エッセイ「本だけ眺めて暮らしたい」【364】|MK新聞連載記事
MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、大西信夫さんによる様々な身近な事柄を取り上げたエッセイ「本だけ眺めて暮らしたい」を前身を含めて1988年5月22日から連載しています。
MK新聞2018年8月1日号の掲載記事です。
本だけ眺めて暮らしたい
皆さんは今も―スマホが普及した今でも―ラジオで音楽番組を聴いたりされるだろうか。
そもそも、家にラジオがないという方もおられるかもしれない。
私は、かなり聴いているほうだと思う。
好きな番組はすべてNHKのFMで、『ウィークエンドサンシャイン』や『世界の快適音楽セレクション』(土曜の朝に連続して放送!)、『音楽遊覧飛行』の「エキゾチッククルーズ」(世界中の手に入りにくい音源が聴ける)など。
その特徴は、古今東西の楽曲が聴けるということ。メディアに登場するのは一般に、欧米や日本のヒット曲がほとんどだが、これらの番組では、アフリカや中東などの最新曲や、逆に欧米のルーツ音楽なども含め、ジャンルも地域も時代も超えた選曲が楽しめる。
そこで、今回は私のラジオの聴き方をご紹介するとしよう。
まずは、デジタル録音(mp3形式)できるラジオで、すべての番組をタイマー録音する。これは以前紹介したテレビの視聴と同じ。
放送中の番組はたとえラジオのそばにいても聴かない。必ず既存の録音を聴く。
週に一度、録音データをラジオからコンピュータにまとめて移し、書斎でデスクワークや読書、書類やモノの整理をしている時などに聴くのだが、再生ソフトではなく、音声データ編集用ソフトを使う。
何かをしながら聴いていて、「あっ、これいい曲だな」と思ったら、モニタ画面の波形グラフ上などでマウスを数回クリック。その場で曲を切り出す(選択部分を別名保存する)。
もちろん、番組を聴くときは、インターネットの番組サイトのプレイリストもコンピュータ画面に表示しているので、曲名をコピペし(コピーして貼り付け)て、それを保存するデータのファイル名にする。
ひとつの番組を聴き終わると、今度はmp3のタグを編集するソフトを起動して曲のデータを表形式で一覧表示し、アーティストやアルバムなどの欄に番組サイトからコピペしていく。
最後に、それらのファイルを「すべて選択」して、iTunes にドラッグ&ドロップする。
これで、ラジオだからこそ知ることができた多様な曲をiPodなどの携帯プレーヤーですぐに、また自らのライブラリーとして繰り返し聴けるようになる。
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MK新聞への大西信夫さんの連載記事
1988年以来、MK新聞に各種記事を連載中です。
1988年5月22日号~1991年11月22日号 「よしゆきの京都の見方」(45回連載)
1990年1月7日号~1992年2月7日 「空車中のひとりごと」(12回連載)
1995年1月22日号~1999年12月1日号 「何を見ても何かを思う」(64回連載)
1996年4月16日号~現在 「本だけ眺めて暮らしたい」(連載中)