フットハットがゆく【150】「好き好き一論」|MK新聞連載記事

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フットハットがゆく【150】「好き好き一論」|MK新聞連載記事

MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、塩見多一郎さんのエッセイ「フットハットがゆく」を2001年11月16日から連載しています。
MK新聞2008年2月1日号の掲載記事です。

好き好き一論

今回は子供には聞かせてはいけない話である。

見た方も多いと思うが、1月にNHKで2回にわたって放送されたイチローのドキュメンタリーについて…。
グラウンドに立つクールなイチローとは異なる、赤裸々な姿も映し出されていた。
野球のドキュメントとしても面白かったけど、今回はイチローの偏食について書きたい。
なんとイチローは、アメリカに渡って7年間、お昼は必ずカレーライスなのだそうだ。
愛妻の手作りだということだが、それにしても、毎日カレーとは…。
普通トップアスリートといえば、食生活の栄養バランスには細心の注意をはらっている…というイメージだが、イチローは『好きなものを好きなだけ食べる』という方針らしい。
野菜は若い頃から嫌いで、一度気に入ったものは、毎日繰り返して食べるという。
神戸に帰った時には、週8回は牛タン…と本人もいっていた。恐ろしい偏食家である。

ちなみにこれは、『ジャンクスポーツ』というスポーツバラエティ番組で見たのだが、そこでもイチローの話題が出た。
WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で世界一になったイチローであるが、その時、彼の自宅に招待されたチームメイトが食後のイチローの様子を番組で語った。
「イチローさんは晩ご飯をたらふく食べたあとに、甘いお菓子をわんさと食べる…」らしい。
お菓子というのも、日本のコンビニで売っているような、まさにジャンクなお菓子がメインらしい…。

偏食家といえば、サッカーの中田英寿も凄いらしい。
ご存知、日本を代表する世界のヒデ!…も、若い頃からこれまた野菜嫌い。
必要なビタミン類は錠剤で補給。
好物はスナック菓子で、現役の頃も始終そんなお菓子ばかりを口にしていたという。
それが引退を早めた理由だと邪推する人もいるが、現役時代の彼の無尽蔵の運動量とチームに対する貢献度を考えると、栄養バランスっていったいなんなんだ?という気にもなる。

一方これは、スマップの番組に柔道の山下泰裕が出演し、自分の少年時代について語っていたこと…。
甘いものがとにかく大好きで、『中学生の頃は水代わりにサイダーを1年間に100ケース飲んでいた。』とか。1ケース24本として毎日6~7本飲んでいた計算…。
中学生といえばまさに成長期、骨を蝕(むしば)む砂糖や炭酸飲料は子供の敵!というイメージはどこへやら。
その後、山下は史上最年少19歳で全日本選手権優勝。同9連覇。世界選手権は3連覇。
五輪金メダルはもちろん、公式戦203連勝という前代未聞の記録を打ち立てている。

野菜を食べないと栄養バランスが崩れる。
砂糖は骨を溶かし、成長を妨げる。
偏った食生活は健康に悪影響。
こういった一般人の常識は、天才イチロー、世界のヒデ、柔道王山下らウルトラ・スーパー・アスリートには通用しない。
でも、「イチローのバッティングフォームは、イチローだから打てるのであって、身体能力の伴わない選手が真似しても打てない」…といわれるのと同じように、やはり一般人は真似してはいけない彼らの食生活…ということになるのかも…。

 

鈴木一朗 1973〜 イチロー。誰もが知る天才メジャーリーガー。

鈴木一朗 1973〜 イチロー。誰もが知る天才メジャーリーガー。

 

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