MKタクシーの交通安全教育「警察官の安全運転講話」2006年度編

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MKタクシーの交通安全教育「警察官の安全運転講話」2006年度編

MKタクシーでは、毎月全営業所で各2回前後「全員業務集会」を開催しています。
全ドライバーが、いずれかの会に出席しなければなりません。
全員業務集会では、様々な来賓を招いての講話を賜っています。
今回は、2006年度の全員業務集会で行われた警察署の交通課警察官による安全運転講話を紹介します。

落ち着いた気持ちで運転に集中を

2006年7月24日・26日 宇治城陽営業所

自転車のマナーが問題になっています。自転車は無防備なので、転倒すると受け身もとれず頭を打って死に至ることがあります。また、交通ルール違反には車と同様、罰則が適用されます。自転車に乗るときに気をつけるのはもちろんですが、車でも、裏通りなどを走るときは特に自転車に注意して下さい。
速度メーターには、ある程度の誤差が認められています。景色の流れなどから、体感速度も身に付けるようにして下さい。肩の力を抜いて運転すると、前方がよく見えます。ちょっと急いだりして力が入ると一気に視野が狭くなります。また、考え事をしていると前方が見えなくなり、曲がらないといけないところで行き過ぎたりしてしまいます。体調や精神状態も運転に影響するため、白バイ仲間では「夫婦喧嘩をしても朝には仲直りしろ」と言われているほどです。

京都府宇治警察署 交通課 交通総務係長

 

なぜ免許が要るのか原点に戻って安全運転を

2006年7月25日・27日 洛西営業所

事故原因で最も多いのが安全不確認。ついで前方不注意です。特に交差点での出会い頭事故が後を絶ちません。「こちらが優先と思っていた」とおっしゃる方が多いですが、道路交通法上、優先道路の標識がある場合、交差点の中まで中央線が引かれている場合、明らかに幅員が広い場合でなければ優先道路とは言えません。また、追突事故を起こした方の「少しの脇見でこんなに進むのか」。人間はブレーキを踏むまで0・75秒、40㎞で走っていると停止するまで17mも進んでしまうのです。なお西京管内では9号線沿いを中心に路街施設が多いため、左折時の巻き込みや歩道の歩行者、自転車に特に注意が必要です。
ところで、なぜ車に免許が要るのでしょうか。本来車とは危険なもの。運転が免許によって許可されていることを認識し、原点に立ち戻って安全運転に努めて頂きたいと思います。

京都府西京警察署 交通課長

 

事故を自分のことと捉え責任ある運転を

2006年8月2日・7日 山科営業所

交通事故を減らすため、事故を自分のこととして捉えて下さい。第一次交通戦争と言われた昭和45年頃、被害者は子供が多く、母親たちが自分のこととして立ち上がり、10年後には事故死者数は半減しました。
ドライバーの皆様にお願いです。①見通しの悪い交差点では必ず徐行して安全確認をお願いします。②交通量の少ない深夜・早朝も制限速度を守って下さい。細街路からバイクなどが飛び出してくる危険性はむしろ高いのです。③万一事故を起こした場合、双方の言い分が食い違うことがあります。目撃者の連絡先をメモするなど自己防衛にも努めて下さい。
最後に、子供たちを守るため、不審者や困っている子供を見かけたら110番を。MKの社訓にある「我らは社会に奉仕しなくてはならない」はとても良い言葉です。今日も無事故で責任ある運転をお願いします。

京都府山科警察署 交通課長

 

意識と実践

2006年7月28日・8月1日・9日 西五条営業所

タクシーの使命は、安全かつ快適に乗客を送り届けることだと思います。
貴社の安全と接客マナーに対する熱心な取り組みは、一度乗客になれば誰でもすぐに分かると思います。
その取り組みに「あれは無理矢理やらされているのだ」「あれは格好だけで心がこもっているとは思えない」「あそこまで徹底してできるのは本当にえらい。我々も見習う価値がある」という社外の賛否両論意見がある一方、「他からはあまりよく見られていないのではないだろうか」という自信のない社内意見も一部にあります。
何事も意識さえすればそのまま実践できるほど、世の中は簡単ではありません。
それなら、「格好だけ」とか「心がこもっていない」と思われないために、もう一度、各自がタクシーの社会的使命を再確認し、プロとしての誠意を尽くした実践により、ゆるぎない信頼の獲得に努力して欲しいものです。

京都府右京警察署 交通課 交通総務係長

 

危険予測と安全確認

2006年7月31日・8月4日・10日 上賀茂営業所

“暑い夏 あせらず いそがず 京の道”をスローガンに、7月21日から8月20日まで「夏の交通事故防止府民運動」を実施しています。京都府下では今年度、昨年同時期に比べ交通事故死者が5人増加しています。全体的な事故の特徴としては、交差点での事故が6割。真の安全確認とは、見るだけではなく危険予測を行うことです。
例えば夜間。黒っぽい服装の人や無灯火の自転車を見落とす危険があります。雨で路面が濡れている時はヘッドライトが反射して横断歩道を見落としやすくなります。対向車とすれ違う時は対向車の直後を横断する歩行者がいるかもしれません。また交差点で右折する時、横断歩行者がヘッドライトの死角になります。
暗いところには何か危険があると予測して運転しなければなりません。
常に緊張感を持って、事故防止に努めて下さい。

京都府上鴨警察署 交通課 交通指導係長

 

出会い頭を避けるには停止線での一時停止を

2006年8月3日・8日 伏見営業所

交通事故の原因の多くを占めているのが出会い頭事故です。これはきちんと一時停止さえすれば防げる事故です。しかし、実際に一時停止の停止線上できっちり止まる車は100台に1台くらいです。半分は停止線を越えてから停車、あと半分は停止すらしません。止まらないのは論外ですが、「一時停止の交差点で、時速10㎞くらいに減速して停止線を越え、左右を見通せるところまで出てから停止し、交差点を通過する」という運転ではどうでしょう。時速10㎞でも、危険に気付いてから停止するまでに必要な距離は約3mです。これでは出会い頭事故は避けられません。実際、そのことを利用した「当たり屋」もいました。
停止線で一時停止を行わないのは、いわばロシアンルーレットをしているようなものです。出会い頭事故を防ぐため、必ず停止線で止まりましょう。

京都府伏見警察署 交通課長

 

交通安全教育「警察官の安全運転講話」シリーズ

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