MKメディア

京都のタクシー会社が運営するライフスタイルメディア

電柱すれすれ!祇園祭・山鉾巡行の穴場は巧みな技術が見られる新町通

f:id:mk_taxi:20190712152953j:plain

山鉾巡行といえば、四条通など広い通りを威風堂々と巡行するイメージが強いですが、新町通に入ると一転して細い道を進みます。
電柱を巧みによけながら通過する姿をスリルを味わいながら間近で見られる穴場です。

 

 

新町三条を巧みに通る山鉾

定番の山鉾巡行は見飽きた、目の前を動く山鉾が見たい、スリルを味わいたい、という方にお勧めなのが、穴場の新町通での山鉾巡行観賞です。

f:id:mk_taxi:20190712173228j:plain

山鉾巡行図(2019年前祭)

新町通は、時計回りに進む前祭の山鉾巡行では、最後に位置します。
御池通を左折して新町通を南下し、四条新町到着後、各山鉾は元の位置へと戻ります。

新町三条上ルの穴場スポット

そんなに混み合わないので、四条烏丸あたりで山鉾巡行の出発が終わるのを見届けてから移動しても十分です。
しかし最近は混雑が増してきた気もしますので、早め早めの場所取りをおすすめします。

山鉾巡行の先頭を行く「長刀鉾」

重量:11.10トン

f:id:mk_taxi:20190711160314j:plain

山鉾巡行の先頭を切り、くじ取らずの長刀鉾が近づいてきました。
観客は白線からさらに一歩内側に入るよう指示されます。
細い一方通行の新町通は、少しでも前も出ると曳き方にあたってしまいそうです。

穴場でそれほど人が多くはないとはいえ、収容人数自体が限られています。
山鉾巡行の直前に到着しても、交差点で止められて新町通には入れないのでご注意を。

f:id:mk_taxi:20190711160844j:plain

両側の電柱ギリギリを通過します。

電柱の配置が山鉾巡行に配慮されていないのにも理由があります。
全ての山鉾が新町通を通るようになったのは1977年と意外と新しいのです。
山鉾巡行のためとはいえ、一度作ってしまった電信柱を簡単には動かせず、道路を横断する電線をなくすだけで精一杯だったのでしょう。
だからこそ今のような山鉾巡行の穴場ができました。

かつては寺町通や松原通などの新町通と同じくらいの通りを巡行していたので、古くから技術が伝承されてきたのでしょう。
長い歴史を誇る祇園祭ですが、山鉾巡行が今のように広い道路を進むようになってまだ数十年です。
今では信じられませんが、かつては寺町松原で辻回しが行われていたというから驚きです。

なお新町通は電線地下化が検討されており、遠からず今のような山鉾巡行は見られなくなるかもしれません。 

f:id:mk_taxi:20190711160918j:plain

屋根方は足の裏で巧に電線を押しのけています。
どんなに巧みに操縦しても、こうしないと通過不可能です。

f:id:mk_taxi:20190711160952j:plain

後述するように車方の巧みな技術と、縄の引っ張る方向と強さで進路を調整し、止まったり進んだりを繰り返し、無事通過に成功しました。

華麗に通過する「函谷鉾」

重量:11.39トン

f:id:mk_taxi:20190711161051j:plain

くじ取らずで山鉾巡行の5番目を務める函谷鉾。

電信柱まで数センチのところを華麗に通過。

最も通過困難な最重量の「月鉾」

重量:11.88トン

f:id:mk_taxi:20190711161143j:plain

山鉾中最も重い月鉾の通過が新町通の山鉾巡行での最大の見せ場です。
大きければ大きいほど通過も困難で、細かい操作も難しいはずです。
さあ、どう通過するか。

f:id:mk_taxi:20190711161219j:plain

屋根方は必死に電柱を手と足で押さえつけています。
2人が電柱と格闘し、1人が後方から空隙を確認しつつ2人に指示し、1人が曳き手に指示するという、4人の連携プレーです。

11.88トンの巨体に対し、たった2人の手足の力がどれだけ効果があるのか、と疑問に思うかもしれません。
実は、屋根部分はある程度回転するようになっており、押したり引いたりすることで微調整が可能なようになっているのです。

屋根方は山鉾巡行が新町通に入ると一転、大仕事の連続です。

余裕がある「鶏鉾」

重量:9.24トン

f:id:mk_taxi:20190711161314j:plain

少し小さめなので余裕をもって通過に成功です。

長い山鉾巡行の最後に位置する新町通では、皆さんさぞかし疲労がたまっていることでしょう。
夏の炎天下の京都で数時間も野ざらしであれば、動かなくてもへたばります。

電線を押しやりつつ進む「放下鉾」

重量:10.32トン

f:id:mk_taxi:20190712101752j:plain

左の電柱とは30cmほど隙間がありますが、右側の電線に引っかかってしまうため、屋根方が足でぐいっと押しやっています。
地下足袋の裏はゴム製ですから、感電することもないのでしょう。

f:id:mk_taxi:20190712143501j:plain

進路をわずかに左にふったため、今度は左側で電線の処理中です。
本当に微妙な操作と上下の緊密な連携が必要です。

電線は触ったくらいで感電することはめったにありませんし、木材はほぼ通電しないので、感電する可能性はほぼゼロです。
おそらく万が一に備えてこの時間帯は通電していないのでしょう。 

ひとまわり小ぶりの曳山「岩戸山」

重量:8.24トン

f:id:mk_taxi:20190711161409j:plain

くじ取らずで山鉾巡行の後ろから2番目の岩戸山。

鉾ではなく曳山なので、これも余裕をもって通過。
こちらの屋根方は月鉾などとは仕事の中身がずいぶん違うようです。 

山鉾巡行の最後尾「船鉾」

重量:8.41トン

f:id:mk_taxi:20190712140634j:plain

くじ取らずで山鉾巡行の最後をつとめる船鉾。
かなり細身なので余裕をもって通過していきます。

船鉾の通過で、山鉾巡行は全ての鉾と曳山が新町通の通過を終えました。
それぞれの山鉾は元の位置へと戻り、すぐに解体作業がはじまります。

四条室町上ルで衝突寸前の「菊水鉾」

f:id:mk_taxi:20190711163319j:plain

山鉾巡行を終えた菊水鉾が戻ってきました。
四条通りから室町通りへと北に左折しようとしています。

しかし、このままでは電柱に衝突必至。
「この角度は初めて」とのつぶやきがベテランの曳き手からも聞こえてくる状況に。
一体どうするのか・・・観衆にも動揺が走ります。

f:id:mk_taxi:20190711163426j:plain

そこで出たのが、伝家の宝刀「バック」です。
曳き手の一部が後ろにまわり、後ろの綱を引っ張ります。
後ろの綱は巡行中もブレーキとして使われますが、バックの役割もあるのです。

自動車と同じ要領で2度の切り返してようやく通過に成功。
見てのとおり両サイドともギリギリです。左の突きだした街灯のすぐ上を屋根が通過します。
菊水鉾にとっては新町通以上の山鉾巡行最大の難所です。

f:id:mk_taxi:20190711163531j:plain

無事通過、と思いきや思わぬ障害が発生。
上の榊が思いっきり電柱の変圧器にあたってます。
さあどうする?・・・と見ていると、そのまま強引に突っ切りました。
多分ここは必ず引っかかる部分で、いつものことなんでしょう。 

新町通には及びませんが、山鉾巡行の穴場スポットです。
タイミングを合わせる必要はありますが、それほど混雑はしません。

 

巨大な鉾をどうやって操縦しているのか

さて、では10トンを超える巨大な鉾を一体どうやって操縦しているのでしょうか。

山鉾にはハンドルはもちろん操縦装置は何もついていません。
つまり、直進しかできないはずです。

f:id:mk_taxi:20190711161559j:plain

鶏鉾

「かぶらでこ」で進路を微調整

曲がるときは、ご存知のとおり「辻まわし」ですが、コースの微調整は「かぶらでこ」という独特の道具を車輪したに挟み込むことで行います。
真ん中の人が持っているのが「かぶらでこ」です。
左のはブレーキに使う車止めの「かけや」です。いつでも急ブレーキをかけられるよう、常に車輪のすぐ前を引きずっています。

右に曲がるときは、写真のように左前輪の外側と右前輪の内側にかませます。

f:id:mk_taxi:20190711161652j:plain

鶏鉾

車輪が少し乗り上げることを利用して進行方向を調整するため、その度に鉾はドスンと揺れます。
しかし縄がらみを駆使した柔構造のおかげで、上部では衝撃はかなり緩和されています。

かぶらでこのかませる深さと回数によって、少しづつ方向を変えていきます。
かぶらでこ自体にも、角度の異なる複数の種類があり、使い分けていたようにも見えました。

この操作を担当するのが、作事方のひとつである車方です。7~9名1組で巧みに鉾を操ります。

巧みなブレーキ・アクセル操作

f:id:mk_taxi:20190711161836j:plain

長刀鉾

センチ単位で精密に運行するためにもう一つ重要なのが速度の調整。
10トンもの巨体のため、引くのをやめても慣性の法則でしばらくは進んでしまいます。
そのため後方にも綱がついており、後ろからも引くことで巧みにブレーキをかけます。
そして場合によってはバックすることすら可能です。

前と後ろの連携プレー、道路と屋根との連携プレーも山鉾巡行のみどころの一つです。

 

おわりに

新町通では、いつもテレビで見る山鉾巡行とはまた違った姿を見ることができます。
今のように山鉾巡行が広い道路を行くようになったのは戦後のことです。
むしろ新町通の山鉾巡行こそが何百年も続いてきた昔ながらのスタイルなのです。

電柱にぶつかりそうになるスリル、それを回避する屋根方や車方らの巧みな技術と連携プレーを間近で味わってみましょう。

近年は新町通も混雑が増している気もしますので、山鉾巡行の穴場なのは今のうちだけかもしれません。

MKタクシーは、和装なら1割引の「きもの割引」

f:id:mk_taxi:20190702181806j:plain

京都のMKタクシーでは、和装のお客様はメーター運賃1割引の「きもの割引」があります。

せっかくの祇園祭、涼しい浴衣姿で満喫し、歩き疲れたらお得なMKタクシーをご利用ください。

MKタクシーのご予約は075-778-4141まで

便利な配車アプリも是非ご利用ください! → MKスマホ配車

祇園祭関連記事

media.mk-group.co.jp

media.mk-group.co.jp

media.mk-group.co.jp