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フットハットがゆく【316】「山の護美」|MK新聞連載記事

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MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、塩見多一郎さんのエッセイ「フットハットがゆく」を2001年11月16日から連載しています。
MK新聞2020年3月1日号の掲載記事です。

山の護美

京都府南丹市に古民家を購入して、田舎暮らしを始めて3ヶ月少々。
50歳にして「人生初耳」「人生初見」「人生初体験」なことが多くて、多くて、環境が変われば人間こんなにも無知なのかと、驚く毎日です。

僕が買った土地の周りには竹林や山林があり、そこの所有者の方々から「管理できないので自由に使ってもらっていい」と、言っていただきました。
僕はこれまで、山というのは自然であり、美しくキレイなもの、だと思っていました。
しかし実際には、何台もの冷蔵庫が捨ててある…、あちこちに洗濯機が捨ててある…、タイヤや瓦が山のように捨ててある…、ガラス…、プラスチック…、ビニール…、生活用品から農業用品まで何でも捨てられて、地面全体がゴミの海になっていました。
これは悲しい現実でした。何世代も、何十年もかけて山にゴミが捨てられ、ゴミの隙間から植物が生え、ゴミの中に虫が住んでいました。
近所の人は皆言います。「昔は山で松茸が採れた。」「竹の子が採れた。」「柿が…。」栗が、ビワが、ユズが、イチジクが…。
今は全部採れません…。

せっかく田舎暮らしを始めたのだから、自由に使っていいと言われた山のゴミをなくし、荒地を整地し、松茸や竹の子が採れる山を取り戻したいと思いました。
そこで地元の清掃会社に、僕が管理する土地の全てのゴミをなくすのにおいくらかかるのか見積もりを出してもらったところ、60万円との答えでした。
他人が捨てたものを、僕が60万円かけて処分しなければならないという…。
ゴミがあるのがわかっていて買った古民家ですから、仕方ないといえばそれまでですが…。

南丹市「空き家バンク」を通して僕は古民家を買いましたが、特定の地域の購入に関して、ゴミの処理に市から補助金が20万円出る制度がありました。
個人で拾って然るべきところに捨てに行けば何とかなるゴミは一旦置いておいて、個人の力ではどうにもならないゴミを、20万円の補助金を使って処分することにしました。
冷蔵庫や洗濯機など一人では運べないもの、産業廃棄物などの処分を、清掃会社に委託しました(前の持ち主は農業をされていて、農業関係のゴミは全て産業廃棄物にあたります)。
しかし、この補助金20万円を得るためには、村の方々のボランティア協力が必要で、その証拠資料を写真に撮って市に提出しなければなりません。
村の区長さんに相談し、約10名のボランティアさんに集まっていただき、山の大型ゴミを清掃会社のトラックに運びました。
村の方々は農業をされている方が多いせいか、お年の割に足腰の強い方が多く、非常に力強いチームワークでゴミを運んでいただきました。
こうやって村人の協力によって大型ゴミが無くされていく風景を資料写真に収めながら、密かに感動してしまった僕でした…。

が、まだまだ山には細かいゴミが残されています。
ガラスや鉄、アルミはリサイクルも可能なわけですから、分別しながらコツコツ拾っていきたいと思います。

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