京都西山「大原野神社」の紅葉がすごい！無料の紅葉ライトアップもある穴場

2022.10.14 観光

大原野神社の紅葉
- 参道と鯉沢池が見どころの紅葉
- 限定3日間の無料紅葉ライトアップ
大原野神社について
おわりに

京都でも近年注目を集めつつある「京都西山」エリア。京都西山の山麓部には穴場の観光スポットが並びます。
なかでも隠れた紅葉の名所として知る人ぞ知る存在なのが大原野神社。参道から続く境内が美しい紅葉で彩られます。
紅葉のトップシーズンには無料の紅葉ライトアップの行われ、照らし出された鮮やかな紅葉を静かに味わえる穴場として人気が高まりつつあります。
2022年は11月25日（金）～27日（日）に紅葉ライトアップが行われました。

2023年は紅葉ライトアップの開催はありません。

大原野神社の紅葉ライトアップ試験点灯　2022年11月24日　撮影：MKタクシー

大原野神社の紅葉

参道と鯉沢池が見どころの紅葉

大原野神社・一の鳥居と紅葉　2007年11月25日　撮影：MKタクシー

大原野神社の入り口は、大原野道に面した一の鳥居です。
大原野道は向日町で西国街道から分岐し、西へと延びる大原野地区の東西のメインストリートであり、大原野神社への参道でもありました。
1ｋｍあまり東にある大原野小学校付近には、かつての大原野神社の鳥居跡が残っています。
大原野神社を過ぎてさらに西へと進み、西山の山腹を上ると、京都屈指の紅葉穴場スポットである金蔵寺（こんぞうじ）へと続きます。

一の鳥居の反対側（南側）にある極楽橋を越えると、すぐに正法寺（しょうぼうじ）があります。
京都盆地の眺望を借景とした「鳥獣の石庭」で知られるお寺です。

大原野神社・二の鳥居の紅葉　見頃　2007年11月28日　撮影：MKタクシー

一の鳥居の階段を登りきると、二の鳥居があります。
大原野神社の表参道はちょうど南から北へと延びています。
お昼ごろであれば、二の鳥居を少し進んで振り返ると、二の鳥居と光り輝く紅葉の美しい景色が見られます。

大原野神社・表参道の紅葉　見頃　2010年11月27日　撮影：MKタクシー

二の鳥居から三の鳥居へと続く200メートルほどの表参道はモミジで覆われ、美しい紅葉を楽しめます。
穴場の大原野神社はそれほど混雑せず、撮影もゆっくりできます。
赤だけでなく、オレンジ・黄・緑など色とりどりの紅葉が、太陽の光を浴びて輝いています。

大原野神社・鯉沢池の紅葉　2021年12月1日　撮影：MKタクシー

大原野神社の紅葉のもうひとつの見どころは、表参道の東側にある鯉沢の池です。
南北40メートル、東西40メートルほどの池で、中央には中島が浮かびます。
鯉沢の池は、興福寺の有名な猿沢の池を模して造られたとも伝わる池です。
興福寺も大原野神社も藤原氏と深いゆかりのある寺社です。

大原野神社・鯉沢池の紅葉　2019年11月23日　撮影：MKタクシー

池には多くの睡蓮があり、5月から9月ごろには美しい花を咲かせます。
まるでモネの絵画を彷彿とさせる光景で、近年人気が高まっています。
紅葉シーズンには睡蓮はすでに終わっていますが、代わって鮮やかな紅葉が映り込みます。
鯉沢の池へと流れ込む川はないため、無風時には本当に見事に紅葉が映ります。

大原野神社・三の鳥居と紅葉　2007年11月25日　撮影：MKタクシー

鯉沢の池をぐるっと回って表参道に戻ると、次は三の鳥居です。
三の鳥居までは美しい紅葉のトンネルが続きます。

大原野神社・拝殿と紅葉　2010年11月27日　撮影：MKタクシー

三の鳥居をくぐると、大原野神社の拝殿・本殿です。
大原野神社のご利益は、縁結び、開運、厄除けなどです。
本記事では大原野神社の紅葉を一の鳥居から順番に案内をしてきましたが、実際の拝観時にはまず本殿のお参りをお狛いましょう。それから大原野神社の境内の美しい紅葉をじっくりと味わうようにしましょう。

大原野神社・狛鹿と紅葉　2010年11月27日　撮影：MKタクシー

大原野神社の拝殿前にいるのが、有名な狛鹿です。
奈良の春日大社と同じく鹿を神の使いとする大原野神社では、狛犬ではなく狛鹿なのです。
偶然散ってきたのか、誰かが乗っけたのか、散紅葉が頭上にちょこんと乗っかっていることもあります。

大原野神社の紅葉　見頃　2008年11月23日　撮影：MKタクシー

京都市内の紅葉ライトアップと違ってゆっくりと楽しむことができます。
しかも拝観料は必要ない人が少ない紅葉穴場スポットです。
紅葉の見頃は11月中旬～下旬ごろです。

限定3日間の無料紅葉ライトアップ

大原野神社・鯉沢池の紅葉ライトアップ　見頃　2019年11月16日　撮影：MKタクシー

大原野神社・鯉沢池の紅葉ライトアップ　2019年11月16日　撮影：MKタクシー

大原野神社で2018年から新たに始まったのが、紅葉ライトアップです。
京都で紅葉ライトアップと言えば、大混雑にへきえきすることも少なくありませんが、穴場の大原野神社ではびっくりするほど静かな紅葉をじっくりと味わうことができておすすめです。

大原野神社・鯉沢池の紅葉ライトアップ　見頃　2020年11月23日　撮影：MKタクシー

大原野神社・鯉沢の池の紅葉ライトアップ　2020年11月23日　撮影：MKタクシー

2022年は11月25日（金）・26日（土）・27日（日）の三日間ライトアップが行われます。
一の鳥居から本殿までの表参道と、鯉沢の池の紅葉がライトアップされます。
なんと拝観料は無料です。

大原野神社・鯉沢の池の紅葉ライトアップ　2020年11月23日　撮影：MKタクシー

昼の紅葉とはまたひと味違った美しい紅葉です。
鯉沢の池には、鮮やかな紅葉が映ります。

狛鹿もついついうっとりと眺めているかのような、美しい紅葉ライトアップです。

大原野神社・狛鹿と紅葉ライトアップ　2020年11月23日　撮影：MKタクシー

大原野神社の紅葉ライトアップ試験点灯　2022年11月24日　撮影：MKタクシー

紅葉ライトアップがはじまるのは、17時からとやや早めです。
まだ空がうっすらと明るい時間からライトアップされます。

大原野神社について

1922年刊行皇国敬神会編「全国有名神社御写真帖」　出典：国立国会図書館デジタルコレクション

大原野神社について

京都西山の山麓、大原野にある大原野神社は、京都の春日大社を意味する「京春日（きょうかすが）」とも言われる由緒ある神社です。
延暦3年（784年）の長岡京遷都に伴い、藤原氏の氏神である奈良の春日大社を勧請（かんじょう）したのが大原野神社の始まりです。

大原野神社の紅葉　2021年12月1日　撮影：MKタクシー

都が長岡京からさらに平安京へと移ったあとも、京都における藤原氏の氏神として篤い信仰を集め、朝廷から特別な奉幣（ほうえい）を受ける「二十二社」のひとつに選ばれました。

都名所図会「大原野春日」　出典：国際日本文化研究センター

京都では他に、石清水、上賀茂、下鴨、松尾、平野、伏見稲荷、梅宮、吉田、八坂、北野、貴船と錚々たる神社と肩を並べていたのです。
現在地に社殿が造営されたのは、嘉祥3年（850年）のことです。
一時は衰退したものの、江戸時代に入って再興されました。

大原野神社の紅葉ライトアップ　2020年11月23日　撮影：MKタクシー

江戸時代後期に建てられた春日造の社殿は、京都市指定文化財になっています。
境内にある直径40メートルほどの鯉沢の池は、奈良・興福寺の猿沢池にならってつくられたと言われます。
流れ込む川などはありませんが、湧き水によっていつも満々と水をたたえています。
初夏から初秋にかけては、睡蓮が咲き誇ります。

大原野神社の千眼桜　2020年4月5日　撮影：MKタクシー

境内に咲く千眼桜（せんがんざくら）というサトザクラは、開花期間が短く「幻の桜」とも言われています。
鹿を神の使いとする春日大社を勧請した神社だけあって、狛鹿があります。

大原野神社の千眼桜　2020年4月5日　撮影：MKタクシー

大原野エリアについて

大原野は、京都市の南西端に位置し、東は向日市、南は長岡京市、西は大阪府高槻市に接しています。
1959年に京都市に編入されるまでは、乙訓郡大原野村で今の向日市や長岡京市と深いつながりがありました。
今も多くは農村地帯が残っていますが、北東部は1976年から入居が始まった洛西ニュータウンの一部となっています。

勝持寺の紅葉　2007年11月25日　撮影：MKタクシー

大原野神社のすぐ南側には正法寺（しょうぼうじ）、西側には花の寺勝持寺（しょうじじ）があります。
やや離れて金蔵寺（こんぞうじ）や善峯寺（よしみねでら）、三鈷寺（さんこじ）、十輪寺（じゅうりんじ）などの古寺が連なり、京都でも穴場観光スポットとして注目を集めつつあります。

善峯寺の紅葉　2020年11月29日　撮影：MKタクシー

フジバカマ園やヒマワリ畑などが整備され、町おこしが積極的に展開されています。

拝観情報

拝観時間	日中随時
拝観料	境内自由
TEL	075-331-0014
住所	京都市西京区大原野南春日町1152
アクセス	阪急バス「南春日町」より徒歩7分