御会式桜とは?京都・妙蓮寺の秋から春まで咲く桜の見頃と由来
京都には、秋から咲く桜があちこちにありますが、中でも最も有名なのが妙蓮寺に咲く「御会式桜(おえしきざくら)」です。
10月の御会式の頃から咲きはじめ、紅葉シーズンに一度目のピークを迎え、桜のシーズンに二度目のピークを迎えます。
花びらを持ち帰ると恋が成就するという伝承もある、ありがたい桜です。
最終更新:2026年10月30日
御会式桜が咲く妙蓮寺と御会式
妙蓮寺について
山門 撮影:MKタクシー
日蓮宗系の本門法華宗の大本山です。
京都で日蓮宗を広めた日像により、永仁2年(1294年)に創建されました。
天文5年(1536年)の天文法華の乱で焼亡したのち、豊臣秀吉の京都改造により、寺之内の現在地に移転しました。
かつては27もの塔頭がありましたが、今も8ヶ寺の塔頭が残ります。
十六羅漢の石庭
「十六羅漢の石庭」といわれる庭園は、江戸時代初めに僧侶の玉淵坊日首(ぎょくえんぼう にっしゅ)により作庭されました。
釈迦如来を中心に、十六羅漢に見立てた石が置かれています。法華曼荼羅の世界をあらわしているともいわれます。
拝観情報
十六羅漢の石庭 撮影:MKタクシー
| 拝観時間 | 10:00~16:00(方丈・庭園などの通常拝観) ※御会式桜のある境内は自由に散策できます。特別拝観期間は時間が異なる場合があります。 |
| 拝観料 | 方丈・庭園500円 宝物殿を含む拝観は800円(要予約) ※御会式桜のある境内の散策は無料。特別拝観は別料金となります。 |
| 拝観休止日 | 毎週水曜日、年末年始。 お盆(8月16日)、春秋の彼岸、三大法要など、行事に伴い拝観できない場合があります。 訪問前に公式案内をご確認ください。 |
| 住所 | 上京区寺ノ内通大宮東入ル |
| アクセス | 地下鉄「今出川」より徒歩16分 |
2026年秋の特別拝観「まるごと美術館」
| 開催期間 | 2026年10月31日(土)~11月8日(日) |
| 拝観休止日 | 11月4日(水) |
| 昼の部 | 10:00~16:30(最終受付16:00) |
| 夜の部 | 18:00~20:30(最終受付20:00) |
| 拝観料 | 800円、昼夜兼用チケット1,000円 ※小学生以下、障がい者手帳を持参の方は無料。 |
開催内容や最新情報は、まるごと美術館の公式サイトをご確認ください。
御会式について
妙蓮寺万灯会(2009年) 撮影:MKタクシー
御会式とは、仏教各宗派における宗祖らが亡くなった命日に行われる法要のことです。
特に日蓮宗系の宗派が日蓮の命日である10月13日前後に行われる法要を指すことが多いです。
池上本門寺と妙蓮寺で営まれる御会式
日蓮は、弘安5年(1282年)10月13日に今の池上本門寺で入滅しました。
今も池上本門寺では、御会式が毎年数十万人の参拝者が訪れる一大行事として行われています。
妙蓮寺では、本門法華宗三大法要のひとつである宗祖御会式が、例年10月12日の14:00から行われます。
各年の詳しい案内は、妙蓮寺公式ホームページをご確認ください。
以前は、10月12日夜に万灯会も行われていました。
御会式と御会式桜について
妙蓮寺万灯会の法華戦隊ミョウレンジャー 撮影:MKタクシー
御会式桜は、日蓮入滅時に咲いたという言い伝えに由来します。
確かに御会式桜は毎年10月初めごろに開花するため、時期としてはぴったりです。
旧暦の10月13日は今の11月中旬
しかし、この10月13日というのは、太陽太陰暦に基づくものです。
これを太陽暦であるユリウス暦に直すと11月14日になります(1582年施行のグレゴリオ暦だと11月21日)。
入滅時に咲いたというのは、少し無理があります。入滅時に見頃を迎えていた、というのがもともとの由来ではないでしょうか。
全国の日蓮宗系寺院の御会式桜
なお、京都で御会式桜といえば妙蓮寺の専売特許ですが、全国的には必ずしもそうではありません。
例えば日蓮入滅地の池上本門寺にも有名な御会式桜があります。
伝説どおりであれば、池上本門寺にあった御会式桜が、妙蓮寺など全国の日蓮宗系の寺院へと広がっていったということになります。
その他にも、日蓮宗系の寺院で御会式桜が植えられている例は多いといいます。
伝説の真偽はともあれ、日蓮宗では十月桜を御会式桜と称していると理解するのが正解でしょう。
池上本門寺(大田区)の御会式桜
本行寺の御会式桜 2023年9月3日 撮影:MKタクシー
御会式桜が咲くのは、池上本門寺内の子院の首座である本行寺です。
本行寺は、弘安5年(1282年)に日蓮聖人が亡くなった地にあります。
境内のご臨終の間の前に今も御会式桜があります。
ちらほら開花している御会式桜 2023年9月3日 撮影:MKタクシー
御会式桜を訪れたのが9月のため、青々とした葉が茂っており、ぱっと見では花が咲いていません。
しかし、よく見たらあちこちでちらほらと御会式桜が開花しています。
本行寺の御会式桜も妙蓮寺の御会式桜と変わらぬ姿です。
品種は十月桜(ジュウガツザクラ)
妙蓮寺の御会式桜は、品種としては十月桜になります。
他の日蓮宗系寺院の御会式桜もおそらく同じでしょう。
十月桜は、秋から冬に咲く桜の園芸品種のなかで、いちばん広く知られた品種です。
マメザクラ(豆桜)とエドヒガン(江戸彼岸)の種間雑種で江戸時代から知られている桜です。
京都でも、妙蓮寺のほかに寺社や公園のあちこちで十月桜に出会えます。
十月桜についての詳細はこちらを参照願います。
秋から春まで御会式桜の開花状況を追う
妙蓮寺では、本堂の前に2本の御会式桜が植えられています。
![]()
まず、最初に掲示もされている注意事項から。
御会式桜の花びらは恋愛成就のご利益があるとされています。
ご利益があるのは散った花びらです。
決して咲いている枝をもぎとったりしないようにしましょう。
咲きはじめ(9月下旬~10月)
9月13日 撮影:MKタクシー
9月も半ばになると、御会式桜がちらほら咲き始めます。
まだ近くで探せば見つかる程度の咲き具合です。
10月2日 撮影:MKタクシー
10月に入ると、枝先のあちこちで開花しはじめます。
10月13日
日蓮上人の命日である10月13日を迎えると、かなりの数の花が咲きます。
ただし、開花状況には年によって差があり、全く咲いていない年もあります。
秋の開花期(11月~12月)
11月21日 撮影:MKタクシー
紅葉が見頃を迎えるころ、御会式桜も秋の見頃を迎えます。
花のひとつひとつも春よりはやや小さめです。
12月27日 撮影:MKタクシー
木の全体で桜が開花していますが、秋の開花期のピークでも、花付きは春には及びません。
秋から開花する桜の品種はいくつかありますが、十月桜の秋の花付きは控えめな方です。
いったん花が減る(1~3月上旬)
1月27日 撮影:MKタクシー
年が変わると、いったん花の数は減ります。
冬の間もずっと開花は続きますが、一部だけです。
2月16日 撮影:MKタクシー
京都の底冷えといわれる寒さがピークを迎える2月にも、御会式桜は咲き続けます。
3月2日 撮影:MKタクシー
年によって差はありますが、2月下旬から3月初めくらいには、ほとんどの花が消えます。
春の開花期(3月中旬~4月上旬)
3月15日 撮影:MKタクシー
3月の中旬から、再度花が増え始めます。
3月30日 撮影:MKタクシー
そして、概ねソメイヨシノと同じ3月末から4月初めごろに満開を迎えます。
ソメイヨシノなどと遜色ないくらいの見事な咲きっぷりです。
なお妙蓮寺にはソメイヨシノも多く植えられており、同時に見頃を迎えています。
4月12日 撮影:MKタクシー
開花期間はソメイヨシノよりはやや長めです。
春は秋より花のサイズも大きめです。
4月20日 撮影:MKタクシー
開花から7ヶ月を経て、全ての花が散りました。
また5ヶ月後に会いましょう。
御会式桜のよくある質問
御会式桜の見頃はいつですか?
妙蓮寺の御会式桜は、9月中旬ごろからぽつぽつと花が見られ、紅葉が色づく11月から12月が秋の見頃です。春は、ソメイヨシノとほぼ同じころに満開を迎えます。
御会式桜は、なぜその名前で呼ばれるのですか?
日蓮が亡くなったときに花を咲かせていた、という伝えから名付けられています。日蓮の命日の10月13日前後に営まれる法要を御会式と呼ぶことから、この名で呼ばれています。
御会式桜の品種は何ですか?
妙蓮寺の御会式桜は、品種でいえば十月桜です。日蓮宗系の寺院では、十月桜を御会式桜と呼んでいる例が多くあります。
御会式桜の花びらには、どんなご利益がありますか?
散った花びらを持ち帰れば恋が実る、と伝わっています。持ち帰ってよいのは地面に落ちた花びらだけで、咲いている枝を折るのは厳禁です。
御会式桜は無料で見られますか?
御会式桜のある境内は、無料で散策できます。方丈や庭園の拝観や特別拝観には、別に拝観料がかかります。
おわりに
秋の京都は紅葉が主役ですが、妙蓮寺の御会式桜のように、紅葉の時期に咲く桜もあります。
紅葉の名所に限らず、秋に桜を楽しめる場所も、MKタクシーの観光ドライバーはよく知っています。
MKの観光貸切タクシーなら、紅葉の名所と秋の桜を自由に組み合わせて、京都の秋を巡れます。
行き先の相談から、観光とおもてなしのプロにお任せください。
![]()
1995年2月8日のMKタクシー伏見営業所における全員業務集会では、妙蓮寺の執事長である飯田信栄様にご講話いただきました。
秋から冬に咲く桜に関する記事
MKタクシーのオウンドメディア「MKメディア」編集部です。京都検定マイスターや公式SNS担当者など、多彩なメンバーが情報を発信。京都の歴史・文化や季節の見どころ、各地の観光情報からタクシーの話題まで、知る楽しさと出かけるきっかけをお届けします。
