エッセイ「本だけ眺めて暮らしたい」【285】|MK新聞連載記事

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エッセイ「本だけ眺めて暮らしたい」【285】|MK新聞連載記事

MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、大西信夫さんによる様々な身近な事柄を取り上げたエッセイ「本だけ眺めてくらしたい」を前身を含めて1988年5月22日から連載しています。
MK新聞2012年1月1日号の掲載記事です。

本だけ眺めてくらしたい

2011年に出版された本の中から選ぶ、私のベスト1は、『マネキンのすべて 続編 1996-2010』。
ただ、発売は昨年の四月だが、現在、一般書店では手に入らない。
というのは、編集・発行が日本マネキンディスプレイ商工組合(Jamda)で、もともと業界関係者向けに制作されたものだからだ。

一流デパートの表通りに面したショーウインドウを華やかに彩るマネキン。
ふだん、街でよく目にしている割には、私たちがあまり知らないマネキンの世界について、多角的な視点による論稿や関連情報をまとめた、言わば「マネキン百科事典」と呼べる内容。
264mm×215mmの上製本でオールカラー120頁。豊富なマネキンの写真を眺めているだけで楽しめる。
等身大の人形(今どきの言い方ならフィギュア)としてのマネキンの美術的な造形面、あるいは商業ディスプレイの象徴的存在であるマネキンのビジネスの場でのここ十五年ほどのトレンド、また、マネキンの文化史的側面などについて、各界の専門家が考察。代表的な六人のマネキン原型作家を紹介する「現代巨匠列伝」や、若手原型作家の座談会も掲載されている。
何も業界関係者でなくとも、アート系の人形作家の作品が好きな人や、趣味でドールを集めている人、さらには、繁華街を歩きながら見るショーウインドウの展示替えを毎回楽しみにしている人、それからもちろん、多様なマネキンの魅力に気づいているすべての人に、おすすめ。

Jamda(電話075-257-1870)のインターネットのサイトhttp://www.jamda.gr.jp
から申し込む。ただし、部数に限りがあるので、お早めに。五千円+税。
実は、本書は1996年に出版された『マネキンのすべて』の続編。
1996年版『マネキンのすべて』の内容は、マネキンの歴史、製作現場や製造工程の解説、原型作家名人伝といった基礎的なもの。
当時、業界関係者のみに配布された限定版で、マネキンに興味をもつ一般の人から「幻の本」とされていた。
報道関係者や図書館、美術系教育機関からの購入希望が相次いだため、こちらも現在、百部限定で同サイトから購入できる。

 

MK新聞について

「MK新聞」は月1回発行で、京都をはじめMKタクシーが走る各地の情報を発信する情報紙です。
MK観光ドライバーによる京都の観光情報、旬の映画や隠れた名店のご紹介、 楽しい読み物から教養になる連載の数々、運輸行政に対するMKの主張などが凝縮されています。
40年以上も発行を続けるMK新聞を、皆さま、どうぞよろしくお願いします。

ホームページからも最新号、バックナンバーを閲覧可能です。

 

MK新聞への大西信夫さんの連載記事

1988年以来、MK新聞に各種記事を連載中です。

1988年5月22日号~1991年11月22日号 「よしゆきの京都の見方」(45回連載)
1990年1月7日号~1992年2月7日 「空車中のひとりごと」(12回連載)
1995年1月22日号~1999年12月1日号 「何を見ても何かを思う」(64回連載)
1996年4月16日号~現在 「本だけ眺めて暮らしたい」(連載中)

 

本だけ眺めて暮らしたい バックナンバー

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