フットハットがゆく【104】「栄ロード」|MK新聞連載記事

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フットハットがゆく【104】「栄ロード」|MK新聞連載記事

MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、塩見多一郎さんのエッセイ「フットハットがゆく」を2001年11月16日から連載しています。
MK新聞2006年3月1日号の掲載記事です。

栄ロード

オリンピックが終わったと思ったら、今度はワールドベースボール!
いやぁ、どんな展開になるんでしょう?楽しみだな~。
ゴジラ松井が出ないとか、阪神の選手が藤川だけ、というのは寂しいが、それでもやっぱり野球ファンとして楽しみな限りである。

世界で一番野球が強いのはアメリカで、二番目が日本である。
と、たいがいの日本人は思っている。
しかし実際は多数のメジャーリーガーを輩出している中南米が強い。
中南米にはドミニカ、ベネズエラ、プエルトリコ、キューバ、といった野球強国がひしめき合っているが、幸い、日本は決勝にいくまでこれらのチームとは当たらない。
マスコミさんは「日本優勝!」「日本金メダル!」とオウムのように繰り返すが、MLB放送をよく見ている人は、日本の優勝は難しい…と思うのが普通だと思う。
だが、サッカーのワールドカップで優勝を目指すよりは、まだ可能性がある。
だから予想も楽しい。

まず1次リーグA、日本は東アジアの3カ国と総当たり戦。
おなじみ、韓国、中国、台湾、である。
ライバルは韓国と見るのが妥当か。
この4チームのうち2位以内に入れば2次リーグ進出。

1次リーグAを勝ち上がった2チームと、1次リーグBを勝ち上がった2チーム、合計4チームが2次リーグAで再び総当たり戦。
ここでの顔ぶれは、日本、韓国(または台湾)、メキシコ(またはカナダ)、そして圧倒的な優勝候補…R・クレメンス、A・ロッド、D・ジーター擁するスーパースター軍団地元アメリカ、と読む。
このうちの上位2チームが準決勝に進む。もちろん、日本とアメリカに上がってもらいたい。

準決勝では再び2次リーグAの1位2位同士が戦うことになる。
つまり、日本とアメリカが準決で再び対戦、ということになる。
普通なら、2次リーグBブロックのチームと混ぜた感じで準決が行われそうなものだが、開催国アメリカさん、決勝に進むまで中南米の強豪国と当たりたくないと見える…。
まぁそういう邪推はおいておいて。
パワー勝負では絶対にアメリカに勝てないから、イチローを切込み隊長とした技巧とスピード、スモールベースボールでぜひ勝ってもらいたい。

決勝はアメリカに奇跡的に勝った日本と、優勝候補最右翼のドミニカ共和国。
P・マルチネス、S・ソーサといったメジャーのビッグネームがごろごろいるこのチーム。
オルティス、プホルス、ラミレス、ソリアーノ、テハダ、こんな連中に勝てますかいな!
でも、日本のサブマリン渡辺俊介の軟投に彼らのバットがくるくると空を切るシーンが見られれば、ああ、なんと日本の優勝じゃないですか!
僕も軟派なマスコミさんと同じになってしまった…。

夏のオリンピック種目にも野球はあったが、メジャーリーガーはほとんど出場していない。
だから今回初めて、どの国が一番強いのかはっきりする。栄光のロードを歩むのはどの国か!

アレックス・ロドリゲス アメリカ 1975~ MLBを代表する選手。球界最高年棒。通称A・ロッド。

アレックス・ロドリゲス アメリカ 1975~ MLBを代表する選手。球界最高年棒。通称A・ロッド。

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