フットハットがゆく【204】「つぶやき知ろう3」|MK新聞連載記事

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フットハットがゆく【204】「つぶやき知ろう3」|MK新聞連載記事

MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、塩見多一郎さんのエッセイ「フットハットがゆく」を2001年11月16日から連載しています。
MK新聞2010年11月1日号の掲載記事です。

つぶやき知ろう3

空前のツイッターブームですから、今回もツイッター風につぶやきます。テレビ制作の現場での話を方々から拾いつつ…。

『アシスタントの子が取材の電話を立て続けにかけている、ぼそっと一言、「いったいどこにかけているか、分からなくなってきた」…。』
『アシスタント時代を思い出す…』
『僕がアシの頃、ディレクターから電話帳を渡され、◯のついた所に片っ端から取材電話をかけろ、と…。 ◯の数は100近く、30件目くらいで頭がこんがらがってきます。相手に繋がった瞬間、自分がどこにかけたか分からなくなり出た一言…「どちらさまですか?」…』
『かけた方が「どちらさま?」はないやろッ!』

『同じパターンの電話を何度も何度も繰り返しかけると、たしかに頭がこんがらがります』
『敬語の使い方がめちゃめちゃになる子もいますね』
『「僕はご存じないです」ってアシがいっていました』
『「ご存知ですか?」って聞かれたんだろうね』
『急に侍言葉を発してしまう場合もありますね』
『「よろしくお願いしまする」とか』
『「ありがとうございまする」とか』
『テンパったときにそうなってしまうことありますね』

『あるアシスタントは、仕事の失敗を謝るために、自分が土下座している写メールを先方に送って、無事想いが伝わり許してもらえたそう』
『でも二回目に失敗した時、同じ写メールを先方に送ってしまい逆に不謹慎と激怒され、実際に土下座しにいく羽目に…』
『写メールの添付といえば、商品サンプルを確認するためにクライアントに送ったメールに、自分の彼女の写メを添付してしまったアホなアシスタントがいたなぁ』
『でも逆にクライアントが面白がってくれて、そのアシスタントは気に入られることに…』
『可愛かったのかな? その彼女?』
『さぁ、でもそんなことでクライアントとの仲が良くなるなら、俺も彼女の写メ、間違えたフリして送ってみようかな?』

『君の彼女の写メは送らない方がいいと思う』
『どういう意味じゃ!』

『それはそうと、アシスタントがツイッターで、「忙しい」「忙しい」とつぶやいていたけど、つぶやく暇があるということは、たいして忙しくないということやね?』
『さぁ、たしかに無駄なつぶやきは多いね』
『トイレに行きたい』←『行けよ』
『眠たい』←『寝ろよ』
『おなかすいた』←『食えよ』
『忙しい』←『つぶやく暇があったら仕事しろ!』

『そんなこんないいながらも、僕らもいわゆるツイッター中毒。明日も無駄なことをつぶやき続けるでしょう。』

『では今日はこのへんで!@foothat #followmejp』

 

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