フットハットがゆく【113】「なんやかんや筋肉」|MK新聞連載記事

よみもの
フットハットがゆく【113】「なんやかんや筋肉」|MK新聞連載記事

MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、塩見多一郎さんのエッセイ「フットハットがゆく」を2001年11月16日から連載しています。
MK新聞2006年7月16日号の掲載記事です。

なんやかんや筋肉

「健康大好き、健康オタク、健康のためなら~死んでもいい!」
…これは関西のお笑い芸人「なかやまきんに君」のギャグのひとつで、僕はこの芸人さんのすべりギャグが大好きだ。
彼は筋肉をギャグに使い、筋肉に話しかけたりする。
ということで、今回は筋肉について書いてみたい。
「筋肉は鍛えれば成長する」。そういうと、腕や足、胸筋、腹筋などをイメージするが、筋肉でできている部分は他にもいろいろあるぞ。さぁ~来い!

喉…

人間は喉の奥の声帯を使って発声するが、この声帯を動かすのは筋肉である。
歌が下手な音痴の人には、耳音痴と喉音痴があり、耳音痴の人は音痴が直りにくいといわれる。
耳が正常な音階を判別できず、自分が音痴であるという自覚もない。
一方、喉音痴は、頭で出そうと思っている音に対して声帯がうまく反応してくれない場合に起こる。
だから喉音痴の人は自分が音痴と自覚できる。
しかし先にいったように声帯は筋肉で動いているのだから、鍛えることができる。
カラオケなどに行って毎日歌い込めば、脳からの指令にうまく筋肉が反応できるようになり、歌がうまくなるのだ。
最近の若い子たちが平均して歌がうまいのは、しっかりカラオケなどで筋肉を鍛えているからである。

舌…

味覚に関しては神経の問題だからおいておいて、舌は筋肉の固まりなので鍛えれば鍛えるほど動くようになる。
喋るのが仕事の人々は、普段からよく喋り、舌の筋肉を鍛えている。
アナウンサー、ラジオDJ、芸人さんなど、私生活からよく喋る人が多い。
逆に普段無口なタイプは、本番で噛んでしまう。筋肉は使わないと衰えるのだ。
その証拠に、以前僕は仕事で自宅にこもり、まる一週間ほど誰とも口をきかなかったことがある。
一週間ぶりに声を発した時のろれつの回らないことといったら、尋常ではなかった。

顔…

顔が作り出す表情も、筋肉の作用なので鍛えることができる。
例えばモデルやタレント、俳優さんなど、いい表情を出すために研究を重ね、鏡の前で毎日のように訓練している。
おのずと顔面の筋肉が鍛えられ、自然で豊かな表情を生み出せる「表情美人」となる。
普段無表情な人がいきなり無理して笑おうとすると、ひきつって見苦しい顔になる。
また、堅いものを食べると顎の筋肉が発達してしまい「小顔ブーム」に乗り遅れるので、なるべく柔らかいものを食べ、あまり噛まずに飲み込むという涙ぐましい努力をする人もいる。

眼…

眼の水晶体や眼球も筋肉によって動かされる。
視力を左右する水晶体を引っ張る筋肉は一度衰えると回復は難しく、眼鏡やコンタクトが必要になる。
一方、眼球を動かす筋肉は鍛えることができて、動体視力を向上させることができる。
スポーツだけでなく、車の運転、速読などにも役立つ。

おい! オレの筋肉。おい!オレの筋肉。
おまえはしっかり鍛えられているか?
タンパク質摂って、もっともっと鍛えるんだ、ボンバー!

なかやまきんに君 1978~ 吉本興業所属のお笑い芸人。自前の筋肉をアピールしながら芸をする。

なかやまきんに君 1978~ 吉本興業所属のお笑い芸人。自前の筋肉をアピールしながら芸をする。

田舎暮らし公開中! YouTube『塩見多一郎』で検索!

 

 

MK新聞について

「MK新聞」は月1回発行で、京都をはじめMKタクシーが走る各地の情報を発信する情報紙です。
MK観光ドライバーによる京都の観光情報、旬の映画や隠れた名店のご紹介、 楽しい読み物から教養になる連載の数々、運輸行政に対するMKの主張などが凝縮されています。
40年以上も発行を続けるMK新聞を、皆さま、どうぞよろしくお願いします。

ホームページからも最新号、バックナンバーを閲覧可能です。

 

フットハット バックナンバー

この記事が気に入ったらSNSでシェアしよう!

関連記事

まだ知らない京都に出会う、
特別な旅行体験をラインナップ

MKタクシーでは様々な京都旅コンテンツを
ご用意しています。