エッセイ「本だけ眺めて暮らしたい」【289】|MK新聞連載記事

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エッセイ「本だけ眺めて暮らしたい」【289】|MK新聞連載記事

MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、大西信夫さんによる様々な身近な事柄を取り上げたエッセイ「本だけ眺めてくらしたい」を前身を含めて1988年5月22日から連載しています。
MK新聞2012年5月1日号の掲載記事です。

本だけ眺めてくらしたい

自炊したPDFの電子書籍をiPadで読み始めて気づいたことを改めて少しばかり。
今回はiPadそのものについて。アプリはいずれ機会があれば。

これは手に入れる前からわかっていたことだが、iPadはやはり重い(重量が。処理速度ではない)。
自宅で使うつもりだったので、持ち歩きの際の負担は考えなくてもいいが、iPadを持った手を浮かしては長時間の読書はできない。
膝や腹など身体、机、床などにiPadかそれを持つ手を置かないと。
ということは、仰向けで寝転がってでは読みにくい。

それから、重いのに形状が薄すぎるので、また滑りやすい材質なのでちょっと持ちにくい。
その点では、SONYタブレットは、持ちやすいようにあえて厚くし、手のひらにあたる部分に丸みを持たせた形状にしているところがよい(重心を持つ側にずらす工夫も)。
しかも、厚みがあるから強度を保てるのか、プラスチックのような軽い素材を効果的に採り入れているのだろう。
重さはiPadとほぼ同じに抑えている(つまり、他社のタブレット機器も同じように重い)。

しかし、それでも私がiPadにしたのは、デザイン(外観や素材感だけでなく、操作性も含め)とコストパフォーマンスがいいからだ。
もっとも、アンドロイドなど他社製品を使ったことがないので断言はできないし、また私は、コンピューターはMac派ではなくウインドウズ派なのでアンドロイド陣営の発想に違和感はまったくないが、おそらくiPadのほうが「操作する気持よさ」は感じられるだろう。
iPadは持ちにくいので、iPhoneより大きいが片手で両サイドに指がかかる7インチほどの新型モデルをラインナップに追加してほしいという声、追加されるのではという噂も一部にあるようだが、私は今の大きさがよい(むしろ、サイズはそのままに画面を若干大きくして、ちょうどA5にしてほしい)。
それよりも、自宅でのみ使用し、鞄に入れて外出することがない人のために、強度より「軽さを徹底的に優先」して「持ちやすい形状」にしたタイプをアップルのデザインセンスで開発してもらいたい。
そう思うのは私だけだろうか。

 

MK新聞について

「MK新聞」は月1回発行で、京都をはじめMKタクシーが走る各地の情報を発信する情報紙です。
MK観光ドライバーによる京都の観光情報、旬の映画や隠れた名店のご紹介、 楽しい読み物から教養になる連載の数々、運輸行政に対するMKの主張などが凝縮されています。
40年以上も発行を続けるMK新聞を、皆さま、どうぞよろしくお願いします。

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MK新聞への大西信夫さんの連載記事

1988年以来、MK新聞に各種記事を連載中です。

1988年5月22日号~1991年11月22日号 「よしゆきの京都の見方」(45回連載)
1990年1月7日号~1992年2月7日 「空車中のひとりごと」(12回連載)
1995年1月22日号~1999年12月1日号 「何を見ても何かを思う」(64回連載)
1996年4月16日号~現在 「本だけ眺めて暮らしたい」(連載中)

 

本だけ眺めて暮らしたい バックナンバー

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