一年の始まりに見たい!初日の出が美しい京都のおすすめスポット7選

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一年の始まりに見たい!初日の出が美しい京都のおすすめスポット7選

新年の最初に是非チャレンジしたいのが、初日の出です。
初日の出を拝むと、理屈抜きに自然とありがたい気持ちが湧いてきます。
内陸にある京都市では、初日の出を見られるのはほとんど山の山頂や中腹からです。
そんななかでも比較的手軽に行ける、京都の初日の出スポットを6ヶ所紹介します。
毎年元旦にコツコツと登ってきた初日の出レポート記事です。

元旦は氷点下の可能性があります。防寒や運転にはじゅうぶん気を付けてください。

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京都から見る初日の出

初日の出はなぜめでたい?

 

初日の出

初日の出 撮影:MKタクシー

新年を迎えた1月1日の日の出は特別に「初日の出」と呼ばれています。
初日の出を拝むのはおめでたいこととして、日本では京都に限らず古くから行われてきました。
特に明治以降に初日の出を拝む習慣が盛んになったと言われています。

実は、このように初日の出を特別視する文化は、世界的には一般的ではありません。
もちろん、日本独自の特有の文化というわけではありませんが、日本のように初日の出を見るための高額なフライトツアーが人気となる国は稀です。

富士山の初日の出 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

富士山の初日の出 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

日本が初日の出をありがたがる理由はいろいろ言われています。
日本の国旗は日の丸であり、日本とは「ひのもと」という意味であり、日本神話の中心である天照大御神(アマテラスオオミカミ)が太陽神であるように、日本では古くからの太陽信仰が盛んでした。
初日の出をありがたがるのは、太陽信仰と大いに関係があるでしょう。
新しい年を迎えた最初の日の出を拝むというのは、ややこしい理屈抜きに単純に太陽信仰のあらわれである、と考えてよいのではないでしょうか。

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富士山の初日の出 2021年1月1日 撮影:MKタクシー

富士山の初日の出 2021年1月1日 撮影:MKタクシー

 

初日の出スポットの条件

京都の初日の出スポット

京都の初日の出スポット

初日の出が見えるスポットには、地形的な条件があります。
太陽は東から出て西に沈むため、初日の出は東側が開けた地形のスポットから眺めることができます。
京都だと、東に京都盆地が開けた京都西山や、東に山科盆地が開けた東山が初日の出スポットになります。他には東に琵琶湖が広がる比叡山も初日の出スポットです。
特に京都西山は各所に初日の出ポイントがあり、山ではなく平地からでも見ることができる初日の出スポットもあります。
一方東山は東に展望が開けているスポットは少なく、限られたスポットでしか初日の出を見ることができません。

 

初日の出の方向

初日の出

初日の出 撮影:MKタクシー

日の出の方向をざっくり「東」と表現しましたが、京都での初日の出は、真東ではなく東南東からになります。
地軸の傾きの関係で、日の出の方向は年間を通して一定ではありません。冬至に最も南よりになり、夏至に最も北になります。
1月1日は冬至の12月22日(年によっては21日)にも近いため、年間でも最も南に近い部分から初日の出が昇ります。

白髭神社から見た琵琶湖の初日の出 撮影:MKタクシー

白髭神社から見た琵琶湖の初日の出 撮影:MKタクシー

例えば京都タワーから日の出を見るとすると、冬至には醍醐山方向、夏至には大文字山方向から日が上ります。
同じ日の出であっても、季節によってかなり方向が違うことがわかるでしょう。
夏に日の出が見えたスポットだとしても、初日の出を見られるとは限りません。むしろ見えない可能性の方が高いです。

初日の出の方向を調べるには、こちらのサイトが便利です。
日の出日の入時刻方角マップ

現地で日の出の方向を確認するには、コンパスを使うのが確実です。スマホのデジタルコンパスアプリでもある程度は用は足ります。
少なからぬ人が、日の出と異なる方向で待ち構えているのを見かけます。
くれぐれも方向はしっかりと確認できるようにしましょう。

 

初日の出の時刻

京都市の1月1日の日の出時刻は7:05前後です。
しかし、これは山などの障害物がない前提の時刻です。
日の出方向に山があるとそれだけ日の出は遅れます。
つまり、初日の出スポットによって、初日の出時刻はばらばらです。

初日の出を見るスポットの標高と、初日の出の方向の山の標高によって変わりますが、実際の京都での初日の出は数分~十数分ほど遅れることになります。
逆に見るスポットの標高が高く、初日の出方向の山の標高が低いと、7:05よりも早くなります。

実際に本記事で紹介した初日の出スポットで現認した初日の出時刻は、

7:08 善峯寺(2013年)
7:05 天王山(2017年)
7:08 小倉山(2018年)
7:19 東山山頂公園(2019年)
7:19 稲荷山(2020年)
7:25 桃山御陵(2022年)
7:20 船岡山(2023年)

と、結構差があります。
京都盆地を挟んだ西山から見た初日の出時刻は、7:05からそれほど遅れませんが、東に醍醐山地がそびえる東山から見た初日の出時刻は、10分以上遅れて初日の出が見られます。
初日の出を見に来た人は、だいたい日の出が7:05という情報は知っています。
東山では、なかなか出てこない初日の出に皆さんやきもきします。
あちこちから「まだかなぁ」という声が聞こえてくるのがお決まりです。
初日の出を見逃したと勘違いして帰ってしまう人もいます。

初日の出スポットと初日の出の方向の山の方向と距離などから正確な時刻を算定することもできるのでしょうが、一般人にはなかなか困難です。
ざっくりと日の出方向の障害物が高ければ高いほど日の出時刻も遅れるということを知っておけばじゅうぶんでしょう。

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1月1日の気象

最低気温の平年値は1.8度です。
初日の出を見るには、一日で最も気温の低い夜明け前からスタンバイする必要があるため、最低気温に耐える防寒が必要です。
標高300mを越えるスポットでは、平均でも氷点下になるのでより一層の注意が必要です。

初日の出は、当然のことながら雲があっては見ることができません。
しかも、ピンポイントで初日の出の方向に雲がないという条件が必要です。晴れていても見られないこともあれば、どんより曇っていても見られることもあります。

近年では、2019年は快晴に恵まれ、京都各地で見事な初日の出を見ることができました。
2018年と2020年は空には雲が広がりましたが、幸運にも日の出の方向には雲がなく、スポットにもよりますが初日の出を見ることができました。
2017年は日の出方向も含めて雲が多く、ちょうど雲の切れ間から初日の出が見られたスポットと、雲で隠れて見えなかったスポットで明暗がわかれました。
2022年は日の出方向に低い雲があり、多くのスポットではきれいには見られませんでしたが、スポットにより部分的に見えたり全く見えなかったりしました。

天気予報では雲の多い少ないはわかっても、ピンポイントで日の出方向に雲が出るかどうかはわかりようがありません。
結局のところ、初日の出が見られるかどうかは運次第です。

過去の1月1日7時時点の気象

気温天気※視程※降水量積雪
2023年3.0度晴れ20.0km
2022年0.8度晴れ20.0km0.0mm2cm
2021年-0.3度晴れ20.0km
2020年1.7度曇り35.0km
2019年1.1度晴れ15.0km
2018年3.1度晴れ20.0km
2017年3.9度晴れ20.0km
2016年2.4度快晴25.0km
2015年2.0度晴れ30.0km0.0mm
2014年0.0度晴れ15.0km0.0mm
2013年-0.1度晴れ30.0km
2012年2.3度曇り20.0km
2011年-0.6度晴れ30.0km5cm
2010年-0.8度晴れ15.0度

※2020年以前は午前9時時点

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2023年~2024年の終夜運転

2023年の年末から2024年の年始にかけての鉄道各社の終夜運転状況です。
いずれも情報は12月25日時点です。
最新情報は、各社のサイトをご覧ください。

終夜運転あり

京阪電鉄

終夜運転が行われる線区は以下のとおりです。

京阪本線
宇治線
交野線
石清水八幡宮参道ケーブル

いずれも全線で終夜運転が行われます。
大津線、石山坂本線の京津線では終夜運転は行われません。

公式ホームページ:年末年始の列車運転について

近鉄

コロナ前よりも縮小された一部線区で終夜運転が実施されます。

京都に関連する線区は以下のとおりです。

京都線・橿原線・天理線(京都~橿原神宮前/天理)
奈良線(大阪難波~近鉄奈良)

2023~24年は、京都発宇治山田行きの臨時特急は運行されません。

公式ホームページ:年末年始ダイヤのご案内 | 近畿日本鉄道

終夜運転一部あり

JR西日本

コロナ前よりも縮小された一部線区で実施されます。
ただし、いずれも運行は3:00に終了します。
初日の出を見るのに使える終夜運転はありません。

京都に関係する線区は以下のとおりです。

JR京都線・神戸線(京都~西明石)
JR奈良線(京都~城陽)

JR琵琶湖線や湖西線、嵯峨野線の運行はありません。

公式ホームページ:大晦日 臨時列車運転のお知らせ

終夜運転なし

京都市地下鉄
京都市バス
阪急電鉄
叡山電鉄

上記は、いずれもコロナ禍前までは終夜運転を実施していました。
嵐山電鉄は例年終夜運転の実施はありません。

 

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京都の初日の出スポット6選

京都の初日の出スポットのうち、ちょっとした山登りが必要なスポットや、車でアクセスできるスポットを含めた5ヶ所を紹介します。
実際に2013年、2017年~2022年に初日の出を見てきたスポットです。
基本的には特別な技術は必要ない初日の出スポットばかりです。

 

① 西山御所こと「善峯寺」から見る初日の出

注:善峯寺では、2022年の初日の出に関して以下の告知が行われていました。
初日の出を見に行かれる方は、ご配慮をお願いします。

神仏への畏敬のお心をもって、ご来光及び観音さまへ祈りを捧げられる方に、ご来山頂ければ幸いです。
当時間帯における入山の人数が受入許容の限界に近づいていますので、祈りを捧げずにイベント気分で日の出を見たい方は来山ご遠慮下さい。

行事のご案内 | 京都・西山 西国第二十番札所 善峯寺 (yoshiminedera.com)

善峯寺から見える初日の出の方向

善峯寺(よしみねでら)から見る初日の出は、京都南部の南山城最高峰である鷲峰山(じゅうぶせん/682m)のすぐ右側(西側)から登ります。
鷲峰山の手前には宇治市、宇治田原町、城陽市にまたがる丘陵地帯があり、善峯寺のすぐ前には光明寺裏から西山へとつながる尾根があります。

善峯寺は京都盆地の西側に位置するため、まさに絶好の初日の出スポットです。
そのため、元旦は特別に6:30に開門され、初日の出を楽しむことができます。
山や公園から見る初日の出も良いですが、やはりお寺から見る初日の出は一味違います。

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善峯寺からの初日の出レポート

以下は、2013年1月1日に善峯寺へと初日の出を見に行ったときのレポートです。

 

開門前の善峯寺に到着
6:39 開門を待つ拝観者が並ぶ善峯寺駐車場 標高約290m 2013年1月1日 撮影:MKタクシー

6:39 開門を待つ拝観者が並ぶ善峯寺駐車場 標高約290m 2013年1月1日 撮影:MKタクシー

善峯寺の駐車場は、4:00ごろに開場されます。
駐車場に6:00頃に到着しても、初日の出を見に来た人たちで満車となっている場合も多いので、時間には余裕を持って訪れましょう。
空が明るみ始める頃には、初日の出を見に来た多くの拝観者が集まります。

6:58 日の出が近づく 2013年1月1日 撮影:MKタクシー

6:58 日の出が近づく 2013年1月1日 撮影:MKタクシー

大晦日の除夜の鐘では、23:45~1:15に開門されますが、初日の出の6:30の開門までいったん閉門されます。
除夜の鐘をつけるのは先着108人だけなのご注意を。

 

初日の出を待つ
7:10 2013年1月1日 標高約320m 撮影:MKタクシー

7:10 2013年1月1日 標高約320m 撮影:MKタクシー

広い善峯寺の境内ですが、中でも京都盆地の雄大な景色の楽しめる釈迦堂前が一番の人気初日の出ポイントです。
多くの人が初日の出を見に集まります。
さらにもうひとつ上の薬師堂も初日の出がよく見えて人気のスポットです。

邪魔な雲もなく、美しい初日の出が期待できそうです。
今年は京都各所で初日の出が見られそうな絶好のお天気です。

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2013年の初日の出
初日の出 2013年1月1日 撮影:MKタクシー

初日の出 2013年1月1日 撮影:MKタクシー

待つことしばらく。
出た!初日の出!
2013年が明けました。

なお「日の出」とは、太陽がわずかでも地平線から見えた瞬間のことをいいます。
まさに初日の出の瞬間です。
京都南部の南山城で最も高い鷲峯山のすぐ右側から初日の出です。

釈迦堂前 7:23 2013年1月1日 撮影:MKタクシー

釈迦堂前 7:23 2013年1月1日 撮影:MKタクシー

太陽が京都盆地を刻々と照らし出すのをゆっくりと眺めます。
標高が高い善峯寺では、京都盆地より一足早く初日の出を楽しめます。

遠景に見える山々は、やや左の高い山が比叡山、右奥の山々が醍醐山地です。
手前に見える緑のラインは長岡丘陵です。
快晴のため、初日の出に照らされて遠くまでくっきり見えます。

 

朝日を浴びる善峯寺境内
凍てつく釈迦堂の手水鉢 7:30 2013年1月1日 撮影:MKタクシー

凍てつく釈迦堂の手水鉢 7:30 2013年1月1日 撮影:MKタクシー

標高が高いだけあって、京都といえどもこの季節の初日の出の時間帯は氷点下が当たり前。
手水舎では水滴が分厚く凍り付いています。
この日は初日の出の時間には風がなかったのでましでしたが、風が吹くとかなりの寒さになります。
京都市内で最低気温が-0.9度でしたので、善峯寺では少なくとも-3度は下回っていたはずです。
防寒対策には細心の注意をはらって初日の出に挑戦しましょう。
特に写真を撮る方は指先がやばいです。

朝日に染まる白山桜あじさい苑 7:37 標高約290m 2013年1月1日 撮影:MKタクシー

朝日に染まる白山桜あじさい苑 7:37 標高約290m 2013年1月1日 撮影:MKタクシー

朝日を浴びて山肌や伽藍が輝きだします。
初日の出もですが、この夜明けの景色も普段の善峯寺では見られない貴重な光景です。
じっくりと初日の出を味わい、あらためて本堂にあたる観音堂にお参りしてから下山しました。
繰り返しますが、善峯寺が「祈りを捧げずにイベント気分で日の出を見たい方は来山ご遠慮下さい。」と2020年から告知しなくてはならなくなったという点にもじゅうぶんに配慮しましょう。

今年は良い年でありますように。

善峯寺の初日の出 2013年1月1日 撮影:MKタクシー

善峯寺の初日の出 2013年1月1日 撮影:MKタクシー

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善峯寺の情報

長元2年(1029年)に創建され、代々の皇室から篤い崇敬を受けてきた天台宗の有力な門跡寺院です。
かつては「西山門跡」あるいは「西山宮門跡」とも呼ばれ、代々法親王が入寺してきました。
西国三十三所の第二十番札所として、庶民からも広く信仰を集めています。

春は桜、初夏はあじさい、初秋は秋明菊(シュウメイギク)、晩秋は紅葉と四季折々の景色を楽しめます。
樹齢600年といわれる遊龍の松は国の天然記念物に指定されています。

元旦の本堂(観音堂) 標高約300m 2013年1月1日 撮影:MKタクシー

元旦の本堂(観音堂) 標高約300m 2013年1月1日 撮影:MKタクシー

 

通常拝観情報
拝観時間8:00~17:00(受付は16:45まで)
2021年4月1日から、平日は8:30開門になっています。
拝観料500円
TEL075-331-0020
住所京都市西京区大原野小塩町1372
アクセス阪急「東向日駅」から阪急バスで30分

公式ホームページ:京都・西山 西国第二十番札所 善峯寺

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初日の出を見るための善峯寺への交通アクセス

日中はJR向日町駅と阪急東向日駅から阪急バスが運行していますが、初日の出にあわせての運行はありません(毎年1月6日~2月末までは路線バスも運休)。
善峯寺へ初日の出を見に行くのは、マイカーかタクシーによるアクセスになります。

JR向日町駅や阪急東向日駅から約8kmの道のりを徒歩で向かうことも可能ではありますが、阪急はコロナ禍以降終夜運転をしていません。阪急利用で徒歩で善峯寺の初日の出を見に行くことは、現実的ではありません。
一方で、2024年のJR京都線は午前3:00まで終夜運転をしています。3:00ごろに向日町駅に到着して善峯寺へ徒歩で向かうことは、いちおう不可能ではありません。
しかし、深夜3:00から街灯もない真っ暗な道を歩くことになるので、まったくおすすめできません。

マイカーの場合は、京都でも山間部のため初日の出前の時間帯は路面凍結の可能性が高く、じゅうぶんに気を付けてください。
運転に自信がないという方は、タクシーがおすすめです。
タクシーで行った場合は、善峯寺発の阪急バスが9:24から毎時1本運行しているので、初日の出の帰りは阪急バスも利用可能です。

釈迦堂前 7:24 2013年1月1日 撮影:MKタクシー

釈迦堂前 7:24 2013年1月1日 撮影:MKタクシー

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② 天下分け目の「天王山」から見る初日の出

天王山から見える初日の出の方向

京都と大阪の間にそびえる天王山は、京都からも大阪からもアクセスがよい絶好の初日の出スポットです。
天王山の中腹にある旗立松展望台からは、東南東にある南山城最高峰の鷲峰山(じゅうぶせん)方向より初日の出が上ります。
正確には、鷲峰山の西に連なる井手町の高尾山のわずかに東の、ちょうど城陽市、宇治田原町、井手町の境界あたりからの初日の出になります。

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天王山からの初日の出レポート

以下は、2017年1月1日に天王山へと初日の出を見に行ったときのレポートです。

 

山崎駅より登り始める

車で見に行ける初日の出スポットは少し物足りないけど、登山装備が必要な山登りはちょっと怖い、という方にお勧めなのが天王山の旗立松展望台からの初日の出です。
20分ほどとはいえ登山道を登って初日の出スポットにたどりつくという満足感があり、ほとんど危険箇所もありません。

JR山崎駅前 6:24 標高17m 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

JR山崎駅前 6:24 標高17m 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

初日の出時刻は7:05。
30分前のJR山崎駅はまだ真っ暗です。
山崎駅は京都府と大阪府にまたがっていることでも知られます。
今回のルートは終始京都府側を初日の出スポットへ向けて歩きます。

JR山崎駅から踏切を渡ると、すぐに天王山への登りが始まります。
宝積寺や大山崎山荘へ向けての急坂の車道です。

宝積寺仁王門 6:32 標高70m 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

宝積寺仁王門 6:32 標高70m 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

急坂を上りきると、宝積寺への入口にある仁王門に到着。
初日の出まではまだ時間がありますが、少しづつ明るくはなってきました。境内にも街灯がついているので安心して歩けます。
初日の出後に明るくなると初詣客でにぎわうであろう参道もまだ夜の眠りについています。

宝積寺本堂 6:35 標高100m 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

宝積寺本堂 6:35 標高100m 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

本堂右奥からいよいよ天王山の初日の出スポットへの登山道へと入ります。
登山道へ入ると街灯も絶えるのでライトがあった方が無難です。特に慣れていない人や曇りがちの天気のときは、手持ちの懐中電灯でも良いので、必ず用意しておきましょう。

青木葉谷展望広場 6:44 標高150m 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

青木葉谷展望広場 6:44 標高150m 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

登り始めて10分足らずで青木葉谷(あおきばたに)展望広場へと到着。初日の出20分前ですが一気に明るくなりました。
見えているのは淀川下流方面。朝靄の中に浮かぶ左側の高層ビルはくずはタワーシティ。その奥の山が生駒山。
南西方向が開けたこの角度からは初日の出は見えないので誰もいません。

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山崎戦図「近世日本国民史」出典:国立国会図書館デジタルコレクション

山崎戦図「近世日本国民史」出典:国立国会図書館デジタルコレクション

初日の出を待つ
旗立松展望台 6:49 標高190m 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

旗立松展望台 6:49 標高190m 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

目的の初日の出スポットである旗立松(はたたてまつ)展望台へと到着。初日の出はまだですが、もう普通に明るくなっています。
大きな鳥居は中腹にある酒解神社(さかとけじんじゃ)のものです。30人ほどの先客がいます。初日の出を見るのに良い場所を取りたいなら、もう少し早めに登る必要があります。

旗立松展望台 7:01 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

旗立松展望台 7:01 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

初日の出が見える東南東が徐々に赤くなってきました。
今日は比較的雲が広がっており、しかも初日の出の東の方向にも雲が垂れ込めています。
しかし、幸運にもここからは初日の出の方向はピンポイントでちょうど雲が切れています。

左下には京都盆地を流れる宇治川、中央下に木津川が薄く輝いています。
到着が初日の出時間ギリギリだったため、やや前方に邪魔な木があります。

 

2017年の初日の出
旗立松展望台 7:05 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

旗立松展望台 7:05 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

見えました。太陽です。
2017年の初日の出です。
おそらく京都でも初日の出は見られなかったというスポットも多いでしょうが、ここ天王山は当りです”

井出町の高雄山(443m)や井手町と宇治田原町の境界の艮山(うしとらやま/444m)などの山塊の中から初日の出が上ってきました。
左に連なる高い山が、南山城最高峰の鷲峰山(682m)です。
鷲峰山の山頂付近には金胎寺(こんたいじ)という古くからの修験道の寺院があり、今も行場めぐりをすることができます。

旗立松展望台 7:07 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

旗立松展望台 7:07 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

やや雲がかかり気味ですが、みるみる初日の出の太陽が大きくなります
たった2分で太陽が全て出ました。

旗立松展望台 7:11 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

旗立松展望台 7:11 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

いつの間にか、50人ほどの人が初日の出を見に集まっています。
大阪からも京都からもアクセス良好で気軽に行ける初日の出スポットとして知る人ぞ知る存在です。
ところどころから、初日の出にあわせて万歳三唱も聞こえてきました。
初日の出の太陽が全部出ると、みなさん続々と下山し始めます。

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古戦場を眺めつつ下山
旗立松展望台 7:18 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

旗立松展望台 7:18 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

東の方へ目を向けると、眼下に山崎の戦の古戦場が広がります。
天正10年(1582年)6月13日、本能寺の変で織田信長を倒した明智光秀と、主君の仇を討つべく中国大返しに成功した羽柴秀吉が激突した天下分け目の戦場です。
ちょうど名神高速と京都縦貫道が交わる大山崎ジャンクションのあたりが最大の激戦地でした。

明智光秀画像「国史大図鑑」出典:国立国会図書館デジタルコレクション

明智光秀画像「国史大図鑑」出典:国立国会図書館デジタルコレクション

展望台の 「旗立松」という名も、山崎の戦いの途中に秀吉がここに生えていた松の上で旗印を掲げて味方を鼓舞したことに由来します。
もちろん激戦の途中に総大将がここまで登ってくる余裕などあったとは思えないので、伝説でしょうが、ここに部隊が配置されていたのは確かでしょう。
そういう伝説ができるくらい、戦場を見事に俯瞰できます。

青木葉谷展望台から見た大阪方面 標高約150m 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

青木葉谷展望台から見た大阪方面 標高約150m 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

山とはいえ、駅との比高は150m程度なので、初日の出時間でも寒さは大したことはありません。
京都市内での最低気温も3.5度と例年より高めです。
煙がほぼまっすぐ登っていることからわかるとおり、風も弱く、日の光を浴びるとぽかぽかするくらいです。

登山道 7:26 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

登山道 7:26 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

初日の出スポットへの登りのときは薄暗くてよくわかりませんでしたが、登山道の脇には整備された竹林が広がります。
このとおり整備された登山道が多く、危険個所はほとんどありません。
運動靴でも十分初日の出にたどり着けます。
とはいえ山登りではあるので、未経験者が一人で入山するのは危険です。
できるだけ経験者と一緒に、複数人で行動するようにしましょう。

JR山崎駅 7:40 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

JR山崎駅 7:40 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

出発から1:20ほどで山崎駅へと帰ってきました。
2018年最初の小旅行でした。
今年は良い年でありますように。

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天王山の情報

天王山は、京都盆地の西に連なる西山の最南端にあたる、標高270mの低山です。
山名は、中腹にある酒解神社(さかとけじんじゃ)が、かつて山崎天王社とも称されたことに由来します。
京都盆地と大阪平野を結ぶ要衝に位置し、今も山麓には東海道新幹線、JR京都線、阪急京都線、国道171号線など東西を結ぶ大動脈が連なり、山腹を名神高速道路がトンネルで貫きます。

山崎の戦いの説明看板 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

山崎の戦いの説明看板 2017年1月1日 撮影:MKタクシー

山麓は羽柴秀吉と明智光秀が戦った山崎の戦いの古戦場であり、天王山の争奪戦が勝敗を分けたという伝承から、「天下分け目の天王山」「天王山決戦」などという言葉が生まれました。
名水の地としても知られ、山麓にはサントリー山崎蒸留所や名水百選の「離宮の水」があります。

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③ 嵐山の奥「小倉山」から見る初日の出

小倉山から見える初日の出の方向

嵐山嵯峨野エリアのすぐ西側にある小倉山は、知る人ぞ知る初日の出スポットです。
小倉山からの初日の出は、ちょうど醍醐寺の上醍醐の伽藍が広がる醍醐山のやや南側から上ります。
その手前には伏見稲荷大社の最高所である一ノ峰のある稲荷山があります。
後述する稲荷山から見える初日の出と同じ方向ということになります。
聖地である稲荷山と醍醐山の方向から上ってくる初日の出には、ちょっとわくわくしますね。

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小倉山からの初日の出レポート

以下は、2018年1月1日に小倉山へと初日の出を見に行ったときのレポートです。

 

夜明け前の渡月橋など嵐山界隈

嵐山・小倉山の標高約200m付近からは、美しい初日の出を見ることができます。
小倉山からだと、醍醐山・稲荷山の向こう側から日が上ってきます。
初日の出スポットまでには、一部本格的な登山道も通るので、ライトの用意や最低限の登山装備もお忘れなく。

色別標高図(地理院地図Globeより作成)

色別標高図(地理院地図Globeより作成)

北西から南東へかけて明瞭にわかる越畑断層により、小倉山の東側は斜面になっています。
そのため、小倉山か東の京都盆地方面へ向けては良好な眺望が得られます。
初日の出スポットにはうってつけの立地です。

阪急嵐山駅 6:14 標高33m 2018年1月1日 撮影:MKタクシー

阪急嵐山駅 6:14 標高33m 2018年1月1日 撮影:MKタクシー

大晦日終夜運転中の阪急電車で嵐山駅に到着。
嵐山エリアには初詣スポットはあまりないため、初日の出へと向かう時間帯は閑散としています。
まだ夜中同然の闇の中です。

渡月橋 6:26 2018年1月1日 撮影:MKタクシー

渡月橋 6:26 2018年1月1日 撮影:MKタクシー

まだ暗い渡月橋には多くの人が集まっています。渡月橋も平地ながら京都でも有名な初日の出スポットです。
ちょうど川が東南東へと流れているため、初日の出方向への眺望がよいためです。

東の方を見ると、初日の出までまだ時間はありますが、空もかなり明るみかけています。
橋の奥に見える山は初日の出が上ってくる醍醐山地です。

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亀山公園から小倉山登山道へ
保津峡展望台 6:37 標高91m 2018年1月1日 撮影:MKタクシー

保津峡展望台 6:37 標高91m 2018年1月1日 撮影:MKタクシー

大堰川側から亀山公園を登り、保津峡展望台へ。
初日の出スポットへ向かうまでにも楽しみがあります。
川沿いの明るい施設はほしのやさんです。
左の山腹にぽつんとある灯りは大悲閣千光寺です。

登山道 6:43 2018年1月1日 撮影:MKタクシー

登山道 6:43 2018年1月1日 撮影:MKタクシー

やがて道は初日の出スポットに向けて本格的な登山道へと変わります。
尾根上を北西へと登っていきます。

天王山旗立松展望台への道は遊歩道に近い登山道でしたが、小倉山の初日の出スポットへの道はちゃんとした登山道です。
できるだけ登山靴で来ましょう。
初日の出直前の時間帯だったらライトが無くても登れますが、もう少し早く来るにはライトがないと危険です。
右手にはちらほら京都タワーなど京都市街の夜景が見えます。

 

初日の出を待つ
小倉山 6:44 標高約220m 2018年1月1日 撮影:MKタクシー

小倉山 6:44 標高約220m 2018年1月1日 撮影:MKタクシー

京都市街が一望できる初日の出スポットへとに到着。
山頂は296mですが、山頂部が平べったい山容のため、山頂よりはその手前の方が良い眺望を期待できます。概ね標高220mくらいです。

左の高い山が比叡山で、中央が大文字山、手前が双ヶ岡です。
ほぼ真東を向いているので、春分の日・秋分の日だったら大文字付近からの日の出ですが、元旦の初日の出はもっと南側からになります。
真下に見えているのは二尊院です。
なかなかすごい位置にある初日の出スポットです。

小倉山 6:52 2018年1月1日 撮影:MKタクシー

小倉山 6:52 2018年1月1日 撮影:MKタクシー

小倉山の初日の出スポットにある展望ポイントには、既に先客がたくさんいます。
意外と前の木々が邪魔になるため、初日の出を見られる特等席は限られており、狭い場所に密集しています。
京都市内の最低気温も2.6度とやや暖かめで、小倉山でも氷点下にはなっていません。

小倉山 7:05 2018年1月1日 撮影:MKタクシー

小倉山 7:05 2018年1月1日 撮影:MKタクシー

特等席は満席なので、ちょっと枝が邪魔ですが、初日の出が見える場所にスタンバイ。京都盆地を隔てて左が醍醐山地、右が鷲峰山などの山々、手前の丸っこい山が稲荷山です。
空はほぼ一面がどんよりとした雲で覆われていますが、ちょうど初日の出が上ってくる東の空だけが雲が切れています。何という幸運でしょうか。

1月1日の京都での日の出時刻である7:05になりました。
しかし、この時刻は山がない前提での時刻のため、500m級の醍醐山地からの日の出は7:05より遅れます 。

空が明るいオレンジに染まってきました。上空は雲が広がっていますが、初日の出スポットは雲がなく、上々のコンディションです。

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2019年の初日の出
小倉山 7:08 2018年1月1日 撮影:MKタクシー

小倉山 7:08 2018年1月1日 撮影:MKタクシー

ついに出ました。2018年の初日の出です!
上醍醐の裏から上ってきました。
ちょうど山と山の間から初日の出が上ってきましたが、醍醐山は左側の低い方です。
山頂の右側(南側)一帯に上醍醐の伽藍が広がります。
右側は標高476mの三角点がある本宮の峰です。みるみる初日の出の太陽が大きくなっていきます。

小倉山 7:13 2018年1月1日 撮影:MKタクシー

小倉山 7:13 2018年1月1日 撮影:MKタクシー

ついに初日の出の太陽が全容を見せました。
桂川が朝日を浴びてオレンジ色に輝いています。
初日の出を見終えて帰り支度をはじめる人、まだまだカメラを構え続ける人。

 

お正月を迎えた嵐山界隈を経て帰路へ
小倉山 7:39 2018年1月1日 撮影:MKタクシー

小倉山 7:39 2018年1月1日 撮影:MKタクシー

小倉山の初日の出スポットから見た初日の出を満喫し、下山を開始。
小倉山のメインの展望ポイントは標高200m付近ですが、途中にも京都盆地方面への展望が開けるポイントがあり、そこも初日の出スポットになります。

今年は良い年でありますように。

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小倉山の情報

小倉山は、京都盆地の西側に連なる西山の北端に近い位置にある、標高296mの低山です。
古くは小椋山、雄蔵山、隠椋山とも表記されました。
かつては、小倉山とは嵐山界隈の西側の山々の総称で、今の嵐山から愛宕山までを含んでいました。

小倉山の山頂付近から見た清凉寺から広沢池方面 標高約270m 2018年1月1日 撮影:MKタクシー

小倉山の山頂付近から見た清凉寺から広沢池方面 標高約270m 2018年1月1日 撮影:MKタクシー

百人一首の「小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば今ひとたびの みゆき待たなむ」も、今の小倉山だけではなく嵐山界隈の西側に連なる山々を指しています。
亀のような特徴的な山容をしており、かつては亀山とも称されましたが、今は小倉山の南東に連なる支峰が亀山と称されています。
山麓には、天龍寺、常寂光寺、二尊院、祇王寺、滝口寺、化野念仏寺などの名刹が連なります。

小倉山 中川喜雲 1658年刊行「京童」 出典:国立国会図書館デジタルコレクション

小倉山 中川喜雲 1658年刊行「京童」 出典:国立国会図書館デジタルコレクション

江戸時代の京都観光ガイドブックである「京童」では、小倉山ははげ山状に描かれています。
薪炭供給の場であった京都近郊の山々は、樹木があまり生えていなかったと言いますが、小倉山も例外ではなかったのでしょう。

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元旦の嵐電嵐山駅 標高38m 2018年1月1日 撮影:MKタクシー

元旦の嵐電嵐山駅 標高38m 2018年1月1日 撮影:MKタクシー

 

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④ 車でも行ける「東山山頂公園」の初日の出

東山山頂公園から見える初日の出の方向

円山公園の直上に位置する東山三条公園は、自動車でもアクセスできる人気の初日の出スポットです。
東山山頂公園の初日の出スポットから見える初日の出は、醍醐山地でも最も高い千頭岳から音羽山にかけての鉄塔がならぶ稜線から出てきます。
千頭山の方がやや高いのですが、遠近法の加減で高くみえる音羽山のやや右側(南側)から上ります。

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東山山頂公園からの初日の出レポート

以下は、2019年1月1日に東山山頂公園へと初日の出を見に行ったときのレポートです。

 

八坂神社、円山公園から登り始める
八坂神社 5:54 標高49m 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

八坂神社 5:54 標高49m 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

京都の大晦日の恒例行事であるおけら参りで大混雑していた八坂神社ですが、初日の出前の時間帯はそれほど人もいません。

円山公園 6:01 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

円山公園 6:01 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

東山山頂公園の初日の出スポットへの行き方はいろいろあり、ほとんどの人は東山ドライブウェイから自動車でアクセスします。今回は円山公園側から歩いて初日の出スポットへと登ります。
八坂神社から東へと円山公園を突っ切ります。

聖天堂 6:18 標高113m 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

聖天堂 6:18 標高113m 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

円山公園の最も奥にある聖天堂から登山道へと入ります。
昼間でも聖天堂まで訪れる人はまれですが、初日の出前の時間帯は誰もいません。
ここから30分あまり山道を登ると将軍塚付近へと出ます。
途中登山道が錯綜している部分もありますが、将軍塚は円山公園の直上にあるので、とりあえず上へ上へと登っていけばOKです。

道は整備されていますが、他の初日の出スポットと異なり、途中誰とも出会いませんでした。
途中何があるかわからないので、山道に慣れた人以外は避けてください。

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初日の出を待つ
東山山頂公園 7:05 標高222m 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

東山山頂公園 7:05 標高222m 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

東山山頂公園の山科側の展望が開けている部分が初日の出スポットです。
人気の初日の出スポットなので、多くの人が集まっているからすぐわかるでしょう。
ここで初日の出を待ちます。
いちおう7:05に日の出のはずですが、500m級の醍醐山地に対して東山山頂公園は220mなので、日の出はかなり遅れます。
空は雲ひとつない快晴です。
これだけコンディションのよい初日の出はそうはありません。
期待が高まります。

なお東山山頂公園とは聞きなれないかもしれませんが、将軍塚の駐車場のすぐ東に隣接する広場のことです。
西側の京都盆地の展望は有名ですが、初日の出が上る東の山科側にも展望が開けています。

将軍塚 中川喜雲 1658年刊行「京童」 出典:国立国会図書館デジタルコレクション

将軍塚 中川喜雲 1658年刊行「京童」 出典:国立国会図書館デジタルコレクション

山科盆地 7:10 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

山科盆地 7:10 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

初日の出に向けて、徐々に明るくなってきました。
初日の出スポットの眼下には山科盆地が広がります。
手前の土手はJR琵琶湖線です、中央には山科団地の建物群が目立ちます。

東山山頂公園 7:17 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

東山山頂公園 7:17 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

鉄塔の向こう側がかなり明るみはじめてきました。
稜線沿いにある鉄塔は、関西電力の京北開閉所と宇治田原町にある南京都変電所を結ぶ山城北線です。
若狭湾沿いの原子力発電所の電気を近畿の南部へと運んでいます。

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2019年の初日の出
東山山頂公園 7:19 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

東山山頂公園 7:19 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

さらに待つこと2分。
太陽が見えました!2019年の初日の出です!

日の出時刻から14分を経過し、ようやく日の出を迎えました。

東山山頂公園 7:22 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

東山山頂公園 7:22 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

太陽はみるみる大きくなり、宝石のように光輝きます。

日の出の左側の山が音羽山(593m)です。
ほぼ同じ高さの右奥の山が醍醐山系最高峰の千頭岳(せんずだけ/600m)です。
ちょうど京都府と滋賀県を分かつ稜線上にあります。

東山山頂公園 7:22 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

東山山頂公園 7:22 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

東山山頂公園には、初日の出目当てのたくさんの人が集まっています。
最短経路の登山道で誰にも出会わなかったように、ほとんどが自動車で初日の出を見に来た人たちです。
それ以外に、自転車で初日の出を見に上ってきたという強者も結構います。
東山山頂公園の駐車場は一杯で、ドライブウェイまではみだして駐車しています。

比叡山遠望 7:24 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

比叡山遠望 7:24 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

ふと北を見ると、比叡山(848m)が見えます。
頂上付近は白く染まっており、とても寒そうです。
京都市内の最低気温は0.6度とやや低めです。それでも東山山頂公園では氷点下になるかならないかという程度ですが、比叡山はマイナス5度くらいの酷寒でしょう。

比叡山も東には広大な琵琶湖が広がり、有名な初日の出スポットです。
坂本ケーブルは運行していませんが、叡山ケーブル・ロープウェイは初日の出にあわせて6:05から運行します。

比叡山遠望 7:39 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

比叡山遠望 7:39 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

夜間通行止めの比叡山ドライブウェイも大晦日には終夜営業しています。
ただし初日の出が見られるスポットは京都ではなく大津市内なので、厳密には京都の初日の出スポットではありません。
京都から比叡山への登山道に積雪が残っている可能性が高く、歩いて登るのは道をよく知っており、夜間登山の経験豊かなベテランのみに許されます。

将軍塚 7:30 標高218m 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

将軍塚 7:30 標高218m 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

西側が見える将軍塚の展望台へと移動。
京都盆地がみるみる初日の出で染まっていきます。
初日の出は日の出る瞬間も良いですが、このように徐々に町が染まっている光景もまた最高です。
日の出の瞬間だけ見て帰る人も多いですが、ぜひあと30分くらい寒いのを我慢して景色を見ることをおすすめします。
右奥の嵐山付近では、保津峡からあふれた霧が京都盆地へと流れ出しています。亀岡盆地は霧なのかもしれません。

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清水寺を経て下山
登山道 7:54 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

登山道 7:54 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

初日の出スポットからそのまま円山公園へ来た道を下山しても良いのですが、せっかくなので清水寺へと下山を始めます。
登山道にはまだ2018年9月の台風21号の傷跡が残ります。

清水寺 8:02 標高116m 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

清水寺 8:02 標高116m 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

清水寺の南門から入り、谷を隔てた本堂を拝んで初日の出の旅を終えました。

今年は良い年でありますように。

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東山山頂公園の情報

東山三十六峰のひとつである華頂山(かちょうざん)の山頂付近に広がる公園です。
京都市民には通称「将軍塚」として知られる人気スポットです。
1960年の東山ドライブウェイ開通にあわせて開設されました。
東山ドライブウェイは、1959年に日本道路公団によって有料道路として開通た3.52kmの道路です。
1979年には無料開放され、自動車のみならず自転車で登る人も多くいます。
東山山頂公園では、西の京都市街側には展望台が設けられており、昼夜を問わず多くの市民が訪れます。

 

初日の出を見るための東山山頂公園への交通アクセス(2023年版)

東山山頂公園へのアクセスは、マイカーかタクシーが便利です。
マイカーの場合、東山ドライブウェイを通れば簡単にアクセスできます。
ただし、初日の出の時間帯は非常に混雑するため、きちんと駐車場にとめるためには、かなり余裕を持って出る必要があります。
駐車場がいっぱいになると、道路場にも自動車があふれかえりますが、もちろん交通違反です。
とめる場所がない場合は、初日の出をあきらめて引き返しましょう。

八坂神社の西楼門 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

八坂神社の西楼門 2019年1月1日 撮影:MKタクシー

タクシーであれば、駐車場所を気にせずに好きな時間にアクセス可能です。
ただし、違法な駐停車のせいでかなり時間がかかってしまうことが予想されます。
ギリギリの時間に向かった場合は、初日の出に間に合わないこともありえるため、じゅうぶんご注意ください。
本レポートのように、鉄道でのアクセスも可能です。

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⑤ 西日本一の初詣スポット伏見稲荷大社の「稲荷山」の初日の出

稲荷山から見える初日の出の方向

稲荷山から見える初日の出は、醍醐寺の上醍醐伽藍が広がる醍醐山のやや南側から出てきます。
厳密にいうと、上醍醐の伽藍のすぐ南側です。

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稲荷山からの初日の出レポート

以下は、2020年1月1日に稲荷山へと初日の出を見に行ったときのレポートです。
伏見稲荷大社といえば、押しも押されぬ超有名初詣スポットですが、実は稲荷山の上からは初日の出も見られます。
稲荷山の中でも、限られたスポットからしか見られないので、ご注意ください。

 

真っ暗な伏見稲荷大社から登り始める
京阪伏見稲荷駅 6:13 標高28m 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

京阪伏見稲荷駅 6:13 標高28m 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

大晦日から終夜運転中の京阪電鉄伏見稲荷駅へと到着・・・と思ってましたが、普通の祝日ダイヤの始発電車でした。
伏見稲荷駅が改装されたのは2017年の年末なので、もう2年たちます。

正面参道 6:18 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

正面参道 6:18 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

日本に数ある初詣スポットの中でも有数の人気です。
算出根拠はまちまちのためあくまで参考にしかなりませんが、一般には明治神宮、川崎大師、成田山新勝寺、浅草寺に次いで、全国5番目の人出とされています。
西日本ではナンバーワンです。
しかし、初日の出スポットとして名前が挙がることは稀でしょう。

本殿 6:20 標高42m 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

本殿 6:20 標高42m 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

明るくなるとものすごい参拝者でごった返しますが、まだ初日の出前なので本殿にもほとんど待ち時間なしに参拝可能です。
とはいえ、さすがにそれなりの人出です。
さっと参拝し、稲荷山上の初日の出スポットへと向います。

伏見稲荷大社の本殿では、まだ真っ暗の6時から歳旦祭(さいたんさい)が執り行われています。
国家安泰と新年の平穏を祈るお祭りです。
参拝時には祭事が行われていることを知りませんでした。

千本鳥居 6:25 標高55m 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

千本鳥居 6:25 標高55m 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

千本鳥居を経由する表参道から初日の出を見るために稲荷山へと向かいます。
本殿周辺に集まる参拝者のうち、稲荷山へ登ろうとする人は一部のみです。
初日の出ねらいの人もいれば、そうでない人もいます。
いつもたくさんの人でにぎわう千本鳥居も、タイミングによってはこのとおり独り占めです。
お正月に限らずなかなか見られない光景です。

表参道 6:34 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

表参道 6:34 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

連続する鳥居を通り抜け、稲荷山の初日の出スポットへと向けて次第に標高を上げていきます。
参道には街灯が完備されており、初日の出の前であっても懐中電灯等は必要ありません。

伏見稲荷大社では、お正月に限らず年中街灯がともされています。
訪日外国人観光客のあいだでも、ちょっとしたアクティビティとして夜間の参拝が人気らしいです。

熊鷹社 6:35 標高68m 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

熊鷹社 6:35 標高68m 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

三ツ辻で裏参道と合流し、熊鷹社へ。
お休み処の竹屋さんもこの時間から営業中です
あったかい飲み物も手に入れることができます。
稀に下ってくる人もいますが、ほぼ上りの人ばかりです。

四ツ辻 6:45 標高162m 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

四ツ辻 6:45 標高162m 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

稲荷山の山腹を登り切り、四ツ辻へと到着。
稲荷山を代表する展望スポットです。
多くの人が座り込んでおり、中には初日の出を待っているかのような人もいます。

しかし、四ツ辻が開けているのは西側だけです。
夕日は楽しめますが、日の出は見られません。
初日の出は四ツ辻では見られないので、ご注意を。稲荷山の初日の出スポットはまだ先です。

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四ツ辻からお山巡りルートへ
にしむら亭 6:46 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

にしむら亭 6:46 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

日の出の時間が近づいてきたので、ほんの一休みしただけで、初日の出スポットへ向けてすぐに出発。
東方向の展望を得るには、稲荷山の東側へと出なければなりません。
四ツ辻から初日の出スポットへ向けて、時計回りにお山巡りへと入ります。

一ノ峰 6:54 標高約232m 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

一ノ峰 6:54 標高約232m 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

稲荷山の最高峰にあたる一ノ峰に到着。標高は233メートルです。
稲荷山は伏見稲荷大社のご神体山であり。
一ノ峰、二ノ峰、三ノ峰の三つの峰から構成されています。

なお稲荷山には三角点はなく、一ノ峰から400メートルほど東の西野山に239メートルの三角点があります。

稲荷山 7:02 標高約220m 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

稲荷山 7:02 標高約220m 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

空もかなり明るみ、いよいよ初日の出の時間が近づいてきました。
初日の出スポットを探します。一ノ峰を超え、さらに東へと進みます。
事前に地形図をみながら何箇所か当りはつけていましたが、ここまでいずれも初日の出が見られるか確信が持てませんでした。
初日の出の時間が近づいてきたので、ちょっと焦りながら初日の出スポットを探します。

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初日の出を待つ

一ノ峰から50メートルほど進むと、右手に西野山や七面滝へと向かう分岐があります。
ちょうど日の出方向が開けているので、この分岐でお山巡りを少しだけ外れます。
119番通報ポイントの「53」が目印です。
この先にようやく初日の出スポットを発見!
台風被害によって大きく展望が開けたため、初日の出の方向が大きく開けています。

稲荷山 7:14 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

稲荷山 7:14 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

今日の日の出時刻は7:05です。
ただし、稲荷山の初日の出スポットから見ると東方には醍醐山地が連なるため、まだ日は上りません。
500m級の醍醐山地に対して稲荷山の初日の出スポットの標高は210mなので、日の出はかなり遅れます。

 

2020年の初日の出
稲荷山 7:19 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

稲荷山 7:19 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

待つこと5分。
雲と山の隙間から太陽が見えました!2020年の初日の出です!
かなり雲が垂れ込めていますが、偶然にもすの隙間から見えています。
日の出時刻から14分を経過し、ようやく日の出を迎えました。

稲荷山 7:20 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

稲荷山 7:20 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

初日の出の太陽はみるみる大きくなります。
決して絶好の初日の出びよりというわけではありません。
醍醐の山なみもよくわかりません。
それでも、太陽が見えるというのは感動です。

稲荷山 7:21 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

稲荷山 7:21 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

実はこのあたりは、おそらくちょっと前までは初日の出が見られるスポットではありませんでした。
2018年の台風21号によって稲荷山近辺は大きく被害を受けました。
このあたりは、植林が広がっていたのですが、かなりの本数がなぎたおされ、結果的に初日の出にぴったりの展望が得られるようになったのです。

稲荷山 7:22 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

稲荷山 7:22 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

あっという間に初日の出の太陽が全身を見せました。
低く垂れこめる雲の中から、ここだけ奇跡的に初日の出が見えています。
稲荷山では他にも初日の出スポットがあるはずですが、ここ以外だとこうはきれいに見られなかったかもしれません。

稲荷山 7:26 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

稲荷山 7:26 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

一ノ峰の東直下のスポットからは、30人ほどが初日の出を見守りました。
おそらく稲荷山ではここ以外にもいくつか初日の出を見られるスポットがあるはずです。
必ずしもベストスポットではなかったかもしれません。
しかし、ちゃんと初日の出を見られて大満足です。
一ノ峰を越えて来た道を戻ります。

四ツ辻 7:41 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

四ツ辻 7:41 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

四ツ辻からは、日の出を迎える京都の町並みを見渡すことができます。
向こう側には特徴的な山容の愛宕山(924M)が見えます。
中腹から上は積雪で白く輝いています。
愛宕山も初日の出スポットとして知られていますが、夜間登山の経験豊かなベテランのみに許されます。

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西日本一の伏見大社で初詣
裏参道 7:57 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

裏参道 7:57 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

初日の出スポットをはなれ、反時計回りにおやま巡りをして四ツ辻へと戻ります。
三ツ辻からは裏参道を通って下ります。
初日の出を終え、京都市街がみるみるうちに明るくなっていきます。

楼門 8:04 標高39m 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

楼門 8:04 標高39m 2020年1月1日 撮影:MKタクシー

下山後に伏見稲荷大社へ初詣して初日の出の旅を終えました。

今年は良い年でありますように。

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稲荷山の情報

東山三十六峰の最南端にある、標高233mの低山です。
はるか昔から神が宿る山として信仰され、伏見稲荷大社が創建されてからは、神体山として崇敬を集めてきました。
最高峰の一ノ峰をはじめ、二ノ峰、三ノ峰の三つのピークからなり、山頂部をまわって参拝することを「お山巡り」と言います。
神域として古くから保護され、今も貴重な植生が残されています。

 

 

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⑥ 東山最南端の手軽な「明治天皇陵(桃山御陵陵)」から見る初日の出

明治天皇陵(桃山御陵)から見える初日の出の方向

明治天皇陵(桃山御陵)から見る初日の出は、宇治の東に連なる天下峰(てんかみね/348m)と五雲峰(ごうんぽう/343m)の間から登ります。
さらに奥には、京都と滋賀の府県境の山々が連なります。

明治天皇陵は、東山の最南端にあるため、南側には大展望が広がります。
東側の展望は良好とは言えませんが、初日の出は真東ではなく東南東方向から登るため、初日の出もぎりぎり見られます。
京阪宇治線/本線、JR奈良線、近鉄京都線からのアクセスが良好なため、少なくない人が訪れます。
何より、明治天皇陵という聖なる地で迎える初日の出は一味違い、おすすめです。

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明治天皇陵からの初日の出レポート

以下は、2022年1月1日に明治天皇陵へと初日の出を見に行ったときのレポートです。

杉並木の参道を進む
6:59 明治天皇陵の参道へ 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

6:59 明治天皇陵の西参道へ 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

明治天皇陵へは、南の大階段経由と西の大手筋から続く西参道経由のルートがあります。
正面にあたるのは南の大階段ですが、伏見市街に接続している西参道経由で訪れる人が多いです。
今回も西参道から明治天皇陵を訪れます。
入口には自転車や原付も停められています。

7:02 明治天皇陵の西参道 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

明治天皇陵の西参道 7:02 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

西参道の両側は、見事な杉木立が並びます。樹高も揃っており、荘厳な雰囲気です。
2022年の1月1日は0度近くまで冷え込み、7時でもまだ1度の低温です。
夜の間にうっすらと降った雪が杉木立を白く染めています。

7:05 明治天皇陵の西参道 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

明治天皇陵の西参道 7:05 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

雪と杉木立と玉砂利の景色はまるで水墨画のようです。
美しい景色ですが、日の出時刻が迫っているので、速足で進みます。

7:07 桃山陵墓監区事務所 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

桃山陵墓監区事務所 7:07 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

1kmあまりの杉木立を抜けると、桃山陵墓監区事務所前に出ます。
陵墓監区事務所は、全国に5つあります。
京都には、桃山陵墓監区事務所のほかに泉涌寺に月輪陵墓監区事務所があります1
植え込みはまるで粉砂糖が振りかけられたかのようになっています。

7:08 明治天皇陵前 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

明治天皇陵前 7:08 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

さらに100mほど進むと、明治天皇陵の正面に出ます。
既に初日の出を見に数十名の人が集まっています。
既に初日の出の時刻が迫っているため、明治天皇陵に向けて一礼して初日の出の鑑賞スポットへ。

初日の出スポットを探してあっちへこっちへ
7:11 明治天皇陵前から向島方面 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

明治天皇陵前から向島方面 7:11 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

大階段から南を見ると、雪景色が広がっています。
京都でもこのあたりはあまり雪が積もらない地域です。めったにみられない絶景を初日の出と同時に見られるのは感激です。

7:15 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

明治天皇陵前 7:15 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

明治天皇陵前は南は開けていますが、初日の出の方向の東南東は木々の向こう側になります。
初日の出がきれいに見るスポットを探して、コンパスとにらめっこをしながら、階段を少し降りたりちょっと西へ戻ったりと右往左往します。

明治天皇陵前 7:19 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

明治天皇陵前 7:19 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

ようやく初日の出の方向が見えるスポットを発見し、スタンバイ。
明治天皇陵前の標高が80mに対して、初日の出方向の山々の標高は300mをこえます。
1月1日の日の出時刻は7:05ですが、標高差の分だけ日の出は遅れています。
もうすぐ初日の出のはずですが、運悪く初日の出方向には雲が…。
近くからは、「今年の初日の出は雲で見えへん。残念、もう帰ろう」という声も聞こえてきます。
雲の裏側では、初日の出は上ってしまっているのでしょうか。

 

2022年の初日の出
明治天皇陵前 7:25 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

明治天皇陵前 7:25 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

やきもきしながらさらに待っていると、見えました!初日の出です。
7:25になってようやく初日の出が上ってきました。
雲の向こう側から丸い太陽の一部が見えています。
きれいな初日の出とは言えませんでしたが、じゅうぶんでしょう。

明治天皇陵前 7:27 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

明治天皇陵前 7:27 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

みるみるうちに日はのぼり、太陽がその姿を全て見せました。
やや雲がかかっていますが、まん丸の形がくっきりと見えます。

明治天皇陵前 7:28 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

明治天皇陵前 7:28 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

やがて、まぶしい朝日が降り注ぎます。
明治天皇陵に初日の出を見に集まってきた人々にまぶしい朝日が刺さります。
あちこちでスマホやカメラが掲げられています。

明治天皇陵前 7:30 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

明治天皇陵前 7:30 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

雪が降り積もった木々の向こう側から、まぶしい初日の出の光が見えます。
雲と山の間のわずかな隙間から見える初日の出です。

明治天皇陵前 7:31 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

明治天皇陵前 7:31 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

あらためて南側を見ると、絶景が広がります。
雪で覆われた木々の向こう側に見える団地群は、向島ニュータウンです。
かつては巨椋池が広がっていたところです。
その向こう側には、宇治から城陽にかけての丘陵地帯と、木津川の河谷平野が広がります。

明治天皇陵前 7:31 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

明治天皇陵前 7:31 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

少し角度を変えると、右手には京阪奈の丘陵地帯と、その向こうには生駒山が見えています。
2022年1月1日の奈良市では、積雪は観測されていません。
雪が降り積もったのは、明治天皇陵あたりが南限だったのでしょう。

 

明治天皇陵へ参拝
明治天皇陵前 7:30 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

明治天皇陵前 7:33 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

初日の出をひととおり見終えると、明治天皇陵へ参拝します。
1月1日から3日までは、明治天皇陵では特別参拝が行われます。
3日間だけ普段閉じられている門が開かれ、明治天皇陵のすぐ近くまでお参りすることができます。
しかし、残念ながら特別参拝は9:00~16:00です。開門は1時間半後です。
柵の外側から明治天皇陵へ拝礼します。

参道の松の雪 7:35 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

参道の松の雪 7:35 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

参道の松に降り積もっている雪ももう溶け出しています。
1月1日の京都市の積雪深は2cmでした。おそらく明治天皇陵付近ではさらに少なかったことでしょう。
降雪も夜間というよりも、明け方直前の短時間です。
ちょうど初日の出のために降ってくれたようなものです。

明治天皇陵 7:46 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

明治天皇陵 7:46 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

明治天皇陵とその奥の伏見城址も初日の出の朝日を浴び始めました。

明治天皇陵 7:52 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

明治天皇陵 7:52 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

すっかり日ものぼり、初日の出を見に明治天皇陵へと集まった人々の多くも帰路へとつきました。

明治天皇陵前 7:58 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

明治天皇陵前 7:58 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

初日の出前と比べて、木々に降り積もった雪もかなり減ってきました。
あと1時間もすれば雪も消えるでしょう。

明治天皇陵の大階段 8:03 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

明治天皇陵の大階段 8:03 2022年1月1日 撮影:MKタクシー

帰路は、明治天皇陵の南の大階段を下ります。230段がある階段として有名です。
東山南端の中腹にある明治天皇陵前から、40mの標高差を一気に下ります。
ここから京阪宇治線の桃山南口駅までは300mほどです。

2022年は良い年でありますように。

 

明治天皇陵の情報

明治天皇陵 2022年5月29日 撮影:MKタクシー

明治天皇陵 2022年5月29日 撮影:MKタクシー

明治天皇は1912年7月30日に東京で崩御されました。
陵墓を東京に造るか京都に造るかでもめましたが、明治天皇の遺志を尊重して京都に造営することが決定しました。
明治維新後は東京に移り住んだ明治天皇ですが、亡くなるまで故郷である京都のことを愛し続けていました。
明治天皇陵の陵墓地として、かつての伏見城本丸の城址が選定されました。

明治天皇陵 2022年5月29日 撮影:MKタクシー

明治天皇陵 2022年5月29日 撮影:MKタクシー

戦前の明治天皇陵は、国家的な聖地とされ、多くの参拝者で賑わいました。
奈良線の桃山駅は、明治天皇陵への玄関口として大いににぎわいました。
駅前には土産物屋さんが並び、桃山駅の駅長は京都駅と同ランクとされるくらいでした。
今の明治天皇陵は、戦前ほどの賑わいはありませんが、今も明治天皇を慕う人々は少なくありません。
明治天皇が果たした歴史的な役割は巨大なものです。

明治天皇陵 2022年5月29日 撮影:MKタクシー

明治天皇陵 2022年5月29日 撮影:MKタクシー

明治天皇陵は、今も宮内庁によってしっかり管理されています。
地元の人々が散歩に訪れるスポットとしても親しまれています。

 

⑦ 京都市内にある「船岡山(建勲神社)」から見る初日の出

船岡山(建勲神社)から見える初日の出の方向

船岡山から見る初日の出は、東山三十峰の主峰である大文字山(465m)と、醍醐山地の北端で京都府と滋賀県の府県境に位置する音羽山(おとわやま/593m)の中間から登ります。
手前には京都市街が広がり、金戒光明寺のある黒谷や紅葉で有名な永観堂の真上あたりに日が昇ります。

船岡山は京都盆地の北西部に位置するため、東南東から登ってくる初日の出を見るのに絶好のスポットです。
ちょうど初日の出を見るのにぴったりの位置にある建勲神社は24時間境内自由のため、早朝からスタンバイ可能です。
山や公園から見る初日の出も良いですが、やはり神社から見る初日の出は一味違います。

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船岡山(船岡山)から見る初日の出レポート

地下鉄鞍馬口駅から船岡山へ
鞍馬口駅の2番出口 6:34 標高62m 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

鞍馬口駅の2番出口 6:34 標高62m 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

船岡山への最寄りの駅は、地下鉄の鞍馬口駅です。
地下鉄の北大路駅からでも同じくらいの距離ですが、少しだけ近い鞍馬口駅から船岡山へと向かいます。
駅を出発したのは、6:34。すでに始発から1時間くらい経過しています。
外は少しだけ明るくなり始めています。初日の出から1週間ほど前に開催される全国高校駅伝では、ちょうどこの辺りに中継所が設けられます。

鞍馬口通と船岡東通の交差点 6:49m 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

鞍馬口通と船岡東通の交差点 6:49m 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

元旦の夜明前なので寒いですが、平年よりはましです。
鞍馬口通を西へ1.3km進みます。「今宮神社参拝道」の道標がある船岡東通で北へと右折します。
奥に見えている玉垣が建勲神社です。
船岡東通は建勲神社の参道でもありますが、道標に記載があるのは今宮神社のみです。
建勲神社の社地が船岡山になったのは1875年と比較的新しいので、船岡東通は歴史的にはここから1kmほど北に離れた今宮神社の参道なのです。

 

建勲神社の東参道を登る
建勲神社の大鳥居 6:50 標高70m 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

建勲神社の大鳥居 6:50 標高70m 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

6:50に建勲神社入り口の大鳥居へと到着。
高さ7.2mの白木の鳥居です。1934年に建てられた明神鳥居で、2008年には国の登録有形文化財にもなっています。
鞍馬口駅の標高は62mでしたが、大鳥居前の標高は70mです。ここまで緩やかに登ってきました。
大鳥居前にはすでに初日の出を見に来た人たちの自転車が数台とまっています。

建勲神社の境内図 7:46 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

建勲神社の境内図 7:46 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

建勲神社は、船岡山の山頂部にあります。
境内へ入ると、すぐに東参道の石段を上っていきます。

建勲神社東参道の石段 6:51 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

建勲神社東参道の石段 6:51 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

1880年の創建当初の本殿は、石段を登ってすぐのところにありました。今は「大平和敬神」の神石があるところで、標高は75mです。
社殿は1910年にこれから登る山上へと移されました。

建勲神社の北参道と合流 6:54 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

建勲神社の北参道と合流 6:54 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

さらに東参道の石段を登り、貴賓館下で北参道に合流します。
東側の眺望が大きく開けており、初日の出を見るためのベストポジションです。すでに初日の出を見に来た多くの人が集まっています。
標高は90mなので、麓との比高は20mです。

建勲神社の拝殿と本殿 6:56 標高104m 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

建勲神社の拝殿と本殿 6:56 標高104m 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

まずは建勲神社の本殿へとお詣りします。本殿周辺の標高は104mです。
建勲神社の本殿や拝殿は1880年の創建当時の建物で、1910年に山上に移築されました。
2008年に国の登録有形文化財に指定されています。

 

2023年の初日の出を待つ
建勲神社の貴賓館南側 7:04 標高95m 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

建勲神社の貴賓館南側 7:04 標高95m 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

再び東側が開けた貴賓館南側の石段へと戻り、初日の出を待ちます。
次第に東の空が赤紫に色づいてきましたが、ちょっと雲が多くて心配です。

東山の向こう側がオレンジに染まる 7:07 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

東山の向こう側がオレンジに染まる 7:07 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

東の空がどんどん染まってきました。残念ながら、東の空は雲の覆われており、2023年の初日の出はベストの状況ではありません。
手前左の山は大文字山(465m)です。まだはっきりは見えませんが、山頂の斜め左下には送り火の「大文字」の火床が見えています。
大文字の火床は夕焼けや夜景のスポットとして人気です。
右奥の山は音羽山(593m)です。上醍醐のある醍醐山(454m)から南北に連なる醍醐山地の北端です。

東山の向こう側から日差しが差し込む 7:18 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

東山の向こう側から日差しが差し込む 7:18 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

さらに待つことしばらく。雲の隙間から日差しが差し込んできました。
おそらく、2023年の初日の出を迎えています。しかし、残念ながら雲に遮られて完璧な初日の出は迎えられませんでした。

どんどんオレンジに染まる東の雲 7:19 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

どんどんオレンジに染まる東の雲 7:19 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

雲の隙間からの日差しがどんどん強くなっていきます。雲の上からの初日の出が見られるかもしれません。

音羽山の稜線には、南北に鉄塔が連なっています。
関西電力の京北開閉所から宇治田原の皆に京都変電所を結ぶ、関西の南北を結ぶ大動脈の山城北線です。

 

雲越しの美しい初日の出
ついに初日の出! 7:20 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

ついに初日の出! 7:20 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

そして、ついに太陽がその姿を見せました。2023年の初日の出です。
雲の向こう側からではありますが、やっぱり感動です。

みるみる大きくなる太陽 7:21 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

みるみる大きくなる太陽 7:21 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

雲の向こう側から顔を出した太陽は、みるみる大きくなります。
やや雲が多いとはいえ、全くそん色ない美しい初日の出です。

京都の街を照らす初日の出 7:21 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

京都の街を照らす初日の出 7:21 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

あっという間に太陽の全体が見えるようになりました。
新年を迎えた京都の街を次々と照らし出していきます。

初日の出の真下には永観堂と金戒光明寺 7:23 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

初日の出の真下には永観堂と金戒光明寺 7:23 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

初日の出の直下には、永観堂が位置します。
右から本堂に当たる阿弥陀堂と御影堂が並びます。
クレーンのすぐ右のやや標高が高い部分には多宝塔があります。紅葉越しの多宝塔の光景は京都でも随一の絶景です。

永観堂のすぐ左には金戒光明寺の境内が続きます。
実際には金戒光明寺は永観堂の北西500mほどの位置にあります。
クレーンのすぐ下にああるのが山門です。左にやや離れているのが本堂の御影堂です。
そのすぐ上には文珠塔が見えています。

 

太陽に照らされた雲が美しい
初日の出と美しい元旦の空 7:24 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

初日の出と美しい元旦の空 7:24 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

初日の出が昇る東の空は雲が多いですが、頭上は美しい雲が広がっています。
太陽の光を浴びて光輝いています。

建勲神社からの帰路につく人々 7:25 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

建勲神社からの帰路につく人々 7:25 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

雲の隙間から見えていた太陽が再び雲の中へと消えました。
初日の出を満喫した人々は次々と帰路へとつきます。

いったん雲に消えた太陽 7:26 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

いったん雲に消えた太陽 7:26 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

太陽こそいったん見えなくなりましたが、本当に美しい雲です。
雲一つない快晴の初日の出もいいですが、こんなに美しい雲を見られるのであれば、雲がちな初日の出も最高です。

 

船岡山の山頂へ
船岡山山頂からの南方向の眺望 7:39 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

船岡山山頂からの眺望 7:39 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

いったん建勲神社を離れ、200mほど西の船岡山の山頂へ移動します。
実は船岡山の山頂は、建勲神社ではありません。境内外の船岡山公園内に112mの三角点があります。
といっても、建勲神社本殿との標高差は8mしかありません。頂上部が平べったいのが船岡山の特徴です。

船岡山の三角点 7:38 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

船岡山の三角点 7:38 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

船岡山という名称も、上部が平べったい船のような形をしていることに由来します。
山頂には古代の磐座跡も残っています。

船岡山山頂から南方向の眺望 7:40 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

船岡山山頂から南方向の眺望 7:40 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

船岡山は、平安京造営時の基準点となった山として知られます。
平安京のメインストリートである朱雀大路は船岡山の真南にあります。
船岡山の山頂からは、南方向の眺望が優れています。しかし、東方向への眺望はなく、初日の出は見ることができません。

京都を一望できる位置にある船岡山は、軍事拠点としても利用されてきました。
なかでも応仁の乱から戦国時代にかけては何度も戦場になりました。
なかでも永正8年(1511年)に行われた船岡山の戦いでは、京都に攻め込んだ足利義稙・細川高国方が足利義澄・細川澄元方に勝利し、京都奪還に成功しました。
船岡山も山城として利用され、建勲神社の周囲にも堀や土塁跡が残っています。

 

拝殿や鳥居越しに見る初日の出
建勲神社の拝殿越しの太陽 7:49 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

建勲神社の拝殿越しの太陽 7:49 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

再び建勲神社に戻ってきました。初日の出のときはたくさん人がいましたが、もう数人程度しかいません。
いったん雲に隠れた太陽が再び顔を出しました。
拝殿越しに太陽の強い光が差し込んでいます。

建勲神社の鳥居越しの太陽 7:51 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

建勲神社の鳥居越しの太陽 7:51 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

神社の本殿は、多くの場合南向きに造られています。
しかし、建勲神社は東向きで、本殿、拝殿、参道が東西に並んでいます。
そのため、拝殿や鳥居越しに朝日を眺めることができます。
太陽信仰と縁の深い神社は東向きに造られることもあります。ただし、建勲神社のご祭神は織田信長公なので、船岡山山上という敷地の制約によるものなのでしょう。

建勲通から見た建勲神社 7:57 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

建勲通から見た建勲神社 7:57 2023年1月1日 撮影:MKタクシー

もう一度建勲神社をゆっくりとお詣りし、帰路へとつきます。
麓から見上げると、ちょうど上に見える鳥居のあたりで初日の出を楽しみました。

今年は良い年でありますように。

 

建勲神社の関連記事

 

奈良・藤原宮の初日の出

7:35

藤原宮跡 7:35 標高72m 2021年1月1日 撮影:MKタクシー

2021年の初日の出は、近鉄の大晦日終夜運転が実施されなかったため、京都ではなく奈良で迎えることになりました。
千年の都である京都に先立つ、日本初の本格的な都城である藤原宮跡の初日の出です。

藤原宮跡は東西南北の四方に開けているため、日の出も日の入もきれいに見えます。
むしろ、金剛山地へと沈む夕日スポットとしての方が有名かもしれません。
平地にあってアクセスも容易なため、この周辺だけでも数十人の人が初日の出を見に集まっています。
広大な藤原宮跡全体ではもっと多いのではないでしょうか。

7:39

藤原宮跡 7:39 2021年1月1日 撮影:MKタクシー

初日の出は、大和三山のひとつとして有名な天の香具山のちょうど真上から出て来ます。
藤原宮は初日の出がちょうど天の香具山から出る位置に設計された・・・と言いたいところですが、見ているのは藤原宮の中心部のやや西側です。
藤原宮の大極殿から見たらちょっと左側から初日の出が出てくるはずです。
それに当時の暦は太陽太陰暦です。

7:40

藤原宮跡 7:40 2021年1月1日 撮影:MKタクシー

遠くに見える山のうち、初日の出の左側(北側)の山並みは音羽三山(音羽山851m、経ヶ塚山889m、熊ヶ岳904m)です。右側(南側)の山は竜門岳904mです。

藤原宮に都が行われたのは、694年~710年です。
続日本紀(しょくにほんぎ)には、藤原宮で行われた大宝元年(701年)に元日朝賀の儀式の様子が記されています。
2016年には、このときのものと思われる幡を立てた遺構も出土しています。
1300年以上前の元旦に行われた儀式に思いをはせつつ、2021年の初日の出を眺めました。

7:44

藤原宮跡 7:44 2021年1月1日 撮影:MKタクシー

2021年1月1日の奈良の最低温度は0.7度でした。
凍えるような寒さです。
西にそびえる金剛山(1,125m)は白く染まっていました。

今年は良い年でありますように。

藤原宮跡から見た金剛山 7:51 2021年1月1日 撮影:MKタクシー

藤原宮跡から見た金剛山 7:51 2021年1月1日 撮影:MKタクシー

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おわりに

一年のはじめに拝みたい初日の出。
今回は京都の

  • 自動車で行けるお寺
  • 遊歩道に近い登山道を上る山
  • 普通の登山道を上る山
  • 自動車で行ける公園
  • 大人気初詣スポット
  • 3WAYアクセスの気軽なスポット

とバラエティに富んだ6スポットの初日の出を紹介しました。
自分の足で上るのも良いですが、何だかんだ言って自動車で行ける初日の出スポットの方が楽です。
そんなときに便利なのは、やはりタクシーです。
山間部では路面が凍結している可能性もあり、運転には自信がないという方もタクシーなら安心です。

ぜひ初日の出から2023年をはじめてみましょう!

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