フットハットがゆく【348】「レッド・ブルー」|MK新聞連載記事

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フットハットがゆく【348】「レッド・ブルー」|MK新聞連載記事

MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、塩見多一郎さんのエッセイ「フットハットがゆく」を2001年11月16日から連載しています。
MK新聞2022年12月1日号の掲載記事です。

レッド・ブルー

ついに猟犬の子犬がうちにやって来ました!
猟友会の先輩から、3ヶ月のオス・メス一頭ずついただきました。
オスメスともクリーム色で耳が垂れています。
和犬・洋犬が混ざった雑種で、親の外見から想像するに、ラブラトール・レトリバーを中型にして細くしたような猟犬になると思います。
もらったその足で日用店へ行き、首輪とリードを買いました。
メスには赤い首輪、オスには青い首輪をつけたところ、あっ、このまま名前にしよう!と思い「レッド」と「ブルー」と命名しました。
二頭合わせるとエナジードリンクの「レッドブル」みたいで語呂もいい。
逆さにして「ブルーレッド」にするとトイレ用品みたいな語呂になりますが…。
将来、猟犬として育てたいと思っています。
猟友会の人にも覚えてもらいやすい名前がいいと思っていたので、赤い首輪がメスのレッド、青い首輪がオスのブルー、一回聞けば誰でも覚えられそうです。
ご近所さんからも、覚えやすい!と好評です。

 

3ヶ月の幼犬ですが、それぞれ性格が違います。
ブルーは臆病でちょっとドジ、レッドの方は積極的で好奇心旺盛。
まだ二頭がうちに来て一週間も経っていませんが、すでに様々なハプニングを起こしてくれています。
うちはヤギも飼っています。
レッドがヤギに興味を示して匂いを嗅ぎに行ったら、体格に勝るヤギに吹っ飛ばされるほどの頭突きをくらいました。
うちはニワトリも飼っています。
レッドがニワトリに興味を示して匂いを嗅ぎに行ったら、オデコを激しくつつかれて、逃げまわるハメになりました。
うちはネコも飼っていますが、それに関しては今の所ネコ側が子犬を怖がって逃げています。
いずれ猟犬が成長すれば、ニワトリだってヤギだって簡単に咬み殺せる実力になります。
ただうちは、動物全員ファミリーとして過ごしたいので、犬だけ隔離することはせずに育てられたら理想です。無理だという人もいれば、できるかも、という人もいます。
現に、うちにはネコが二匹いますが、普通、ニワトリと共存するのは難しいと思われました。
しかしうちの屋根裏に産み捨てられた一匹は赤ちゃんの時からニワトリに小突かれて育ち、他家から来たもう一匹は、最初は虎のような眼でニワトリを狙っていましたが、何度も制止しなだめるうち、結局今は二匹ともニワトリを襲うそぶりは一切見せません。
猟犬たちも、そのように育ってくれればいいのですが…。
ヤギ、ニワトリ、ネコには咬みつくな!でもシカやイノシシは襲え!そういう育て方ができるのでしょうか…? 頑張って教育してみます。

 

ブルーが起こすハプニングもいろいろです。
うちに来て二日目に、少し目を離したすきにエサ置き場に潜り込み、そこに仕掛けてあったネズミ捕り粘着シート(ゴキブリホイホイ的なもの)にベッタリとくっついてしまい、取るのに苦労しました。
その次の日には養蜂の巣箱の前でミツバチに刺されてしまいました。
先が思いやられるやんちゃ坊主とお転婆娘ですが、可愛くて仕方がありません。

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