伏見稲荷大社のお山巡り踏破に挑戦!体を動かしてリフレッシュ

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伏見稲荷大社のお山巡り踏破に挑戦!体を動かしてリフレッシュ

千本鳥居のミステリアスな風景で有名な伏見稲荷大社。
伏見稲荷大社数ある京都の観光スポットの中でもかなりの人気を誇る場所です。
せっかく伏見稲荷大社を訪れるからにはぜひ「お山巡り」に挑戦してほしいです!

みなさんは日頃運動不足になりがちではありませんか?
私は社会人になって、柔らかくおモチのようだった体が石のようになりました。

今回はエクササイズも兼ねて、2019年に私が健康祈願のために挑んだ「伏見稲荷大社のお山巡りレポート」をお届けします。

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お山巡りに挑戦レポート

伏見稲荷大社の「お山めぐり」とは?

伏見稲荷大社は稲荷山全域が神域のとても大きな神社です。
みなさんがご存知の千本鳥居は稲荷山の山頂まで続いていて、その数、千本どころか1万本にものぼると言われています。

この山頂までの参拝ルートを全て巡るのが伏見稲荷大社の「お山巡り」です。

伏見稲荷大社のお山巡りはゆっくり回ると所要時間は約3時間
でも時間をかけるだけの価値があり、最高の気分が味わえますよ!

 

まずは伏見稲荷大社の本殿へ参拝

伏見稲荷大社の内拝殿

伏見稲荷大社の内拝殿

お山巡りの前に、まずは伏見稲荷大社の本殿に参拝し、ご挨拶しましょう。
実はここだけの話、伏見稲荷大社では本殿にお参りすれば稲荷山を全て巡って参拝したのと同じご利益がいただけるらしいです…。

が!今回はお山巡りで身体を動かして心身ともにリフレッシュするのが目的なので、しっかり踏破をめざしてがんばります!

もうすぐ本宮祭も

本宮祭のポスター

本宮祭のポスター

2019年7月21日(日)には伏見稲荷大社のもっとも大きな例祭「本宮祭(もとみやさい)」が行われます。
前日には「宵宮祭(よいみやさい)」が行われ、伏見稲荷大社の境内にたくさんの赤い提灯が灯されます。

宵宮祭は、一年で最も幻想的な、異世界のような伏見稲荷大社の姿を見ることができる大変人気の行事です。

本宮祭の献灯

本宮祭の献灯

伏見稲荷大社の本殿横にある祈祷受付所に本宮祭の献灯が吊るされていました。
赤い提灯がずらりと並ぶさまはすでに不思議な魅力があります。

宵宮祭・本宮祭の当日が楽しみですね。

 

名物の「きつねの絵馬」

きつねの絵馬

きつねの絵馬

伏見稲荷大社で有名なものの一つが「きつねの絵馬」です。
みなさん思い思いに狐の顔を描かれています。

力作ばかりです!

 

いざ、お山巡りへ!

「奥社奉拝所」から上り坂に

伏見稲荷大社にはもっとたくさんの見所がありますが、今回はこれくらいにして早速お山巡りへ出発します。

眷属のきつね

眷属のきつね

伏見稲荷大社の奥社奉拝所から本格的にお山巡りがはじまります。
ここまではなだらかな坂道が続いていましたが、この先は徐々に階段が増えてきます。

「お前には覚悟があるか?」

と問うように稲荷神の眷属のきつねさんが参拝者を見下ろしています。

青もみじに映える朱塗りの鳥居

青もみじに映える朱塗りの鳥居

見上げると赤い鳥居と緑のコントラストが綺麗です。
少しまぶしい木漏れ日も夏らしく目に爽やか。

すっかり暑くなってきた京都ですが、木陰では涼しい風も感じられるような気がします。

これぞ森林浴ですね。

池が広がる「熊鷹社」

熊鷹社までもう一息

熊鷹社までもう一息

まずは第一目標スポット「熊鷹社」を目指します。
このあたりまで来るとだいぶ階段が険しくなってきます。

階段に沿ってたくさんの祠が祀られている場所を登りきると、伏見稲荷大社の熊鷹社に到着です。

熊鷹社の新池

熊鷹社の新池

熊鷹社の後方には「新池」という池が広がっています。
池に向かって手を打ち鳴らして音が帰ってきた方角に探し人がいる、というお話もあります。

熊鷹社の道標

熊鷹社の道標

伏見稲荷大社のお山めぐりの参道には各所にこのような案内が立てられています。
このまま先を目指すか、引き返すか、この案内を見て決める方が多いです。

 

「三つ辻」の境内案内図に要注意

三つ辻の伏見稲荷大社境内案内図

三つ辻の伏見稲荷大社境内案内図

熊鷹社から少し登ったところに三つ辻と呼ばれる分岐点があります。
ここには伏見稲荷大社の境内案内図が設置されているのですが、実はこの案内図がちょっとしたトラップなんです。

案内図を見て「こんなに登ってきたのにまだ三分の一!?」とここから下山される方がたくさんいらっしゃいます。
これ、とってももったいないです!

実は三つ辻の伏見稲荷大社境内図は現在地から上部分がかなり引き延ばされて描かれています。
実際にはこの地点で半分とちょっとくらいまで来ています。

 

雄大な絶景を楽しめる「四つ辻」

四つ辻

四つ辻

第二目標スポット、「四つ辻」です。
伏見稲荷大社に来たならここまでは絶対に来てほしいです。なぜなら…

四つ辻からの絶景

四つ辻からの絶景

ご覧のとおり、振り返った景色が最高なんです!

お茶屋のジュース

お茶屋のジュース

四つ辻の御茶屋さんには、瓶ジュースのおいしそうなディスプレイが。

この御茶屋さん「にしむら亭」は、俳優の西村和彦さんのご実家です。
幕末の時代、動乱の絶えない京都で人々が安全に参拝できるようにと警備所を兼ねた休憩所を開いたのがはじまりだそう。

抜群の眺望に立つにしむら亭は、今でも伏見稲荷大社のお山巡り参拝客が足を休める憩いの場所になっています。

ジュースをぐいっと

ジュースをぐいっと

いつも誘惑に負けてしまいます。
四つ辻のベンチで瓶ジュースをぐいっと煽るのが私の定番です。

 

山頂を目指そう!

三ノ峰への石段

三ノ峰への石段

ここまで来たらラストスパートです。
登っていく道は三方向に伸びていますが、ここは一番右の「左廻り参道」を選びましょう。

どちらから回っても良いのですが、この先の神蹟は三ノ峯から順番にお参りするのが正しい順番。
あとは、こちらから回ったほうがのぼりが短いのです。

 

三ノ峯、下ノ社「白菊大神」

三ノ峰の白菊大神

三ノ峰の白菊大神

三ノ峯にある下ノ社は「白菊大神」です。
地理的に一番下にあるので下ノ社。

 

二ノ峯・中ノ社「青木大神」

ニノ峰の青木大神

ニノ峰の青木大神

二ノ峯にある中ノ社は「青木大神」と呼ばれます。
ここまで来たらあと少し、もうすぐ山頂です!

 

一ノ峯・上ノ社「末広大神」

一ノ峰の末広大神

一ノ峰の末広大神

一ノ峯にある上ノ社は「末広大神」として親しまれています。
先ほどの二ノ峯からは5分とかかりません。

そして…

稲荷山の山頂

稲荷山の山頂

ここが稲荷山の山頂です。
四つ辻のように絶景が広がっているわけではないので、あまり山頂感を感じられないからでしょう。
御茶屋さんによる「山頂」と書かれた手作りの看板が置かれています。小さく「店に再確認は不要です」と書かれています。

ともかく無事、山頂に登頂です!

テンポよく階段をのぼると、さっき休憩した四つ辻からここまでは30分ほどです。

 

お山をぐるりと巡る

一ノ峯を参拝したら、ここからは下り。
実は私は上りよりも下りの方が苦手です。
急な石段は油断したら足がもつれて転げ落ちちゃいますよね。

健康祈願に来たのに怪我をしていては元も子もありません。
慎重に慎重に…足元に注意しながら階段を下っていきます。

長者社

下りはじめて最初に出会う神蹟が伏見稲荷大社の「長者社」です。
別名「御劔社(みつるぎしゃ)」とも呼ばれています。

ここは三条小鍛治宗近が稲荷大神の助けを得て、名刀・小狐丸を鍛えたという伝説の残る場所です。
境内には「焼刃の水」と呼ばれる井戸があります。

 

薬力大神

健康で過ごせますように、とお参りするなら「薬力大神」はかかせません。
薬力大神の水で薬を飲むと効きがよくなるというお話もあり、老若男女たくさんの方がお参りされていました。

今回は運動不足解消と健康祈願のための挑戦なので、しっかり念入りにお参りします。

薬力大神前の「薬力亭」ではひとつ80円で薬力の滝の水でつくったゆで卵「健康たまご」をいただけます。
滋養がつきそうです。

お塩も用意されているので、疲れた体への塩分補給にもばっちり!

眼力大神

ここではその名の通り眼に関するご利益が得られます。
「眼の病を治す」というご利益もありますが、それ以上に「先見の明を見通す眼力を授かる」ことを願う企業関係者の方の参拝が多いようです。

社殿内に掛けられた御簾には、参拝された方の名刺がたくさん挟まれていました。

 

一周まわってふたたび四つ辻へ

しばらく下ると四つ辻まで戻ってきました。
ここまで来るとふだん運動不足の足はがくがくです。

無理せず休み休み下りましょう。

 

裏参道から本殿へ

三つ辻からは熊鷹社・新池方面ではなく、裏参道を通って伏見稲荷大社の本殿へ戻ります。
この先にはお稲荷さんを信仰される方によって建てられた塚がたくさんあるんです。
その中でも注目したいものをいくつか紹介します。

「御産場・本殿へ」の指す方へ進みましょう。

こちらの道は人通りが少ないので、運が良ければ参道のあちこちでくつろぐネコさんたちに会えるかもしれません。

ここから先は一般の住宅街になりますので、近隣の方の迷惑にならないようにご注意ください。

 

身代わり地蔵尊

身にふりかかる災難を肩代わりしてくれるお地蔵様が祀られています。
病気や怪我なく健康でいられるようにお参りしていきます。

 

腰神不動神社

神社でありながら不動明王が祀られている神仏習合の神社です。
名前の通り足腰へのご利益があります。
腰は人間の軸ともなる要の部位なので、衰えないようしっかりお参りします。

「これからも心身健康で伏見稲荷大社を参拝したいです!」

 

豊国大神

ご覧のとおり、こちらは七福神が祀られた社です。
七福神のいずれかを単体で祀られている神社は京都でもよくみますが、全員を祀られているのはなかなか見ないのではないでしょうか。

七福神が全員祀られているということは、大体のお願いへのご利益があるということ。
寿老人と福禄寿に、健康で長生きできるようお参りします。

 

カフェでひとやすみ

ふもとの住宅街まで戻ってくると、お山巡りの参拝客を出迎えるお洒落なカフェが目に入ります。

「Vermillion – Cafe.」は八嶋ヶ池のほとりのスペシャルティ珈琲の専門店。
バリスタの入れるコーヒーでほっこり疲れた体を癒してあげましょう。

おすすめは「宇治抹茶ガナッシュ」。
稲荷山と伏見稲荷大社をモチーフにしたケーキを食べながら、今まで歩いてきた道を思い返してみてください。

 

本殿に無事帰還

そのまま道なりに裏参道を歩くと、伏見稲荷大社の本殿前の境内に戻ります。
大きな社殿とひとびとの賑わいを見ると少しほっとします。

伏見稲荷大社境内の静かなところで「おかえり」とは別に思っていないだろう、意味深な表情をしたネコさんがお出迎えしてくれました。
ただいま。疲れたよー。

 

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伏見稲荷大社について

伏見稲荷大社は平安京創建以前からある、大陸系渡来人の秦氏によって開かれた歴史ある古社です。
トリップアドバイザーの「旅好きが選ぶ!外国人に人気の観光スポット」ランキングで6年連続1位を獲得するなど、伏見稲荷大社は国内外問わずたくさんの旅行者から人気を集めています。

伏見稲荷大社のご祭神は宇迦之御魂大神(ウカノミタマノオオカミ)をはじめとした五柱からなる稲荷大神。
五穀豊穣・商売繁盛の神様として厚い信仰を集め、伏見稲荷大社は全国から奉納された鳥居からなる千本鳥居の風景が有名です。

伏見稲荷大社が最も混雑するのはお正月。

黒川翠山撮影写真資料 1929年刊行「伏見稲荷大社」出典:京都府立京都学・歴彩館 京の記憶アーカイブ

黒川翠山撮影写真資料 1929年刊行「伏見稲荷大社」出典:京都府立京都学・歴彩館 京の記憶アーカイブ

伏見稲荷大社の特異な氏子地域

伏見稲荷大社は、世界中から観光客が集まる観光スポットでもありますが、多くの氏子を抱える地元の氏神様でもあります。
伏見稲荷大社の氏子地域は、ざっくり北は松原通、南は十条通、東は鴨川、西は千本通です。
ほぼ平安京の南東の4分の1に近いエリアです。
南限が十条通付近ということからもわかるとおり、伏見稲荷大社自体は氏子地域ではありません。神社と氏子地域が離れているという特徴があります。

伏見稲荷大社が氏子地域と離れている原因は、伏見稲荷大社が移転したというのが説得力があります。
もともと伏見稲荷大社はイオンモール京都の西隣にある御旅所付近にあったのが、移転したという説です。

黒川翠山撮影写真資料 1929年刊行「伏見稲荷大社」出典:京都府立京都学・歴彩館 京の記憶アーカイブ

黒川翠山撮影写真資料 1929年刊行「伏見稲荷大社」出典:京都府立京都学・歴彩館 京の記憶アーカイブ

伏見稲荷大社の周辺は、藤森神社の氏子地域です。
今の伏見稲荷大社の地にはもともと藤森神社があったのですが、永享10年(1438年)に稲荷山山頂にあった伏見稲荷大社に境内地を譲って藤森神社が現在地へと移ったという話しが藤森神社に伝わっています。
また別の説話では、弘法大師が稲荷神を祭るために藁一束分の土地を十年間貸してほしいと藤森神社に頼みました。それくらいならと了解を得たところ、弘法大師は藁の束をほどいて一本ずつ繋げて広大な敷地を囲ってしまいました。また十年に”ノ”を足して千年にしてしまったという話しもあります。
これらのお話しも事実かどうかは不明ですが、もともと別の地にあった伏見稲荷大社が現在地へと移転してきたというのは事実であると考えられています。

ちなみに、藤森神社の例大祭である藤森祭では、藤森神社の神輿が氏子地域である伏見稲荷大社の前を巡行します。
かつては神輿が通過する際に「土地返せ」と連呼する習慣もあったそうです。

黒川翠山撮影写真資料 1929年刊行「伏見稲荷大社」出典:京都府立京都学・歴彩館 京の記憶アーカイブ

黒川翠山撮影写真資料 1929年刊行「伏見稲荷大社」出典:京都府立京都学・歴彩館 京の記憶アーカイブ

伏見稲荷大社の祭神

伏見稲荷大社の主祭神は、宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)です。
記紀神話にも登場する食物の神様で、スサノヲの子にあたります。
他に佐田彦大神(さたひこのおおかみ)、大宮能売大神(おおみやのめのおおかみ)、田中大神(たなかのおおかみ) 、四大神(しのおおかみ)を加えた五柱の神々の総称として稲荷大神と称されています。
佐田彦大神と大宮能売大神は神話に登場したり、他にも祀る神社がありますが、田中大神と四大神についてはどんな神様なのかわかっていません。
謎に包まれた神様を祀っているのです。ただ、これらの祭神名が整理されたのは近代以降のことです。
長く「稲荷大神」として信仰を集めてきました。

1860年刊行「淀川両岸一覧」出典:京都府立京都学・歴彩館 京の記憶アーカイブ

1860年刊行「淀川両岸一覧」出典:京都府立京都学・歴彩館 京の記憶アーカイブ

稲荷大神はもともとは農耕や穀物の神様でしたが、商売繁盛の神様としても非常に人気があります。
日本にたくさんある神社の中でも、稲荷社が最も多いと言われています。

吉田初三郎「伏見稲荷全境内名所図絵(部分拡大)」出典:京都府立京都学・歴彩館 京の記憶アーカイブ

吉田初三郎「伏見稲荷全境内名所図絵(部分拡大)」出典:京都府立京都学・歴彩館 京の記憶アーカイブ

吉田初三郎「伏見稲荷全境内名所図絵」出典:京都府立京都学・歴彩館 京の記憶アーカイブ

吉田初三郎「伏見稲荷全境内名所図絵」出典:京都府立京都学・歴彩館 京の記憶アーカイブ

基本情報

受付時間8:30~16:30
※境内は24時間開放
料金一般参拝は無料
※御祈祷拝受は有料
TEL075-641-7331
住所京都市伏見区深草藪之内町68番地
アクセスJR「JR稲荷」より徒歩すぐ
京阪「伏見稲荷」より徒歩5分

公式ホームページ:伏見稲荷大社

 

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1658年刊行 中川喜雲「京童」出典:国立国会図書館デジタルコレクション

1658年刊行 中川喜雲「京童」出典:国立国会図書館デジタルコレクション

 

おわりに

伏見稲荷大社のお山巡りの際は時間に余裕を持って、荷物はできるだけ軽く、履き慣れた靴で挑戦してください。

また稲荷山はしっかりと参拝道が整備されているとはいえ、野生のサルやイノシシなどが出没する山道です。
伏見稲荷大社の参拝者が襲われる被害も出ているとのことなので、見かけても近寄らない、夜間は山に入らないなど、安全のためにもみなさん自身で心がけてください。

 

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