グローバル・ビジネス・レポート【120】実務訓練報告:アクシアル リテイリング株式会社<中>|MK新聞連載記事

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グローバル・ビジネス・レポート【120】実務訓練報告:アクシアル リテイリング株式会社<中>|MK新聞連載記事

MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、「グローバル・ビジネス・レポート」を2012年2月1日から連載しています。
MK新聞2023年5月1日号の掲載記事です。筆者プロフィールは新聞掲載時点のものです。

長岡技術科学大学経営戦略・技術経営・ものづくり経営研究室 助川 将啓さんの執筆です。

TQM推進室メンバー集合写真(写真中央が筆者)

TQM推進室メンバー集合写真(写真中央が筆者)

実務訓練報告:アクシアル リテイリング株式会社<中>

私は、前回の記事で書いたように、2022年の11月からアクシアル リテイリング株式会社(以下、アクシアルと略す)の実務訓練(長期インターンシップ)を始め、最初の1か月はスーパーマーケットの原信川崎店に勤務し同社の業務の理解に努めた。そして、12月から2023年2月上旬まで原信ナルスオペレーションサービスのTQM推進室にて勤務した。今回の記事は、TQM推進室での勤務について書く。

TQM推進室は、アクシアルグループのTQM活動に関する様々な業務を担当している。主な活動内容としてQCサークル活動、SUM(サム)活動の支援を行っている。QCサークルとは、職場で働く人々が継続的に製品・サービスなどの質の管理・改善を行う小グループのことを指し、同じ職場や部門の人達で構成されている。このQCサークルの人たちによる部署方針に基づいた重点目標を達成する活動がQCサークル活動であり、TQM推進室ではこの活動を支援している。SUM活動とは、アクシアル独自の呼称でService UpのためのManagement活動の略称である。複数人のQCサークル活動とは異なり、マネジメント層、専門職の方々が主に一人で行う活動となっている。

TQM推進室の仕事の中で、私は、QCサークルへのアドバイス、TQM発表大会の企画・運営、QCサークル活動・QC手法に関する研修、といった仕事に関わった。

QCサークルへのアドバイスでは、私もアドバイスを考える練習を行った。アドバイスをするためには、まず自分がQC手法について理解する必要があり、まず、ここから始めた。私の担当した業務の一つとして、アクシアルグループで行われているQCサークルの会合回数を集計し、データにまとめる作業があった。各店舗のどのサークルも積極的に活動しており、活動に対する姿勢と全社的に取り組む規模の大きさに驚いた。QCサークル活動で全社員で取り組む姿勢や環境が整っていることは一朝一夕には実現できず、アクシアルの長年の積み重ねによるものであると思った。

TQM発表大会は、約700人も参加する大きな大会の時もあり、私も運営係として働いた。当日は、準備のため早めに会場入りし、司会原稿や発表スケジュールの確認、表彰式などの全体の流れを事前にリハーサルした。TQM発表大会前のTQM推進室で働いて思ってことは、大会運営は準備が肝心ということである。大会で使う備品は早めにまとめる、来客とのスケジュールの調整も早めに行う、QC手法の一つであるパート図を使って計画の進行状況をメンバー間で共有・管理する、詳細に書かれたマニュアルを準備する。予測できることはTQM推進室の方々が先に対策し、これらの準備をしっかり行うことで、大会当日に不測の事態がおこらないようにしていた。

従業員に対しQCサークル活動・QC手法に関する研修を行うのもTQM推進室の仕事である。私も研修準備・運営の仕事を手伝いながら、受講者として、QCサークル基礎研修、IE手法研修、統計的手法研修、未然防止型手法研修などの研修を受講し、内容と研修運営の2つの側面で大変、勉強となった。その後、私は、実務訓練の最終課題として、QCサークル活動初心者のために行う研修であるQCサークル基礎研修の講師を担当することになった。次号の記事では、このQCサークル基礎研修と一連の実務訓練のまとめについて書く予定である。

■筆者プロフィール

茨城県出身。茨城高専卒。現在、長岡技術科学大学大学院情報・経営システム工学分野の修士1年に在籍。

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