1月21日の「初弘法」は東寺が大賑わい!京都の一月の風物詩

観光
1月21日の「初弘法」は東寺が大賑わい!京都の一月の風物詩

京都で毎月21日に開催される弘法市はいつも大賑わい。なかでも、1月の「初弘法」と12月の「終い弘法(しまいこうぼう)」は別格です。
毎年一月の風物詩として、初弘法はいつも以上にお店も人も集まります。
初弘法が開催されるのは、1年でもっとも冷え込む時期ですが、たくさんの人の熱気で寒さも吹き飛びます。

2025年1月21日の初弘法の様子

朝の初弘法 2025年1月21日 撮影:MKタクシー

朝の初弘法 2025年1月21日 撮影:MKタクシー

2025年の初弘法は、この時期にしては気温も高く風もない過ごしやすい天候です。
コロナ前や終い弘法よりは少ないものの、普段の弘法市よりは多い出店数です。

朝から行列ができるすぐき屋さん 2025年1月21日 撮影:MKタクシー

朝から行列ができるすぐき屋さん 2025年1月21日 撮影:MKタクシー

初弘法では、すぐき漬けを売るお店がたくさん出ます。
京都三大漬物と言われる柴漬けや千枚漬けは比較的年間を通じて流通していますが、すぐき漬けは冬以外はあまり流通していません。
終い弘法や初弘法では、柴漬けや千枚漬けの専門店はありませんが、すぐき漬けの専門店は複数あります。
中でも慶賀門内すぐのすぐき漬けは大人気です。朝から多くの人が並ぬ行列ができて、お昼には売り切れてしまいます。
鎮守八幡宮付近のすぐき屋さんはお昼でも営業していますし、他の漬物屋さんでもすぐきは手に入ります。

こも巻きされた不二桜 2025年1月21日 撮影:MKタクシー

こも巻きされた不二桜 2025年1月21日 撮影:MKタクシー

東寺の有名な枝垂桜である不二桜が「こも巻き」されています。
二条城や桂離宮の蘇鉄のこも巻きは冬の風物詩として有名ですが、桜のこも巻きは初めて見ました。
2006年に東寺に移植された樹齢120年(当時)という不二桜は、植栽もうまくいって毎年美しい花を見せてくれました。
しかし、近年は度重なる台風被害もあって衰えが目立ちつつありました。
こも巻きも何らかの対策なのでしょう。今年も春も美しい花を咲かせてくれることを期待しています。

あたたかそうな湯気があがる露店 2025年1月21日 撮影:MKタクシー

あたたかそうな湯気があがる露店 2025年1月21日 撮影:MKタクシー

2025年はそれほどではありませんが、寒い時期にぴったりの露店も多数出ています。
おでん、うどん、どて煮などの露店が湯気を挙げています。

初弘法初出店の猿まわし 2025年1月21日 撮影:MKタクシー

初弘法初出店の猿まわし 2025年1月21日 撮影:MKタクシー

初弘法では猿まわしも初出店です。
2024年の秋ごろに初めて弘法市に出店された露店です。
いつもは朝はまだ始まっていませんが、初弘法ということもあって8:30から始まりました。
神戸モンキーズ劇場の猿まわしで、なんと手話を使いこなすというあいちゃんが主役です。
ぜひ一度見てください。

満開のサザンカ 2025年1月21日 撮影:MKタクシー

満開のサザンカ 2025年1月21日 撮影:MKタクシー

初弘法は花が少ないシーズンですが、東寺境内ではサザンカが満開を向けています。
金堂の西側に何本かある大きなサザンカが美しく咲き誇っています。

昼の弘法市 2025年1月21日 撮影:MKタクシー

昼の弘法市 2025年1月21日 撮影:MKタクシー

お昼に再度東寺の弘法市を訪れました。
暑いくらいの日差しのもと、初弘法は大盛況です。狭いところではなかなか進まないくらい混雑しています。
初弘法ということで、巡回する警察官の姿もよく見かけます。

出口専用の南大門 2025年1月21日 撮影:MKタクシー

出口専用の南大門 2025年1月21日 撮影:MKタクシー

混雑緩和のために一方通行規制が行われており、南の南大門は出口専用となっています。
南からの入場は50m西の穴門からになります。
その他の門では一方通行規制は行われていません。

 

「初弘法」に行ってみよう

初弘法とは

毎月21日に開催される弘法大師の縁日

弘法市とは、当時で毎月開催される縁日です。
弘法大師空海が入定した命日である21日に行われる法要の「御影供(みえく)」にあわせて開催されています。
もともとは御影供に集まる参詣者にお茶や食事を提供するお店が立ったのが始まりです。
江戸時代には、今の弘法市のように食事だけではなくいろいろな品を売る縁日へと発展しました。

東寺の初弘法 2009年1月21日 撮影:MKタクシー

東寺の初弘法 2009年1月21日 撮影:MKタクシー

特に賑わう1月の「初弘法」と12月の「終い天神」

毎月21日に行われる弘法市ですが、なかでも12月の終い弘法(しまいこうぼう)に次いで賑わいを見せるのが、1月21日の「初弘法」です。
同じ真言宗寺院では、1月21日の縁日を「初大師」と称することもありますが、東寺では初弘法です。
単に「初弘法」と言えば、1月21日に東寺で行われる縁日を指します。

弘法市の法要である御影供は、毎月21日の午前10時から御影堂で行われます。
通常は非公開である御影堂の外陣に上がることができます。

御影供の行われる大日堂 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

東寺の御影供が行われる大日堂 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

京都では、東寺以外には西賀茂の神光院で行われる「初弘法大護摩法要」や、仁和寺で1月21日に行われる御影供を「初弘法」があります。
東寺、仁和寺。神光院は「京都三弘法」と言われて江戸時代から「三弘法まいり」と言われる巡拝が行われていました。
2012年に「京都三弘法霊場会」が再興され、再び三弘法まいりが盛んに行われるようになりつつあります。

MKの観光貸切タクシーの詳細・ご予約はこちら

 

都七福神巡りや特別公開も開催中

都七福神の毘沙門天の札所

初弘法・都七福神巡りの毘沙門堂 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

東寺の初弘法・都七福神巡りの毘沙門堂 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

東寺は京都の新春恒例行事である「都七福神巡り」の毘沙門天の札所になっています。
数ある七福神巡りでも、「日本最古」と称され、最もに人気がある七福神巡りです。
初弘法では、弘法市目的の人だけではなく、都七福神巡りの人も集まります。

初弘法・臨時拝観受付 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

東寺の初弘法・臨時拝観受付 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

 

京の冬の旅の特別公開

初弘法と時期がかぶる毎年1月中旬から3月中旬まで京都市観光協会によって開催される「京の冬の旅」では、ほぼ毎回東寺五重塔も特別公開されます。
普段は見られない五重塔の初層内部が公開され、心柱を囲んで安置されている金剛界四仏や、内部を彩る極彩色の文様を見ることができます。
是非初弘法に東寺を訪れた際には、特別拝観にも立ち寄ってみましょう。
過去には、京の冬の旅で五重塔だけではなく、天皇をお迎えする特別な建物である小子房も特別公開されたこともあります。
2010年、2013年と特別公開されましたが、ここしばらくはご無沙汰です。
まだ見たことがないので、特別公開される日を心待ちにしています。

2025年も1月10日(金土)~3月18日(火)に東寺の五重塔が特別公開されています。
弘法市のときには、北側の食堂(じきどう)前だけでなく、南側の南大門脇にも臨時の拝観受付が設けられます。
初弘法を訪れた際に、ついでに行きやすい位置です。

東寺の1月の行事日程表 2023年1月11日 撮影:MKタクシー

東寺の1月の行事日程表 2023年1月11日 撮影:MKタクシー

MKの観光貸切タクシーの詳細・ご予約はこちら

寒さが厳しい初弘法

大寒またはその翌日の初弘法

1月21日にに行われる初弘法は、寒さ対策が非常に重要です。
暦の上で一年で最も寒いとされる「大寒(だいかん)」は、例年初弘法の前日の1月20日です。
2012年、2016年のように、まさに初弘法の1月21日が大寒の場合もあります。
統計上、京都で平均気温が最も下がるのは1月25日~2月2日の4.5度です。
1週間程度のずれがありますが、1月21日は体感的には確かに最も寒い時期です。

大雪に見舞われた初弘法 2022年1月21日 撮影:MKタクシー

大雪に見舞われた初弘法 2022年1月21日 撮影:MKタクシー

2022年1月21日は大雪に

2022年の初弘法があった1月21日には、観測史上第10位という14cmもの積雪を記録しました。
初弘法の日に積雪が記録されるのは、なんと2001年以来です。しかも2001年の積雪はわずか1cmでした。
初弘法でまとまって積雪があったのは、25年ぶりになるそうです。

大雪に見舞われた初弘法 2022年1月21日 撮影:MKタクシー

大雪に見舞われた初弘法 2022年1月21日 撮影:MKタクシー

初弘法の行われる1月21日の京都の気温平年値は、最低気温1.3度、最高気温8.8度です。風があったら体感気温はさらに下がります。
積雪時までは行かなくても、朝早くから初弘法を訪れる場合は、寒さ対策は万全にしましょう。

東寺の南大門 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

初弘法・東寺の南大門 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

初弘法の人であふれる南大門 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

初弘法の人であふれる南大門 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

 

MKの観光貸切タクシーの詳細・ご予約はこちら

過去の1月21日の気象

初弘法の行われる1月21日の京都の気温平年値は、最低気温1.3度、最高気温8.8度です。
時間ごとに見ると、7時は2.2度、10時5.0度、13時7.6度です。
特に朝早くから初弘法に行く場合は、寒さ対策は万全にしましょう。

雪が積もることもある初弘法 2022年1月21日 撮影:MKタクシー

雪が積もることもある初弘法 2022年1月21日 撮影:MKタクシー

最も寒い時期に行われる1月の初弘法では、2022年に大雪となったことは記憶に新しいでしょう。
しかし、案外初弘法の日に積雪は珍しく、2021年から過去30年でも2001年に1cmが観測されたのみです。

 

1月21日の気象データ

初弘法が行われる1月21日の過去の気象データを振り返ります。
いずれも、9時時点のデータです。

天気気温降水量積雪備考
2024年10.9度0.5mm
2023年みぞれ3.6度0.0mm
2022年0.3度0.5mm14cm2時~9時に降雪
2021年晴れ2.3度
2020年6.6度0.0mm午前は小雨
2019年晴れ5.3度0.0mm
2018年晴れ3.0度
2017年曇り3.0度0.0mm
2016年晴れ3.4度
2015年曇り2.5度
2014年晴れ2.9度
2013年曇り1.9度
2012年7.2度0.0mm一日中雨
2011年曇り2.9度
2010年曇り12.0度0.0mm
2009年曇り3.7度夕方から雨
2008年曇り4.2度

天候もさることながら、気温にかなりの差があることはわかります。
きっちり天気予報を確認し、温度に応じた寒さ対策を万全にしましょう。

毎月21日の弘法市と並ぶ京都の二大縁日に、毎月25日の北野天満宮の天神市があります。
天神市も1月25日は「初天神」と言ってとりわけにぎやかになります。

初弘法 2022年1月21日 撮影:MKタクシー

東寺の初弘法 2022年1月21日 撮影:MKタクシー

弘法市と天神市の天候

「弘法さんが晴れやったら、天神さんは雨」という言葉がありますが、21日の弘法市が晴れだったら、25日の天神市は雨あるいはその逆で、周期的に天気が変わることを意味しています。
ただし、初弘法の1月については実際はどうなのか、過去10年間の天候を調査してみました。
いずれも、朝9時時点の天候です。

21日(弘法市)25日(天神市)判定備考
2024年曇り
2023年みぞれ曇り
2022年晴れ弘法市は積雪14cm
2021年晴れ晴れ×
2020年晴れ
2019年晴れ薄曇り
2018年晴れ天神市は積雪1cm
2017年曇り
2016年晴れ晴れ×
2015年曇り薄曇り
2014年晴れ薄曇り
2013年曇り晴れ

サンプルは12年間のみですが、弘法市「晴れ」+天神市「雨」or弘法市「雨」+天神市「晴れ」の組み合わせは、3回あります。

 

余談ですが、東寺の南大門はもともと三十三間堂の西大門でした。
七条通りを拡幅するのに西門がちょうど引っかかってしまう位置にありました。
ちょうど東寺では、慶応4年(1868年)に火災により南大門を失っていました。
そのため、1895年に三十三間堂から東寺へと移築されたのです。
今は威風堂々とした姿が九条通りを通る車窓からもよく見え、すっかり東寺になじんでいます。
三十三間堂の西大門は慶長6年(1601年)に豊臣秀頼によって建立されたものですが、東寺の金堂も2年後の慶長8年(1603年)にやはり豊臣秀頼によって建立されたものです。
同じ人によってほぼ同時期に建てられたので、よくなじむのも納得です。

初弘法での観音寺の甘酒接待 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

初弘法での観音寺の甘酒接待 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

東寺駅近くの観音寺さんでは、初弘法にあわせて甘酒接待を行っていただいてます。
一年でも最も寒い時期に行われる弘法市だけあって、昼間でも凍えるような寒さのことも多い初弘法。麹を使って本格的な甘酒であったまらせていただきましょう。
なお、2022年の初弘法では甘酒接待はありませんでした。

初弘法での観音寺の甘酒 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

初弘法での観音寺の甘酒 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

 

 

2023年1月21日の初弘法

東寺の初弘法 2023年1月21日 撮影:MKタクシー

東寺の初弘法 2023年1月21日 撮影:MKタクシー

2023年の初弘法は土曜日にあたり、天候にも恵まれたこともあって盛況でした。
出店数もコロナ前よりは2割程度少ないものの、終い弘法と同じく1,000軒の出店がありました。
人出では2022年の終い弘法を上回っていたのではないでしょうか。
まだコロナ前の歩くのも大変という状況には遠いものの、かなり戻りつつあります。
コロナ前ほどではありませんが、外国人観光客の姿も目立つようになってきました。

東寺の初弘法 2023年1月21日 撮影:MKタクシー

東寺の初弘法 2023年1月21日 撮影:MKタクシー

冬野菜を売るお店も大盛況です。
メインは京野菜ですが、北海道産の野菜なんかも売っています。
初弘法の取材に来ているテレビクルーの姿も。

東寺の初弘法 2023年1月21日 撮影:MKタクシー

東寺の初弘法 2023年1月21日 撮影:MKタクシー

 

初薬師、初観音、初不動・・・

弘法市が開かれるのは、毎月21日の弘法大師の縁日です。
他のいろんな神仏にも縁日がありますが、初弘法と同様の「初〇〇」はいろいろあります。
どの縁日も1月の初縁日は他の月よりも賑わいます。露店は出店されなくても、ご開帳が行われる寺社もあります。
京都の代表的な初縁日です。

1月8日  初薬師  因幡堂平等寺、蛸薬師堂永福寺
1月10日 初ゑびす(十日戎) 京都恵比須神社
1月13日 初虚空蔵 法輪寺
1月16日 初閻魔  六道珍皇寺、長円寺
1月18日 初観音  革堂行願寺、六波羅蜜寺
1月21日 初弘法  東寺、神光院
1月25日 初天神  北野天満宮
1月28日 初不動  狸谷山不動院、毘沙門堂門跡

1月の満月「ウルフムーン」と東寺五重塔 2025年1月14日 撮影:MKタクシー

1月の満月「ウルフムーン」と東寺五重塔 2025年1月14日 撮影:MKタクシー

 

MKの観光貸切タクシーの詳細・ご予約はこちら

 

おわりに

京都では、弘法市のほかにも天神市や百万遍手作り市、平安楽市、上賀茂手作り市などいろんな縁日があります。
中でもお店の数も人の数も最も多いのが東寺の弘法市です。
その弘法市でも終い弘法と並んで賑わうのが初弘法です。

普段は並ばないような商品でも初弘法には並んでいるかもしれません。
外国人観光客の姿も多く、弘法市は決して敷居が高いものではありません。
じっくりと掘り出しものを選んでください。
うっかり初弘法でたくさん買い過ぎてしまってもご安心を。
MKタクシーが大切な品をお乗せしてご自宅までお供いたします。

1月の満月「ウルフムーン」と東寺五重塔 2025年1月14日 撮影:MKタクシー

1月の満月「ウルフムーン」と東寺五重塔 2025年1月14日 撮影:MKタクシー

東寺の関連記事

 

京都MKタクシーのご用命は

お電話で ➡ 075-778-4141

MKスマホ配車で ➡ iOSAndroid
(MKスマホ配車の詳細はこちら)

Uber Taxiで ➡ iOSAndroid

京都観光には観光貸切タクシーもおすすめです。

MKの観光貸切タクシーの詳細・ご予約はこちら

この記事のタグ

この記事が気に入ったらSNSでシェアしよう!

関連記事

まだ知らない京都に出会う、
特別な旅行体験をラインナップ

MKタクシーでは様々な京都旅コンテンツを
ご用意しています。