フットハットがゆく!【375】「猟師小道具の話」|MK新聞連載記事
MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、塩見多一郎さんのエッセイ「フットハットがゆく」を2001年11月16日から連載しています。
今回はMK新聞2026年5月1日号の掲載記事です。
猟師小道具の話
田舎での猟師生活も5年を過ぎました。今回はオンラインショップで買った、猟師ならでは? の商品紹介です(値段は購入時)。
◯トレッキングヒップガード…3600円。腰につけるエプロンのような形で、お尻側に着けます。小さい座布団をあらかじめ腰に巻いておく、というイメージです。防水、防塵、防寒性の合成生地。山に入って獲物を待ち伏せする際、切り株や岩、地面に座る時に、ズボンも汚れない、濡れない、雪の上に長時間座ってもお尻が冷えない、などのメリットがあります。昔の猟師はこれを鹿の皮で作ったそうです。
◯銃身クリーニングロープ…1260円。1mほどの太めの紐に、カナダワシのようなものがついており、紐の先にはさらに細い紐が1mほどついています。猟銃は繊細です。細長い筒状の銃身にゴミや泥、雪が入ると発砲した時に暴発する恐れがあります。まずは細い紐を筒に通して、それを反対側から引っ張って、カナダワシのついた太い方の紐で掃除するのです。あくまで山での応急用ですが、持っていると安心です。
◯レーザー距離計…7598円。ゴルフ場などでよく使われる、ハンディタイプの距離計で、レンズを覗いて見えるものに対してボタンを押すと、そこまでの距離が表示されます。山に入って獲物を撃った時、自分と獲物の距離がどれくらいだったか、確認したりします。僕はまだまだ経験の浅いハンターなので、距離感を磨くことは大切です。友人の中には、100m先の獲物の心臓を撃ち抜いた! と自慢してくる猟師もいます。その人は実際に自分の距離計で測ってからそう言っているので、信用できます。中には、10mの距離で撃ったのに、50mはあった! というようなホラ吹きもいます(笑)。まぁ山の中ならホラで済みますが、有害獣駆除などでやむなく里の近くで撃たないといけない場合は、民家までの距離が後々問題になる場合があります。その時にさっと使える距離計があると、大変便利です。
◯オレンジ色のタオル…6枚2580円。猟で山に入る時は、猟友会の専用ジャケットと帽子の着用が義務付けられており、非常に目立つオレンジ色をしています。これは山の中でお互いの存在、位置を認識して、誤射がないようにするためです。点のようにしか見えない距離にいても、山の中でオレンジ色は目立ちます。僕は非常に汗かきなので山に登ると汗だくで、タオルは必需品です。どうせならオレンジ色のタオルの方が、頭に巻いても首にかけても目立って良いです。過去に一度、撃った獲物をいったん山に置いて、後ほど取りに戻らなくてはならない時がありました。山の中はどこも同じ景色に見えるので、何かを探すというのは非常に困難です。その時は近くの木にオレンジタオルを巻き付けておいたおかげで、後ですぐに見つけられました。ということで、万が一、山で落っことしても見つけやすいように、僕は財布とスマホカバーもオレンジにしています。たまに巨人ファンに間違われますが、本当は阪神ファンです(笑)。
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MKタクシーのオウンドメディアであるMKメディアの編集部。京都検定マイスターや自動車整備士、車載広報誌のMK新聞編集者、公式SNS担当者、などが所属。京都大好き!旅行大好き!歴史大好き!タクシー大好きです。

