12月でも真っ赤に紅葉!京都の見頃が遅いおすすめ紅葉スポット10選
目次
温暖化の影響もあり、京都の紅葉の見頃は昔よりも 遅くなりつつあります。
12月に入っても多くの紅葉スポットではまだ見頃が続きます。
中でも、12月でも真っ赤な紅葉が見られる見頃が遅めのスポットを10ヶ所紹介します。
特に12月中旬まで見頃が続く下鴨神社の糺の森がおすすめです!
2023年は特に平年より色づきが遅めなので、12月でも京都で紅葉を満喫できるでしょう。
① 糺の森(下鴨神社)〈左京区〉
紅葉の見頃は京都で最も遅い12月上旬から中旬
京都で見頃が遅い紅葉スポットといえば、下鴨神社の糺の森(ただすのもり)です。
平年の見頃は12月上旬から中旬という遅さです。
京都の一般的な紅葉シーズンである11月に訪れても、まだまだ青々としています。
11月より12月がおすすめという紅葉スポットです。
下鴨神社の鎮守の森であり、神の宿る森として人の手も最低限しか入っていません。
京都の他の神社仏閣や公園の紅葉とはまた一味違った紅葉を楽しめます。
緑とオレンジ、赤が織り成すグラデーションが本当に美しい森です。
12月中旬までこの美しい紅葉を楽しめます。
糺の森の中には小川が流れ、深山にいるかのような雰囲気が広がります。
12月が見頃という紅葉の遅さだけではなく、京都でも屈指の美しい紅葉が魅力です。
2023年は「ひかりの京都」の紅葉ライトアップ
2023年の糺の森では、紅葉ライトアップも開催されます。
JR東海の「ひかりの京都」キャンペーンの一環ですが、出入り自由の糺の森では拝観料は不要です。
糺の森の表参道が、竹灯籠のあたたかい希望の灯りで照らしだされます。
森の中で行われる、他とはまた一味違った紅葉ライトアップです。
開催も糺の森の紅葉の遅い見頃にあわせて、2023年12月2日(土)~17日(日)です。
12月中旬まで行われている珍しい紅葉ライトアップです。
糺の森なら12月中旬でもまだまだ紅葉の見頃が続いていることでしょう。
糺の森について
糺の森は、世界遺産にも選ばれている下鴨神社(賀茂御祖神社)の鎮守の森です。
はるか神話の時代から続く下鴨神社の境内地として、大切に守られてきました。
繰り返される戦乱や賀茂川・高野川の氾濫、明治の上知令などいくたびも危機を迎えてきました。
近代以降でも1934年の室戸台風では、壊滅的ともいえるほどの被害を受けました。2018年の台風21号でも少なからぬ倒木が発生しました。
それらの危機を乗り越え、今も都会のオアシスとして大切に守られています。
近年は、保護地域外とはいえ糺の森の一部が開発されてマンションとなりました。
下鴨神社を維持していくためには莫大な費用がかかり、やむをえないことではありますが、物議をかもしました。
これからも美しい糺の森を維持していきたいものです。
拝観情報
拝観時間 | 6:30~17:00 糺の森は日中随時 |
拝観料 | 境内自由 |
TEL | 075-781-0010 |
住所 | 京都市左京区下鴨泉川町59 |
アクセス | 京阪「出町柳」より徒歩10分 |
公式ホームページ:下鴨神社|賀茂御祖神社
ひかりの京都
開催期間 | 2023年12月2日(土)~17日(日) |
開催時間 | 17:30~19:30(最終受付は19:00) |
公式ホームページ:京都で目にしたのはあたたかな“希望の光”でした。ひかりの京都
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② 城南宮〈伏見区〉
紅葉の見頃は11月下旬~12月上旬
城南宮の神苑は、「春の山」「平安の庭」「室町の庭」「桃山の庭」「城南離宮の庭」の5つの庭から構成されています。
5つの庭園では、秋には12月まで遅い紅葉で美しく彩られます。
2015年~2022年の紅葉の色づき状況が城南宮のHPで公開されています。
この7年間を平均すると、紅葉の見頃期間は
平安の庭 11月27日~12月11日
室町の庭 11月29日~12月13日
とかなり遅めです。
11月末になって見頃となり、12月半ばまで見頃が続いています。
11月よりも、むしろ12月に入ってからが城南宮の紅葉シーズン本番ということがよくわかります。
城南宮はぜひ12月に遅い紅葉を楽しみにいってほしい紅葉スポットです。
とはいえ、11月でも終わりごろは紅葉も見頃になっています。
京都の有名紅葉スポットは人でいっぱいなので、あえて穴場の城南宮を訪れるのもおすすめです。
城南宮はかなりすいています。11月末でも12月でも紅葉を楽しめます。
城南宮の神苑は、「昭和の小堀遠州」として知られる作庭家の中根金作による作庭です。
中根金作は、キャリアの初期の1954~60年に「室町の庭」と「桃山の庭」を作庭しました。
その後「平安の庭」と「春の山」を作庭し、晩年にはキャリアの集大成として「城南離宮の庭」を造りました。
5つの庭園でも、特に紅葉が美しいのは池泉回遊式庭園である平安の庭と室町の庭です。
あわせて100本のモミジが植えられており、12月まで紅葉を楽しめます。
平安の庭は、平安時代の貴族たちの邸宅の庭園がモチーフです。
あちこちに源氏物語に出てくる植物も植えられています。
庭園内をゆるやかに流れ、室町の庭へと続く小川では、曲水の宴が行われます。
小川に盃を流す間に詩歌を作るという貴族の遊びです。
例年は、紅葉が色づき始めた11月3日の文化の日に開催されます。
平安の庭に次ぐ紅葉の見どころは、室町の庭です。
平安の庭からいったん参道へと出て再び拝観入口を入った右側が室町の庭です。
左側は桃山の庭です。中央の池には、三尊石、蓬莱石、滝などが配されています。
ちょうど雌滝に覆いかぶさるようなモミジが見事です。
池に浮かんだ紅葉や、苔の上に散った散紅葉もまた魅力的です。
城南宮について
城南宮は、平安京の南を守る神社として、古くから朝廷に重んじられてきた神社です。
鎌倉時代には、城南宮の神事である流鏑馬(やぶさめ)にことよせて兵を集めて挙兵したのが承久の乱です。
2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」のクライマックスとなる戦いでしたが、主人公の北条義時は鎌倉で指揮を執ったため、城南宮は登場しませんでした。
幕末には、戊辰戦争のはじまりである鳥羽・伏見の戦いの戦場にもなりました。
開戦地である小枝橋のすぐ北東にある城南宮は、新政府軍の薩摩藩の陣地となりました。
天下分け目の戦いを見守ってきた神社です。
現在では城南宮は方除(ほうよけ)に加えて交通安全の神として信仰を集めています。
京都の街では、城南宮のお札をつけた自動車をよく見かけます。
拝観情報
拝観時間 | 9:00~16:30(受付は16:00まで) |
拝観料 | 大人 800円 小学生 500円 |
TEL | 075-623-0846 |
住所 | 京都市伏見区中島鳥羽離宮町7 |
アクセス | 近鉄・地下鉄「竹田」より徒歩15分 |
公式ホームページ:城南宮 | 京都の南、方除け ・厄除けの祈祷、車のお祓いの神社。巫女が神楽を舞い、庭園は花と紅葉の名所です
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③ 八坂神社〈東山区〉
紅葉の見頃は11月下旬~12月上旬
東山界隈には、錚々たる有名紅葉スポットが並びますが、祇園祭で有名な八坂神社の名前が挙がることはあまりありません。
確かに、有名スポットと比べるとやや紅葉は控えめな印象です。
しかし、12月に入ると他の紅葉スポットが色褪せはじめるのに対して、色づきが遅めの八坂神社では、他の紅葉スポットを上回る美しい紅葉を見ることができます。
八坂神社は東山の12月の紅葉の顔といってもいいでしょう。
境内でも特に日当りがあまりよくないところの紅葉の色づきが遅く、裏側にあたる北参道は、12月に入ってから紅葉のトンネルが出来上がります。
社務所の北側あたりも紅葉の色づきが遅く、12月でも鮮やかな紅葉で彩られます。
八坂神社について
京都の東西のメインストリートである、四条通の突き当りに鎮座するのが八坂神社です。
日本三大祭のひとつである祇園祭は、この八坂神社の祭礼です。
かつては祇園精舎の守護神である牛頭天王を祭神としたことから、祇園社と言われていました。
八坂神社の本殿は、2020年に国宝に指定されました。
承応3年(1654年)の再建で、神社の本殿建築としては最大規模の社殿です。
神仏混淆による仏教の影響を強く受けており、神社というよりもお寺のような外見や構造も特徴です。
京都でMKタクシーの永遠のライバルであるヤサカタクシーの彌榮自動車も、間接的に八坂神社に由来する名称です。
祇園の一力亭が経営していたハイヤー会社の合資会社彌榮自動車部を引き継いだことが、今のヤサカタクシーの源流です。ちょっとした豆知識です。
拝観情報
拝観時間 | 日中随時 |
拝観料 | 境内自由 |
TEL | 075-561-6155 |
住所 | 京都市東山区祇園北側625 |
アクセス | 京阪「祇園四条」より徒歩5分 |
公式ホームページ:八坂神社
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④ 建仁寺〈東山区〉
紅葉の見頃は11月中旬~12月中旬
建仁寺は、京都の都心部にある12月に入っても紅葉を楽しめるスポットです。
祇園エリアにあり、繁華街の四条河原町からも東山界隈に連なる観光スポットからもアクセス良好です。
建仁寺境内の紅葉は11月半ばから始まりますが、12月半ばまで長く続きます。
有料エリアの潮音庭(ちょうおんてい)や無料エリアの茶碑付近などが12月中旬の遅くまで紅葉の見頃が続きます。
お買い物で四条界隈を訪れたついでに建仁寺の紅葉巡りを楽しむのも良いでしょう。
建仁寺は今回紹介した12月でも紅葉を楽しめるスポットの中でも、随一のアクセスの良さです。
紅葉目当てに訪れる人も少なくなる12月の建仁寺はおすすめです。
タイミングによっては、貸切状態で美しい潮音庭の紅葉を楽しめることも。
ゆっくりと美しい紅葉を堪能できる12月の建仁寺では、驚くほど贅沢な時間を過ごすことができます。
ぜひ訪れてみてください。
2023年12月1日(金)~10日(日)には、JR東海の時間外貸切特別拝観で紅葉ライトアップが行われます。
2022年は11月23日からの開催でしたが、紅葉が遅いことを考慮して12月限定の開催に変更になりました。
12月でも美しい紅葉を楽しめる貴重なライトアップです。
2022年は「ひかりの京都」キャンペーンの一環として、リフレクション竹灯籠が展示されました。
建仁寺について
京都五山のひとつであり、京都で初めての禅寺である建仁寺。
京都を代表する花街である祇園のど真ん中にありながら、広大な敷地に14もの塔頭が建ち並んでいます。
普段非公開の塔頭が特別公開されることもあるので事前に要チェックです。
潮音庭だけでなく、方丈南庭の枯山水庭園である大雄苑(だいおうえん)も名庭として知られています。
拝観情報
拝観時間 | 10:00~17:00 |
拝観料 | 一般 500円 中高生 300円 小学生 200円 |
TEL | 075-561-6363 |
住所 | 京都市東山区大和大路通四条下る小松町 |
アクセス | 京阪「祇園四条」より徒歩7分 |
公式ホームページ:建仁寺 The Oldest Zen Temple Kenninji
JR東海の貸切特別拝観
開催期間 | 2022年11月23日(日・祝)~12月11日(日) |
開催時間 | 17:30~19:30(最終受付は19:00) |
旅行代金 | 1,800円※EX旅先予約での価格 |
公式ホームページ:秋の特別拝観プラン|そうだ 京都
⑤ 浄住寺〈西京区〉
紅葉の見頃は11月下旬~12月上旬
西山の山麓に静かにたたずむ12月に見頃を迎える穴場紅葉スポットです。
山門から本堂まで伸びる参道の両側にはモミジが植えられており、12月には空気まで赤く染めるかのように真っ赤に色づきます。
静かな紅葉のトンネルをゆっくりと楽しむことができます。
2017年の紅葉シーズンに本堂内や方丈庭園の特別公開が始まり、あっという間に知名度が向上しました。
2018年までは、概ね11月中旬~12月初めの開催でしたが、2020年から遅めになり、2022年は11月23日(水・祝)~12月4日(日)の開催です。
紅葉の色づきが遅い浄住寺の特徴にあわせた変更です。
ただ、ここ最近は11月から見頃を迎えていることもあり、数年前までと比べると紅葉の色づきが早くなってきているような気もします。気のせいでしょうか。
まだ紅葉が見頃を迎える前ですが、2022年は10月28日(金)、11月3日(木祝)、5日(土)、6日(日)、9日(水)、12日(土)、22日(火)に「浄住寺住職と心の対話坐禅体験と普茶料理を食す」というイベントが行われました。
浄住寺について
かつては「常」住寺と称し、北は鈴虫寺のあたりまでの広大な敷地を誇る有力寺院だったこともあります。
戦火によって荒廃し、1687年に黄檗宗の寺院として再興されました。
観光寺院ではありませんが、2017年から紅葉期間の特別公開が始まりました。
浄住寺と地蔵院竹の寺の間の東西の通りは、かつては京都と亀岡を結ぶ間道の「唐櫃越え(からとごえ)」の一部でした。
京都と亀岡は、谷間を行く老いの坂越えの山陰街道が本道でしたが、尾根道を進む唐櫃越えもよく使われていました。
本能寺の変でも、本隊は山陰街道を進み、別動隊は唐櫃越えを通って本能寺に向かったと言われています。
かつて浄住寺は交通の要衝を占める位置にあったのです。
江戸時代の都名所図会でも、左上に浄住寺と地蔵院が並んで描かれています。
ちなみに、左下にある久遠寺という大きなお寺は、今の本願寺西山別院です。
拝観情報
拝観時間 | 9:00~17:00(12月~3月は16:30まで) |
拝観料 | 境内自由 |
TEL | 075-381-6029 |
住所 | 京都市西京区山田開町9 |
アクセス | 阪急「上桂」より徒歩12分 |
秋の特別公開
期間 | 2023年11月18日(土)~12月3日(日) |
拝観時間 | 9:00~16:00 |
拝観料 | 大人 800円 小学生 400円 |
公式ホームページ:【秋の特別公開】浄住寺
JR東海の夜間貸切特別拝観
期間 | 2023年11月18日(土)~12月3日(日) |
拝観時間 | 17:30~19:00(18:30受付終了) |
夜間貸切特別拝観ホームページ:秋の特別拝観 浄住寺 夜間貸切特別拝観
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⑥ 地蔵院(竹の寺)〈西京区〉
紅葉の見頃は11月下旬~12月上旬
地蔵院竹の寺の総門付近は、12月が見頃という京都でも糺の森に次いで紅葉の色づきが遅い紅葉スポットです。
境内の紅葉はやや遅め程度ですが、入口の総門前の紅葉は12月に入ってから見頃を迎えます。
浄住寺からほんの100mほど離れただけなので、このあたりは何か紅葉の色づきが12月まで遅れる理由があるのでしょう。
モミジは上の方から染まり、だんだんと下へと広がっていきます。
全体が赤く色づくのは12月に入ってからとかなり遅いです。
紅葉の色づきが遅いことはよく知られているようで、12月に入ってから紅葉をねらったカメラマンたちが集まってきます。
モミジの奥には竹の寺らしく竹林が広がり、青々とした竹林をバックに鮮やかな紅葉がいっそう映えます。
地蔵院竹の寺について
美しい竹林で知られ、別名の「竹の寺」の方が知られているかもしれません。
「一休さん」が周建と名乗っていた少年時代を過ごしたお寺でもあります。2017年には境内に一休禅師母子像が建てられました。
方丈南庭は「十六羅漢の庭」という枯山水庭園であり、16個の石が羅漢に見立てられています。
「地蔵院」という寺院名はよくあるために注意が必要です。
京都の観光寺院でも、西陣の別名「椿寺」という地蔵院や、井手町の樹齢300年の枝垂桜で知られる地蔵院などがあります。
他にも八重紅梅が美しい京北の地蔵院や、白川金色院の宝物を引き継ぐ宇治白川の地蔵院なんかもあります。
12月まで遅い紅葉を楽しめるのは、西京区の地蔵院なのでご注意ください。
拝観情報
拝観時間 | 9:00~16:30(受付は16:15) |
拝観料 | 一般 500円 小中校生 300円 |
TEL | 075‐381‐3417 |
住所 | 京都市西京区山田北ノ町23 |
アクセス | 阪急「上桂」より徒歩12分 |
公式ホームページ:京都-竹の寺 地蔵院
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⑦ 三栖神社(みすじんじゃ)〈伏見区〉
黄葉の見頃は12月上旬~中旬
秋の主役が紅葉のモミジなのに対し、準主役は黄葉のイチョウでしょう。
黄色く色づくイチョウは、モミジに次いで人気です。
イチョウの黄葉が色づく時期は、木によってかなり幅があります。
モミジよりも早く11月上旬から色づく木もあれば、モミジよりも大幅に遅れて12月に入ってから色づく木もあります。
かなり遅れて12月に見頃を迎えるチョウの代表が、三栖神社のイチョウです。
年によってややばらつきがあるのですが、2020年や2021年は11月末にようやく色づきはじめました。
12月に入ってもまだ青々とした部分が残り、12月中旬にようやく全体が美しく黄葉しました。
見頃が12月中旬という、かなり遅く色づくイチョウです。あまりの遅さのため、若返りのご利益があるとか。
2022年は、11月末にはもう見頃が近くなっています。見頃のピークは12月初めになりそうです。
モミジの紅葉は平年並みだったのに、三栖神社のイチョウは早めというのも不思議なことです。
三栖神社では、イチョウの黄葉シーズンの12月にはライトアップも行われます。
色づき状況にもよりますが、例年11月下旬ごろからライトアップがはじまり、12月半ばころまで続きます。色づきが遅い年は、12月に入ってからライトアップが始まります。
三栖神社のライトアップは2つのライトを設置しているだけという簡易な設備によるものであり、ほとんど知られていません。
それでも、12月の黄葉シーズンにはイチョウの黄葉が鮮やかに照らし出されます。
ライトアップはかなり遅い時間でも点灯しており、日をまたぐくらいまで行われているようです。
三栖神社のイチョウが見頃を迎えている12月中旬は、京都では完全に紅葉シーズンは終了しています。
全く注目を浴びることはありませんが、12月の三栖神社の黄葉ライトアップは超穴場です。
まだ地元の人くらいにしか知られていないのではないでしょうか。
境内北側のイチョウは高さ20メートルを超える大木です。
他にもイチョウの木が何本かあり、狭い境内は黄金色に覆われます。
足元は、イチョウの散紅葉によって黄色く染まっています。
立派な三栖神社の鳥居にライトアップされたイチョウの姿がとても映えます。
2018年に台風21号による被害を受ける前は、さらにすごいイチョウだったとか。
三栖神社について
三栖神社は、伏見の旧市街地の西隣にある旧下三栖村の産土神です。
下三栖村は、かつては典型的な都市近郊の農村地帯でしたが、今は高速道路も開通してアクセスもよくなり、多数の工場や配送センターが立地するエリアになっています。
伏見の旧市街地である竹田街道より西側も三栖神社の氏子地域です。
京街道沿いには三栖神社の御旅所もあり、宇治川、高瀬川や京街道をなど水陸の要衝にある市街地でした。
三栖神社は、農村と市街地にまたがる神社でした。
主祭神はあまり京都にゆかりのなさそうな天武天皇です。
実は壬申の乱の際、のちの天武天皇である大海人皇子(おおあまのみこ)が夜中に下三栖を通りかかった際に、村人が松明を掲げて道を照らし出したという故事があります。
その故事に基づき、毎年10月16日に近い日曜日には、三栖の炬火祭(みすのたいまつまつり)という祭が行われます。
戦後いったん廃絶しましたが、1989年に復活しました。ただし2020年・2021年は新型コロナの影響で中止となりました。
2022年は大炬火の巡行を中止し、規模を縮小して開催されました。
三栖神社の周囲は空堀で囲まれていますが、室町時代には下三栖城(三栖城とも)の一角でした。
周辺の発掘調査では、3つの曲輪からなる平城であったことがわかっていますが、まだ全容ははっきりしていません。
2022年には社殿の修復工事も終わり、美しい姿を取り戻しています。
三栖神社には駐車場はなく、近隣にもコインパーキングはありません。
公共交通機関を利用するか、ちょっと離れた駐車場(伏見港公園など)へ停めて行くようにしてください。路駐は厳禁です。
三栖神社は、隠れた猫スポットとしても知られています。
数年前と比べると猫の数は減っており、いつも見られるというわけではありませんが、よく猫の姿を見かけます。
イチョウの落葉の中で戯れている姿を見ることもできます。
拝観情報
拝観時間 | 日中随時 |
拝観料 | 境内自由 |
TEL | 075-603-0085 |
住所 | 京都市伏見区横大路下三栖城ノ前町83 |
アクセス | 京阪「中書島」より徒歩25分 |
公式ホームページ:三栖の祭り情報ページ
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⑧ 伏見稲荷大社〈伏見区〉
紅葉の見頃は11月下旬~12月上旬
隠れた穴場紅葉スポットである伏見稲荷大社は、12月になっても紅葉を楽しめるスポットです。
うっそうとした緑に覆われた稲荷山の山麓に広がる伏見稲荷大社は、日当たりの悪い谷間などを中心に紅葉の色づきいが遅めです。
紅葉を目当てに伏見稲荷大社を訪れる人は多くはありませんが、意外な時期に美しい紅葉に出会って驚いている人もよく見かけます。
年間を通して多くの参拝客でにぎわう伏見稲荷大社ですが、実は12月上旬はかなりおすすめの時期です。
稲荷山の山頂から山麓にまで広がる広大な伏見稲荷大社の境内でも、いくつか12月でも紅葉を楽しめるおすすめのスポットがあります。
まずは、伏見稲荷大社の顔として世界的にも有名な千本鳥居です。
意外なことに、千本鳥居では12月でも紅葉を楽しめるスポットなのです。
参道をルートどおりまわって千本鳥居を通過しても、もしかしたら紅葉には気づかないかもしれません。
千本鳥居の中はトンネル上になっており、外が紅葉していてもあまり気づきません。
しかし、外から千本鳥居を見ると、周囲が紅葉していることがわかります。
常緑樹と入り混じっており、全体が真っ赤に色づいているわけではありませんが、何箇所かでは見事に色づいています。
朱塗りの鳥居に赤やオレンジの紅葉が映えます。
他には、八島ヶ池周辺の啼鳥庵(ていちょうあん)や十石橋周辺です。
池があるだけあって谷間になっており、12月になっても紅葉が楽しめます。
啼鳥庵は2017年12月に完成した無料休憩所です。
数寄屋風建築の明るい建物です。
啼鳥庵内には稲荷茶寮というカフェもあり、紅葉を眺めながらスイーツを味わうこともできます。
12月でもお昼なら外でもそんなに寒くはありません。
特に十石橋の周辺はモミジが集まっており、12月でも紅葉を楽しめます。
2013年に架けなおされたまだ新しい朱塗りの十石橋と美しい紅葉が映えます。
伏見稲荷大社に朱塗りの鳥居はうなるほどありますが、朱塗りの橋は十石橋だけです。
日本の神社ではよく見かける朱塗りの橋ですが、外国人観光客には珍しいらしく、十石橋で記念撮影している姿をよく見かけました。
八島ヶ池付近の紅葉も美しく、伏見稲荷大社のなかでも紅葉の見どころが集まった12月でも楽しめるエリアです。
山麓部だけでなく、稲荷山の山頂部でも12月に入っても楽しめる紅葉が各所にあります。
稲荷山の最高峰である一ノ峰でも色づきが遅いモミジがあります。
さすがに平均すると山麓部よりも散り始めている紅葉の割合は多いですが、12月でもまだじゅうぶん楽しめます。
稲荷山の山頂部をぐるりと回るお山巡りコース中にある御膳谷などは、谷間で日当りが悪いため紅葉も遅めです。
12月上旬にようやく紅葉のピークを迎えます。
お山巡りのハイキングをしながら紅葉を楽しめるのも、伏見稲荷大社ならではの紅葉の楽しみ方でしょう。
伏見稲荷大社から稲荷山へと上る表参道は千本鳥居などで有名です。
裏参道にあたる荒木神社や末廣大神を通るコースはディープな雰囲気がして穴場的な人気があります。
裏参道にも12月になっても紅葉を楽しめるスポットがあります。
その代表が末廣大神です。
境内には謎の竹製の鳥居や狛蛙(コマガエル)などがあります。
紅葉とあわせて眺めることで、ちょっと謎の景色になります。
裏参道は、神道と様々な民間信仰や外来の道教・仏教などが入り混じった独特の空間です。
人気の千本鳥居だけでなく、ぜひ裏参道も12月の紅葉を楽しみつつじっくりまわってみて下さい。
2022年から伏見稲荷大社では、「ふしみいなりライトアップ」というライトアップイベントも行われます。
伏見稲荷大社でも初めての取り組みで人が少ない穴場イベントです。
2022年は12月上旬まで開催されていましたが、2023年は11月18日(木)~30日(木)の開催です。
伏見稲荷大社・ふしみいなりライトアップ 2022年11月30日 撮影:MKタクシーライトアップされる範囲は、表参道から本殿までと広くはありません。
表参道では、狐の姿や紅葉の模様ががライトアップで石畳に照らし出されます。
本殿前の石段では、紅葉などをモチーフとした映像がプロジェクションマッピングされます。
特に表参道の狐やお面がかわいらしくておすすめです。
2022年が初めての開催であまり告知も行われていないため、訪れる人は多くはありませんでした。
ふしみいなりライトアップを目当てに来たという人よりも、来たらたまたまやっていたという人の方が多そうです。
まだあまり知られていない穴場です。ぜひ遅めの紅葉見物とあわせて訪れてみてください。
伏見稲荷大社について
伏見稲荷大社は、言わずと知れた京都どころか日本を代表する超有名観光スポットです。
トリップアドバイザーによる「外国人に人気の日本の観光スポット」ランキングで2014年から5年連続で1位を獲得しました。
全国に3万社あると言われる稲荷神社の総本社として、日本中で古くから信仰を集めてきました。
今もお正月には200万人を超える初もうで客が押し寄せ、西日本で一番の人気を誇ります。
金閣寺に生まれて一度も行ったことがないという京都人が案外いますが、伏見稲荷に行ったことがないという京都人はほとんど聞いたことがありません。
拝観情報
拝観時間 | 日中随時 |
拝観料 | 境内自由 |
TEL | 075-641-7331 |
住所 | 京都市伏見区深草藪之内町68 |
アクセス | JR「稲荷」よりすぐ |
ふしみいなりライトアップ
開催期間 | 2023年11月18日(木)~30日(木) |
開催時間 | 17:00~20:00 |
拝観料 | 境内自由 |
公式ホームページ:伏見稲荷大社
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⑨ あじろぎの道〈宇治市〉
紅葉の見頃は11月末~12月上旬
宇治市内は京都市内よりも全体に紅葉の見頃がやや遅めです。
12月でも紅葉を楽しめるスポットがいくつかあります。
本記事では、宇治の代表として、宇治川左岸(西岸)の散策路であるあじろぎの道の12月でも楽しめる遅い紅葉を取り上げます。
平等院の表参道からわかれ、宇治川と平等院境内の間の堤防上に続きます。
途中で平等院鳳凰堂の一部がちらちらと見えます。
あじろぎの道以外にも、宇治市内中心部では興聖寺(こうしょうじ)の琴坂やさわらびの道なども12月上旬まで遅めの紅葉の見頃が続きます。
半日あれば全部歩いて見て回ることができます。
12月の遅い紅葉巡りなら、宇治エリアがおすすめです。
2021年は「京都・宇治灯りのみち」が開催されました。
あじろぎの道をはじめ、宇治中心部の宇治公園や朝霧通りなどが行灯やカラフルなライトで照らし出されます。
11月末ではまだ青葉が目立つあじろぎの道では、12月に入っても美しい紅葉ライトアップが期待できます。
ただし、2023年の開催はありません。
2022年は、NAKED GARDEN ONE KYOTOの一環として朝霧通と宇治公園を結ぶ朝霧橋のライトアップが行われます。
青や赤、黄色、オレンジ、緑などカラフルにライトアップされます。
ただし、2023年の開催はありません。
紅葉シーズン最後のライトアップは宇治でしめてはいかがでしょうか?
あじろぎの道について
「あじろぎ」とは、宇治川の伝統漁法である「網代木」のことです。百人一首で藤原定頼の「朝ぼらけ 宇治の川霧たえだえに あらはれわたる瀬々の網代木」でも知られます。
アニメ「響け!ユーフォニアム」でも度々登場し、聖地巡礼に訪れる人も多く、途中にある宇治市観光センター内には、ファンが自由に記帳できるノートが置かれています。
見学情報
アクセス | 京阪「宇治」より徒歩6分 JR「宇治」より徒歩9分 |
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⑩ 京都府立植物園〈左京区〉
紅葉・黄葉・褐葉の見頃は11月上旬~12月上旬
紅葉といえばイロハモミジなどのカエデの仲間が有名ですがが、12月でも他にもいろんな木々が様々な色に色づきます。
京都府立植物園では、半木の森のイロハモミジは12月初めまで見頃が続き、他にも楓(フウ)、灯台躑躅(ドウダンツツジ)、沼杉(ヌマスギ)メタセコイアなどの遅い紅葉が12月上旬でも美しく色づきます。
フウは秋の京都府立植物園の顔ともいうべき存在で、モミジより遅れて12月にピークを迎えます。
中国原産の木で、中国では楓という漢字はこのフウを指します。
古くから秋の紅葉の美しさが讃えられてきました。
イロハモミジなどのカエデ類とは全く異なる種類ですが、日本ではカエデをあらわすのにフウに由来する楓の文字を使うようになりました。
日本にはないフウをカエデと勘違いしたためとも言われています。
同じフウ属のモミジバフウも紅葉の美しさで知られます。モミジバフウの紅葉の見頃は11月上旬ごろと、紅葉シーズンのトップを切ります。
近縁種でも、紅葉のタイミングはフウとは大きく異なります。
ドウダンツツジは、12月にはモミジをしのぐほどの真紅に染まり、足元を彩ります。
ヌマスギやメタセコイアは、紅葉ではなく褐葉ともいわれるように、葉が独特の褐色に色づきます。
これらの植物により、京都府立植物園では、12月に入っても遅い紅葉・黄葉・褐葉が楽しめます。
紅葉ライトアップも2022年12月4日(日)まで開催されています。
京都府立植物園について
2024年には開園100周年を迎える京都府立植物園は、年間入園者数が80万人を超える日本を代表する植物園です。
12,000種もの植物が広大な敷地に植えられており、桜や梅、つばき、花しょうぶ、あじさいなど四季折々の花々を楽しめます。
熱帯の植物が見られる温室もあります(別途入館料が必要です)。
入園情報
休園日 | 12月28日~1月4日 |
入園時間 | 9:00~17:00(受付終了は16:00) |
拝観料 | 一般 :200円 高校生 :150円 中学生以下:無料 |
TEL | 075-701-0141 |
住所 | 京都市左京区下鴨半木町 |
アクセス | 地下鉄「北山」よりすぐ |
公式ホームページ:https://www.pref.kyoto.jp/plant/
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おわりに
京都の紅葉の見頃の時期は毎年変動します。紅葉の早い年と遅い年では、10日以上ずれることもあります。
紅葉の見頃の時期にあわせて京都旅行の予定を組んでいたはずなのに、年によっては、もう色あせはじめてしまっている、なんてこともあります。
そんなときでも、MKタクシーの観光ドライバーであれば、今回紹介した12月上旬に見頃を迎える紅葉スポットのように、有名紅葉スポットよりも遅く色づくスポットがたくさん引き出しに入っています。
紅葉の色づき具合にあわせて、ちょうど良い紅葉スポットを効率よくご案内することができます。
MKの観光貸切タクシーなら、京都の紅葉を心行くまで楽しむことができます。
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紅葉のライブ配信
MKタクシーの公式インスタグラムでは、「京都の今」を伝えるインスタライブの配信を行っています。
紅葉シーズンには、京都各地の紅葉をライブ中継します。
原則として毎週木曜日のお昼12時15分頃から約30分配信します。
その他、夜間や土日祝の特別配信も予定しています。
MKタクシー公式インスタグラム:https://www.instagram.com/mktaxi.jp/