フットハットがゆく【172】「地元大好き!」|MK新聞連載記事
MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、塩見多一郎さんのエッセイ「フットハットがゆく」を2001年11月16日から連載しています。
MK新聞2009年1月16日号の掲載記事です。
地元大好き!
前回、1月1日号は紙面構成の都合上お休みさせていただきましたが、今年もどうぞよろしくお願いいたします!
さて、今年は目標に『チェンジ』を掲げている人が多いけれど、僕もそんな感じになりそうだ。
たぶん、引っ越ししなければならない。
住まいのチェンジだ。
僕は15年以上、今の京都の家に住んでいたので、離れるとなると急に名残惜しくなってきた。
ということで、今年1年はしっかりと地元を堪能したい。
僕の地元について紹介しよう。
最寄りの有名観光スポットでいうと『銀閣寺』になる。
銀閣寺を少し西にいった、吉田神社のある吉田山のふもとが僕の地元だ。
京都大学の正門もすぐ近く。山と大学に挟まれているのでとても静かだ。
山が近いせいか、夏場にはヤモリや巨大なアシダカグモが出現。
時にはイタチも出る。早朝たまにパカパカ音がするので窓を開けてみると、馬が歩いていて驚く。
京大の農学部で飼われている馬を、学生さんが吉田山に散歩に連れ出しているのだ。
とにかく、町なかでいきなり馬を見ると驚く。
うちから歩いて30秒で今出川通に出る。
京都市を東西に走る道。
昔はここを市電が走っていたそうだ。
今、車の他にここを走るのは、駅伝の選手である。
年末には全国高校駅伝が、年始には都道府県対抗女子駅伝が行われ、うちから30秒のところを選手たちが駆け抜ける。
毎年沿道観戦が楽しみ。
寒空の下、一生懸命走る選手を間近に見ると、本当にパワーをもらえる。
特に女子駅伝では地元京都がとても強いので、応援にも熱が入る。
2月になると、うちから徒歩1分の吉田神社で、節分祭が行われる。こ
れは全国的にも有名で、露店も800店ほど出る。
僕はこの露店巡りが大好きで、射的は百発百中!(嘘ですw)。
毎年カップ酒片手にあれも食いこれも食い、多いに満喫するのだが…なんと15年もいていまだ、祭りそのものを見たことがない(汗!)。
テレビニュースで見ると、炎が高く燃え上がる火炉祭や、鬼が登場する鬼やらいなどの神事があるはずなのだが、その時は人ごみがものすごく、近づくのは大困難。
仕方なく、露店で遊んでいる…ということを15年くり返してしまった。
今年こそは、ちゃんと祭りを目撃するぞ!
春になるとやっぱり桜。徒歩10分の銀閣寺、哲学の道は桜の名所。
この桜が一斉に散り始めて、疎水が桜色の川になる景色は、何度見ても息をのむ。
夏にはご存知、五山の送り火。今出川通に出れば、あの大文字が間近に見られる。
ちなみに僕は一時期この大文字山に、毎日登っていた。
ふもとから大の字のところまで30分もかからない。ちょうどいい運動であるとともに、京都市が一望できて気持ちいい。
あぁ、夏に来た時点で紙面が埋まってしまったけど秋、冬もいいよ!
今回は地元自慢だったが、皆さんもたまには自分の地元をしっかり見直してみては?
なお、このエッセイではサブタイトルが人物名のダジャレになっているというのが一つの売りだが、地元(じもと)大好き→次元(じげん)大介とは、年始から苦しいシャレですな(笑)。
田舎暮らし公開中! YouTube『塩見多一郎』で検索!
MK新聞について
「MK新聞」は月1回発行で、京都をはじめMKタクシーが走る各地の情報を発信する情報紙です。
MK観光ドライバーによる京都の観光情報、旬の映画や隠れた名店のご紹介、 楽しい読み物から教養になる連載の数々、運輸行政に対するMKの主張などが凝縮されています。
40年以上も発行を続けるMK新聞を、皆さま、どうぞよろしくお願いします。
ホームページからも最新号、バックナンバーを閲覧可能です。