フットハットがゆく【301】「万歩計」|MK新聞連載記事
MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、塩見多一郎さんのエッセイ「フットハットがゆく」を2001年11月16日から連載しています。
MK新聞2018年12月1日号の掲載記事です。
万歩計
定期的な健康診断で血液検査の結果、中性脂肪の数値が高く、痛風になる直前の値と言われてしまいました。
対策として、酒量を減らす。適度な運動をする。の、2点を医者から言われました。
酒量はまぁ減らすとして、適度な運動をどうするか? 僕は両足膝の半月板を損傷して手術もしましたが、完治には至らず激しい運動は無理なので、軽いウォーキング、1日1万歩、を目標に掲げることにしました。
ちなみに歩数計はiPhoneに標準装備されていましたが、念のため他の無料アプリも取得しました。
僕は自宅と会社が同じマンションのため、普通に出勤してデスクワークで1日を終えると、歩数が800歩などという悲惨な結果になります。
本当は1時間くらいウォーキングする時間を取ればいいのですが、なかなかそうもいかず。
ということで、行くコンビニを3軒遠い店に変えたり、仕事の休憩の時に軽く町内を一周したり、で今、一日5千歩~8千歩、くらいまで歩けています。
目標の1万歩はなかなか達成できないのですが…。
さてフッと思うのですが、iPhoneアプリの歩数計というのはどういう原理で歩数を計っているのでしょう?
よく健康グッズコーナーなどで売っている歩数計(万歩計)は、振動を感知して歩数をカウントしていました。
だから手に持って振っても数値が増えたし、逆にポケットなどに入れておくと振動を感知しにくい場合もありました。歩幅を登録すると、歩数との掛け算で移動距離、消費カロリーなどを出す機種もありました。
しかし、iPhoneアプリの方は、振っても歩数はカウントされないし、ポケットに入れていても正確に感知し、しかも自分で登録していないのに、勝手に歩幅、移動距離も算出してくれます。
しかも、アプリをいちいち起動しなくても、iPhoneさえ持ち運んでいたら、何月何日の何時に何歩 歩いたかということが自動で記録されていきます。
階段を何段登ったか、ということまで記録し、それらを合算して消費カロリーが計算されます。
いやぁ、賢いというか、不思議というか…。
単純な発想では、GPS機能で移動距離を計算しているのかと思うのですが、車移動や電車移動は全く歩数として感知しないので、一体どうやって歩いていることを認識しているのでしょうか?
こういう時はすぐネットで調べます。そして、答えが出ました。
昔の万歩計は振り子式という、振動を感知する方式だったようですが、アプリの場合は加速度センサー方式とGPSの組み合わせで歩数を割り出しているようです。
加速の度合いを感知して、それが歩くときの一歩一歩の加速なのか乗り物の加速なのかを判断し、その際に移動した距離をGPSで計測、その人の歩数と距離から歩幅も割り出す。ということらしいです。
考えた人がすごいし、それを実現する技術も驚きです。
しかし僕にはさらなる疑問が湧いてきました。それは今後の宿題として、自己テストしてみたいと思います。
今後の宿題。
- ゆっくり静かに歩いたらどうなるか?
- 自転車を歩くスピードでこぐとどうなるのか?
- 足踏みしたらどうなるか?
- ルームランナーではどうなるか?
- 電車の中で歩いたらどうなるか?
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