フットハットがゆく【160】「JK、ロ~リコン!?」|MK新聞連載記事

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フットハットがゆく【160】「JK、ロ~リコン!?」|MK新聞連載記事

MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、塩見多一郎さんのエッセイ「フットハットがゆく」を2001年11月16日から連載しています。
MK新聞2008年7月1日号の掲載記事です。

JK、ロ~リコン!?

最近、JKのマイミクが2人もできて嬉しい。
JKというのは最近の言葉で『女子高生』の意味。
会員1千万人を超えるmixi(ミクシィ)というネットワークサービスで友達同士になるのが『マイミク』である。
そしてマイミクはお互いの日記やアルバムを見せあったり、それに対してコメントしあったりできるのである。

ということで、最近毎日のようにJK(3年生)の日記を読んでいる…
こう書くとなんだかロリコンの変態野郎みたいだが、実はこの2人は小学生の頃から知っているし親御さんも知り合いなので、いわば親戚のとこの子…みたいな感覚である。
そんなJK日記であるが、ほぼ毎日、それも1日に2回も3回も更新されたりする。
電車の中や、学校の休み時間でも携帯で更新される。
そしてその内容は6~7割がた意味不明である。
基本的に脈絡がなく、同級生やバイト仲間にしか分からないことを突発的にパッパと書き込む…。
僕のようにたまにしか会わず、しかもジェネレーション・ギャップがある者が読むと、いまいち内容が理解できないことが多い。
それでも、赤裸々な部分や目一杯青春している感じが伝わってきて、新鮮で面白い。

さて先月、京都のストリートダンス・スタジオがツアーを組んで、ハワイへ遠征を行った。
常夏のリゾート地を舞台に、ダンスを踊るのである。
僕は記録係(ビデオ)で参加。
そしてマイミクJK2人もハワイに行った。
小学6年生の妹とインストラクターと計4人でユニットを組み、踊ったのである。
ワイキキビーチにほど近い目抜き通りが歩行者天国となり、そこに作られた野外ステージに数百人の客を集めてダンスは披露された。
インスト以外はアマチュア・ダンサー…選抜メンバーというより自主参加型ツアーであった。
アマチュアゆえミスも多く衣装が脱げたりもしたが、まぁ、JK2人はきゃっきゃいうて元気に明るく踊っていたし、お客さんにも“楽しんでいる感”が伝わったと思う。

ただ、小6の妹は出演前にかなり緊張してしまい、目に涙をためて「出たくない…」と発言…
付き添いの母親は必死に檄(げき)を飛ばし、半ば蹴り出すように娘を舞台に送り出した…。
が、いざダンスが始まると次第にほぐれ、最後は「楽し~~ッ!」といって舞台袖に帰ってきた。
そんな彼女を見て、母親は涙したという。
彼女たちが見知らぬ異国で、大勢の観客を相手に踊り切って得た拍手…その感動は、ホウキに乗って空を飛ぶにも等しかっただろう…。

さぁファンタジーのような旅から帰国して、JK2人がどんな日記を書くのか楽しみにしていたが、写真がちょろっと、ハワイの思い出話もけっこうあっさりしていて、妹の感動秘話などまるでなし。
すぐにテストやバイトの話に切り替わっていったところは、さすが現代っ子…僕だったらその後何日も旅の思い出に浸るけどな~(笑)。
まぁ、10代後半なんて怒濤のように時が流れるから、青春という魔法がとけた頃に、またゆっくりと思い出すのかも知れない…。

 

J・K・ローリング 1964〜 イギリスの作家。ファンタジー小説『ハリー・ポッター』シリーズの作者。

J・K・ローリング 1964〜 イギリスの作家。ファンタジー小説『ハリー・ポッター』シリーズの作者。

 

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