MKタクシーの交通安全教育「警察官の安全運転講話」2007年度編

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MKタクシーの交通安全教育「警察官の安全運転講話」2007年度編

MKタクシーでは、毎月全営業所で各2回前後「全員業務集会」を開催しています。
全ドライバーが、いずれかの会に出席しなければなりません。
全員業務集会では、様々な来賓を招いての講話を賜っています。
今回は、2007年度の全員業務集会で行われた警察署の交通課警察官による安全運転講話を紹介します。

交通事故の責任

2007年7月23日・25日 宇治城陽営業所

交通事故を起こすと、刑事上の刑罰、民事上の損害賠償責任、行政上の処分を受けます。
交通事故に係る刑法の一部改正は本年6月12日に施行されました。改正前は「四輪以上の自動車」だけに適用されていた危険運転致死傷罪が、自動二輪車や原付バイクにも適用されます。また、自動車やバイクなど自動車の運転で、必要な注意を怠り人を死傷させた場合は、「業務上過失致死傷罪」ではなく、より罰則が厳しい「自動車運転過失致死傷罪」に問われます。さらには行政処分についても、酒酔い運転、ひき逃げなど悪質な違反や行為で免許取消を受けた者に対する免許の欠格期間が延長されます。
交通事故は自分だけではなく、家族、会社、被害者にとっても大変なことです。MKタクシーの社員として、プロのドライバーとして、誇りと責任を持って、日々、安全運転に努めてください。

京都府宇治警察署 交通課長

 

緊張とリフレッシュを効果的に

2007年7月24日・26日 洛西営業所

ストレスや悩み、心配事を抱えたまま運転をすることは安全不確認や一瞬の油断を招き、事故につながります。また、「危険ではないだろう」という漫然運転や焦りも事故の原因です。
皆さんは日頃、安全運転のために緊張感を持ち、慎重に運転されていると思います。しかし、人間はそう長く緊張した状態を保てるものではありません。緊張感を持続させ運転に集中するためには、時々緩めることも必要になります。休憩もそうですが、休日は仕事以外のことでリフレッシュするようにしましょう。
私は、タクシーやトラックが運転のマナーや秩序を作っていくことで事故は減ると考えています。MKさんの社訓はすばらしいものです。どこに危険が潜んでいるか分かりません。しっかりと社訓を守って安全運転に努め、一般ドライバーのお手本になっていただきたいと思います。

京都府西京警察署 交通課長

 

危険予測の重要性

2007年7月27日・31日・8月9日 上賀茂営業所

皆さんがお客様を無事目的地に送り届ける、当たり前のことです。目的地に到着した時に心地よい気持ちにして初めてプロのタクシードライバーと言えるのでは。途中で事故を起こせばその責任は果たすことは出来ませんし、一般のドライバーよりはるかに高い安全に対する意識というものが要求されるのです。
北区内での交通事故の特徴の一端をお話することで交通事故に遭わないためのヒントにして欲しいと思います。北区の幹線道路、北大路、堀川通、北山通そして西大路の4路線で30%以上の人身事故が発生していますが、それ以上に多いのは、住宅街の市道です。特に交差点での事故が多いこと、抜け道として利用するドライバーや自転車・バイクなど安全意識の低い相手が利用する道路であることを意識しましょう。
地域の特徴を考えた運転を心掛けてください。

京都府北警察署 交通課長

 

飲酒運転の罪の重さ

2007年7月30日・8月3日 西五条営業所

未だ飲酒運転に関する事故が絶えない現状です。この現状を打開すべく、改正道路交通法が今年の9月頃、政令により施行される見込みです。飲酒運転に対する罰則が厳しくなります。
飲酒運転には、酒酔い運転と酒気帯び運転の2種類あります。酒酔い運転は、運転者が立っていられない、真っすぐ歩けないという状態で、現場の警察官により主観的に認定します。酒気帯び運転は呼気中のアルコール濃度により客観的な数値で判断します。
15年ほど前に交通事故班に所属していた私の経験では、飲酒運転などやましいことのある運転者ほど、事故を起こした後に逃げてしまうことが多くありました。また、飲酒運転者の主張と被害者の見分が異なることが度々あり、運転者の言いたい放題という印象を受けました。運転者のエゴが出てしまうのが、お酒の怖い一面でもあります。

京都府右京警察署 交通課長

 

無事故運行が何よりのサービス

2007年8月1日 山科営業所

山科署管内では、朝4時~10時と夕方4時~8時に事故が集中し、全体の半分を占めます。また、深夜は件数は少ないですが、スピードを出しているので大きな事故が多くなります。
平成15年に、今後10年を目途に全国で事故死者数5000人以下を実現するという目標が立てられました。都道府県で計算すると、京都府は94人以下。昨年は121人だったのでもっと減らさなければなりません。
無事故運行のためには、①常に緊張感を持つこと、②充分な確認をすること、③職責を自覚すること。
特に、過失の大きな事故を起こさないでください。見通しの悪い交差点で徐行(時速5~6㎞)しなかったり、左折時に直進バイクを巻き込んだりした事故は過失が大きくなります。無事故がお客様への何よりのサービスです。落とし穴にはまらないよう、安全運行に努めてください。

京都府山科警察署 交通課長

 

危険・違反を想定し粘り強い対策を

2007年月2日・7日 伏見営業所

交通社会は「自分がルールを守っていれば、相手も守るはずなので事故は起きない」という『信頼の原則』の上に成り立っています。しかし、道路環境やドライバーの規範意識を見る限りでは、残念ながら、信頼の原則に依りすぎていては事故を防ぐことができないのが現状です。相手を完全に信じるのではなく、頭の隅で「もしかしたら…」と可能性を考える『防衛運転』を徹底しましょう。
我々が力を入れるべきは取締りだと考えています。事前の広報を徹底してオープンに実施してほしいとの声もありますが、標識の数だけ警官が道路に立つことが不可能な以上「いつどこに警察がいるか分からないから、道路標識・ルールを守ろう」という意識を持ってもらわなくてはいけません。
交通事故に特効薬なし。1件でも少なく、ゼロに近づけるために、粘り強く対策を続ける必要があります。

京都府伏見警察署 交通課長

 

守ってほしい安全運転の基本

2007年8月6日 山科営業所

車の運転時に特に気をつけてほしいことを挙げます。
①速度を落としてほしい!
時速50㎞の車と70㎞の車が同時に急ブレーキをかけると、当然50㎞の方が先に止まります。50㎞の車が停止した時点において、70㎞で走っていた車はまだ49㎞のスピードが出ています。スピードを出すことの怖さが分かりますね。
②思いやりのある運転を!
自己中心的な運転はどうしても事故を招きます。
③良い健康状態をつくる!疲れを残さないように、上手く疲れをとる工夫をしましょう。朝合わせたミラーなのに、夜に見え方が変わっていたら疲れている証拠です。
④常に冷静な判断をする!  冷静な判断ができないと事故を起こしてしまいます。他人の運転や周囲の交通状況でイライラしないでください。
これら4つが特にお願いしたい事柄です。

京都府山科警察署 交通課 交通総務係長

 

指導者としての意識

2007年8月8日 西五条営業所

右京警察署では、児童に対する自転車教室にちょっと工夫を凝らしています。
それは、場所を小学校の運動場から一般道路に変更したこと。それに従来の保護者、交通安全ボランティア等の他に、多くの中学生に指導者として参加してもらったことです。
その成果は、実際の道路を走るために実践的な指導が出来たこと、さらに、交通安全教育の難しい中学生が、事前の研修会でも実際の自転車教室においても、真剣に指導者の役割を果たしてくれたことです。
これは、中学生が自転車教室の先生としての立場を自覚して、小学生に模範的な行動を示してくれた良い結果であったと思います。
そこで、これを参考にされて、従業員一人ひとりが自らの責任を自覚し、他の事業所の指導者であるという意識を持つことで、無事故の継続に結びつけるという方策はどうでしょうか。

京都府右京警察署 交通課 交通総務係長

 

交通安全教育「警察官の安全運転講話」シリーズ

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