フットハットがゆく【347】「アレルギー」|MK新聞連載記事
MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、塩見多一郎さんのエッセイ「フットハットがゆく」を2001年11月16日から連載しています。
MK新聞2022年11月1日号の掲載記事です。
アレルギー
先日、顔面をミツバチに刺されました。
鼻と耳です。
毒針によって鼻、頬、瞼がえらく腫れまして、まるで別人の人相、くまのプーさんのような顔になってしまいました。
そして今回初めてアレルギー反応が出ました。
養蜂に挑戦して2年目、これまで20回近く刺されましたが、アレルギーが出たのは初めてでした。
患部以外に全身がかゆくなり、赤い発疹が。
また、過去に皮膚炎をしたところや、最近ミツバチに刺されたところ、いずれも完治していると思っていたところが急に腫れたり、痛痒くなったり…。
まるで、全身の生体バリアーが一気に解けたような。
これまでバリアーの力で抑えられていた痒みや痛みが一気に噴き出したような、そんな感覚でした。
幸い、心臓や呼吸器系には影響がなかったので医者には行かず、安静にしていたら数時間でアレルギー反応は消えました。
なぜ過去20回刺されても出なかったアレルギー反応が今回出たのかを鑑みるに、刺された週の始めに歯痛で歯医者に行き、痛みが治まらず、いろんな種類の痛み止めを買って飲みまくっていた…。
だから鎮痛剤の使いすぎで、体の抵抗力が落ちていた。
大方そんなところが、今回初めてアレルギーが出た理由ではないかと思います。
泣きっ面に蜂、ではないけれど、弱っているところにさらに攻撃を受ければ、ダメージは何倍にもなるということです。
それはアナフィラキシーショックだから、次回刺された時はより気をつけるようにと知人から言われました。
養蜂をやめるという選択肢は今の所ないですが、次回以降注意するとしたら、体力・抵抗力が落ちている状況ではハチに近づかない…ですね。
小さなハチといって侮っていたら、アレルギーで命を落とす結果も無いとはいえません。
そんなミツバチに刺されまくっている僕ですが、希望もあります。
ヨーロッパのある統計で、養蜂家はガンで死ぬ確率が非常に低い、という結果が出ており、その原因はミツバチに刺された際の毒が原因では無いか?といわれているそうです。
ミツバチの毒の抗ガン作用については研究が進みつつあるそうで、実際に刺されている身としては嬉しいニュースです。
時に最近は、ゴーヤも抗ガン作用が強いと話題になっていて、僕は鶏小屋の日除けにゴーヤを植えていたので、この夏何十本と収穫、毎日のようにゴーヤを食べておりました。
ということは、ミツバチの毒とゴーヤで、僕は抗ガン作用のダブルコーティング状態ということです。
これも嬉しい!
ちなみに、僕は蚊(か)にもよく刺されます。
周りに何人も人がいて、僕一人だけが何ヵ所も刺される、ということがよくあります。
それは僕が生まれつきの汗かきで、その体臭が虫を引き寄せると考えられます。
ミツバチやスズメバチなど、体臭のきつい相手を天敵のクマと勘違いして、より攻撃的になります。
ということで僕は、ハチに刺されやすい体質。
→その結果ガンにはなりにくい(かも)。
→しかし、ガンにかかる以前にアナフィラキシーショックで死ぬ危険も。
…あぁ人生はなんて複雑なのでしょう(泣)。
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