MKタクシーの交通安全教育「警察官の安全運転講話」2017年度編

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MKタクシーの交通安全教育「警察官の安全運転講話」2017年度編

MKタクシーでは、毎月全営業所で各2回前後「全員業務集会」を開催しています。
全ドライバーが、いずれかの会に出席しなければなりません。
全員業務集会では、様々な来賓を招いての講話を賜っています。
今回は、2017年度の全員業務集会で行われた警察署の交通課警察官による安全運転講話を紹介します。

意識改善から交通事故の防止を

2017年7月24日 城陽営業所

交通事故を減らすことが難しい理由のひとつに、「意図的に起こすのではないから」というものがあります。誰も事故を起こそうと思って起こすのではなく、一時の注意不足や確認不足が思いがけず事故につながっているのです。
運転は本来、免許をもらってはじめて可能となる禁止されている難しい行為ですが、慣れてくるとそれを忘れ、注意不足になりがちです。実際に交通事故のデータを見てみると、事故のなかでも出会い頭の事故や追突による事故が半分以上を占めています。どちらも安全確認を怠らず、しっかり注意して運転すれば起こることのないものです。
「まさか自分が…」とは思わず、常に自分にも事故を起こしてしまう可能性があることを意識し、安全運転に務めることが大切です。

京都府宇治警察署 交通課長

 

大半の事故は低速時 低速度でも油断せず

2017年7月25日八幡営業所

安全技術の進歩や交通マナーの向上で、交通事故はずいぶん減りました。それでも年間、国民200人に1人が交通事故で負傷している計算になり、交通事故は決して他人事ではありません。
全事故の約8割は、時速30㎞以下で発生しています。高速度で走る時は誰もが緊張感を持つのですが、低速度で走行する時はつい油断してしまうものです。八幡署管内で発生した死亡事故も「なぜこんなところで?」という事故もありました。速度に関係なく、常に緊張感を持って運転することが必要です。
事故を起こさないためには、周囲の状況をよく把握する、確実にシートベルト等をして身を守ることと並んで、ウィンカー等を適切に操作して自分がどういう動きをしたいかを周囲に知らせることが重要です。

京都府八幡警察署 交通課交通指導係長

 

事故予防のため具体的な危険予測を

2017年7月26日洛西営業所

警察では実際の事故のデータに基づいて事故抑止対策を行っています。西京区では千代原口や桂街道などの交通量の多い道路や、秤谷・沓掛口の交差点、阪急桂駅付近などが事故多発地域です。
交通事故を未然に防ぐためには、具体的な危険予測をすることが大切です。現在、高齢者の道路横断中の事故が多く発生しています。高齢者は子供と同じく、視野が狭いため左右確認が不十分な場合が多いです。走行中に高齢者や子供が見えたら、急な横断を予測し、十分に注意を払ってください。また、交差点での出会い頭事故や追突事故を回避できれば、8~9割の交通事故を防ぐことができます。見通しの悪い交差点への進入時や右左折時、進路変更時には、歩行者・自転車・バイクの動きも含め、入念に安全確認を行いましょう。

京都府西京警察署 交通課 交通総務係 警部補

 

歩行者も運転手もしっかり安全確認を

2017年7月27日城陽営業所

高齢者の事故で特に多いのが、横断歩道のない道路を横断中に左から来た車と接触する、というケースです。
これは右から先行する車が来た場合、歩行者からは左からの車が、左車線の車からは歩行者が、死角に入ってしまうためです。そのため、1台目が通り過ぎ、大丈夫と思って渡った先で車と接触してしまうのです。こういった事故を防ぐためには、歩行者と運転手の両者がしっかりと安全確認を行うことが大切です。
歩行者は、ただ目や首を動かしただけでは遠くから来る車に気がつかないことがあります。左右の安全確認をする際はしっかり身体ごと動かして見る必要があります。また、運転手も体調や視力をきちんと整えた上で安全確認を行うことが重要です。

京都府宇治警察署 交通課総務係 警部補

 

「気をつけて」の一言

2017年8月1日 伏見営業所

7月末時点での京都府内の交通事故の発生件数は4100件。昨年に比べると約550件減少しているものの、死者数は37名と、前年比6名増加しております。第10次交通安全計画では平成32年までに全国で事故死者数2500人以下を目指し、京都府では50人以下を目標としています。そのためにも日頃の安全運転の意識が必要とされるのです。
高齢化社会が進む中で、課題もたくさん増えていますが、事故を防止する意識が一番大切です。安全運転に必要なものは、正しいドライブ姿勢、速度を守ること、シートベルトの着用、高齢者や子どもなど交通弱者を守る思いやりを持った運転など多岐にわたりますが、まずは外出する前に、家族・会社で「気をつけて」とまわりが声掛けをすることが大切です。

京都府伏見警察署 交通課長

 

あらゆるケースを想定して運転を

2017年8月2日 西五条営業所

事故が多発する時間帯というのは【人が一番動く時間】で、出勤や通学される時間と帰宅される時間です。右京署管内では交通事故の件数は年々減少していますが、昨年と比べると死者数だけがやや増えています。つまり、死亡事故が多いということです。管轄内でいうと大通り片側一車線での事故が多く発生しています。また、最近一番多い事故が自転車との事故です。自転車が反対車線を走行してくるなど、残念ながら自転車利用者には、交通ルールがまだまだ浸透していません。「こんな事故があるのか」と皆さん思われるケースが多いでのです。
車を運転するドライバーの方には、あらゆるケースを想定して注意していただきたいです。現場での一瞬の不注意が事故をまねきます。目的地につくまで注意が必要です。

京都府右京警察署 交通課長

 

事故原因の多くは人の不注意による

2017年8月3日 山科営業所

事故発生の原因は、人によるもの、道路環境によるもの、車によるものがありますが、大部分が人によるものです。カーレースやバイクレースを見ると、事故はまれです。それは、道路環境や車が整っていることもありますが、一番はドライバーが不安全行動をとらないからです。
F1ドライバーに聞くと、普段、事故を起こさないように、よく見ると言います。それは、まんべんなく周囲を見るということで、右左折時は曲がる手前から歩行者を確認したり、見通しの悪い交差点で体を起こしたり。また、道路上での自分の位置を把握すると言います。渋滞の後ろにつくときは、ミラーで後方車をチェックし、追突されないようにするのです。そして、主体的に車を動かしているという意識が必要だと言います。

京都府山科警察署 交通課課長代理

 

夜間の運転にはより注意を

2017年8月7日 上賀茂営業所

交通死亡事故の半数以上は、薄暮や夜間の周りが見えにくい時間帯に発生しています。夜間、人間の目は自分が思っている以上に見えにくくなっています。夜間は、歩行者からはヘッドライトの光で車両に気づくのですが、ドライバーからは歩行者の存在に気づいていない場合もあります。自動車の運転はハイビームが基本です。ハイビームとロービームをうまく使い分け、多くの情報を収集し、危険予測をして運転してください。また、適切なウインカーの点灯等で、周りの車両等に自己の動きの情報を早めに提供してください。
交通環境は日々変化します。プロのドライバーである皆様も、時には運転免許証を取得した時の気持ちを思い出し、新鮮な気持ちで安全運転、プロとしての模範運転に努めてください。

京都府北警察署 交通課 交通総務係長

 

不安全行動を排除し事故の予防を

2017年8月8日 山科営業所

昨年の京都府下の交通事故件数は8087件、負傷者数は9678名、死者数は60名で、統計を開始した昭和23年以降最少となりました。山科署管内でも発生459件、負傷者数546名、死者数2名と前年より減少しました。本年もここまで発生件数・負傷者数は減少傾向にありますが、死者数は府下で昨年より6名多い31名、山科で1名となっています。
事故をなくすためには、事故発生の原因が人(自分)にあることを理解し、違反運転などの不安全行動を取らないこと、ヒヤリハットをなくすこと、曲がる手前から歩行者の動きを確認しておくなどの事前準備をすることが重要です。
車は「動いている」のではなく「動かしている」という意識を持ち、安全確認を惜しむことなく事故防止に努めてください。

京都府山科警察署 交通課長

 

交通安全教育「警察官の安全運転講話」シリーズ

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