「五山の送り火」のもうひとつの穴場!「イオン洛南」から見る4つの送り火
目次
毎年8月16日に行われる夏の京都の風物詩「五山の送り火」。
京都にはいくつか有名な五山の送り火鑑賞スポットがあります。しかし、有名スポットだけあって人でいっぱいです。かなり早めに来て場所取り必須です。
しかし、京都には観光客にはあまり知られない地元ならではの五山の送り火穴場スポットがあります。
例えばイオンモール京都五条は、五山の送り火を全て見られるスポットとして、知る人ぞ知る存在です。
しかし、同じイオンでもイオン洛南はまだあまり知られていない穴場です。
残念ながら送り火の全てを見られるわけではありませんが、「大文字」「船形」「左大文字」「鳥居形」を見ることができます。
イオン洛南から見た五山の送り火を紹介します。
取材日は2019年8月16日
注:2024年はイオン洛南の屋上一般開放は行われません
イオン洛南ショッピングセンターについて
イオン洛南ショッピングセンターは、1998年7月9日に洛南ショッピングセンターとして開業した大型商業施設です。
核となる店舗は、総合スーパーのジャスコ洛南店でした。一般には、正式名称ではなく「洛南ジャスコ」と呼ばれて親しまれてきました。
2011年にジャスコからイオンへと店名統一が行われ、イオン洛南店となりました。
正式名称はイオン洛南ショッピングセンターですが、一般にはイオン洛南と言われています。
洛南ジャスコの時代から、五山の送り火が行われる8月16日の夕方から夜には、屋上の駐車場が一般公開されていました。
いろんな食べ物や遊びの屋台が出るようになったのは、2017年からです。
イオン洛南に五山の送り火を見に来る人は、観光客ではなく地元の人たちがほとんどです。
なお、残念ながら2024年8月16日は一般公開が行われませんでしたので、ご注意ください。
営業時間 |
|
住所 | 京都市南区吉祥院御池町31番地 |
アクセス | JR「西大路」より徒歩10分 駐車場1,800台 |
公式ホームページ:イオン洛南ショッピングセンター
イオン洛南から見る五山の送り火
五山の送り火の点火時刻
まず、五山の送り火の点火時刻について、確認しておきます。
京都の東→北→西に時計回りに点火されていきます。
20:00 大文字
20:05 妙・法
20:10 船形
20:15 左大文字
20:20 鳥居形
いずれも、秒単位で時間ちょうどに送り火が点火されます。
点火から1分程度で送り火全体に火が良き渡り、5分も立たずに全体が燃え盛ります。
点火から5~15分後が送り火のピークになります。
15分後からは、15分ほどかけて次第に火勢が弱まっていきます。
ただし、天候によって火の弱まりが早い場合もあります。
五山の送り火は、これまで天候を理由に中止となったことはありません。
普通の大雨くらいであれば、予定どおり開催されます。
露店も出て縁日のようなイオン洛南の屋上
20時の五山の送り火点火を前に、19:17にイオン洛南の屋上へ。
イオン洛南の屋上は、いつもは駐車場として使われています。8月16日の五山の送り火の日は、送り火鑑賞会場として一般公開されます。
屋上では、いろんな屋台も出て縁日状態になっています。
広大な屋上のうち、屋台などが出るのは五山の送り火の見える北側だけです。
食べ物の露店だけでなく、スーパーボウルすくいやヨーヨー釣り、射的など、遊び系の露店もあります。
子供たちにとっては、夏祭りと同じです。あちこちから子供たちの楽しそうな声が聞こえてきます。
屋上への飲食物の持ち込みはマナー違反ですが、イオン洛南で購入した飲食物は遠慮することなく持ち込みできます。
店内では通常価格で販売されているので、お祭りにしては格安です。
食べ物の露店もありますが、今回はイオン洛南ならでは五山の送り火の楽しみ方をするために、イオン洛南で購入した100円のアジフライなどを食べつつ点火を待ちます。
イオン洛南の屋上から北東方向を見ると、東寺の五重塔と京都タワーが見えます。
五山の送り火の時間帯は、京都市内ではライトアップや屋外灯などの消灯要請が行われます。
消灯要請じかんは19:50~20:50ですが、京都タワーは既にライトアップを消灯しています。
まだ明るい建物もあるものの、いつもよりはやや暗めです。
五山の送り火の大文字は、京都タワーのやや左側に位置します。上の写真ではぎりぎり写っていない位置です。
当日は京都タワーの右奥に小さな光が見えるため、あれが大文字かと思って点火のタイミングを待ち構えていましたが、違いました。
あとで地図を確認すると、大文字ではなく将軍塚付近の灯りでした。
「大文字」と京都タワーと東寺五重塔
五山の送り火の先頭を切る大文字の点火時刻の20:00となりました。
時間ぴったりに、京都タワーの左後方に灯りが点きました。
イオン洛南からだと、すぐ手前に見える白い建物の京都九条病院の向こう側になります。
あっという間に大文字の火床に火が広がっていきます。すぐに「大」の字が浮かび上がってきました。
イオン洛南は大文字の南西に位置するため、大の字を斜めから見ることになります。
手前の特に明るい線が大の右はらいです。ちゃんと大という文字は読み取れます。
イオン洛南から大文字までは、直線距離で8kmほどあります。
肉眼ではあまりよく見えませんが、望遠レンズで見るともうもうと煙を上げながら燃えている様子がわかります。
京都市内中心部と比べるとやや距離が遠いのは仕方ないところです。
ちなみに、こちらが同時刻に大文字の正面にあたる西陣織会館から見た大文字です。
MKトラベルの送り火鑑賞ツアーが行われています。
イオン洛南は、大文字まで距離も遠くて角度もななめのため、西陣織会館と比べるとやや見劣りします。
毎年すぐに満席となってしまいますが、五山の送り火を満喫したい方は、ぜひMKトラベルの五山の送り火ツアーを検討してみてください。
しかし、イオン洛南ならではの五山の送り火の楽しみも。
大文字と京都タワーと東寺五重塔のそろい踏みです。
イオン洛南から見るとちょうど3つが等間隔で並びます。
他の送り火スポットでは味わえない光景です。
20:00の大文字に続いて、20:05に妙法が点火されますが、イオン洛南からは見えません。
イオン洛南からは、梅小路公園や京都御苑方向にあるはずですが、まったくわかりません。
事前に妙法は見えないことはわかっていましたが、まったく気配も感じられません。
直線距離では、イオン洛南から妙法まではいずれも10km弱あります。
人の数はそれなりにいますが、駐車場は広大なため、あまり混雑感はありません。
ゆったりと送り火見物が可能です。
最も離れた「船形」
20:05の妙法の次は、20:10の船形が点火されます。
イオン洛南の屋上から見える位置を探しているうちに点火されました。
気づいたときにはもう船形が浮かび上がっています。
下の船の部分は一部見えませんが、おおむね全景が見えます。
イオン洛南からは、ほぼ真北に位置します。
船形までの直線距離は10km離れていますが、しっかりと形が見えます。
「左大文字」と「船形」の共演
船形に続いて、すぐ左側の左大文字が点火されました。
20:15の点火後すぐに「大」の字が浮かび上がってきました。
船形と大文字は3kmほど離れていますが、イオン洛南からはほぼ隣り合って見えます。
手前の明るい建物は京都市立病院です。
一方で、最初に点火された大文字は次第に端から消えつつあります。
送り火が点火されているのは、ほんの20分ほどのことです。
このはかなさがまた良いですね。
点火から4分が過ぎ、左大文字が燃え盛っています。
イオン洛南でも見る位置によると、京都南病院の建物とかぶってしまいます。
広い駐車場をあっちに行ったりこっちに行ったりしながら五山の送り火を追いかけます。
ビルの隙間からしっかり見える「鳥居形」
そして最後に20:20に点火される鳥居形。
北西方向に見えるはずですが、なかなか見つからず、イオン洛南を右往左往し、ついに発見。
ビルの合間に鳥居形がくっきりと見えます。
イオン洛南の駐車場は広いため、場所によって見えたり見えなかったりします。
五山の送り火のうち妙法はどう頑張っても見えませんが、残りの4つは見えるポジションがあります。
見えない場合は、東西南北移動しながら探しましょう。
イオン洛南から鳥居形までは直線距離で8kmありますが、ちょうどこちらを向いているため、美しい鳥居形です。
イオン洛南からは、船形が10kmとやや離れていますが、大文字、左大文字、鳥居形はいずれも8kmと等距離にあります。
ちなみに見えない妙法は10km離れています。
鳥居形が点火されると、イオン洛南の人も次第に減ってきます。
左大文字と船形も終わりを迎えつつあります。
空には、まん丸のお月さまが出ています。
前日の8月15日が満月なので、とても明るい月です。
送り火鑑賞という意味では、月はやや妨げになります。
しかし、五山の送り火は旧暦の7月16日に行われてきました。
旧暦では、毎月15日は必ず満月です。翌日の16日に行われる五山の送り火は必ず満月の翌日にあたります。
江戸時代に刊行された京都観光ガイドブックでも、大文字とともにまん丸のお月様が描かれています。
2019年は偶然にも15日が満月だったため、本来と同じ月齢で五山の送り火を迎えることになりました。
五山の送り火が終了すると、イオン洛南屋上の一般開放も終了です。
21:00の閉場を前に、どんどん人の姿が減っていきます。
イオン洛南は、五山からは距離が遠いため送り火は小さくしか見えません。
本気で五山の送り火を見たいという人にとっては、それほどおすすめスポットではありません。
しかし、混雑を避けて縁日気分で楽しみながら気楽に五山の送り火を楽しみたいという人にはぴったりです。
イオン洛南で五山の送り火鑑賞の一般公開が行われる際には、ぜひ訪れてみてください。
おわりに
2020年・2021年の五山の送り火は、コロナ禍の影響でほんの一部のみ点火するという大幅な縮小開催を余儀なくされました。
2022年に3年ぶりに全面点火が行われました。2023年も通常どおり開催予定です。
MKトラベルの五山の送り火鑑賞ツアー2024
MKタクシーの旅行部門であるMKトラベルでは、恒例の送り火鑑賞ツアーを催行します。
日中に点火前の五山の送り火をジャンボタクシーの車窓から全て見学します。
京都ガーデンパレスホテルで京料理立神(たてがみ)の会席コースを夕食でいただいたあと、西陣織会館の屋上から五山の送り火を鑑賞します。
西陣織会館は、大文字、妙法、船形、左大文字を鑑賞できる特等席です(鳥居形は見えません)。
ぜひ、MKトラベルの五山の送り火ツアーで豪華な旅をお楽しみください。
募集は限定20名なので、申込はお早めに。
過去の五山の送り火鑑賞ツアーのレポートはこちらです。
浴衣ならMKタクシーの「タクポきもの還元」がお得
夏の1ページを彩る五山の送り火、やっぱり似合うのは浴衣姿です。
五山の送り火を訪れるなら、是非浴衣でお越しください。
(ただし、混雑や交通規制もあって配車困難な場合が多いことはご了承ください)
浴衣で歩き疲れたら、是非MKタクシーをご利用ください。
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