3シーズンぶりの拝観再開!紅葉が美しい大徳寺「高桐院」に早速行ってきた

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3シーズンぶりの拝観再開!紅葉が美しい大徳寺「高桐院」に早速行ってきた

紅葉の名庭として有名な大徳寺高桐院(こうとういん)の「楓の庭」。知る人ぞ知る存在でしたが、2017年夏から修復工事のため拝観休止していました。
当初は2019年3月に高桐院の拝観再開予定でしたが、度重なる台風被害もあり、紅葉シーズン本番を前にした2019年11月10日にようやく高桐院の拝観が再開されました。
紅葉シーズンとしては、実に3シーズンぶりの待ちに待った高桐院の拝観再開です。
拝観再開3日後の2019年11月13日、休日を使って早速高桐院を訪れました。

なお、せっかく拝観再開された高桐院ですが、2020年4月3日より、新型コロナウイルス感染防止対策のため、当面の間拝観休止となりました。
2022年まで修復工事のため拝観休止と発表されています。

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高桐院について

高桐院の概要

24ヶ院ある大徳寺の塔頭のなかでも、常時拝観を行っている4ヶ院のひとつです。
豊前40万石(のちに肥後54万石)の大々名であり、利休七哲のひとりの茶人として知られる細川忠興(号を三斎)が1601年に創建しました。
開山は細川忠興の叔父の玉甫紹琮(ぎょくほじょうそう)です。
細川家の菩提寺として代々庇護され、細川忠興・ガラシャ夫妻の墓塔や、松向軒(しょうこうけん)という茶室があります。
客殿(本堂)の前庭は、通称「楓の庭」と言われるように、苔と散紅葉のコントラストが有名です。

拝観情報

拝観時間9:00~16:00(受付は15:30まで)
拝観料大人  500円
中学生 300円
小学生以下無料
TEL075-492-0068
住所京都市北区紫野大徳寺町73-1
アクセス京都市バス「大徳寺前」バス停から徒歩6分

修復工事のため、拝観休止中です。再開は2022年の予定です。

大徳寺 山本泰順 1658年刊行「洛陽名所集」 出典:国立国会図書館デジタルコレクション

大徳寺 山本泰順 1658年刊行「洛陽名所集」 出典:国立国会図書館デジタルコレクション

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拝観再開の高桐院を巡る

高桐院への入口 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

高桐院への入口 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

ようやく拝観再開された大徳寺の高桐院。
11月10日から拝観再開されたとのことで、早速紅葉見物と修復工事後の状況確認のため、高桐院へ行ってきました。

美しい紅葉で知られる参道

拝観再開の告知 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

拝観再開の告知 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

うれしい「一般拝観再開」の文字。
当初の拝観再開予定より大に遅れての再開。何か想定外のことでも起きたのかと心配していました。

拝観受付は15:30までと、他の寺社よりも早めなのでくれぐれもご注意を。

参道 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

参道 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

まず、最初のみどころは、門をくぐってすぐの紅葉の参道です。
どちらかというと京都でも紅葉の見頃が遅めの高桐院なので、11月前半ではまだ紅葉の見頃には早いとわかってはいましたが、まだ色づきは一部だけです。

参道からふり仰ぐ 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

参道からふり仰ぐ 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

それでも高桐院の参道から上を見ると、ところどころではありますが、美しく色づいているところもあります。
これから迎える高桐院の紅葉シーズン本番が楽しみです。

拝観受付 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

拝観受付 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

高桐院の拝観受付の下足箱には、十数人分の靴が入っています。
11月上旬の平日にしては多めでしょう。
拝観再開を聞きつけてなのか、偶然立ち寄っただけなのかはわかりません。外国人の団体さんもいます。

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楓の庭(客殿南庭)

楓の庭 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

楓の庭 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

早速、本堂を兼ねた客殿へと向います。
まずはご本尊を手をあわせて参拝し、背後の「楓の庭」を眺めます。
11月前半ではまだ、色づいているのは一部だけです。
紅葉ピーク時を知っているのでやや物足りないですが、久々の楓の庭との再会というスパイスで心が躍ります。

楓の庭 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

楓の庭 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

平日ということもあり、少し待てば人の姿が入らない状態に。
11月末頃の紅葉シーズンピークには、苔の上が緋毛氈に負けないくらい赤く染まります。
ピーク時の写真もありますが、ここは色づきはじめの写真から想像してください。楓の庭として知られる高桐院客殿南庭の実力を。

楓の庭 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

楓の庭 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

今回の修復工事は屋根が対象だったので、庭の様子は以前と特に変わるところがありません。
ただし、屋根から雨水がしたたり落ちる部分の地面が普通の溝ではなく、墨が敷き詰められるようになっています。
これは工事前はなかったように思います。

客殿西庭(書院南庭)

客殿西庭 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

客殿西庭 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

客殿内にある茶室「蓬莱」の露地庭として作られている客殿西庭は、庭園内をスリッパで歩き回ることができます。
少しずつ色づき始めてはいますが、まだ見頃は先でしょう。

客殿西庭 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

客殿西庭 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

部分を切りぬくと、絵になる景色になるところも。

袈裟形のおりつくばい 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

袈裟形のおりつくばい 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

朝鮮の役で加藤清正が朝鮮から持ち帰った石を、蹲踞(つくばい)に加工したものです。
細川忠興のお気に入りで、参勤交代のときも常に持ち歩いたとのことですが、こんな大きな石を江戸から熊本まで運ぶのはさぞ大変だったことでしょう。

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細川家墓所

三斎公及びガラシャ夫人の墓石 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

三斎公及びガラシャ夫人の墓石 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

客殿西庭の奥は、細川家の墓所になっています。
細川忠興とその妻ガラシャの墓石です。
といっても、ここに葬られているのは細川忠興の歯だけとのことです。

灯籠をそのまま墓石とするのは非常に珍しいことですが、この灯籠はもともと細川忠興の師である千利休の秘蔵の灯籠でした。

2020年大河ドラマ「麒麟がくる」では、主人公の明智光秀の娘であり、絶世の美女として知られたガラシャの配役は未定です。
絶世の美女にして悲劇のヒロインを誰が演じるのか楽しみですね。

細川家歴代の墓所 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

細川家歴代の墓所 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

隣には、細川家代々の墓が並びます。
真ん中は忠興の父である細川幽斎(ゆうさい)です。
明智光秀の生涯の盟友で、大河ドラマでは眞島秀和さんが演じることが発表されています。

細川幽斎夫妻画像「国史大図鑑」出典:国立国会図書館デジタルコレクション

細川幽斎夫妻画像「国史大図鑑」出典:国立国会図書館デジタルコレクション

書院(意北軒・松向軒)

書院 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

書院 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

再び建物内へと戻り、客殿(本堂)の北側の書院へ。

意北軒 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

意北軒 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

この書院は意北軒と言われ、聚楽第(じゅらくだい/じゅらくてい)にあった千利休邸を移築したものといわれます。
この部屋で千利休が切腹したのかもしれません。

書院西庭 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

書院西庭 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

書院の西庭では、モミジだけでなくドウダンツツジも色づき始めています。

松向軒 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

松向軒 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

書院の奥にある茶室・松向軒(しょうこうけん)
北野大茶会でも使われた、三斎好みの茶室といわれます。
細川忠興は千利休の茶の忠実な継承者で、自らも三斎流という流派の祖となりました。

書院エリアは、修復工事前と変わるところはありません。

参道 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

参道 2019年11月13日 撮影:MKタクシー

一巡りし、高桐院をあとに。
屋根が新しくなっていましたが、庭園をはじめこれまでと変わらない風情が残っています。
これから迎える紅葉シーズンが楽しみです。

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おわりに

何百年も前から伝わる京都の文化財は、修復工事なしには維持できません。
定期的に大規模な修復工事をすることで、貴重な文化財を未来へと伝えていくことができるのです。
2019年の紅葉シーズンでは、例えば源光庵が2022年春まで修復工事のために拝観休止に入っています。

高桐院も工事期間が予定から伸びたことからもわかるとおり、拝観休止は予定どおり終わらないこともあります。
ガイドブックの情報では、既に再開しているはずなのに、行ってみたらまだ拝観休止中なんてこともあるかもしれません。

MKタクシーの観光ドライバーであれば、最新の拝観情報を把握しています。
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