フットハットがゆく【184】「第一考」|MK新聞連載記事

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フットハットがゆく【184】「第一考」|MK新聞連載記事

MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、塩見多一郎さんのエッセイ「フットハットがゆく」を2001年11月16日から連載しています。
MK新聞2009年7月16日号の掲載記事です。

第一考

僕はジーヨソです。
最近まではアラフォー(アラウンド・フォーティー)だかアラサーだかいう言葉が流通していたかと思うと、今度はジーヨソですかぁ。
もちろん四十路<よそじ>のことです。
三十路<みそじ>はジーミソらしいです。
歌手兼おバカタレントのDAIGOくんが使い出したとか、そうでないとか。
とにかく僕はまだジーヨソになりたてなんですが、最近ますます忘れっぽくなってきましてね…。
はぁ困ります。

僕「この前なぁ、番組でめちゃめちゃ感動的な話があって久々に号泣してしもたわぁ。」
友人「へぇ、どんな話やったん?」
僕「え〜っとなぁ、え〜っと…号泣したことは覚えてるんやけど、番組の内容忘れた…。」
まじっすかぁ?

これはついこないだの話なんですが、外から帰って部屋の蛍光灯をつけると、なんか暗いんですね。
僕「この前換えたばっかりやのに、もう弱くなっとるやんか〜。やっぱり安もんはアカンの〜」と思って蛍光灯をにらんだんですが、それから5分後くらいに、自分がサングラスをかけたままだったことに気付きました。ゴ〜ン…。蛍光灯くん、にらんでゴメン!

メガネをかけたままメガネを探すって話はよく聞きますが、メガネをかけたまま目薬をさしたこともありますね。
あと、iPodのヘッドフォンをつけたまま携帯電話に出て、「すみません、うるさくて良く聞こえないんですけど」って言ったこともあります。
肛門を洗浄するスプレー式のサニーナを、蚊よけスプレーと間違えて全身に噴きかけたこともあります。
どんくさいですね〜。忘れっぽいですね〜。ハンパないっす。

そういえば、昔読んだ漫画にこんなのありました。
高校生A「我が一族には先祖代々伝わるスーパー記憶術というものがあり、その記憶術さえマスターすればどんなことも忘れなくなり、テストなんて簡単に百点が取れるのだ!」
高校生B「まじか!? でもおまえいつも成績悪いよな?」
高校生Aそうなんだ…その記憶術自体を忘れてしまったんだ…。」
まじっすかぁ?

まぁ高校生でもいっぱい忘れるんですから、ジーヨソの物忘れはしょうがないっすよ。
物忘れと同様、最近気になるのが「目測の誤り」です。
しようも無い目測を見誤ります。

例えば、テレビ見ながら箸でつかんだものを口に入れようとしたら、歯ぐきと上唇の間に箸先がグサッと入ってしまった…。
1センチほど目標地点ズレてますやん! 食事時の話でいったら、ステーキをナイフで切ろうとしてグッと人差し指に力を入れたら、ズルッと勢いよくすべってそのまま人差し指で皿を突いてしまい、軽く突き指しました。
若い頃はこんなこと一切無かったんですが、微妙に脳と指先の神経にズレが生じてきているかと思うと、ガチでショ〜ック。

とにかく、自分の第一考(最初に浮かんだ思考)は物忘れと勘違いと目測の誤りで構成されている可能性が高いので、じゅうぶん再考してから行動に移すようにしている今日この頃。
これからもめげずに頑張りまうぃっしゅ!

DAIGO 1978~ 「ウィッシュ」「ガチで」などの流行語を持つ歌手兼タレント。

DAIGO 1978~ 「ウィッシュ」「ガチで」などの流行語を持つ歌手兼タレント。

 

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