フットハットがゆく【241】「血圧」|MK新聞連載記事
MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、塩見多一郎さんのエッセイ「フットハットがゆく」を2001年11月16日から連載しています。
MK新聞2013年12月1日号の掲載記事です。
血圧
2013年も、もう終わるわけですが、皆様はいかがお過ごしですか。
今年の僕は、とても老けたと客観的に思います。
というのも、今44歳なのですが、高血圧になりまして、病院に通い始めたのです。
まだあまり高血圧に対する知識がないので、高血圧の1年生、といったところですが、何をするにも血圧が気になり始めて、まぁ老けたなと思ってしまうのです。
高血圧にはゴマがいいとか聞きまして、炒りゴマをたくさん買ってきまして、大量に食べたところ、次の日下痢をしまして、トイレを見たら、結構ゴマのまま出てきていたりして、ゴマというのはいわゆるタネだから、ちゃんとかみ潰さなければ消化されにくいわけで、そのまま出てきてしまったわけです。
なんかこう、僕の体内を素通りしたゴマのことを考えると不思議というかロマンというか、生きて帰ってきたというか、このまま流されてどこかにたどり着き、そこで芽を出すのだろうか…いや、炒りゴマだからそれはあるまい。
トイレと高血圧の話題でいうと、高血圧本というのに、いわゆる1日の摂取塩分を計る装置が紹介されていまして、買いました。
朝、オシッコを採取してそれをビーカーみたいな装置に入れて計り、前日の摂取塩分が計測されるというものです。
高血圧の人にとって塩分というのは大敵ですから、大体1日6g以下に抑えないといけないと、高血圧本には書いてありまして、僕のオシッコは大体1日10gくらいのメモリを指すので、やはり、塩分採り過ぎなのかと反省。
しかし、元々薄口好きなのに、なぜそんなに塩分が10gに達するのか不思議に思っていたのですが、どうやら原因はゴマドレッシングにあるようです。
僕はトウフにドレッシングをかけて食べるのが大好きで、特に最近はゴマが高血圧にいいこともあってゴマドレッシングをトウフにかけて丸丸一丁ぺろりと食うのですが、ふと気づくと、トウフ一丁にゴマドレッシングの小瓶半分くらいかけてしまっていることもあって、あぁ、いくらゴマが血圧にいいといってもこれは本末転倒だと反省しています。
あと、体温計のような装置を汁物につけて塩分濃度を計る装置も買いました。
汁物というのは塩分が濃く、みそ汁、スープ、麺類の汁は飲み干してはいけない、というのが高血圧界の常識。
ちなみにその計測器は、汁が熱い状態だと正確に計れず、ラーメンも冷めるまで待たねばならないという感じでした。
高血圧になってからは血圧を計るのが毎日の日課ですが、今使っている血圧計は手首に巻く安物タイプで、連続して計ってもそのつど数値が違い、時に平静な状態で脈拍150とかいう数値が出て、その数値にびっくりしてドキドキしたりするという、ドッキリ血圧計なのです。
来年の目標は、高血圧の敵、塩分を控え、適度なお酒、適度な運動、肥満を抑える。
そしてもう一つ目標として、ちゃんとした血圧計を買いたいですね。
みなさんもどうぞ、高血圧にはご注意を!
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