MKタクシーの交通安全教育「警察官の安全運転講話」2010年度編

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MKタクシーの交通安全教育「警察官の安全運転講話」2010年度編

MKタクシーでは、毎月全営業所で各2回前後「全員業務集会」を開催しています。
全ドライバーが、いずれかの会に出席しなければなりません。
全員業務集会では、様々な来賓を招いての講話を賜っています。
今回は、2010年度の全員業務集会で行われた警察署の交通課警察官による安全運転講話を紹介します。

注意と不注意は表裏一体

2011年8月2日 山科営業所

不注意をなくせば事故は防げる、とはいいますが事故は簡単にはなくなりません。そもそも「注意」と「不注意」の違いは何なのでしょうか。
人間の注意力はいつも一定水準を保たず、また空間的には視線の焦点があったところに認知されるものの、その他の部分には認知されにくいという特性があります。つまり、「注意」と「不注意」は表裏一体であり、いくら「注意」をしていても「不注意」の部分が生じるのです。
この特性を理解し、「脇見をしたら2秒以内に必ず視線を前方へ戻す」、「できるだけ広い視野を何度も見渡し走行」、「危険を探し出すという目的意識を持って見る」といった運転を心掛け、交通事故の類型やパターンを具体的にイメージし、事故防止に努めることが重要になります。

京都府東山警察署 交通課 交通総務係長

 

タクシーが事故・事件に関わる時

2012年8月3日 伏見営業所

タクシードライバーの皆様は運転技術以外に気をつけていただきたいことがあります。まずは“運転に対する注意を欠いてしまう様々な要素”。例えば急に右左折の指示を受けた時やお客様とのトラブル、後ろのものを取ろうとするなど、どのような事態が起こっても決して運転に対して気を緩めないようお願いします。
タクシー専門の「当たり屋」というものもあります。ドアの開閉時に「指を挟まれた」と示談金を請求されたが、実は元々ある傷を利用した詐欺だった、という事例が過去にあります。
最後に、体調管理のことです。睡眠不足など、体調を理由に事故を起こせば、ドライバーのみならず会社の労働環境が疑われることになります。難しいことですがそれらに留意して業務に取り組んでください。

京都府伏見警察署 交通課長

 

交通事故を防ぐには

2012年8月4日 西五条営業所

最近多い事故として、追突事故・出合頭の事故が挙げられます。このような交通事故は、どうしたら防げるでしょうか。
一番大切なことは、ドライバー1人1人の安全意識の向上です。例えば、停止線のある交差点では、必ず一時停止をし、相手にも分かるように左右確認をするなど、日頃の心がけが必要です。多くの場合、事故はどちらかが注意していたら防げるものです。他にも、シートベルトの着用や速度規制を守るなど、基本的な交通ルールは守りましょう。
これらのことは、タクシーの運転をしている時だけに必要なものではありません。マイカー運転時の注意不足は、必ずタクシーの運転時にも出ます。
今後も、運転する際は最大限の注意を払い、交通事故防止に努めてください。

京都府右京警察署 交通課長

 

譲り合いの気持ちで事故のしない運転を

2012年8月5日 上賀茂営業所

平成21年の全国の交通事故による死者数は4914名。都道府県別では愛知、北海道、埼玉の順で多く、京都は101名と全国で20番目でした。今年は7月29日現在で東京都115人、愛知県113人、茨城県107人と続き、京都府は49人、そのうち1件はタクシー事業者による死亡事故となっています。
北署管内では出合頭の事故が多くなっています。同じくらいの幅の道路が交差している場合、「どちらが優先か?」という問合せがよくあります。一般的には左方優先ですが、譲り合いが基本です。道路上には運転が上手な人や慎重な人など、色々な人がいます。自分の物差しではうまくいきません。ゆとりの気持ちを持ち、上手に運転することよりも「事故のない確実な運転」を心がけるようお願いします。

京都府北警察署 交通課 交通総務係長

 

辛抱することの大切さ

2012年8月12日 伏見営業所

世の中には辛抱をしなければならないことがたくさんあります。それにどうやって対処していくかは私たちの宿命です。
タクシーも警察も人と接することが仕事です。その中では“怒り”を抱くこともあるでしょう。しかし、タクシーであれば怒りを持ったままの運転は周りが見えていませんし、警察であれば、相手の挑発に乗ってはいけません。“堪忍”という言葉がありますが、これは“心に刃が突き刺さることに堪える”という意味です。“堪忍袋”の緒が切れないようにする訓練が必要です。
最後に、“まさかはあり得る”という言葉を贈りたいと思います。事故で一番多いのは「悪質・無謀運転」ではなく、脇見運転や安全不確認等の誰にでも生じる「凡ミス」によるものだということを意識してください。

京都府伏見警察署 交通課 交通総務係長

 

京都府の事故数と安全第一の心

2012年8月10日 上賀茂営業所

府内では、昨年1年間で101名の方が交通事故で亡くなるなど、減少傾向にはありますが、まだまだ厳しい情勢には変わりありません。
本年府内の全事故は7月末で約8300件ですが、その内タクシーの関係する事故は387件と100件の交通事故が発生すれば5件はタクシーによるものと言え、決して少ない数字ではないと思われます。
MKはサービスの充実が有名ではありますが、一番大切なことはやはり安全です。乗客は当たり前と口に出してまでは要望しませんが、提供するサービスの一番は安全と思ってほしいのです。
避けられない事故も中にはありますが、未然に防げる事故も多いのです。「安全が全てに優先する」ということを今一度心に刻んで乗務をお願いします。

京都府北警察署 交通課長

 

高齢者の交通事故を防ぐために

2012年8月11日 山科営業所

東山区は京都市内で運転免許取得者数が最も少ない区です。区内の本年6月末時点の交通事故発生状況は、事故件数185件。死者0名。事故の特徴は、追突事故、出合頭事故の順に多くなっています。発生場所は、府道四ノ宮四ツ塚線、国道1号線の順に多いです。
東山警察署の取組としては、
①街頭活動の強化、
②交通監視エブリデイ、
③高齢者の交通安全対策、
④自転車の安全利用対策が挙げられます。
交通監視エブリデイは、事故が多発する早朝・薄暮時に重点をおいて注意を払っています。また、歩行者横断中の死亡事故の多くは高齢者です。高齢者の交通安全対策としては、歩行者がどこを見て道を渡っているかがわかる歩行者体験のシミュレーターを使い、適切なアドバイスと指導を行っています。

京都府東山警察署 交通課長

 

交通安全教育「警察官の安全運転講話」シリーズ

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