桜は春だけじゃない!秋の京都で真っ赤に染まる桜紅葉(さくらもみじ)
目次
桜と言えば花を楽しむ樹ですが、実は紅葉も美しいことを知っていますか?
「桜紅葉(さくらもみじ)」という言葉もあるとおり、桜は古くから紅葉も観賞されてきました。
モミジより半月ほど早く紅葉の見頃を迎えます。
多くの桜スポットは秋の紅葉シーズンには閑散としますが、実は桜紅葉の穴場だったりします。
桜の紅葉は色づき具合が年によって差が大きいですが、桜紅葉が美しい年は、紅葉も美しく染まります。
桜の紅葉「桜紅葉」とは
紅葉/黄葉する仕組み
多くの落葉広葉樹は、秋に紅葉あるいは黄葉して冬に葉を落としますが、桜も例外ではありません。
桜も秋には赤や黄色に染まってから散っていきます。
黄葉と紅葉は別のメカニズムで色づきます。
黄色い黄葉の仕組み
秋が深まり、日照時間が数亡くなり、太陽光が弱まってくると光合成の効率が悪くなります。
落葉広葉樹は、冬の間の消費エネルギーを少なくするため、呼応合成をやめて葉を落とします。
葉を落とすにあたって、まず葉の緑色の色素であるクロロフィル(葉緑素)を分解し、栄養を回収します。
ある程度回収すると、葉の根本に離層というバリアを作り、葉への水や養分の供給を止めます。
その後もクロロフィルの分解は続き、葉の緑色がどんどん薄まっていきます。
すると、もともと葉に含まれており、クロロフィルの緑色に隠れていた黄色い色素であるカロテノイドが目立ってきます。
クロロフィルがすっかり分解されると、残されたカロテノイドにより、葉は黄色く黄葉します。
赤い紅葉の仕組み
紅葉は、赤い色素のアントシアニンの作用によります。
離層ができると、幹から水分や養分が供給されなくなるだけでなく、葉で光合成によりつくられたデンプンも幹へと運ばれなくなります。
葉にたまったデンプンが太陽光と酵素によって反応し、アントシアニンが生まれます。
アントシアニンの生成には温度と光が重要です。
最低気温が8度を下回ると活発にアントシアニンが生成されるようになり、5度を下回ると一気に紅葉が進みます。
アントシアニンの生成には太陽光も必要なため、木々は日当りの良い部分から順次紅葉していきます。
日当りの差が大きいと、特に美しい紅葉のグラデーションが生まれます。
アントシアニンには、過剰な太陽光からクロロフィルを保護して分解を遅らせる役割もあります。
カロテノイドよりもアントシアニンが多いと、葉は赤く紅葉します。
なお、桜の中でもヤマザクラなどは新芽にも赤い葉があります。
この赤色もアントシアニンによるものです。
新芽を太陽光から保護するために、アントシアニンを生成していると考えられています。
茶褐色になって落葉
さらに時間が経過すると、黄色いカロテノイドもアントシアニンも分解されはじめます。
すると残されたタンニンが結合して茶色く変色しはじめ、やがて落葉します。
カロテノイドやアントシアニンよりも、タンニンが目立つと、紅葉や黄葉ではなく、葉は褐葉になります。
桜の紅葉/黄葉
紅葉しやすい木と紅葉しやすい木があります。
紅葉の代表は、モミジなどのカエデ科です。他にもウルシ科やツツジ科の木が紅葉します。
黄葉の代表は、イチョウです。
イチョウは例外ですが、多くの木は紅葉と黄葉が入り混じります。
桜も紅葉と黄葉が入り混じります。
場所によってアントシアニンが多かったり、カロテノイドが多かったりするのです。
なお、褐葉する木としては、メタセコイアが代表です。
モミジより半月ほど早く染まる桜紅葉
モミジや桜に限らず、様々な落葉広葉樹が紅葉あるいは黄葉しますが、樹によって色づきは早い遅いの傾向があります。
- 早い:桜(サクラ)、欅(ケヤキ)、桂(カツラ)、ブナ、ドウダンツツジ、紅葉葉楓(モミジバフウ)
- 普通:イロハモミジ、ヤマモミジ、銀杏(イチョウ)
- 遅い:メタセコイア
桜はモミジよりおおむね半月程度早く見頃を迎えます。
ただし、上記は全体的な傾向です。
個体差はもちろん、日照や土壌によってかなりのバラツキはあります。
すぐ近くのスポットであっても、半月くらい紅葉の色づきがずれることはよくあります。
真っ赤に染まるソメイヨシノ
桜と一口に言っても、様々な品種があります。桜の品種の中でも桜紅葉が美しいのが染井吉野(ソメイヨシノ)です。
人によって植えられた桜の大半はソメイヨシノなので、お馴染みの桜です。
ソメイヨシノは全て同じ遺伝子を持っているため、一斉に開花することは良く知られていますが、紅葉するタイミングも比較的揃います。
そのため、一斉に赤や黄色に色づき、なかなか見ごたえある桜紅葉となります。
一方で、春には艶やかな美しさで私たちを魅了する枝垂桜(シダレザクラ)は、桜紅葉のおすすめ度は高くありません。
美しく色づく前に茶色く枯れて散ることが多く、葉のサイズも小さめです。
山桜(ヤマザクラ)は個体差が大きく、里桜(サトザクラ)は品種による差が大きいため、一概に桜紅葉のよしあしは言えません。
桜紅葉が美しい木もあれば、色づく前に散る木もあります。
サトザクラの代表品種である関山(カンザン)は、比較的美しい桜紅葉を楽しめます。
赤だけではなく、黄色に染まる桜もよく見かけます。
最近人気の品種である河津桜は、黄色からオレンジ色に色づきます。
淀水路の河津桜並木の紅葉が光を受けて黄金色に輝く様子もなかなかのものです。
大賑わいする開花期とはうって変わってほとんど誰もいませんが、河津桜はこんな紅葉をするんです。
味わい深い桜紅葉
紅葉といえばモミジ(カエデ)ですが、桜紅葉にはまた違った味わいがあります。
まず、大きな違いはモミジと比べて厚くて大きな葉です。
モミジよりもボリュームある紅葉となります。
特に逆光で桜紅葉を見ると、光を透過するモミジとはまた違った趣きがあります。
桜紅葉は、大規模な紅葉並木を楽しめます。
モミジの並木道というのはあまりありませんが、桜は桜並木として植えられることが多いです。
頭上を覆う紅葉の下の道を歩きながら楽しめるのは、桜紅葉ならではの楽しみです。
いち早く見頃を迎えてくれるのも、桜紅葉のうれしいところです。
まだモミジがようやく色づき始めたころに、桜紅葉は見頃を迎えます。
ちょうど、コスモスが終りかけ、モミジの紅葉が始まるまでの11月上旬はちょっとした端境期です。
そんなさみしい時期を美しく彩ってくれる桜紅葉は、貴重な存在です。
是非、桜紅葉を楽しみましょう!
そして、春にはまた満開の桜が咲くのを楽しみましょう。
桜紅葉の俳句
桜紅葉は、秋の季語です。
紅葉よりもやや早い時期に使われるとされています。
桜や紅葉とはくらべものになりませんが、いくつか桜紅葉の俳句があります。
紅葉してそれも散行く桜かな 与謝蕪村(よさ ぶそん)
桜紅葉なるべし峰に社見ゆ 河東碧梧桐(かわひがし へきごとう)
紅葉シーズンに開花する桜の品種
秋の桜は、紅葉だけではありません。
花を楽しめる桜もあります。
春だけでなく、秋に開花する品種の桜もあります。
十月桜(ジュウガツザクラ)、冬桜(フユザクラ)、四季桜(シキザクラ)、子福桜(コブクザクラ)、アーコレード、不断桜(フダンザクラ)などが人気です。
秋咲きの桜の詳細はこちらをご覧ください。
本来は秋に開花する桜が秋に開花するのには、理由があります。
詳細はこちらをご覧ください。
なお、秋咲きの桜は葉が散ってから開花します。
部分的に葉が残っている場合もありますが、基本的には葉がある状態では開花しません。
同じ木で桜の花と桜紅葉を同時に楽しむことはできません。
桜紅葉を楽しめる京都の紅葉スポット
桜紅葉の魅力を楽しめる京都の紅葉スポットをいくつか紹介します。
基本的にソメイヨシノの桜スポットは、どこでも桜紅葉を楽しむことができます。
① 大沢池<右京区>
大沢池の桜紅葉おすすめポイント
春は桜、秋は紅葉の名所として知られる、大覚寺の大沢池(おおさわのいけ)。
紅葉で人があふれるのは11月も下旬に入ってからですが、実は11月上旬には桜が美しく桜紅葉に染まります。
大沢池では、周囲をぐるっと囲みこむように桜が植えられています。
10月下旬から色づきはじめた 桜が、11月上旬から中旬にかけて見頃を迎えます。
特に池の入口付近にあたる南東側の桜並木は真っ赤に染まり、美しい桜紅葉が見られます。
ちょうど同じ時期には、五大堂から突き出た観月台には、大覚寺発祥の嵯峨菊が展示されています。
11月中旬になると、桜に続いてイロハモミジもかなり色づいてきます。
大沢池の桜紅葉のおすすめ時間は、朝と夕方です。
朝日・夕日を浴びた桜は、いつもよりもいっそう赤く見えます。
運よく風がない日であれば、大沢池の水面に映った紅葉を見ることもできます。
大沢池について
大沢池エリアは、桜シーズンと紅葉シーズン以外は境内自由でしたが、台風災害復旧工事の費用を賄うため、2020年春から通年有料化されました。
例年は、夜間に「真紅の水鏡」という紅葉ライトアップが行われますが、2021年は新型コロナの影響で2年連続で中止となりました。
2022年は3年ぶりに紅葉ライトアップが開催されます!
拝観情報
拝観時間 | 9:00~17:00(受付は16:30) |
拝観料 | 300円(文化財維持協力金として) お堂エリアは500円 |
TEL | 075-871-0071 |
住所 | 京都市右京区嵯峨大沢町4 |
アクセス | JR「嵯峨嵐山」より徒歩16分 |
紅葉ライトアップ
開催日 | 2022年11月11日(金)~12月4日(日) |
拝観料 | 大人900円 小人500円 |
TEL | 075-871-0071 |
住所 | 京都市右京区嵯峨大沢町4 |
アクセス | JR「嵯峨嵐山」より徒歩16分 |
公式ホームページ:旧嵯峨御所 大本山 大覚寺
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② 広隆寺<右京区>
広隆寺の桜紅葉おすすめポイント
国宝第一号の弥勒菩薩半跏思惟像(みろくぼさつはんかしゆいぞう)で知られる広隆寺は、桜紅葉が見事です。
あまり紅葉スポットとしては知られておらず、モミジよりも桜紅葉の方が主役といってもよいかもしれないくらいです。
紅葉シーズンでも、広隆寺は特に混雑はしません。桜紅葉の穴場スポットです。
広隆寺について
「国宝第一号」といえば、広隆寺です。
魅惑的な弥勒菩薩半跏思惟像は、奈良の大仏に次いで有名な仏像といって良いでしょう。
弥勒菩薩半跏思惟像ばかりが有名ですが、霊宝殿には、泣き弥勒、千手観音、十二神将・・・など錚々たる国宝仏が並びます。
平安京に都が映るはるか前の603年に創建されたという、京都でも最も古い歴史を誇るお寺です。
聖徳太子ゆかりの寺院として篤い信仰を集めてきました。
広隆寺へと至る道は「太子道」と言われます。
拝観情報
拝観時間 | 3月~11月 9:00~17:00 12月~2月 9:00~16:30 |
拝観料 | 800円 桜は主に境内自由エリア |
TEL | 075-861-1461 |
住所 | 京都市右京区太秦蜂岡町32 |
アクセス | 嵐電「太秦広隆寺」よりすぐ |
③ 広沢池<右京区>
広沢池の桜紅葉おすすめポイント
嵯峨野に広がる広沢池(ひろさわのいけ)は、春には美しい桜並木が楽しめます。
秋になると、東岸と一条通沿いの南岸の桜並木が美しい桜紅葉となります。
広沢池の周囲の桜紅葉は、11月上旬から中旬にかけて見頃を迎えます。
広沢池の桜紅葉が最も美しいのは、文句なしに早朝です。
早朝にはなりますが、是非夜明けの広沢池は見てほしい絶景です。
秋も深まり、冷え込んだ朝には、広沢池では水面から霧が湧き上がります。
うっすらと湧き立つ霧に朝日が差し込んでくる瞬間は、非常に幻想的です。
夜明けに前にはまだ眠りについている水鳥たちが、日の出とともに動き出します。
晴れた朝であれば、かなりの確率で見られる絶景です。
広沢池のすぐ南側を通る一条通からは、桜紅葉を車窓からも楽しめます。
嵯峨嵐山から仁和寺・龍安寺・金閣寺へと抜ける定番ドライブコースにあり、観光シーズンには多くの車が行きかいます。
くれぐれも、わき見運転にはご注意ください。
広沢池について
989年に遍照寺(へんじょうじ)の庭池として作られたというため池です。
古くから嵯峨野一帯の農業用水として利用されてきました。
今は、近隣に降る雨水のほか、清滝川からトンネル通ってくる嵯峨野用水路が水源となっています。
農業用水のほかに養魚池としても利用されており、鯉や鮒などが育てられています。
紅葉シーズンが終盤を迎える12月上旬には、「鯉上げ」が行われます。
池の水を抜き、大きく育てた鯉や鮒の量り売りが行われます。
誰でも買いに来ることができ、料理人のほか地元民などで賑わいます。
見学情報
アクセス | 市バス「広沢池・佛大広沢校前」「大覚寺」バス停など JR「嵯峨嵐山」より徒歩20分 |
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④ 鴨川
鴨川の桜紅葉おすすめポイント
春には桜のトンネルができる、市民憩いの場である鴨川沿いの桜は、秋にも華麗な桜紅葉を見ることができます。
三条や四条界隈などを除くと、観光客も訪れることの少ない穴場スポットです。
丸太町橋付近、塩小路橋付近、九条大橋付近などのほか、東岸に並行して流れる鴨川運河でも美しい桜紅葉を楽しむことができます。
桜紅葉の下でお弁当を広げてお昼ごはんという方も多いですが、トンビには気を付けてください。
鴨川のトンビは、人を怖がらずに手に持った食べ物を奪い取っていきます。
まれにケガをされる方もいます。
鴨川東岸沿いの川端通りは、春には車窓から桜を楽しめる道路として人気です。
MKタクシードライバーに聞いた「車窓から楽しめる桜」アンケートでも第2位に選ばれました。
秋には車窓から桜紅葉を楽しめるスポットになります。
運転する人はくれぐれも注意するようにしてください。
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⑤ 賀茂川
賀茂川の桜紅葉おすすめポイント
鴨川上流部の出町柳以北は、賀茂川として区別されます。どちらも読み方は「かもがわ」です。
鴨川と同じく、春には桜が有名な市民憩いの場になります。
街中を流れる鴨川とはまた違い、静かな住宅街や京都府立植物園、上賀茂神社界隈の横を流れる賀茂川は観光客も少ないゆったりした時間が流れる場所です。
賀茂川東岸の北山大橋~御園橋間の鴨西通は、春には車窓から桜のトンネルを楽しめる穴場として地元では有名です。
MKタクシーのドライバーに聞いた「車窓から楽しめる桜」ランキングでも見事第1位に輝きました。
同じく「おすすめ桜スポット」アンケートでも第5位に入りました。
その美しい桜の花が、秋には桜紅葉のトンネルへと変わります。
桜の時期とは異なり、わざわざ桜紅葉を見に鴨西通を通る車は稀です。
その分、徒歩や自転車ではゆっくりと桜紅葉のトンネルを味わうことができます。
MKボウル上賀茂前・ソメイヨシノの桜紅葉 見頃 2021年11月6日 撮影:MKタクシー西賀茂にあるMKボウル上賀茂の前にも桜並木が並び、美しい桜紅葉を見せてくれます。
出町柳からてくてく賀茂川の桜紅葉を歩いて楽しみ、最後はMKボウルでボウリングをしたりバイキングに行ったりするのはいかがでしょうか。
なお、春には賀茂川の桜でも特に人気の高い半木の道(なからぎのみち)の八重紅枝垂桜は、桜紅葉はいまいちです。
色づく前に概ね散ってしまいます。
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⑥ 京都御苑<上京区>
京都御苑の桜紅葉おすすめポイント
春には糸桜(枝垂桜)、ヤマザクラ(山桜)、ソメイヨシノ(染井吉野)、サトザクラ(里桜)など、多彩な桜が順番に見頃を迎える京都御苑。
MKタクシーのドライバーに聞いた「おすすめ桜スポット」ランキングでは第10位に入りました。
秋には順次桜紅葉が見頃を迎えます。
様々な種類の桜が植えられている京都御苑では、桜紅葉の色も時期もまちまちです。
ソメイヨシノは赤く、ヤマザクラは赤だけではなくオレンジや黄色など多彩な色に染まります。
その他の桜も様々な色づき方をします。
色づく時期にも差があるため、長く桜紅葉を楽しめます。
モミジにさきがける11月上旬ごろから、モミジと同時期の11月下旬まで、順次色づいていきます。
春には近衛邸跡の糸桜が大人気ですが、桜紅葉はほとんど楽しめません。
色づく前に早々に散ってしまいます。
入苑情報
入苑時間 | 日中随時 |
入苑料 | 境内自由 |
TEL | 075-211-6364 |
住所 | 京都市上京区京都御苑 |
アクセス | 地下鉄「丸太町」よりすぐ 地下鉄「今出川」よりすぐ |
公式ホームページ:京都御苑 | 一般財団法人国民公園協会
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⑦ 岡崎疎水<左京区>
岡崎疎水の桜紅葉おすすめポイント
桜の名所として知られる岡崎疎水の桜並木は、MKタクシードライバーに聞いた「車窓から楽しめる桜」アンケートでも第2位に選ばれました。
人気の美しい桜並木が秋には美しく色づきます。
十石舟(じっこくぶね)の運航は桜と新緑シーズンのみで、桜紅葉のシーズンは運航されません。
岡崎エリアは、岡崎疎水の他にも桂(カツラ)や紅葉葉楓(モミジバフウ)など、11月上旬から色づく木々がたくさんあります。
岡崎疎水について
琵琶湖と京都とを結ぶ琵琶湖疎水のうち、インクラインの西側から、鴨川沿いの鴨川運河までの区間を、「岡崎疎水」と言います。
岡崎エリアは、1895年に開催された第4回内国勧業博覧会の会場となった地です。
今は京都市美術館、京都国立近代美術館、ロームシアター京都、みやこめっせ、京都府立図書館、京都市動物園、細見美術館などが並ぶ文教地区として発展しています。
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⑧ 円山公園<東山区>
円山公園の桜紅葉おすすめポイント
京都で最も有名な桜といえば、円山公園の祇園枝垂桜でしょう。
残念ながら、祇園枝垂桜の桜紅葉は美しいとは言えませんが、円山公園内にあるソメイヨシノは美しく紅葉します。
秋には紅葉やイチョウ、メタセコイアなど様々な木々の紅葉で彩られますが、紅葉前半戦の主役はソメイヨシノです。
桜シーズンにはゴザやブルーシートが並ぶあたりが、美しい桜紅葉で彩られます。
入園情報
かつての八坂神社(祇園社)などの境内に作られた、京都で初めての都市公園です。
武田五一や小川治兵衛など、名立たる建築家・作庭家が関わって整備されました。
春には多くの人で賑わう円山公園も、秋には比較的静かです。
入園時間 | 日中随時 |
入園料 | 園内自由 |
住所 | 京都市東山区円山町 |
アクセス | 京阪「祇園四条駅」より徒歩10分 |
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⑨ 金戒光明寺<左京区>
金戒光明寺の桜紅葉おすすめポイント
秋には特別公開やライトアップが行われる金戒光明寺(こんかいこうみょうじ)。
モミジに先立って10月末ごろから見頃を迎えはじめるのが、桜紅葉です。
境内一円に桜がありますが、特に大きな山門の周囲の桜が美しく色づきます。
ソメイヨシノやヤマザクラが美しき色づきます。
金戒光明寺について
浄土宗の四箇本山のひとつである、格式高い寺院です。
1175年に法然上人が結んだ草庵が金戒光明寺のはじまりです。
江戸時代には幕府によって篤く保護され、幕末には京都守護職の本陣が置かれました。
京都守護職を務める会津藩主の松平容保(かたもり)は、金戒光明寺を拠点として京都の治安維持にあたりました。
拝観情報
拝観時間 | 9:00~16:00(山門は日中随時エリア) |
拝観料 | 境内自由 |
TEL | 075-771-2204 |
住所 | 京都市左京区黒谷町121 |
アクセス | 市バス「岡崎道」より徒歩10分 |
公式ホームページ:浄土宗大本山・くろ谷 金戒光明寺
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⑩ 背割堤(せわりてい)<八幡市>
背割堤の桜紅葉おすすめポイント
桜の名所がたくさんある京都でも、桜並木といえば、八幡市の三川合流部にある背割堤です。
堤防上を1.4kmにわたって、約220本のソメイヨシノが植えられています。
MKタクシードライバーに聞いた「おすすめ桜スポット」アンケートでは第4位に、「車窓から楽しめる桜」アンケートでも第8位に入りました。
春の開花期だけではなく、秋の紅葉シーズンも美しい景色を楽しむことができます。
桜の並木道というのは多くありますが、紅葉の並木道というのはあまり聞きません。
背割堤のソメイヨシノの並木道は、京都でも最大規模の紅葉並木でもあるのです。
堤防上にずらりと並んだ赤いラインは圧巻です。
紅葉の穴場スポットと言えるでしょう。
2022年は「背割堤のアキサイ!2022」が開催されます。
10月15日(日)に行われる野草観察会から始まり、様々なイベントが順次行われます。
2021年に行われた「秋の背割堤クルーズ」が2022年は行われないのは残念です。
背割堤について
宇治川、桂川、木津川の三つの川が合流し、淀川となるこの地は、古くから水運と治水の要でした。
明治以降の大規模な治水工事により、宇治川と木津川の増水時の逆流を防ぐため導流堤として、背割堤が作られました。
もとは松並木が植えられていましたが、マツクイムシ被害により1970年代からソメイヨシノに植え替えられました。
樹齢50年を迎え、今もっとも樹勢の強い時期です。
公式ホームページ:背割堤地区 | 淀川河川公園
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⑪ 宇治市植物公園<宇治市>
宇治市植物公園の桜紅葉おすすめポイント
春にはサトザクラウィークが開催されるなど、サトザクラがたくさん植えられている宇治市植物公園。
八重桜など桜の園芸品種であるサトザクラは、紅葉はいまいちの場合が多いです。
宇治市植物公園のサトザクラも、真っ赤な紅葉というわけではありませんが、美しく色づきます。
サトザクラが植えられている春のゾーンから修景池を隔てたあたりから見ると、サトザクラが斜面いっぱいで黄色く色づいている景色を眺められます。
ソメイヨシノの桜紅葉とはまた一味違った色合いです。
サトザクラの品種としては、関山(カンザン)が半分以上を占めています。
桜紅葉の時期には、冬桜や子福桜、アーコレードなどの秋咲きの桜が咲きはじめています。
2022年は、10月29日(土)~30日(日)に「ハロウィンパーティー2022 」が行われます。
仮装をした人がたくさん集まり、入園料も無料です。
紅葉にはやや早い時期ですが、サトザクラの一部はもう色づき始めていることでしょう。
宇治市植物公園について
宇治南部の丘陵上に広がる約10ヘクタールの植物園です。
園内は春や秋など季節ごとのゾーンにわけられており、四季折々の景色を楽しむことができます。
春には桜のライトアップ、夏にはホタルの夜間開園や蓮の早朝開園が行われるなど、様々なイベントや展覧会が開かれます。
入園情報
休園日 | 月曜日(祝日の場合は翌日) |
入園時間 | 9:00~17:00(受付終了は16:00) |
入園料 | 大人:600円 小人:300円 幼児:無料 |
TEL | 0774-39-9387 |
住所 | 京都府宇治市広野町八軒屋谷25-1 |
アクセス | JR「宇治」よりバス 近鉄「大久保」よりバス |
紅葉ライトアップ(2022年の情報)
開催日 | 2022年11月19日(土)・20日(日)・23日(水・祝)、26日(土)、27日(日) |
開催時間 | ~19:00 |
公式ホームページ:宇治市植物公園(公式ホームページ)
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⑫ 宇治川派流<伏見区>
宇治川派流の桜紅葉おすすめポイント
桜の名所としても有名な伏見の宇治川派流は、桜紅葉もまた見事です。
宇治川派流の桜紅葉は、橋の上から、運河の横から、十石舟(じっこくぶね)からと3通りの楽しみ方ができます。
橋の受けからだと、目の前に鮮やかに染まった桜紅葉が広がります。
普通は下から見上げることが多い桜紅葉をこの角度で見られるのは、宇治川派流ならではでしょう。
宇治川派流では、遊覧船の十石舟が運航されています。
舟の中から見た桜紅葉はまた格別です。
乗船しなくても、桜紅葉の中を行きかう十石舟の景色はやはり宇治川派流ならではの景色です。
桜シーズンには岡崎でも十石舟が運航されますが、春限定です。
伏見十石舟は春から秋まで通年運航されています。
宇治川派流について
宇治川派流は、かつて大阪と京都を結ぶ物流の一大拠点として整備されました。
大阪から大きな三十石船で運ばれてきた物資が、宇治川派流で小さな十石舟に載せ替えられたり、陸路を通って京都まで向かいました。
伏見は水陸の交通の要衝として大きく発展しました。
鉄道の開通によって運河としての役割を終えた宇治川派流は、今では遊覧船としての十石舟が行き交う伏見を代表する観光地へと生まれ変わりました。
今の宇治川派流は川幅も狭く、それほど多くの荷物をさばけたのか疑問に思うかもしれません。
江戸時代の都名所図会を見ると、当時の宇治川派流は今の3倍以上は川幅があったことがわかります。
鉄道の開通により物流の大動脈としての役割を失った宇治川派流は両岸を埋め立てられ、かつてよりもずいぶんと細くなっているのです。
左右の運河が今の宇治川派流で、手前左の川は埋め立てられています。
見学情報
伏見十石舟
運航期間 | 2022年3月19日(土)~12月4日(日) |
運休日 | 月曜日。ただし、祝日と4・5・10・11月を除く |
料金 | 大人 1,200円 小学生以下 600円 |
所要時間 | 50分 |
アクセス | 京阪「中書島駅」から4分 |
伏見三十石舟
運航期間 | 2022年11月の土日祝 |
料金 | 大人 1,200円 小学生以下 600円 |
所要時間 | 40分 |
アクセス | 京阪「中書島駅」から5分 |
公式ホームページ:NPO法人 伏見観光協会
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おわりに
紅葉=モミジと思っていませんか?
紅葉する樹はモミジだけではありません。特に桜は、モミジに先駆けて真っ赤な美しい桜紅葉を楽しむことができます。
京都まで紅葉を見にきたけど、モミジの色づきはイマイチな場合は、桜の紅葉はいかがでしょうか。
そんなとき、MKタクシーの観光ドライバーであれば、今回紹介した桜の紅葉スポット以外にも、紅葉が楽しめるところがたくさん引き出しに入っています。
桜以外にも、欅(ケヤキ)、桂(カツラ)、ブナ、ドウダンツツジ、紅葉葉楓(モミジバフウ)なんかが早めに色づきます。
そんなモミジ以外の早めに見頃を迎える穴場紅葉スポットを効率よくご案内することができます。
MKの観光貸切タクシーなら、京都の桜紅葉を心行くまで楽しむことができます。
観光・おもてなしのプロといっしょに一味ちがう京都旅行を体験してみませんか?
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紅葉関連動画
MKタクシーの公式YouTubeより、紅葉関連動画の紹介
https://www.youtube.com/c/MKofficial_ch
紅葉並木が美しい京都市西京区の桂坂を車で走った動画
車でしか見られない紅葉の大展望が美しい嵐山・高雄パークウェイを車で走った動画
かやぶき屋根が残る日本の原風景が広がる紅葉シーズンの「美山かやぶきの里」を車で走った動画
学研都市の中心部である精華町の「精華大通ろ」のメタセコイア並木を車で走った動画
嵐山の「二尊院」からインスタライブの動画配信を行った際の映像
「妙心寺桂春院」の庭園と紅葉を巡る動画
二ノ瀬の「白龍園」から烏賀陽百合さんとインスタライブの動画配信を行った際の映像
「東福寺」の夜間特別拝観をインスタライブの動画配信を行った際の映像
紅葉のライブ配信
MKタクシーの公式インスタグラムでは、「京都の今」を伝えるインスタライブの配信を行っています。
紅葉シーズンには、京都各地の紅葉をライブ中継します。
原則として毎週木曜日のお昼12時15分頃から約30分配信します。
その他、夜間や土日祝の特別配信も予定しています。
MKタクシー公式インスタグラム:https://www.instagram.com/mktaxi.jp/