フットハットがゆく【265】「バックトゥ…」|MK新聞連載記事

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フットハットがゆく【265】「バックトゥ…」|MK新聞連載記事

MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、塩見多一郎さんのエッセイ「フットハットがゆく」を2001年11月16日から連載しています。
MK新聞2015年12月1日号の掲載記事です。

 

バックトゥ…

2015年の11月というのは、世界中で、バック・トゥ・ザ・フューチャーのエッセイが書かれたと思います。
1980年代に公開され大ヒットとなった同名映画のPART2において主人公マーティ・マクフライがタイムマシンに乗ってやって来たのが2015年11月だったのです。
当時からしてみれば30年後の未来だったわけですが、実際にその30年後がやってきて、あのとき描かれた未来が、実現されたのか、どうなのか、という話題が飛び交いました。
空飛ぶ自動車はまだ実現されていないとか、音声認識によるコンピューター制御や、自動サイズ調整スニーカーはほぼ実現化している…などが話題となりました。

僕は自分の中の、マイ・ベスト・スリーを決めるのが好きなので…近未来映画ベスト3を選ばせていただきますと、一つはこのバック・トゥ・ザ・フューチャー、そして後二つは…。
リドリー・スコット監督の「ブレードランナー」(1982公開)、リュック・ベッソン監督の「フィフスエレメント」(1997公開)です。

1982年公開のブレードランナーは、2019年の設定で、環境汚染による酸性雨が降りしきる無国籍な都会、クローン人間の反乱を取り締まり処刑する、ブレードランナー(ハリソン・フォード)が主人公でした。
自動車は空を飛び、あらゆるものが遺伝子操作でクローン製作可能、という時代です。
空飛ぶ自動車はともかく、クローン技術の進化は、まさに映画に追いつこうとしています。2019年が来たときの議論が楽しみですね。
この映画の中で僕の好きなシーンが、「一枚の写真の解像度を拡大し、鏡に映っていた人の存在から犯人を割り出す」というところです。
主人公が音声認識で機械を操り、一枚の写真からどんどん手がかりを洗い出すシーンが印象に残っています。
最近のデジタルカメラの解像度進化からいくと、この近未来は近々実現されるでしょう。撮った人物写真の、まぶたに映り込んだ景色も高解像度により再現される、そんな時代になりつつあります。

1997年公開のフィフスエレメントは、2214年の時代設定ですから、まだまだ200年先ですね。
こちらも自動車が空中を飛んでいます。自家用車の自動操縦シーンが登場しますが、これはもう2015年の時点でかなり現実味を帯びていますね。
細胞が一粒あれば、クローン技術で生命を回復させられるとか、一般人の宇宙旅行が現実になり、数億人が視聴するラジオ放送もマイク一本で成立するとか、あと200年待たずとも、実現しそうなことがリアルに描かれていて楽しい!

人間が想像できることは、いつか現実化可能!というのは僕が中学生のときに思ったことですし、いろんな人も言っています。
画で表現される未来像も、すべていつか現実化するのでしょうね。それによって人が必ずしも幸せになるかどうかは別の話ですが…。

さて、今月公開のスターウォーズ エピソード7ですが、この映画は設定が、未来ではなく昔の話、となっているんですね。
ものすごく未来的な映像を作りながら、「遥か昔の遠い銀河系の話です…」と…その設定にまず、ファンはやられてしまう(笑)。

 

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