1月21日の「初弘法」は東寺が大賑わい!京都の一月の風物詩

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1月21日の「初弘法」は東寺が大賑わい!京都の一月の風物詩

京都で毎月21日に開催される弘法市はいつも大賑わい。なかでも、1月の「初弘法」と12月の「終い弘法(しまいこうぼう)」は別格です。
毎年一月の風物詩として、初弘法はいつも以上にお店も人も集まります。
初弘法が開催されるのは、1年でもっとも冷え込む時期ですが、たくさんの人の熱気で寒さも吹き飛びます。
2024年1月21日(日)の初弘法はあいにくの雨がちな天候となりそうです。。

2023年1月21日の初弘法

東寺の初弘法 2023年1月21日 撮影:MKタクシー

東寺の初弘法 2023年1月21日 撮影:MKタクシー

2023年の初弘法は土曜日にあたり、天候にも恵まれたこともあって盛況でした。
出店数もコロナ前よりは2割程度少ないものの、終い弘法と同じく1,000軒の出店がありました。
人出では2022年の終い弘法を上回っていたのではないでしょうか。
まだコロナ前の歩くのも大変という状況には遠いものの、かなり戻りつつあります。
コロナ前ほどではありませんが、外国人観光客の姿も目立つようになってきました。

東寺の初弘法 2023年1月21日 撮影:MKタクシー

東寺の初弘法・すぐき漬け 2023年1月21日 撮影:MKタクシー

初弘法では、すぐき漬けを売るお店がたくさん出ます。
京都三大漬物と言われる柴漬けや千枚漬けは比較的年間を通じて流通していますが、すぐき漬けは冬以外はあまり流通していません。
終い弘法や初弘法では、柴漬けや千枚漬けの専門店はありませんが、すぐき漬けの専門店は複数あります。
中でも慶賀門内すぐのすぐき漬けは大人気です。
朝から多くの人が並び、お昼には売り切れてしまいます。

東寺の初弘法 2023年1月21日 撮影:MKタクシー

東寺の初弘法 2023年1月21日 撮影:MKタクシー

冬野菜を売るお店も大盛況です。
メインは京野菜ですが、北海道産の野菜なんかも売っています。
初弘法の取材に来ているテレビクルーの姿も。

東寺の初弘法 2023年1月21日 撮影:MKタクシー

東寺の初弘法 2023年1月21日 撮影:MKタクシー

 

「初弘法」に行ってみよう

初弘法とは

弘法市とは、当時で毎月開催される縁日です。
弘法大師空海が入定した命日である21日に行われる法要の「御影供(みえく)」にあわせて開催されています。
もともとは御影供に集まる参詣者にお茶や食事を提供するお店が立ったのが始まりです。
江戸時代には、今の弘法市のように食事だけではなくいろいろな品を売る縁日へと発展しました。

東寺の初弘法 2009年1月21日 撮影:MKタクシー

東寺の初弘法 2009年1月21日 撮影:MKタクシー

毎月21日に行われる弘法市ですが、なかでも12月の終い弘法(しまいこうぼう)に次いで賑わいを見せるのが、1月21日の「初弘法」です。
同じ真言宗寺院では、1月21日の縁日を「初大師」と称することもありますが、東寺では初弘法です。
単に初弘法と言えば、1月21日に東寺で行われる縁日を指します。

御影供の行われる大日堂 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

東寺の御影供が行われる大日堂 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

弘法市の法要である御影供は、毎月21日の午前10時から御影堂で行われます1
通常は非公開である御影堂の外陣に上がることができます。

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3年ぶりの賑わいを見せる2023年の初弘法

2021年の初弘法は残念ながら新型コロナの緊急事態宣言発令中のため中止となりました。
2年ぶりに開催された2022年は行動制限はなかったものの、初弘法当日は大雪に見舞われたこともあり、出店は例年の3分の1の400程度でした。
2022年の終い弘法では約1,000店の出店があったので、2023年の初弘法も気候に恵まれれば同程度の出店が見込まれるでしょう。

初弘法・南大門より 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

東寺の初弘法・南大門より 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

境内がぎっしりと人で埋まる終い弘法ほどの人出ではありませんが、初弘法も例年はかなりの人出で賑わいます。
お正月準備の品々が並ぶ終い弘法のように初弘法は特徴的な品ぞろえがあるわけではありませんが、いつも以上に賑わう境内をぶらぶら歩くのは楽しいものです。

東寺の初弘法 2009年1月21日 撮影:MKタクシー

東寺の初弘法 2009年1月21日 撮影:MKタクシー

初弘法では、その年の干支にちなんだ商品を売るお店なんかも出たりします。

 

都七福神巡りや特別公開も開催中

初弘法・都七福神巡りの毘沙門堂 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

東寺の初弘法・都七福神巡りの毘沙門堂 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

東寺は京都の新春恒例行事である「都七福神巡り」の毘沙門天の札所になっています。
数ある七福神巡りでも、最もに人気がある七福神巡りです。
初弘法では、弘法市目的の人だけではなく、都七福神巡りの人も集まります。

初弘法・臨時拝観受付 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

東寺の初弘法・臨時拝観受付 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

初弘法と時期がかぶる毎年1月中旬から3月中旬まで京都市観光協会によって開催される「京の冬の旅」では、ほぼ毎回東寺五重塔も特別公開されます。
普段は見られない五重塔の初層内部が公開され、心柱を囲んで安置されている金剛界四仏や、内部を彩る極彩色の文様を見ることができます。
是非初弘法に東寺を訪れた際には、特別拝観にも立ち寄ってみましょう。
過去には、京の冬の旅で五重塔だけではなく、天皇をお迎えする特別な建物である小子房も特別公開されたこともあります。
2010年、2013年と特別公開されましたが、ここしばらくはご無沙汰です。
まだ見たことがないので、特別公開される日を心待ちにしています。

2024年も1月6日(土)~3月18日(日)に東寺の五重塔が特別公開されています。
弘法市のときには、北側の食堂(じきどう)前だけでなく、南側の南大門脇にも臨時の拝観受付が設けられます。
初弘法を訪れた際に、ついでに行きやすい位置です。

東寺の1月の行事日程表 2023年1月11日 撮影:MKタクシー

東寺の1月の行事日程表 2023年1月11日 撮影:MKタクシー

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寒さが厳しい初弘法

1月21日にに行われる初弘法は、寒さ対策が非常に重要です。
暦の上で一年で最も寒いとされる「大寒(だいかん)」は、例年初弘法の前日の1月20日です。
2012年、2016年のように、まさに初弘法の1月21日が大寒の場合もあります。

大雪に見舞われた初弘法 2022年1月21日 撮影:MKタクシー

大雪に見舞われた初弘法 2022年1月21日 撮影:MKタクシー

2022年の初弘法があった1月21日には、観測史上第10位という14cmもの積雪を記録しました。
初弘法の日に積雪が記録されるのは、なんと2001年以来です。しかも2001年の積雪はわずか1cmでした。
初弘法でまとまって積雪があったのは、25年ぶりになるそうです。

大雪に見舞われた初弘法 2022年1月21日 撮影:MKタクシー

大雪に見舞われた初弘法 2022年1月21日 撮影:MKタクシー

初弘法の行われる1月21日の京都の気温平年値は、最低気温1.3度、最高気温8.8度です。
京都が一年で最も冷え込む時期です。風があったら体感気温はさらに下がります。
積雪時までは行かなくても、朝早くから初弘法を訪れる場合は、寒さ対策は万全にしましょう。

東寺の南大門 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

初弘法・東寺の南大門 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

余談ですが、東寺の南大門はもともと三十三間堂の西大門でした。
七条通りを拡幅するのに西門がちょうど引っかかってしまう位置にありました。
ちょうど東寺では、慶応4年(1868年)に火災により南大門を失っていました。
そのため、1895年に三十三間堂から東寺へと移築されたのです。
今は威風堂々とした姿が九条通りを通る車窓からもよく見え、すっかり東寺になじんでいます。
三十三間堂の西大門は慶長6年(1601年)に豊臣秀頼によって建立されたものですが、東寺の金堂も2年後の慶長8年(1603年)にやはり豊臣秀頼によって建立されたものです。
同じ人によってほぼ同時期に建てられたので、よくなじむのも納得です。

初弘法での観音寺の甘酒接待 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

初弘法での観音寺の甘酒接待 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

東寺駅近くの観音寺さんでは、初弘法にあわせて甘酒接待を行っていただいてます。
一年でも最も寒い時期に行われる弘法市だけあって、昼間でも凍えるような寒さのことも多い初弘法。麹を使って本格的な甘酒であったまらせていただきましょう。
なお、2022年の初弘法では甘酒接待はありませんでした。

初弘法での観音寺の甘酒 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

初弘法での観音寺の甘酒 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

 

初弘法の人であふれる南大門 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

初弘法の人であふれる南大門 2020年1月21日 撮影:MKタクシー

 

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過去の1月21日の気象

初弘法の行われる1月21日の京都の気温平年値は、最低気温1.3度、最高気温8.8度です。
時間ごとに見ると、7時は2.2度、10時5.0度、13時7.6度です。
例年、ちょうど初弘法の1月21日ごろは大寒(だいかん)です。
一年で最も寒い時期に行われるのが初弘法です。
2024年の大寒は初弘法前日の1月20日(土)です。
特に朝早くから初弘法に行く場合は、寒さ対策は万全にしましょう。

雪が積もることもある初弘法 2022年1月21日 撮影:MKタクシー

雪が積もることもある初弘法 2022年1月21日 撮影:MKタクシー

最も寒い時期に行われる1月の初弘法では、2022年に大雪となったことは記憶に新しいでしょう。
しかし、案外初弘法の日に積雪は珍しく、2021年から過去30年でも2001年に1cmが観測されたのみです。

初弘法が行われる1月21日の過去の気象データを振り返ります。
いずれも、9時時点のデータです。

天気気温降水量積雪備考
2023年みぞれ3.6度0.0mm
2022年0.3度0.5mm14cm2時~9時に降雪
2021年晴れ2.3度
2020年6.6度0.0mm午前は小雨
2019年晴れ5.3度0.0mm
2018年晴れ3.0度
2017年曇り3.0度0.0mm
2016年晴れ3.4度
2015年曇り2.5度
2014年晴れ2.9度
2013年曇り1.9度
2012年7.2度0.0mm一日中雨
2011年曇り2.9度
2010年曇り12.0度0.0mm
2009年曇り3.7度夕方から雨
2008年曇り4.2度

天候もさることながら、気温にかなりの差があることはわかります。
きっちり天気予報を確認し、温度に応じた寒さ対策を万全にしましょう。

毎月21日の弘法市と並ぶ京都の二大縁日に、毎月25日の北野天満宮の天神市があります。
天神市も1月25日は「初天神」と言ってとりわけにぎやかになります。

初弘法 2022年1月21日 撮影:MKタクシー

東寺の初弘法 2022年1月21日 撮影:MKタクシー

「弘法さんが晴れやったら、天神さんは雨」という言葉がありますが、21日の弘法市が晴れだったら、25日の天神市は雨あるいはその逆で、周期的に天気が変わることを意味しています。
ただし、初弘法の1月については実際はどうなのか、過去10年間の天候を調査してみました。
いずれも、朝9時時点の天候です。

21日(弘法市)25日(天神市)判定備考
2023年みぞれ曇り
2022年晴れ弘法市は積雪14cm
2021年晴れ晴れ×
2020年晴れ
2019年晴れ薄曇り
2018年晴れ天神市は積雪1cm
2017年曇り
2016年晴れ晴れ×
2015年曇り薄曇り
2014年晴れ薄曇り
2013年曇り晴れ

サンプルは10年間のみですが、弘法市「晴れ」+天神市「雨」or弘法市「雨」+天神市「晴れ」の組み合わせは、3回あります。

 

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おわりに

京都では、弘法市のほかにも天神市や百万遍手作り市、平安楽市、上賀茂手作り市などいろんな縁日があります。
中でもお店の数も人の数も最も多いのが東寺の弘法市です。
その弘法市でも終い弘法と並んで賑わうのが初弘法です。

普段は並ばないような商品でも初弘法には並んでいるかもしれません。
外国人観光客の姿も多く、弘法市は決して敷居が高いものではありません。
じっくりと掘り出しものを選んでください。
うっかり初弘法でたくさん買い過ぎてしまってもご安心を。
MKタクシーが大切な品をお乗せしてご自宅までお供いたします。

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