グローバル・ビジネス・レポート【121】実務訓練報告:アクシアル リテイリング株式会社<下>|MK新聞連載記事

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グローバル・ビジネス・レポート【121】実務訓練報告:アクシアル リテイリング株式会社<下>|MK新聞連載記事

MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、「グローバル・ビジネス・レポート」を2012年2月1日から連載しています。
MK新聞2023年6月1日号の掲載記事です。筆者プロフィールは新聞掲載時点のものです。

長岡技術科学大学経営戦略・技術経営・ものづくり経営研究室 助川 将啓さんの執筆です。

実務訓練報告:アクシアル リテイリング株式会社<下>

私の実務訓練の最終課題として取り組んだのは、QCサークル活動の初心者に向けて行う研修「QCサークル基礎研修」の運営を一人で行うことだった。研修を一人で運営するということは、研修講師、研修の進行、備品の準備、関係書類の取りまとめなどを一人で行うということである。
最終課題に取り組むにあたり、この基礎研修の1か月前からTQM推進室の植木卓室長の指導のもとで準備を進めた。今回の記事では、この最終課題と一連の実務訓練で学習、獲得したことについて書く。研修の準備では大きく2つの点で苦労した。最初は研修テキストの理解である。社内研修は定期的に開催されており、テキストや関連する備品は既に整備されている。実際に使用する研修テキストを読み込むことで講義の内容や流れをつかむのだが、最初の時点では、まだ自分がQC手法について理解していない部分も多かった。加えて研修で使用するパワーポイントのスライドは100枚以上あった。QC手法の理解と発表スライドの量にまず苦労した。2つ目は、講師としての話し方や姿勢である。研修本番の2週間前に練習として研修をTQM推進室メンバーに対して行った。メンバーの方々から講義を行う上で大切な姿勢として「受講者に聞きやすい話し方をするのもサービスのうち」というアドバイスを頂き、「えー」、「あの」、「ちょっと」といった言葉が多い、小さな声、早口、はっきり話さないところがあるといった具体的な指摘も頂いた。講義テキストの理解と講師としての話し方や姿勢、この二つの課題を解決するために残りの準備期間の間、私は対策を行った。講義テキストの理解に関しては研修テキスト、スライドの中で重要な箇所・要点の洗い出しを行った。研修テキストは、何度か音読し、講義内容をできるだけ頭に入れることに努めた。講師としての話し方や姿勢に関しては、TQM推進室の社員の方々の研修での話し方や姿勢を参考にしながら、自分で話す練習などを繰り返した。

QCサークル基礎研修での講義(左奥が筆者)

このような準備を経て研修の当日を迎えた。緊張はしたが、練習の甲斐もあって全体として落ち着いて進行することができ、研修は修了となった。講師として完璧に研修を行うことができたとは言い難いが、講義テキストの理解と講師としての話し方や姿勢の部分に関しては、以前に比べ大きく改善できたと思っている。その後、植木室長からフィードバックを頂き最終課題の振り返りを行った。

QCサークル基礎研修での演習(中央左が筆者)

以上のように私は2022年の11月から2023年の2月上旬の約3か月強の間、アクシアル リテイリング株式会社にて実務訓練を行った。アクシアルでは、改善活動に取り組む環境が会社全体で整っており、その結果、顧客に継続的により良いサービスを提供することが可能となっている。全社的に改善活動に取り組む姿勢は長年の積み重ねによるところが大きく、アクシアルの強みである。私は、アクシアルグループの原信川崎店、TQM推進室に勤務したことで、スーパーマーケットの店舗業務、TQM、QCについて学び、大会や研修などの運営方法も学んだ。実務訓練期間中は社会人としての生活や仕事への向き合い方などでも学ぶことが多かった。私の実務訓練は、アクシアルグループの皆様のご支援のおかげで非常に充実したものとなった。お世話になった関係者の皆様に心より感謝申し上げます。

■筆者プロフィール

茨城県出身。茨城高専卒。現在、長岡技術科学大学大学院情報・経営システム工学分野の修士1年に在籍。

 

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