伏見十石舟がゆく宇治川派流の桜と川に映るリフレクションの絶景

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伏見十石舟がゆく宇治川派流の桜と川に映るリフレクションの絶景

京都南部屈指の人気桜スポットと言えば、酒蔵がならぶ伏見の街をゆく伏見十石舟の宇治川派流でしょう。
かつては繁栄を極めた運河は、今は桜並木が美しいスポットとして人気です。
伏見十石舟から見るのもおすすめですが、何より美しいのは宇治川派流の水面に映る桜のリフレクションと言われ
インスタ映え抜群の桜スポットとして、伏見十石舟は近年人気急上昇中です。

 

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伏見十石舟がゆく宇治川派流の桜

見頃は4月上旬

  • 4月上旬に見頃のソメイヨシノ

伏見十石舟がゆく宇治川派流の両岸に植えられている桜はほとんどがソメイヨシノです。
他の京都市内の桜スポットと同時に見頃を迎えます。
開花が早かった2023年は3月下旬が見頃となっていて、
満開の時期も美しいですが散り始めた桜の花びらが川に浮かぶ花筏(はないかだ)の時期もおすすめです。

ソメイヨシノ(十石舟のりば) 五分咲き 2019年4月1日(平年4月2日相当) 撮影:MKタクシー

宇治川派流・伏見十石舟のりばのソメイヨシノ 五分咲き 2019年4月1日(平年4月2日相当) 撮影:MKタクシー

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伏見十石舟で楽しむ桜並木

港町であった伏見を代表する景観である宇治川派流は、桜の時期にはソメイヨシノで覆われます。
川沿いの遊歩道からだけではなく、橋の上から川を見下ろす景色もおすすめです。行き交う伏見十石舟(じっこくぶね)が情緒を感じさせます。

宇治川派流のソメイヨシノとシャボン玉 見頃 2022年3月30日 撮影:MKタクシー

宇治川派流のソメイヨシノとシャボン玉 見頃 2022年3月30日 撮影:MKタクシー

3月から10月にかけて、宇治川派流では伏見十石舟の遊覧船が運航されます。
伏見十石舟は弁天橋付近にあるのりばから、三栖閘門までをゆったりと往復50分で運行します。
往路が約15分、三栖閘門で下船しての見学時間が約15分、復路が約15分です。

宇治川派流・伏見であい橋から見たソメイヨシノと十石舟 見頃 2022年4月4日 撮影:MKタクシー

宇治川派流・伏見であい橋から見たソメイヨシノと伏見十石舟 見頃 2022年4月4日 撮影:MKタクシー

2023年は3月18日(土)から伏見十石舟が運航されますが三十石船はイベント運航のみで一般運航はありません。
伏見十石舟は原則として事前予約制ですが、桜シーズンは全て予約で埋まってしまいますが、桜シーズンのピークには当日券の伏見十石舟臨時便が出ることが多いです。
好天の満開時期だと、伏見十石舟臨時便の当日券を求めて運行開始である10時の2時間程から大行列ができているのでご注意を。
伏見十石舟の予約は、2023年の場合2月1日より公式ホームページで始まりました。

ソメイヨシノ(月桂冠大倉記念館) 見頃 2013年3月30日(平年4月5日相当) 撮影:MKタクシー

宇治川派流・月桂冠大倉記念館とソメイヨシノ 見頃 2013年3月30日(平年4月5日相当) 撮影:MKタクシー

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美しい桜のリフレクション

宇治川派流の桜と言えば、水面の桜のリフレクションの景色が有名です。
2kmほどある宇治川派流のうち、伏見であい橋より東側は、流れがほとんどありません。
無風時は水面が鏡のようになり、美しい桜並木が映りこみます。

宇治川派流の桜のリフレクション 見頃 2022年4月5日 撮影:MKタクシー

宇治川派流の桜のリフレクション 見頃 2022年4月5日 撮影:MKタクシー

宇治川派流の桜のリフレクションを狙うなら、伏見十石舟の運航開始前と運航終了後がおすすめです。
伏見十石舟が通過直後は宇治川派流の水面が波立つため、波が落ち着くまでの間は桜のリフレクションは見られません。

宇治川派流の桜のリフレクション 2021年3月24日 撮影:MKタクシー

宇治川派流の桜のリフレクション 2021年3月24日 撮影:MKタクシー

伏見十石舟は20分ごとに発着するので、上下便あわせると概ね10分おきに通過します。
しかも桜の満開時は伏見十石舟臨時便も出るので、数分おきにひっきりなしに伏見十石舟が通過します。
ようやく波がおさまったと思ったら次の伏見十石舟が通過することになります。

宇治川派流のソメイヨシノと十石舟 2020年4月6日 撮影:MKタクシー

宇治川派流のソメイヨシノと伏見十石舟 2020年4月6日 撮影:MKタクシー

桜のリフレクションを撮りたい場合は
伏見十石舟が運航開始前の10時より前か、伏見十石舟が運航を終了する17時以降がおすすめです。
朝は夜明けから楽しむことができます。桜のピーク時には、朝6時台からカメラを持った人たちの姿をあちこちで見かけます。

宇治川派流のソメイヨシノと十石舟 2020年4月6日 撮影:MKタクシー

宇治川派流のソメイヨシノと伏見十石舟 2020年4月6日 撮影:MKタクシー

運航開始前の伏見十石舟は、弁天橋付近の伏見十石舟のりばに係留されているので
じっくりと伏見十石舟と桜の景色を見ることができます。
伏見十石舟の運航開始は10時ですが、その前に宇治川派流の障害物除去などのために1便だけ試験運航されます。

宇治川派流の伏見十石舟からリハ中の「おはよう朝日です」 2022年4月4日 撮影:MKタクシー

宇治川派流の伏見十石舟からリハ中の「おはよう朝日です」 2022年4月4日 撮影:MKタクシー

2022年にかなり早い朝6時台に伏見十石舟がやってきてびっくりしたことがあります。
十石舟にはマイクやカメラを持った一行が乗っており、桜の格好をした女性が伏見十石舟の説明をしていました。
あとで知りましたが、ABCテレビの「おはよう朝日です」で伏見十石舟から生中継が行われるため、そのリハーサルをしているところでした。
このあとテレビ放映も見ましたが、先ほど宇治川派流で聞いたのと同じ内容を伏見十石舟で話していました。

夜の宇治川派流の伏見十石舟とソメイヨシノ 見頃 2023年3月26日 撮影:MKタクシー

夜の宇治川派流の伏見十石舟とソメイヨシノ 見頃 2023年3月26日 撮影:MKタクシー

夜の宇治川派流では、特別なライトアップは行われませんが、蓬莱橋から伏見十石舟のりばにかけては、街中にあるため街灯でうっすら照らし出される桜を楽しむこともできます。
特に伏見十石舟のりばや弁天橋には、夜でも桜と十石舟の景色を狙ったカメラマンたちの姿が絶えません。
宇治川派流に係留された伏見十石舟と桜の姿を見ることができます。
天候や月齢によって状況は異なりますが、暗いために足元には細心の注意が必要になるのでご注意ください。
宇治川派流の京橋より西側は大半が街灯もわずかでかなり暗いです。歩くには懐中電灯が必須です。

夜の宇治川派流の伏見十石舟とソメイヨシノ 見頃 2023年3月26日 撮影:MKタクシー

夜の宇治川派流の伏見十石舟とソメイヨシノ 見頃 2023年3月26日 撮影:MKタクシー

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大いに賑わう「桜まつり」が復活

例年、桜の開花時期に伏見では宇治川派流の京橋からであい橋までの間で「桜まつり」が開催されます。
主たる会場は宇治川派流の京橋からであい橋までの間です。
「水辺の楽市楽座」として飲食店や物品販売など多彩な出店があり、大いに賑わいます。

ソメイヨシノ(桜まつり) 見頃 2010年4月4日(平年4月8日相当) 撮影:MKタクシー

宇治川派流・桜まつりのソメイヨシノ 見頃 2010年4月4日(平年4月8日相当) 撮影:MKタクシー

先着600名に伏見の清酒がふるまわれたり、リバーサイドライブが開催されます。
しばらく新型コロナの影響により中止が続きましたが、2023年は4年ぶりに4月2日(日)に開催されます。
桜の開花が早かったため、桜は散り始めているでしょうが、後述の通り散った桜の花びらが宇治川派流の水面に浮かぶ花筏も楽しめるでしょう。

宇治川派流の花筏 2022年4月6日 撮影:MKタクシー

宇治川派流の花筏 2022年4月6日 撮影:MKタクシー

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京阪の鉄道写真スポットでもある宇治川派流

京阪8000系とソメイヨシノ(肥後橋) 見頃 2017年4月8日(平年4月8日相当) 撮影:MKタクシー

宇治川派流・肥後橋から見た京阪8000系とソメイヨシノ 見頃 2017年4月8日(平年4月8日相当) 撮影:MKタクシー

宇治川派流にかかる肥後橋と弁天橋は、京阪電車と桜をとる鉄道写真スポットでもあります。
中書島駅の西側にかかる肥後橋と、東側にかかる弁天橋では、ともに桜の向こう側の京阪電車が駆け抜けていきます。
特に肥後橋では、橋上を京阪電車が横切り、水上を伏見十石舟が進む光景を見ることができます。
京阪電車と伏見十石舟の時間がぴったり合わなければなりませんが、出会える可能性は結構あります。
京阪電車の通過時刻は、中書島の駅時刻表から類推することができます。

京阪8000系とMKタクシーとソメイヨシノ 見頃 2021年3月27日(平年4月8日相当) 撮影:MKタクシー

中書島駅前の京阪8000系とMKタクシーとソメイヨシノ 見頃 2021年3月27日(平年4月8日相当) 撮影:MKタクシー

中書島駅付近で京阪特急の8000系と桜の写真を撮るべく、列車待ち。
偶然MKタクシータクシーが信号で停車したところに列車がやってきた奇跡的なタイミングを捉えました。
そのときは静かに興奮してました!

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映画の聖地としてファンが集まる「伏見であい橋」

宇治川派流は、桜の季節にはあまり水は流れません。
そのため、派流に覆いかぶさるように開花するソメイヨシノから散った花は、そのまま水面を埋め尽くします。

ソメイヨシノ(十石舟のりば) 見頃 2019年4月9日(平年4月9日相当) 撮影:MKタクシー

宇治川派流・伏見十石舟のりばのソメイヨシノ 見頃 2019年4月9日(平年4月9日相当) 撮影:MKタクシー

風がないと、鏡のようになった水面に、桜と柳の新緑のコントラストと真っ青な青空が映り込む絶景を見ることができます。
運が良くないと見られませんが、本当に鮮やかです。

ソメイヨシノ(伏見であい橋) 見頃 2019年4月8日(平年4月9日相当) 撮影:MKタクシー

宇治川派流・伏見であい橋とソメイヨシノ 見頃 2019年4月8日(平年4月9日相当) 撮影:MKタクシー

宇治川派流にかかる伏見であい橋は、映画『君の膵臓をたべたい』の聖地です。
ロケ地であるだけではなく、ポスターの写真にも採用されました。
今も桜のシーズンには多くのファンが訪れます。

ソメイヨシノ(伏見であい橋) 見頃 2019年4月8日(平年4月9日相当) 撮影:MKタクシー

宇治川派流・伏見であい橋をゆく伏見十石舟ととソメイヨシノ 見頃 2019年4月8日(平年4月9日相当) 撮影:MKタクシー

伏見であい橋は、宇治川派流と濠川の合流地点にY字形にかかっています。
1994年に架けられた、比較的新しい橋です。1994年といえば、「伏見開港400年祭」が開催された年です。
文禄3年(1594年)に伏見城築城と同時に伏見港が豊臣秀吉によって整備されました。
近世都市としての伏見のはじまりです。

ソメイヨシノ(伏見であい橋) 見頃 2021年3月29日 撮影:MKタクシー

宇治川派流・伏見であい橋をゆく伏見十石舟とソメイヨシノ 見頃 2021年3月29日 撮影:MKタクシー

この400年祭にあわせて、宇治川派流の十石舟や、三栖閘門資料館などが整備されました。
伏見であい橋も、一連の整備の一環として作られたのでしょう。
ところで、1994年には平安遷都1200年祭も開催されました。
京都にとっても伏見にとっても、区切りとなる年だったのです。

宇治川派流の花筏と十石舟 2022年4月7日 撮影:MKタクシー

宇治川派流の花筏と伏見十石舟 2022年4月7日 撮影:MKタクシー

 

桜シーズンの最後を飾る「花筏」

宇治川派流両岸のソメイヨシノが見頃を終えて散り始めた時期に、もう一度桜の見頃を迎えます。
桜並木から散った花びらは宇治川派流の水面で浮かびます。
同じように川や運河へと散っていく桜並木は京都には他にもたくさんありますが、宇治川派流ならではの特徴により、桜の絶景が生まれます。

宇治川派流の花筏と十石舟 2022年4月7日 撮影:MKタクシー

宇治川派流の花筏と伏見十石舟 2022年4月7日 撮影:MKタクシー

宇治川派流の東半分は流れがないため、水面にどんどん花びらがたまっていきます。
そのため、宇治川派流の水面に桜の花びらによる花筏(はないかだ)ができるのです。

宇治川派流の花筏と十石舟 2022年4月7日 撮影:MKタクシー

宇治川派流の花筏と伏見十石舟 2022年4月7日 撮影:MKタクシー

水面にできた花筏も、時間の経過によって次第に沈んでいきます。
桜が一気に散った年は、水面がピンクに埋まるような景色が生まれます。
少しずつ桜が散った年は、点々とした花筏が長期間見られます。

宇治川派流の花筏 2022年4月8日 撮影:MKタクシー

宇治川派流の花筏 2022年4月8日 撮影:MKタクシー

水の流れが滞留する部分では、桜の花びらが地層のように折り重なっている姿も見られます。
これだけの桜の花びらが宇治川派流へと降り積もっているのです。

宇治川派流の花筏 2021年4月3日 撮影:MKタクシー

宇治川派流の花筏 2021年4月3日 撮影:MKタクシー

タイミングによっては、伏見十石舟がピンクの花筏を砕氷船のようにかきわけて進むこともあります。
宇治川派流は桜のシーズンの終わりまでじっくりと桜を味わせてくれます。

宇治川派流の花筏と十石舟 2019年4月9日 撮影:MKタクシー

宇治川派流の花筏と伏見十石舟 2019年4月9日 撮影:MKタクシー

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宇治川派流について

京都と大坂を結ぶ水陸の要衝

「伏見の図」出典:京都大学貴重資料デジタルアーカイブ

「伏見の図」出典:京都大学貴重資料デジタルアーカイブ

宇治川派流は、かつて京都と大坂を結ぶ物資の集積地として活躍した運河です。
瀬戸内海を通じて大坂に集まった物資が、三十石船で淀川をさかのぼり、伏見へと至ります。
伏見で小型の十石舟へと載せ替えられ、高瀬川を京都市内まで運ばれました。
陸上には京都と大坂を結ぶ京街道も通り、伏見はまさに大坂と京都を結ぶ物流の一大拠点として繁栄しました。

ソメイヨシノ(十石舟のりば) 散りはじめ 2019年4月13日(平年4月12日相当) 撮影:MKタクシー

宇治川派流・伏見であい橋から見た伏見十石舟とソメイヨシノ 散りはじめ 2019年4月13日(平年4月12日相当) 撮影:MKタクシー

旅人たちは、京都市内から伏見まで徒歩で移動し、伏見から三十石舟で大坂へと下りました。
伏見には多くの船宿が建ち並び、寺田屋事件や坂本龍馬襲撃事件で知られる寺田屋も船宿のひとつです。

伏見船場「拾遺都名所図会」出典:国際日本文化研究センター

伏見船場「都名所図会」出典:国際日本文化研究センター

江戸時代の京都観光ガイドブックでも、伏見の姿が描かれています。
物資を運ぶ十石舟の姿や京街道を歩く旅人の姿が描かれています。
左右の運河が今の宇治川派流です。左手前の運河は1947年に埋め立てられてしまった京橋水路です。
宇治川派流にかかる京橋と蓬莱橋は、今も同じ名前の橋が同じところに架かっています。

1860年刊行「淀川両岸一覧」出典:京都府立京都学・歴彩館 京の記憶アーカイブ

1860年刊行「淀川両岸一覧」出典:京都府立京都学・歴彩館 京の記憶アーカイブ

伏見であい橋西詰の「伏見港と水路の変遷図」 2023年3月29日 撮影:MKタクシー

伏見であい橋西詰の「伏見港と水路の変遷図」 2023年3月29日 撮影:MKタクシー

伏見であい橋西詰の角倉了以水利紀功碑前には、伏見港の水路の変遷図が掲げられています。
角倉了以は慶長19年(1614年)ごろに京都と伏見を結ぶ運河である高瀬川を開削した人物です。慶長13年(1608年)には大堰川(保津川)を開削したことでも知られます。
江戸時代の宇治川派流は、文字通り宇治川の支流でした。
宇治川から分岐し、濠川と高瀬川が合流し、再び宇治川へと注いでいました。

1937年刊行 京都防長会 編「鳥羽伏見戦七十年記念」 出典:国立国会図書館デジタルコレクション

1937年刊行 京都防長会 編「鳥羽伏見戦七十年記念」 出典:国立国会図書館デジタルコレクション

1894年(明治27年)には琵琶湖疎水の一部である鴨川運河が開通し、濠川と結ばれました。
京都と伏見を結ぶ新たな水運ルートが生まれました。
今も琵琶湖疎水は、鴨川運河から濠川、宇治川派流を経由して宇治川へと注いでいます。

1860年刊行「淀川両岸一覧」出典:京都府立京都学・歴彩館 京の記憶アーカイブ

1860年刊行「淀川両岸一覧」出典:京都府立京都学・歴彩館 京の記憶アーカイブ

三栖閘門と桜 見頃 2022年4月2日 撮影:MKタクシー

三栖閘門と桜 見頃 2022年4月2日 撮影:MKタクシー

1922年からはじまった淀川改修工事に伴い、宇治川が掘削されて河床が低下したため、宇治川派流と宇治川には高低差ができました。
宇治川派流と宇治川は切り離され、船舶が往来するために1929年には三栖閘門が建設されました。
伏見十石舟は三栖閘門で折り返す際にはいったん下船し、三栖閘門と三栖閘門資料館の見学時間が約15分間設けられています。

御大典記念埋立工事竣工記念碑 2023年3月29日 撮影:MKタクシー

御大典記念埋立工事竣工記念碑 2023年3月29日 撮影:MKタクシー

鉄道の発達と宇治川と切り離されたことにより、宇治川派流の物資輸送の拠点としての役割は減少しました。
前掲の都名所図会のとおり、かつての宇治川派流は今の数倍の川幅がありました。
1928年より宇治川派流の一部を埋立工事が始まり、1930年に竣工しました。

京都府編 1913年刊行「京都府誌」出典:国立国会図書館デジタルコレクション

京都府編 1913年刊行「京都府誌」出典:国立国会図書館デジタルコレクション

伏見市は、埋立地の売却益で単独市制を維持しようとしましたが、京都市との合併を推進する京都府の思惑もあって売却は思うように進みませんでした。
財政難に陥った伏見市は京都市との合併を余儀なくされ、伏見市は市制施行からわずか2年で歴史を閉じることになりました。
市同士の合併は、当時初めての事例でした。今も宇治川派流に架かる蓬莱橋の南詰には、伏見市が築いた埋立工事竣工記念碑があります。

宇治川派流・伏見十石舟のりば付近のソメイヨシノ 散りはじめ 2019年4月13日(平年4月12日相当) 撮影:MKタクシー

宇治川派流・伏見十石舟のりば付近のソメイヨシノ 散りはじめ 2019年4月13日(平年4月12日相当) 撮影:MKタクシー

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伏見十石舟について

伏見十石舟は、明治維新後に鉄道との競争に敗れて途絶えてしまいました。
伏見も河港としての役割を終え、物流の拠点ではなくなりましたが
1998年にかつての十石舟のサイズの屋形船仕様の遊覧船が復元されました。

宇治川派流の伏見十石舟と桜 見頃 2022年4月4日 撮影:MKタクシー

宇治川派流の伏見十石舟と桜 見頃 2022年4月4日 撮影:MKタクシー

伏見十石舟は「じっこくぶね」と読みます。「じゅっこくふね」ではないのでご注意ください。
十石舟とは、十石の荷物を積載できる舟という意味です。伏見に関わらず、和船のサイズをあらわす一般的な表記方法です。
1石はだいたい280リットルなので、2,800リットルの荷物を積載できます。
米に換算すると、だいたい2.3トンの重さになります。三十石船だと7トンです。

伏見の三十石船(左)と十石舟(右) 2023年3月28日 撮影:MKタクシー

伏見の三十石船(左)と十石舟(右) 2023年3月28日 撮影:MKタクシー

なお、伏見では十石舟は「舟」なのに対し、三十石船は「船」を用いています。
一般に比較的小型の船舶は舟、中大型の船舶は船を用います。舟と船を区分する基準はないため、伏見以外では三十石舟と記載されることもよくあります。
一方で十石船と記載される例はあまりありません。

伏見十石舟の出発式 2017年3月25日 撮影:MKタクシー

伏見十石舟の出発式 2017年3月25日 撮影:MKタクシー

伏見十石舟の運航期間は、3月中旬から12月上旬ごろです。
桜シーズンだけでなく、伏見十石舟は冬季を除いて通年運航しています。
冬場は寒いのと、琵琶湖疎水が停水となるため運航しません。2023年は1月4日から3月15日まで琵琶湖疎水が停水となりました。
停水中に土砂の浚渫や清掃が行われます。桜シーズンは琵琶湖疎水が再び通水してまもなく伏見十石舟の運航が開始されます。
美しく蘇った宇治川派流を伏見十石舟がゆきます。

伏見十石舟は、水古都(みこと)、水都季(みずき)、千姫、秀吉の4隻があります。
4隻のうち水古都、水都季は2003年に京都で開催された第3回世界水フォーラムにあわせて、京都商工会議所が日本財団の助成を受けて建造したものです。
期間中は岡崎疎水を運行し、フォーラム終了後に伏見十石舟として譲渡されました。
秀吉はともかく、千姫の船名の由来がやや不思議ですが、千姫が伏見城内の徳川屋敷で誕生したことにる由来すると思われます。

停水中の宇治川派流と十石舟 2023年2月21日 撮影:MKタクシー

停水中の宇治川派流と十石舟 2023年2月21日 撮影:MKタクシー

伏見十石舟の運航を行っているのは、特定非営利活動(NPO)法人伏見観光協会です。
NPO法人伏見観光協会は、前身の任意団体伏見観光協会が1965年に設立されました。

1995年に伏見十石舟の運航を開始し、1998年から市民・商店街・地元企業・行政らによるが「FTMO元気な伏見桃山地域のまちづくり協議会」が運航を担いました。
2002年から第三セクターの「株式会社伏見夢工房」が伏見十石舟の運営を引き継ぎました。
伏見観光協会が2011年にNPO法人となるのにあわせて、株式会社伏見夢工房が解散し、伏見十石舟の運航を引き継ぎました。
京都にも各市町村・各地域に観光協会がありますが、NPO法人の観光協会は伏見のみです。
NPO法人伏見観光協会は、伏見十石舟の運航の他に、お盆の伏見万灯流しや伏見清酒日本酒まつり、観光案内所の伏見夢百衆の運営などを担っています。

伏見万灯流し 2019年8月10日 撮影:MKタクシー

伏見万灯流し 2019年8月10日 撮影:MKタクシー

伏見十石舟と三十石船の運航実績は以下のとおりです。

十石舟三十石船合計
2021年度11,533人0人11,533人
2020年度11,839人352人12,191人
2019年度29,528人1,253人30,781人
2018年度32,710人1,779人34,489人
2017年度30,268人1,800人32,068人

コロナ禍前までは、毎年3万人以上が伏見十石舟に乗船していました。
その多くが桜シーズンの乗船です。桜シーズン以外の伏見十石舟は、予約なしに待たずに乗れることが多いです。
桜シーズン以外では、4月下旬から5月の新緑シーズン、6月のあじさいシーズン、11月の紅葉シーズンが伏見十石舟のおすすめ時期です。

 

伏見十石舟の運航情報

運航期間2023年3月18日(土)~12月5日(日)
運休日月曜日。ただし、祝日と4・5・10・11月を除く
料金※大人   1,500円
小学生以下 750円
所要時間50分
アクセス京阪「中書島」から4分

※2023年より料金改定

公式ホームページ:NPO法人 伏見観光協会

宇治川派流遊歩道の水たまりに映る桜 2022年4月4日 撮影:MKタクシー

宇治川派流遊歩道の水たまりに映る桜 2022年4月4日 撮影:MKタクシー

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おわりに

京都の桜は、東山界隈や嵐山嵯峨野だけではありません。
かつては京都とは別の都市として発展した伏見の宇治川派流でも美しい桜を楽しむことができます。
伏見エリアには、宇治川派流の他にも、醍醐寺、伏見桃山城、墨染寺、藤森疎水、長建寺などの桜スポットがたくさんあります。
MKタクシーの観光ドライバーであれば、定番スポットから穴場スポットまで、いろんな桜スポットを把握しています。

MKの観光貸切タクシーなら、京都の春を心行くまで楽しむことができます。
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