グローバル・ビジネス・レポート【103】「新型コロナウイルス禍の中の大学祭」|MK新聞連載記事
MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、「グローバル・ビジネス・レポート」を2012年2月1日から連載しています。
MK新聞2021年12月1日号の掲載記事です。筆者プロフィールは新聞掲載時点のものです。
長岡技術科学大学 経営戦略・技術経営・ものづくり経営研究室 初汐一真さんの執筆です。
新型コロナウイルス禍の中の大学祭
10月3日(日)に本学の大学祭である「技大祭」が開催された。今年の技大祭は、新型コロナウイルスのため、参加者を本学の学生・教職員に限定し、1日のみの形での開催となった。今年の技大祭では、新型コロナウイルス対策に細心の注意が払われた。参加する学生は、2週間分の健康チェックと行動履歴シートの提出と連絡先の提出が義務付けられ、会場での検温の実施、不織布マスクの着用、飲食禁止も徹底された。
例年、技大祭は、2日間で行われ、サークルや留学生による模擬店やイベントなどで盛り上がり、4,000人近くの人が来場するという。しかし、今年は、新型コロナウイルス対策で飲食の模擬店の出店が認められなかったため、それらが出店するはずだったスペースは、閑散としていた。来場できない方々に向けて、メインステージでのイベントや軽音楽サークルのライブの様子をオンラインで配信していた。
私は、大学の文化系サークルの一つ、日本酒サークル「しゅがく」の代表として技大祭に参加した。しゅがくは、新潟の日本酒を楽しみながら学ぶという大学公認のサークルである。歴史は古く、今年で創立39年となった。現在は20人程度で活動している。主な活動は、週1回のミーティングと月1回の日本酒を飲んで楽しむ定例会である。その他、不定期ではあるがイベント運営や酒蔵見学なども行っている。私は、もともと日本酒が好きで、しゅがくは活動に際して酒屋さんの支援があり、様々な酒蔵を訪問する点に魅力を感じ、このサークルに加入した。
しかし、新型コロナウイルスのため、しゅがくは、ほとんどサークル活動ができない状態になっている。現在、オンラインで定例会や日本酒の勉強会を開催するなど試行錯誤しながら活動を継続しているが、オンラインだけの活動には限界がある。新勧活動もオンラインでしかできないため、今年は非常に苦労した。サークルの継続に危機感を感じている。
例年、しゅがくは、技大祭では、新潟県の日本酒を取り揃えて来場者に提供していた。しかし、今年は、前述した通り、感染対策として飲食系の出店はできないため、一時は、出店を見送ることも考えた。しかし、このままではこの2年間はオンラインの活動だけで終わってしまう。今後のためにも何かしなければと思い、出店することにした。サークルの話し合いで、今年は、サークルのメンバー各自が集めている日本酒の瓶を付けて展示することした。
展示では、しゅがくのサークルメンバーで持ち寄った大小合わせて約180本の酒瓶を並べ、各メンバーが事前に分担して作成した酒蔵の紹介を付けた。幸いにも、多くの方が足を運んでくださり、興味津々に見て行ってくれた。私もコロナ禍になってから、初めてのイベントとなり非常に楽しかった。イベントで人と会い話すというのは、こんなに楽しいものだったのかと思った。ある方から「しゅがくが主催していた試飲即売会をきっかけに日本酒を飲み始めた」という話を聞き、コロナ禍が終わった後は、例年、行っていた活動を絶対に復活させなければならないと決意した。最後に、新型コロナウイルスで大変な中、運営を担った技大祭実行委員会及び大学の関係者の皆様に感謝申し上げ、来年こそは学外者も参加できる技大祭となることを心から祈っている。
筆者プロフィール
兵庫県出身。阿南高専卒。
現在長岡技術科学大学情報・経営システム工学課程の第4学年に在籍。
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「MK新聞」は月1回発行で、京都をはじめMKタクシーが走る各地の情報を発信する情報紙です。
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