グローバル・ビジネス・レポート【111】「新型コロナウイルスと就職活動(2022年度)について(前編)」|MK新聞連載記事
MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、「グローバル・ビジネス・レポート」を2012年2月1日から連載しています。
MK新聞2022年8月1日号の掲載記事です。筆者プロフィールは新聞掲載時点のものです。
長岡技術科学大学 経営戦略・技術経営・ものづくり経営研究室 門田大輝さんの執筆です。
新型コロナウイルスと就職活動(2022年度)について(前編)
私は、長岡技術科学大学の大学院修士課程の2年生である。現在、就職活動が一段落し、来年の2023年から社会人として働く。MK新聞では、2020年10月1日号、11月1日号、12月1日号で、私の研究室の同期であった重田大樹君(2021年学部卒)が就職活動の記事を執筆した。今回は、2回に分けて2023年卒である私の就職活動について書く。
2019年から2020年にかけて就職活動を行った重田君の就職活動は、新型コロナウイルス禍の影響を最初に受けた年であった。選考活動が本格化する2020年4月には緊急事態宣言も発令され、ほとんどの就職活動が中止、延期された。企業側も学生側も手探りの状態でオンラインでの説明会や面接を行うことになった。
私は、2021年9月頃から就職活動を本格的に始めた。早い人は、企業研究など6月頃から就職活動を始めており、私の就職活動は少し遅れた形で始まった。
私が最初に始めたことは企業研究である。業種としてはメーカー、商社、コンサルティング、人材派遣に興味があったため、これらの業界に絞って企業研究を始めた。特に秋頃から1dayのオンラインインターンシップに積極的に参加した。1dayのオンラインインターンシップは短時間ではあるけれども、zoomなどを用いて地域を問わず誰でも手軽に参加でき、私服で参加できる会社が多い。中にはスーツ着用が必須のオンラインインターンシップや会社説明会もあったが、上半身しか画面には映らないため、私の場合、上半身はスーツ、下半身はスウェットで参加することもあった(写真参照)。私の周りの学生の中にも同様のスタイルを取る学生がいた。私のような一人暮らしで家事が苦手な学生にとっては、スーツのアイロンやクリーニングは簡単にはできないため、ご理解いただければと思う。
12月には、大学で「合同企業説明会」が開催されたため、興味のある企業の説明会に直接、参加した。企業研究は翌年2022年1月まで続け、2月頃にはエントリーシートを出す企業を10社に絞った。
企業を絞った後に自己分析を始めた。私は、自己分析が就職活動においてかなり重要であったと一連の就職活動が終わった後に感じている。なぜならば、この自己分析が後のエントリーシートや面接時に強く関係するためである。重田君は、YouTubeで「自己分析の方法」といった動画を視聴し、自己分析を行っていた。私は、これまで自分が行ってきたことをひたすらにノートに書く方法を取った。小学校から大学までの間、どのような場所で、どのようなことを考え、どのような行動を取ったのかを小さなことでもメモする。そうすることで自分の強みや弱みが少しずつ浮かび上がっていった。例えば、私は、幼稚園から大学まで約15年間、サッカーを続けていたため、サッカーでどのような考えを持ってどのような行動をしていたかは、自分がどのような人間であるかを知る上で重要な手がかりとなった。
その後、エントリーシート作成と面接対策を進めた。企業研究と自己分析をある程度、行うことができていたため、エントリーシートの作成はスムーズに進んだ。問題は面接である。大学で開催される就職活動ガイダンスなどで面接(特にオンライン面接)の方法やマナーについては学んでいたが、実践的な練習は不十分であった。実際に、最初の頃に受けた企業の面接では、早口になったり、頭の中にあることを上手く説明できなかったりすることが多々あった。
私は、前述した10社にエントリーシートを提出し、通過した5社の選考に進んだ。最初の選考はグループディスカッションや筆記テストから始まり、その後、個別の面接へと進んだ。その結果、2社から内々定の通知を頂き、このうちの1社に行く予定である。2021年卒である重田君の学年は、新型コロナウイルス禍での最初の就職活動だったため本当に大変だったと思う。それに比べると我々2023年卒の学生は、新型コロウイスル禍3年目の就職活動となり、企業も学生もオンラインには大分、慣れていた。次回の記事では、私の一連の就職活動の振り返りや今後の就活生へのアドバイスを記事としてまとめたい。
筆者プロフィール
兵庫県出身。兵庫県立三木高校卒。現在、長岡技術科学大学大学院情報・経営システム工学専攻の第2学年に在籍。
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