滝道や清滝トンネルは、愛宕山登山鉄道の遺構として知られます。
清滝へは京都バスや自動車で訪れるのは普通ですが、JR嵯峨嵐山駅から4km弱なので、ウォーキングがてら歩いて訪れる人も少なくありません。
北山杉の里を源流として流れてくる清滝川は、今も美しい清流が流れています(飲用はできませんが)。
京都でも自然にあふれた穴場スポットです。
アクセス | 清滝 JR「嵯峨嵐山」から3.5km |
乙訓の人が少ない穴場紅葉スポット6選
京都の南西に広がる乙訓(おとくに)エリアには、多くの観光客が訪れる光明寺(長岡京市)などの紅葉スポットがあります。
京都西山の山腹や山裾には、まだあまり知られていない人が少ない穴場の紅葉スポットがいくつかあります。
そんな人が少ない紅葉穴場スポットを6ヶ所紹介します。
① 大原野神社(おおはらのじんじゃ)〈西京区〉
紅葉ライトアップもはじまり、今注目の穴場紅葉スポット
京都西山の山麓部に位置する穴場紅葉スポットです。
石段を上り一の鳥居をくぐると、三の鳥居までモミジのトンネルに覆われた200mほどの参道がのびています。
赤だけでなく、オレンジ・黄・緑など色とりどりの紅葉が、太陽の光を浴びて輝いています。
参道脇にある鯉沢池(こいさわのいけ)も周囲をモミジで彩られ、紅葉の見どころのひとつです。
奈良の春日大社の有名な猿沢池を模した池です。夏にはスイレンで彩られます。
2018年からは紅葉ライトアップもはじまり、今注目の穴場紅葉スポットです。
2022年は11月25日(金)~27日(日)にライトアップが行われました。
なんと拝観は無料です。ライトアップは設営から撤収までにいろいろと費用が掛かりますが、無料とはびっくりです。さすが穴場です。
ただし、2023年の開催はないようです。
京都市内の紅葉ライトアップと違ってゆっくりと楽しむことができます。
しかも拝観料は必要ない人が少ない紅葉穴場スポットです。
紅葉の見頃は11月中旬~下旬ごろです。
穴場度 B
紅葉シーズンでも週末には七五三に訪れる家族が絶えない、地域に根付いた神社です。
紅葉スポットとしては穴場ですが、平安時代には国家の重大事に特別の奉幣を受ける二十二社の一角に選ばれる格の高い神社でもあります。
これから紅葉スポットとして人気が出てくるのは間違いないであろう穴場スポットです。
すぐ近くの勝持寺(しょうじじ)や正法寺(しょうぼうじ)の紅葉も素晴らしいので、あわせて巡ることをおすすめします。
人が少なくゆっくり楽しめる大原野神社のライトアップですが、穴場だけにアクセスがいまいちなのが欠点です。
大原野神社の最寄りのバス停は徒歩7~8分の南春日町ですが、路線バスの本数は限られています。
土日祝は、阪急東向日駅・JR向日町駅へ向かう阪急バスが1時間に1~2本で最終バスは19:00南春日町発です。
同じく阪急桂駅へと向かう京都市バスは2時間に1本しかなく、最終バスは南春日町19:29発(土曜日は19:34発)です。
路線バスでのアクセスも可能ではありますが、かなり使い勝手は悪いです。
タクシーを利用してのアクセスをおすすめします。
拝観情報
拝観時間 | 日中随時 |
拝観料 | 境内自由 |
TEL | 075-331-0014 |
住所 | 京都市西京区大原野南春日町1152 |
アクセス | 阪急バス「南春日町」より徒歩7分 |
ライトアップ(2022年は開催なしの見込み)
開始期間 | 2022年11月25日(金)~27日(日) |
実施時間 | 17:00~20:00 |
拝観料 | 無料 |
公式ホームページ:京都・洛西の名社 大原野神社 |トップページ
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② 金蔵寺(こんぞうじ)〈西京区〉
急坂の果てに広がる紅葉の桃源郷
京都の西に連なる山々の中でもひときわ高く、山頂には電波塔が並んでいる山が小塩山(おしおやま)です。
登山対象としては、ポンポン山よりは人気が劣りますが、京都西山を代表する山のひとつです。
その中腹にたたずむ山寺である人が少ない穴場の金蔵寺です。
標高も高いため、寒暖の差も大きく、秋には見事な紅葉を楽しめます。樹齢300年ともいう大銀杏も見どころです。
境内にあふれる紅葉といい、振り返ってみる標高360mからの京都市街のすばらしい眺望といい、苦労して登った人だけが味わうことができる別世界です。
小塩山へのハイキングの途中に訪れるという人も多いでしょう。
歩く人も少ない石段は、美しい散紅葉で覆われていることも多いです。
紅葉の見頃は11月中旬~下旬ごろです。
穴場度 A
小塩山山腹の標高360mに位置し、公共交通だと最寄りのバス停から山道を1時間近く歩いて行かなければならない人が少ない紅葉穴場スポットです。
自動車でも離合困難な急坂をくねくね登る必要があり、運転に自信がないとたどり着けません。
それだけに、MKの観光ドライバーからの評価は高く、紅葉の人が少ない「穴場」アンケートでは常に上位に挙げられます。
人里離れた穴場感をとても強く感じる山寺です。
紅葉が盛りを迎えているときもよいですが、盛りを過ぎて散り始めたときの散紅葉のじゅうたんがまた見事な穴場スポットです。
江戸時代の都名所図会でも今と同じような伽藍配置が描かれています。
しかし、石段下には多くの建物が描かれている点が異なります。
当時もモミジの木が掲載各所に植えられていたことがわかります。
拝観情報
拝観時間 | 8:00~17:00 |
拝観料 | 200円 |
TEL | 075-331-0014 |
住所 | 京都市西京区大原野石作町1639 |
アクセス | JR「向日町」より車で20分 |
③ 三鈷寺(さんこじ)〈西京区〉
京都盆地を一望できる雄大な景色が魅力の紅葉スポット
京都西山の善峯寺(よしみねでら)といえば、人が少ない穴場というには無理がある有名紅葉スポットですが、善峯寺の北口から出てすぐに人が少ない三鈷寺は、まだ穴場と呼ぶにふさわしい紅葉スポットです。
赤や黄に色づいたモミジやイチョウの向こう側には雄大な景色が広がります。
最近は「天空の寺」として人気を集めている穴場寺院です。
紅葉の見頃は11月中旬~下旬ごろです。
境内からの眺望は善峯寺以上で、本堂前からの眺望は「二大仏七城俯瞰の地」と称されます。さすがは天空の寺です。
二大仏が東大寺と方広寺(現存せず)というのは想像が付きますが、七城というのがどこなのかと疑問に思います。
江戸時代の都名所図会では、二大仏と七城が列挙されています。
七城とは、「京、大阪、淀、郡山、高取、高槻、亀山等か」と記されています
「京」とは、二条城のことあるいは御土居で囲まれた京都全体のことを指すのでしょう。
もちろん二大仏七城というのは一種の誇張であり、大阪平野や奈良盆地まではここからは見えません。
ましてや、山の反対側にある亀岡の亀山城や奈良でも吉野に近い高取城が見えるはずもありません。
都名所図会の作者である秋里籬島が「等か」と記して名言していない点にも注目です。
数え方によっては、伏見城や勝龍寺城が挙がっていてもおかしくないでしょう。
穴場度 A
三鈷寺を単体で訪れることはあまりなく、たいていは善峯寺とセットで回ります。
善峯寺の裏口にあたる北口は再入場も可能なので、バス停・駐車場→善峯寺→三鈷寺→善峯寺→バス停・駐車場というルートで紅葉を楽しむことになります。
善峯寺の紅葉を訪れる際には、是非お隣の人が少ない紅葉穴場スポットである三鈷寺も訪ねてください。
2020年11月15日には、三鈷寺のすぐそこで自転車の死亡事故が発生しました。
自転車で三鈷寺へと行く方は、急な下り坂は無理せず押して下るようにしましょう。
拝観情報
拝観時間 | 9:00~16:30 |
拝観料 | 境内自由(本堂・客殿は500円) |
TEL | 075-331-0022 |
住所 | 京都市西京区大原野石作町1323 |
アクセス | 阪急バス「善峯寺」より徒歩15分 |
④ 長岡天満宮(ながおかてんまんぐう)〈長岡京市〉
ライトアップもされる紅葉が主役の錦景苑
春のキリシマツツジが有名な長岡天満宮ですが、紅葉シーズンの見どころは錦景苑(きんけいえん)です。
2007年に新たに整備された庭園で、その名のとおり錦のように美しい紅葉が主役の穴場です。
斜面に池や石組、建物が絶妙に配置されています。下からだけではなく、上から見下ろしても美しく見えるようにできています。
紅葉と同時期には、足元ではツワブキも見頃を迎えています。
日が暮れると紅葉ライトアップも行われますが、無料で見ることができる人が少ない穴場スポットです。
2023年は11月18日(土)~12月3日(日)に「京都西山・長岡天満宮花灯路」が初開催されます。
八条ヶ池の入り口にある大鳥居から、紅葉が美しい錦景苑までの参道が灯籠で彩られます。
2021年で終了した嵐山花灯路などで使われていた約300基の灯籠が足元を照らし出します。
美しい紅葉が楽しめるのは、錦景苑だけではありません。
八条ヶ池沿いの遊歩道の桜紅葉や、参道、本殿前のモミジなど、美しい紅葉を楽しむことができます。
特に桜紅葉は11月上旬から見頃を迎える、平野部では数少ない紅葉スポットです。
境内奥から続く長岡公園でもあちこちで紅葉を見られます。
紅葉の見頃は11月中旬~12月初めごろです。
穴場度 B
長岡天満宮自体は乙訓エリアを代表する寺社のひとつですが、紅葉スポットとしてはそれほど知られた存在ではありません。
錦景苑が整備されたのは2007年のことで、まだまだ紅葉スポットとしての認知度は低い人が少ない穴場のようです。
江戸時代の都名所図会では、右の池のあたりが今の錦景苑です。
すぐ横に「さつき」と記されており、錦景苑のあたりは当時は紅葉ではなくサツキの名所であったことがうかがわれます。
拝観情報
拝観時間 | 日中随時 |
拝観料 | 境内自由 |
TEL | 075-951-1025 |
住所 | 長岡京市天神2丁目15-13 |
アクセス | 阪急「長岡天神」より徒歩10分 |
京都西山・長岡天満宮花灯路
開始期間 | 2023年11月18日(土)~12月3日(日) |
実施時間 | 16:30~20:00 |
拝観料 | 無料 |
公式ホームページ:長岡天満宮 | 学問の神様
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⑤ アサヒグループ大山崎山荘美術館〈大山崎町〉
洋風の山荘建物に溶け込む紅葉
天下分け目の戦いで知られる天王山の中腹にたたずむアサヒグループ大山崎山荘美術館。
数々の民芸品やモネの睡蓮シリーズを収蔵することで知られる美術館です。
美術館自体は有名で、決して穴場スポットではありません。
紅葉の穴場スポットなのは、美術館の庭園です。
美術にはあまり興味がないという方も含めて、庭園の紅葉は人が少ない穴場としておすすめです。
庭園までであれば、無料で入って紅葉を楽しむことができます。
アサヒビールの創業者のひとりである加賀正太郎が自らデザインしたという約5,500坪の庭園は、天王山や三川合流地点をバックにした雄大なものです。
すぐ近くには有名なサントリーの山崎蒸留所があるので勘違いされがちですが、大山崎山荘美術館はアサヒビールです。
イギリスのチューダー・ゴシック様式の山荘建物が紅葉に溶け込んだ景色を味わうことができます。
寺社の庭園の紅葉とはまた異なる穴場スポットです。
紅葉の見頃は11月中旬~12月初めごろです。
無料エリアだけでなく、有料のアサヒグループ大山崎山荘美術館内部のお庭も見事で穴場です。
本館北側の池泉庭園や、美術館の二階から見渡す庭園など、また違った景色を楽しむことができます。
穴場度 B
美術館が本体で庭園は付属という扱いのため、庭園だけを取り出して紅葉スポットとして紹介されることはあまりない穴場です。
そのため、他では見られないような美しい紅葉を混雑することなく味わうことができる、人が少ない穴場スポットになっています。
四季を通じて春の桜、夏のスイレン、冬の椿と見どころが多い庭園ですが、やはり秋は格別です。
秋にはモミジだけではなくドウダンツツジも紅葉します。紅葉と同時期には庭園各所で黄色いツワブキも美しく開花します。
近くにある観音寺(山崎聖天)もイチョウの落葉が作る黄色い絨毯が人気の、人が少ない穴場スポットでした。
2018年の台風被害で主たるイチョウが倒れてしまい、今はもうすその姿は見られません。
健在であれば、本記事でも穴場スポットとして当然取り上げていたことでしょう。
新しい穴場スポットができることもあれば、かつての穴場が失われてしまうこともあります。仕方ないですが、残念なことです。
2023年7月1日から、アサヒビール大山崎山荘美術館から「アサヒグループ大山崎山荘美術館」と改称しました。
美術館の持ち主が事業会社のアサヒビール株式会社より、2022年1月に発足した中間持株会社であるアサヒグループジャパン株式会社へと移行したためです。
2023年の紅葉シーズンは、12月3日(日)まで「受贈記念:没後10年 舩木倭帆展」が開催中です。
入館情報
休館日 | 月曜日(祝日の場合は翌日) |
開館時間 | 10:00~17:00(入館は16:30) |
入館料 | 一般 900円 高大学生 500円 庭園だけなら無料 |
TEL | 075-957-3123 |
住所 | 大山崎町銭原5-3 |
アクセス | JR「山崎」より徒歩10分(無料送迎バスあり) |
公式ホームページ:アサヒグループ大山崎山荘美術館
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⑥ 長法寺(ちょうほうじ)〈長岡京市〉
本堂裏から見る紅葉が美しい光明寺近くの穴場スポット
乙訓を代表する紅葉スポットである粟生光明寺(あおこうみょうじ)から500mほど南にある小さなお寺が、実は紅葉の穴場スポットです。
山門前の広場と、本堂の横にも美しい紅葉がありますが、長法寺の紅葉のみどころは、境内奥の高台から見た紅葉です。
境内の奥には、ちょっとした散策路が整備されていますが、そこから見た紅葉が絶景です。穴場だけにちょっと足場は悪いので、じゅうぶん気をつけてください。
真っ赤に染まった紅葉と長法寺の屋根の向こう側に京都盆地が広がる景色はみごとです。
ちょうど長岡京駅にある村田製作所本社ビル方面が見えます。
紅葉の見頃は11月中旬~下旬とやや早めです。
山門前の紅葉はかなり遅れて色づき、12月初めまで楽しむことができる紅葉穴場スポットです。
すぐお隣の西山公園も隠れた紅葉の穴場スポットです。
歩いて12分の有名な光明寺だけでなく、穴場の西山公園もついでに訪れてみてください。
本堂裏手の紅葉が終わるころに、ようやく山門前の紅葉が見頃を迎えはじめます。
穴場度 S
近くの粟生光明寺は大人気ですが、長法寺は紅葉トップシーズンでもたいてい誰もいない穴場スポットです。
910年創建と伝えられ、周辺の地名になっている古刹です。むしろ寺院名としてよりも、地名としての長法寺の方が知名度が高いでしょう。
近年まで国宝の「絹本著色釈迦金棺出現図(けんぽんちゃくしょく しゃかきんかんしゅつげんず)」を所蔵していたことでも知られる由緒ある寺院です。
境内は四季を通じて様々な花で彩られるお寺で、秋のみどころは紅葉です。
ですが、長岡京市観光協会のHPでは、山吹、ツバキ、サザンカの名所として紹介されていますが、紅葉については触れられていません。
長法寺はそれくらいの紅葉穴場スポットです。
紅葉シーズンも終盤に入るころには、本堂の裏手ではサザンカもを迎えます。
なお、門前の案内看板では、椿とサザンカ(寒椿)の写真が入れ替わってしまってます。
拝観情報
拝観時間 | 9:00~17:00 |
拝観料 | 境内自由 |
TEL | 075-951-9075 |
住所 | 長岡京市長法寺谷田16 |
アクセス | 阪急「長岡天神」より2km |
洛南・宇治・八幡の人が少ない穴場紅葉スポット7選
京都第二の都市であり、かつては貴族の別荘地として発展してきた宇治を中心に、京都の南に広がる洛南や、宇治、八幡などのエリアには、人が少ない紅葉穴場スポットがいくつもあります。
そんな人が少ない紅葉穴場スポットを7ヶ所紹介します。
① 伏見稲荷大社(ふしみいなりたいしゃ)〈伏見区〉
紅葉スポットしての評価が低すぎる伏見稲荷大社
日本中どころか、世界中のその名が轟く伏見稲荷大社のいったいどこが人が少ない穴場なのか、と疑問に思われるでしょう。
しかし、実は美しい紅葉が見られる人が少ない穴場であることはあまり知られていません。
例えば、本殿の周辺の山下エリアでは、北東部にある十石橋や休憩所の啼鳥庵(ていちょうあん)、八島ヶ池付近では美しい紅葉が見られます。
JR稲荷駅前すぐの鳥居から続く正面参道も両側のモミジの紅葉が見事です。
稲荷山は大部分が常緑樹に覆われていますが、ところどころにはモミジもあります。
特に山上の四つ辻では、紅葉越しの京都盆地という雄大な景色を楽しむことができます。
山上と山下を結ぶ主要ルートには、表参道と裏参道がありますが、紅葉を楽しむのであれば、裏参道がおすすめです。
千本鳥居のある表参道の方が人気ですが、裏参道では、途中の末広大神などで紅葉を楽しむことができます。
森の中を進む表参道と比べて明るい裏参道は、下りであれば、紅葉の向こう側に京都市街を眺めながら歩けるところもあります。
歩くだけでも気持ちの良い道です。
伏見稲荷大社では、紅葉をバックにした狐や鳥居など、他の紅葉スポットではあまり見られない景色を見られます。人が少ない穴場紅葉スポットしての伏見稲荷大社の紅葉の魅力です。
紅葉の見頃は11月中旬~12月初めです。
稲荷山の山上の紅葉も意外と見頃は遅いです。
京都市内の一般的な紅葉スポットよりも遅めなくらいです。
特にお山巡りルートの御膳谷などの谷間は、見頃がかなり遅めです。
場所によっては、山上でも12月半ばくらいまで見頃が続きます。
空気が澄んで眺望も良いシーズンなので、お山巡りのハイキングがてらの紅葉狩りもおすすめです。
穴場度 C
超有名な伏見稲荷大社ですが、紅葉スポットとして紹介されることはまずないという意味では、人が少ない紅葉穴場スポットのひとつと言っておかしくはないでしょう。
年間を通じて混雑する伏見稲荷大社は、紅葉シーズンもいつもどおりの混雑です。
言い換えると紅葉シーズンだからといって混雑するわけではありません。
東福寺や永観堂といった紅葉シーズン限定の名所と比べると、はるかに混雑度はましです。
一度、穴場紅葉スポットとしての伏見稲荷大社の実力をフラットな視線から見直してみてはいかがでしょうか。
これまで気づかなかった京都が見えてくるかもしれません。
2022年の紅葉シーズンは、新たなイベントとして「ふしみライトアップ」が開催されました。
ライトアップは、表参道から本殿までの狭いエリアです。
表参道では、狐の姿がライトアップで浮かび上がっていたり、本殿前ではプロジェクションマッピングが行われています。
2022年が初めてということもあり、訪れる人もぱらぱらとしかいませんでした。
もともと紅葉シーズンだからといって混みあわない穴場の伏見稲荷大社ですが、夜間は訪れる人もわずかです。
紅葉シーズンに行われているライトアップとしては、かなりの穴場です。
開催は2022年11月18日(金)~12月11日(日)です。20時には終了となるので、ご注意ください。
もちろん、昼間と同じく拝観料は必要ありません。
狐の姿もかわいらしので、おすすめの穴場です。
拝観情報
拝観時間 | 日中随時 |
拝観料 | 境内自由 |
TEL | 075-641-7331 |
住所 | 京都市伏見区深草薮之内町68 |
アクセス | JR「稲荷」よりすぐ |
ふしみいなりライトアップ
開催期間 | 2022年11月18日(金)~12月11日(日) |
開催時間 | 17:00~20:00 |
拝観料 | 境内自由 |
公式ホームページ:伏見稲荷大社
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② 三栖神社(みすじんじゃ)〈伏見区〉
境内が落ち葉で黄色一色に染まるイチョウの穴場
高さ22mの大銀杏をはじめ、境内には数本の大木があるイチョウの人が少ない穴場です。
それほど広くない境内は、イチョウの葉の黄色いじゅうたんに覆われます。
周囲は工場地帯で、紅葉の名所がありそうにない立地にある穴場スポットです。
黄葉の見頃は11月末~12月上旬ごろと、かなり遅めです。
イチョウは色づくタイミングがかなりまちまちなのですが、三栖神社のイチョウはかなり遅い部類に入ります。
2020年や2021年は見頃が12月中旬までずれこみました(2022年は平年並み)。
京都市内の紅葉が見頃を迎える頃に色づきはじめ、終わりを迎えようとするころにようやく見頃を迎えます。
穴場度 A
伏見の中心部とは京都高速によって隔たれており、周囲は工場や倉庫などが並ぶ工業地帯の中にある穴場です。
京都といっても、まるで観光地感がないエリアに忽然とあらわれる人が少ない穴場黄葉スポットといった感じです。
京都のイチョウスポットとして、知る人ぞ知る存在ではありますが、訪れる人も少ない穴場の静かな神社です。
ただでさえ穴場な三栖神社のイチョウですが、実は紅葉ライトアップも行われます。
情報がないのではっきりしたことはわかりませんが、おおむねイチョウが見頃の時期にライトアップが行われているようです。
偶然近くを通りかかったときに鮮やかに照らし出されるイチョウが見えて気づきました。
美しい紅葉ライトアップを独り占めできる、京都でも稀有な穴場紅葉スポットです。
三栖神社では、猫の姿もよく見かけます。
紅葉シーズンともなると気温も下がりますが、晴れた日の昼間はぽかぽか陽気です。
猫がイチョウの落葉のなかで気持ちよさそうに昼寝をしていたり。
すやすや寝ていると思ったら、突然むっくりと起きて大きなあくびをすることも。
拝観情報
拝観時間 | 日中随時 |
拝観料 | 境内自由 |
TEL | 075-603-0085 |
住所 | 京都市伏見区横大路下三栖城ノ前町83 |
アクセス | 京阪「中書島」より徒歩25分 |
公式ホームページ:三栖の祭り情報ページ
③ さわらびの道〈宇治市〉
源氏物語ゆかりの地をたずねながら紅葉を楽しむ
「さわらびの道」は、源氏物語ミュージアム内の遊歩道からはじまり、宇治上神社、宇治神社を経て宇治川へと続く穴場の散策路です。
漢字で書くと「早蕨の道」で、源氏物語の宇治十帖にちなんだ名称です。
同じく宇治十帖からとられた宇治川西岸の「あじろぎの道」とともに1991年に整備されました。
1992年には建設省の「手づくり(ふるさと)賞」を受賞し、さわらびの道には記念碑が建てられています。
この「手づくり(ふるさと)賞」は、京都市周辺では、三条通り歴史的かいわい景観地区(1987年)、五条坂街灯のある清水焼の街(1990年)、城陽市・緑と水辺のやすらぎ回廊 (1994年)、向日市・竹の径 (2015年大賞) 、長岡京市・ 商店街から発信する住民主体のシティプロモーションモデル(2015年)、長岡京市・京都おとくに地域の情報発信と魅力ある街づくり(2018年)、八幡市・やわた放生の景 (1995年)などが受賞しています。
源氏物語ミュージアム内の遊歩道や世界遺産である宇治上神社の参道をはじめ、道の両側にはたくさんのモミジがあります。
源氏物語に関心がある方はもちろん、そうでない方も楽しくあることができます。
2023年の紅葉シーズンは、11月26日(日)までは「宇治と憂し ーゆめかうつつかー」、11月29日(水)からは「このわたりに薫る君やさぶらふ」が開催されます。
2024年のNHK大河ドラマは紫式部を主人公とした「光る君へ」です。
放送開始を前に、宇治も盛り上がっていくことでしょう。
紅葉の見頃は遅めで11月下旬~12月上旬ごろです。
特に宇治上神社と源氏物語ミュージアムの間のさわらびの道の中心部分は見頃が遅く、ようやく12月に入ってから見頃を迎えます。
京都でも下鴨神社に次いで紅葉の見頃が遅いスポットです。
2021年にはライトアップイベントの「京都・宇治灯りのみち」では、あじろぎの道の紅葉が美しく照らし出されました。
しかし、2022年と2023年の開催はありません。
2023年10月1日(日)~11月30日(木)には、宇治十帖スタンプラリーが開催されます。
宇治上神社や源氏物語ミュージアムなど21ヶ所にスタンプスポットが設置されます。
宇治の紅葉めぐりの際には、参加してみてはいかがでしょうか。
穴場度 C
宇治には平等院や三室戸寺、琴坂などの有名紅葉スポットがあります。
さわらびの道が結ぶ、宇治上神社や源氏物語ミュージアムが紅葉スポットとして取り上げられることはあまりない穴場です。
それぞれ単体では、取り上げるほどの紅葉スポットではないかもしれませんが、それらを結ぶさわらびの道全体としては、見ごたえ十分の穴場スポットです。
見学情報
源氏物語ミュージアム
観覧時間 | 9:00~17:00(入館は16:30まで) 散策路は日中随時 |
休館日 | 月曜日(祝日の場合はその翌日)・年末年始 |
観覧料 | 大人 600円 小人 300円 散策路は無料 |
TEL | 0774-39-9300 |
住所 | 宇治市宇治東内45-26 |
アクセス | 京阪「宇治」から徒歩8分 JR「宇治」から徒歩15分 |
公式ホームページ:https://www.city.uji.kyoto.jp/soshiki/33/
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④ 善法律寺(ぜんぽうりつじ)〈八幡市〉
ライトアップも行われる八幡の「紅葉寺」
八幡の「紅葉寺」といえば、男山の東麓にある善法律寺です。
八幡ではよく知られた紅葉スポットですが、京都全体から見るとまだまだ穴場です。
善法律寺の家に生まれた足利義満の生母がモミジを寄進したことが紅葉の名所となったはじまりといいます。
それほど広くはない境内ですが、モミジがたくさん植えられており、秋には真っ赤に色づいた紅葉を楽しめる人が少ない穴場です。
青々とした男山をバックに真っ赤なモミジが映えます。
例年、紅葉シーズンに本堂の特別公開(500円)も行われます。
2023年も、11月18日(土)、19日(日)に八幡市観光協会による紅葉シーズン恒例の「京都やわたの紅葉満喫 秋の文化財一斉公開」が開催されます。
この2日間は、普段は穴場の八幡市内全域が紅葉見物の観光客でにぎわいます。
同じく11月18日(土)~19日(日)の17:30~20:00には善法律寺の紅葉ライトアップも行われます。
善法律寺の紅葉ライトアップは、なんと無料です。穴場スポットならではです。
拝観料は不要なのに、美しい紅葉ライトアップを楽しむことができます。
紅葉の見頃は11月中旬~12月上旬ごろです。
紅葉シーズンはいついっても美しい善法律寺ですが、「紅葉寺」と言われる真価を味わうには、ぜひ「秋の文化財一斉公開」のときに訪れてください。
本堂や本堂内の仏像などの寺宝が特別公開されますが、同時に公開される客殿と客殿前庭の紅葉がまた見事です。
上も下も紅葉で覆われた客殿前庭は、紅葉寺の異名に恥じないものです。
善法律寺がこんなに奥行きのある紅葉スポットだったとは、驚くことでしょう。
客殿の「もみじの円窓」からのぞく紅葉もまた見事です。
丸い窓といえば、源光庵なども有名ですが、穴場の善法律寺にもあるんです。
真ん丸の穴が二つ並んでいるというのもユニークです。
穴場度 B
地元、八幡では紅葉の名所として知られていますが、一般的な知名度は高くはない穴場紅葉スポットです。
特別公開とライトアップ期間を除くと、いつも静かな人が少ない穴場のお寺です。
拝観情報
拝観時間 | 8:00~17:00 |
拝観料 | 境内自由 |
TEL | 075-981-0157 |
住所 | 八幡市八幡馬場88-1 |
アクセス | 京阪「石清水八幡宮」より徒歩15分 |
秋の文化財一斉公開
開催期間 | 2023年11月18日(土)~19日(日) |
開催時間 | 12:00~16:00 |
拝観料 | 500円 |
紅葉ライトアップ
開催期間 | 2023年11月18日(土)~19日(日) |
開催時間 | 17:30~20:00 |
公式ホームページ:善法律寺 公式ホームページ
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⑤ 石清水八幡宮参道ケーブル(男山ケーブル)〈八幡市〉
紅葉おすすめポイント
京阪の石清水八幡宮駅と男山の石清水八幡宮を結ぶ石清水八幡宮参道ケーブルは、紅葉が見事な穴場スポットです。
ゆっくりと進む車内からは、紅葉の向こう側に京都盆地が広がる雄大な景色を楽しめます。
2019年10月に男山ケーブルから石清水八幡宮参道ケーブルへと名称が変わりました。
石清水八幡宮参道ケーブルのおすすめは、ケーブル車内からの車窓もさることながら、外から見た景色です。
神応寺の裏手が実は穴場で、ここからはトンネルを出たケーブルカーが橋をわたり、再びトンネルへと入っていくのを見ることができます。
石清水八幡宮参道ケーブルは、長らく京阪特急カラーのケーブルカーが親しまれてきました。
同じく赤やオレンジに染まる紅葉をバックに走り去っていきます。
しかし、2019年に全面リニューアルされ、新たな車両が導入されました。
黄色の月をあらわした「こがね」と、赤い太陽をあらわした「あかね」の2両が、交互に行きかいます。
どちらも、紅葉に映える姿が見事です。
紅葉の見頃は11月下旬~12月上旬ごろです。
ケーブル八幡宮山上駅のすぐ上にある展望台も必見の穴場です。
ちょうど京都市街が一望できる、すばらしい眺望を楽しむことができます。
はるかかなたを指さしながら、「あれがウチの家かなぁ」「電車がおもちゃみたい」とはしゃぐ家族連れの声があちこちから聞こえてきます。
穴場度 A
石清水八幡宮参道ケーブル自体は誰もが知る存在ですが、紅葉の被写体としての石清水八幡宮参道ケーブルはあまり知られていない穴場スポットです。
神応寺奥の撮影スポットでも、他に人を見かけることはあまりない紅葉穴場スポットです。
「撮り鉄」ならずとも、紅葉のなかを走る鉄道というのは、美しいものです。
他にも神応寺の下や、石清水八幡宮の頓宮付近、あるいは御幸橋などからも石清水八幡宮参道ケーブルと紅葉の景色を見ることができます。
見学情報
営業時間 | 7:40~18:45 |
運賃 | 片道大人 300円 片道小人 150円 |
公式ホームページ:石清水八幡宮参道ケーブル|電車・駅のご案内|京阪電気鉄道株式会社
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⑥ 松花堂庭園(しょうかどうていえん)〈八幡市〉
紅葉おすすめポイント
江戸時代はじめのマルチな文化人、松花堂昭乗(しょうかどう しょうじょう)の草庵「松花堂」を移築して整備された八幡市立の庭園です。
石清水八幡宮駅からもやや離れた穴場紅葉スポットです。
外園では、3つあるお茶室の草庵とその露地庭園が入り組んで構成されています。
三者三様の屋根や建物と紅葉が美しくマッチしています。
美しく整えられた竹林と紅葉とのコントラストも見どころです。
鮮やかな緑と赤の対比は松花堂ならではの景色が楽しみ得る穴場です。
エジソンが白熱電球を発明したときに、フィラメントに使う素材として世界中からいろいろなものを集め、結局八幡の竹が採用されたというエピソードでも有名なとおり、竹は八幡の名産品です。
2018年の地震と台風被害のため、中核の内園は修復工事中で見られません。
ようやく修復工事も本格化され、内園の建物は覆屋に入っています。
早期の完成が望まれるところですが、本来400円の入園料が300円で入れるので少しだけお得感もあります。
紅葉の見頃は11月中旬~12月上旬ごろです。
松花堂庭園に併設の松花堂美術館では、2023年10月14日(土)~11月26日(日)に特別展「八幡は、どうする?」が開催されます。
松花堂昭乗は徳川家康ともゆかりがあり、八幡市には徳川家ゆかりの正法寺などもあります。
紅葉シーズンも終盤となると、早咲きの椿が次々と咲きはじめます。
松花堂庭園といえば、紅葉よりも椿で知られます。松花堂早咲藪椿や八幡椿など、名立たる椿が次々と咲きはじめ、紅葉と共演します。
穴場と言われる紅葉とは異なり、椿の世界では松花堂庭園と言えば京都を代表するスポットです。
穴場度 B
松花堂と内園は、国の史跡・名勝に指定されています。
整備された庭園は、秋には美しい紅葉で彩られますが、一般にはあまり紅葉スポットとして認知されていない穴場です。
紅葉シーズンピークでも、ゆっくりと紅葉を楽しむことができる紅葉穴場スポットです。
松花堂早咲藪椿など、早咲きの椿は紅葉シーズンから咲き始めています。
入園情報
入園時間 | 9:00~17:00(入園は16:30) |
入園料 | 一般 300円 学生 220円 こども 150円 |
TEL | 075-981-0010 |
住所 | 八幡市八幡女郎花43 |
アクセス | 京阪「石清水八幡宮」より徒歩30分 |
公式ホームページ:京都の国指定名勝の日本庭園 八幡市立松花堂庭園・美術館
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⑦ 背割堤(せわりてい)〈八幡市〉
京都随一の桜紅葉(さくらもみじ)の名所
紅葉といえば、だれもが思い浮かべるのは、モミジでしょう。イロハモミジ(タカオカエデ)を中心としたカエデ類の総称です。
今回選定した京都の紅葉穴場スポットも、ほとんど全てがモミジがメインです。
今回選んだ背割堤は、モミジでもイチョウでもなく、桜の紅葉である桜紅葉(さくらもみじ)が主役の穴場です。
桜と言えば、春ですが、実は桜紅葉もかなり見ごたえがあります。
特に、桜の代表であるソメイヨシノは真っ赤に染まります。
背割堤の桜並木は、全長1.4kmにも及びます。京都でも最大規模の美しい桜並木です。
春は桜の名所ですが、秋には桜紅葉の穴場へと変貌します。
延々と1.4kmにも及ぶ、桜紅葉のトンネルを楽しむことができます。
穴場度 B
背割堤といえば、春には桜の名所として有名スポットです。
桜の開花期には、たくさんの人が押し寄せ、歩行者専用の堤防上の遊歩道も一方通行規制が行われます。
桜シーズンには「背割堤さくらまつり」が開催され、2019年には約35万人もの花見客が訪れました。
人が少ない秋には、一方通行規制などあるわけもなく、ゆっくりと自由に桜紅葉を楽しむことができる穴場となっています。
2017年オープンと新しいさくらであい館の展望塔から見る桜紅葉もおすすめです。
高さ25メートルから桜紅葉の並木を眺めることができます。
紅葉だけでなく、京都中心部まで見える穴場観光スポットです。
公式ホームページ:背割堤地区 | 淀川河川公園
見学情報
さくらであい館
入館時間 | 9:00~17:00(展望塔は16:30まで) |
入館料 | 無料 |
TEL | 075-633-5120 |
住所 | 京都府八幡市八幡在応寺 |
アクセス | 京阪「石清水八幡宮」より徒歩10分 |
公式ホームページ:さくらであい館 | 淀川河川公園
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南山城の人が少ない穴場紅葉スポット6選
京都市内を離れ、奈良の匂いもしてくる南山城エリアは、お茶どころとして知られますが、実は穴場紅葉スポットの宝庫でもあります。
美しい紅葉を楽しめるのに、驚くほど人が少ない穴場スポットを4ヶ所紹介します。
① けいはんな記念公園〈精華町〉
上から見下ろす紅葉谷の紅葉
けいはんな記念公園は、学研都市の開発に伴い1995年に開園しました。
京都の名だたる作庭家や庭師が集まり、大胆な現代的回遊式庭園として造られました。
何といっても特徴は、中央を横切る大きな観月橋です。
観月橋からは、紅葉谷の紅葉を上から見下ろすことができます。
上から見るモミジの林というのは、他ではなかなか見ることができない穴場です。
2023年11月3日(金祝)~26日(日)の金土日祝の日没後には、「紅葉ライトアップ―池に映るもみじの水鏡―」という紅葉ライトアップが行われます。
タイトルどおり、美しくライトアップされた紅葉が池に見事に映り込みます。
昼の入園料と同じく、たった200円で美しい紅葉ライトアップを楽しめる穴場です。
紅葉の見頃は11月上旬~下旬ごろです。
紅葉と同時期にはツワブキもたくさん咲いており、見ごたえがあります。
穴場度 B
学研都市のど真ん中にあり、周囲には研究施設や住宅が建ち並んでいます。
近くには他に観光スポットはほとんどなく、紅葉巡りをしようというときに、どうしてもけいはんな記念公園は紅葉スポットとして見落とされがちな穴場です。
京都市内とまでは言わなくても、例えば宇治や八幡あたりにあったとしたら、紅葉スポットとして、もっと有名だったでしょう。
見ごたえある穴場の紅葉スポットです。
園内も広く混雑することはありません。紅葉ライトアップも静かに楽しめる穴場スポットです。
入園情報
休園日 | 12月28日~1月4日 |
入園時間 | 9:00~17:00(受付終了は16:30) |
入園料 | 一般: 200円 中学生以下:100円 |
TEL | 0774-93-1200 |
住所 | 相楽郡精華町精華台6-1 |
アクセス | JR「祝園」近鉄「新祝園」より2km |
紅葉ライトアップ―池に映るもみじの水鏡―
開催日 | 2023年11月3日(金祝)~26日(日)の金土日祝 |
入園時間 | 日没~21:00(受付終了は20:30) |
入園料 | 一般: 200円 中学生以下:100円※11月3日(金祝)、19日(日)は無料開放 |
公式ホームぺージ:けいはんな記念公園 | 文化を大切にした水と緑のあふれる公園
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② 正法寺(しょうほうじ)〈和束町〉
紅葉おすすめポイント
臨済宗永源寺派に属すお寺です。本山の永源寺は湖東の紅葉スポットとして有名で、永源寺から移植したヤマモミジにより、和束を代表する紅葉穴場スポットとなりました。
モミジだけではなく、大きなイチョウの木もあり、木の下は黄色いじゅうたんが広がります。
壁の穴からのぞく紅葉という珍しい景色も楽しめる穴場です。
和束というと、京都を代表するお茶どころです。和束の昼夜の寒暖差が大きいという気候はお茶の成育に適したものですが、これは同時に紅葉が真っ赤に色づくに適した気候でもあります。
それだけに、色鮮やかな美しい紅葉を見ることができる紅葉穴場スポットです。
紅葉の見頃は11月中旬~下旬ごろです。
穴場度 A
和束町を代表する紅葉スポットではありますが、お茶があまりにも有名な和束で紅葉を見に行こうという人は少ないようで、穴場スポットです。
拝観情報
拝観時間 | 日中随時 |
拝観料 | 境内自由 |
TEL | 0774-78-2834 |
住所 | 京都府相楽郡和束町南下河原71 |
アクセス | 奈良交通「山の家」バス停より徒歩で5分 |
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③ 正寿院(しょうじゅいん)〈宇治田原町〉
フォトジェニックなハート形の猪目窓から紅葉がのぞく
2017年に客殿が完成し、ハート形の猪目窓(いのめまど)であっという間に人気に火がついた正寿院。
紅葉シーズンには、ハートの窓の向こう側に紅葉があらわれます。
まだ小さなカエデやドウダンツツジが赤く色づきます。
今のところ、秋の紅葉よりも春の桜が主役ですが、これから木々が成長すれば、紅葉スポットとしても有名になるでしょう。
今はまだ比較的穴場の紅葉スポットです。
紅葉の見頃は11月中旬~下旬ごろです。
ただし、猪目窓の奥のモミジは色づきがやや遅めです。
猪の目窓の奥のモミジは順調に成長しています。
これからが楽しみな紅葉の穴場です。
2022年は中止となりましたが、2023年は紅葉ライトアップの「観紅会」の開催が予定されています。
詳細は近日中に公表される予定です。
穴場度 B
口コミでフォトジェニックなスポットとして一躍有名になり、地元宇治田原町も町を代表するスポットとして売り出しているので、もうそれほど穴場とはいえません。
しかし、宇治田原でも最も東で、もうひと山越えると滋賀県信楽という奥地にあります。
2023年は3月4日から12月10日の日祝に限り、宇治から1日1便の直通バスが走るようになりましたが、それ以外はコミュニティバスを乗り継がなければたどり着くことはできない紅葉穴場スポットです。
人気の正寿院の紅葉ですが、アクセスがかなり悪いのが難点です。
平日は宇治田原町の中心部にある維中前バス停からコミュニティバスが奥山田正寿院まで運行されますが、地元の方が優先です。
しかも、奥山田正寿院口から正寿院までは徒歩10分ですが、かなりの急坂になります。
足腰の弱い方にはちょっときつい道です。
昨年は行われたなかった紅葉ライトアップが2023年復活します。
2023年11月18日(土)~20日(月)、23日(木祝)~25日(土)の6日間限定で「観紅会」が開催されます。
日中とはまた違った猪目窓と紅葉をお楽しみください。
拝観情報
拝観時間 | 9:00~16:30 |
拝観料 | 600円(お茶・菓子付き) |
TEL | 0774-88-3601 |
住所 | 綴喜郡宇治田原町奥山田川上149 |
アクセス | 京阪「宇治」より車で30分 |
観紅会
開催期間 | 2023年11月18日(土)~20日(月)、23日(木祝)~25日(土) |
開催時間 | 17:30~20:30(受付は20:00まで) |
拝観料 | 大人 800円 小人 500円 |
住所 | 綴喜郡宇治田原町奥山田川上149 |
アクセス | 京阪「宇治」より車で30分 |
公式ホームページ:快慶のお不動さん 高野山真言宗 正寿院
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④ 猿丸神社(さるまるじんじゃ)〈宇治田原町〉
百人一首「奥山に もみぢふみわけ~」ゆかりの紅葉スポット
小倉百人一首には、紅葉を詠んだ歌がいくつかあります。中でも多くの人がまず思い浮かぶのは猿丸太夫(さるまるだゆう)の「奥山に もみぢふみわけ なく鹿の 声聞く時ぞ 秋はかなしき」ではないでしょうか。
今の私たちが読んでも、そのときの情景が目に浮かぶような紅葉の歌です。
その猿丸太夫を祀っているのが、穴場紅葉スポットとして知る人ぞ知る猿丸神社です。
猿丸太夫は、三十六歌仙にも選ばれている有名な歌人ですが、実は正体不明で、架空の人物だという説もあるくらいです。
ですので、猿丸太夫がいったいどこで紅葉の歌を詠んだのかも全くわかりませんが、もしかしたらこの猿丸神社があるところで詠んだのかもしれません。
そういえば、鹿の声が聞こえてくるような・・・。
紅葉の見頃は11月中旬~下旬ごろです。
穴場度 A
宇治田原の北の端で、あと少しで滋賀県大津市という位置にある穴場紅葉スポットです。
狛猿や猿顔絵馬など、猿丸太夫の「猿」にちなんだものがあり、フォトジェニックな紅葉写真を撮ることができる穴場です。
今も1本5,000円でモミジの苗木の奉納活動が続けられており、質・量ともにさらに紅葉穴場スポットとして次のステージへと上がりつつあります。
これから人気が上がっていくことでしょう。
拝観情報
拝観時間 | 日中随時 |
拝観料 | 境内自由 |
TEL | 0774-88-3782 |
住所 | 綴喜郡宇治田原町禅定寺粽谷44 |
アクセス | 京滋バイパス「笠取IC」より車で10分 |
公式ホームページ:瘤(こぶ)取りの神「猿丸さん」猿丸神社公式サイト
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⑤禅定寺(ぜんじょうじ)〈宇治田原町〉
大きな茅葺屋根に映える紅葉と柿
遠くから見ると、宇治田原の特産である干し柿の一種「古老柿(ころがき)」で使う柿がたくさんなっているのが目立つ禅定寺は、古老柿発祥の地としても有名です。
秋には美しい紅葉が出迎えてくる穴場スポットになります。
大きな茅葺(かやぶき)屋根の本堂は、宇治田原町内でも茅葺屋根としては最大規模のものです。
この大きな茅葺屋根にモミジやイチョウの紅葉が映える穴場です。
紅葉の見頃は11月中旬~下旬ごろです。
みどころは紅葉だけではありません。
宝物殿には京都府内最大の十一面観音菩薩像(286cm)をはじめ、重要文化財に指定されている平安時代の大きな仏像がたくさん所蔵されており、見ごたえ十分な穴場です。
本堂裏には縦8m横45mの大きな釈迦涅槃図もあります。
穴場度 A
仏像目的で訪れる人はそれなりにいますが、紅葉を見に来る人は多くはない紅葉穴場スポットです。
紅葉シーズンでも静かに紅葉を楽しむことができます。
境内には、古老柿を乾燥させるための「柿屋」という独特の建物も組み立てられています。
紅葉シーズンには柿を干している宇治田原ならではの風景を見ることができます。
紅葉だけでなく田園風景が美しい穴場スポットです。
拝観情報
拝観時間 | 9:00~16:00 |
拝観料 | 500円 |
TEL | 0774-88-4450 |
住所 | 宇治田原町大字禅定寺小字庄地100 |
アクセス | 京阪宇治バス「維中前」バス停より2km |
公式ホームページ:禅定寺 – 禅定寺
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⑥ 大道神社(おおみちじんじゃ)〈宇治田原町〉
グラデーションが見事な美しいモミジ
宇治田原の小さな神社である大道神社は、それほど大きくもないたった一本のモミジが毎年とても美しく染まります。
赤・オレンジ・黄のグラデーションが本当に見事な穴場紅葉スポットです。
天候や光の当たり具合で、美しさはかなり変わるはずです。
できれば晴天のお昼から夕方ごろに訪れてください。本当に美しいモミジを見られる穴場です。
大道神社のすぐ前には、信西塚(しんぜいづか)という史跡があり、こちらも紅葉で彩られます。
平治の乱で間一髪で京都から逃げ出した藤原信西ですが、ここで見つかり首をはねられました。
2012年の大河ドラマ「平清盛」では、阿部サダヲが怪演していたことを覚えている人も多いでしょう。
穴場度 B
穴場紅葉スポットの多い宇治田原町でも、屈指の穴場です。
いちおう宇治田原の観光パンフレットには、紅葉の名所として記載されているので、CではなくBとしました。
とはいえ、訪れる人はほとんどいない穴場スポットです。
狭い神社であり、本当に美しいのは鳥居前の一本のモミジだけです。
いろんな角度からじっくりと楽しんで欲しい名木です。
まだ若い樹なので、これからのさらなる成長が楽しみな穴場紅葉スポットです。
鳥居前の紅葉は、比較的早く染まりますが、鳥居から奥の本殿までへの石段のモミジは、宇治田原にしてはかなり色づきは遅めです。
京都市内よりもさらに遅く色づく穴場です。
拝観情報
拝観時間 | 日中随時 |
拝観料 | 境内自由 |
住所 | 宇治田原町立川宮ノ前39 |
アクセス | 京都京阪バス「岩山」より徒歩20分 |
おわりに
京都の紅葉穴場40選はいかがでしたでしょうか?
40ヶ所全て行ったことがあるという方は稀ではないでしょうか。
京都では、毎年新たな紅葉穴場スポットが生まれます。逆に穴場スポットを卒業して定番スポットになったり、何らかの事情で公開が中止されてしまうこともあります。
紅葉穴場スポットと言っても毎年入れ替わりは出てきますが、2023年の紅葉シーズンを前にした時点での40選です。
といいつつも、40選といいながら紹介したスポットは40を超えてしまっています。毎年、新たな紅葉穴場スポットの発掘してしまいます。
今回紹介した紅葉穴場スポット40ヶ所以外にも、MKタクシーの観光ドライバーであれば、それぞれに秘密の穴場スポットを持っていたりします。
また定番スポット内であっても、位置や見方、時間帯によって穴場となることもあります。
定番の人気紅葉スポットはもちろん、あまり知られていない穴場紅葉スポットまで、お客様の要望にあわせて、ちょうど良い穴場紅葉スポットを効率よくご案内することができます。
MKの観光貸切タクシーなら、京都の紅葉を心行くまで楽しむことができます。
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紅葉シーズンには、京都各地の紅葉をライブ中継します。
原則として毎週木曜日のお昼12時15分頃から約30分配信します。
その他、夜間や土日祝の特別配信も予定しています。
MKタクシー公式インスタグラム:https://www.instagram.com/mktaxi.jp/