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電柱すれすれ!祇園祭・山鉾巡行の穴場は巧みな技術が見られる新町通

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山鉾巡行といえば、四条通など広い道路を威風堂々と山鉾が巡行するイメージが強いですが、穴場の新町通に入ると一転して細い道を山鉾巡行します。
電柱を巧みによけながら通過する姿を、スリルを味わいながら間近で見られる新町通は穴場です。

 

 

穴場の新町三条を巧みに通る山鉾巡行

定番の山鉾巡行は見飽きた、目の前を動く山鉾巡行が見たい、山鉾巡行のスリルを味わいたい、何時間も前から山鉾巡行の場所取りはごめんだ、という方にお勧めなのが、穴場の新町通での山鉾巡行観賞です。

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山鉾巡行図(2019年前祭)

穴場の新町通は、時計回りに進む前祭の山鉾巡行では、最後に位置します。
御池通を左折して穴場である新町通を南下し、四条新町到着後、山鉾巡行を終えた各山鉾は元の位置へと戻ります(舁き山の一部は新町通を通りません)。
この間の新町通りの南下が穴場なんです。

新町三条上ルの穴場スポット

山鉾巡行のルート上でも穴場のためそんなに混み合わないので、四条烏丸あたりで山鉾巡行の出発が終わるのを見届けてから移動しても十分です。
しかし最近は山鉾巡行の混雑が増してきた気もしますので、穴場では早め早めの場所取りをおすすめします。

山鉾巡行の先頭を行く「長刀鉾」

重量:11.10トン

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山鉾巡行の先頭を切り、くじ取らずの長刀鉾が穴場の新町通を近づいてきました。
観客は新町通の白線からさらに一歩内側に入るよう指示されます。
細い一方通行の新町通は、少しでも前も出ると山鉾巡行の曳き方にあたってしまいそうです。

新町通は穴場なのでそれほど人が多くはないとはいえ、狭いので収容人数自体が限られています。
山鉾巡行の直前に到着しても、交差点で止められて新町通には入れないのでご注意を。

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山鉾が穴場の新町通両側の電柱ギリギリを通過します。

電柱の配置が山鉾巡行に配慮されていないのにも理由があります。
全ての山鉾が新町通を通るようになったのは1977年と意外と新しいのです。
山鉾巡行のためとはいえ、一度作ってしまった電信柱を簡単には動かせず、道路を横断する電線をなくすだけで精一杯だったのでしょう。
だからこそ今のような山鉾巡行の穴場ができました。

かつては寺町通や松原通などの新町通と同じくらいの通りを山鉾巡行していたので、古くから山鉾巡行の技術が伝承されてきたのでしょう。
長い歴史を誇る祇園祭の山鉾巡行ですが、今のように山鉾巡行が広い道路を進むようになってまだ数十年です。
順路変更にあたっては、信仰か観光かで大きな議論となりました。増え続ける観光客を前に、安全面での限界に達していたため、段階的に今の経路へと変更されました。

今では信じられませんが、かつては寺町松原で辻回しが行われていたというから驚きです。本当の山鉾巡行が見られるのが新町通なんです。

なお新町通は電線地下化が検討されており、遠からず今のような山鉾巡行は見られなくなるかもしれません。 
穴場の新町通も今のうちかもしれません。

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穴場の新町通を山鉾巡行中、屋根方は足の裏で巧みに電線を押しのけています。
どんなに巧みに操縦しても、細い新町通ではこうしないと山鉾巡行は通過不可能です。

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後述するように山鉾巡行での車方の巧みな技術と、縄の引っ張る方向と強さで進路を調整し、山鉾は止まったり進んだりを繰り返します。
穴場の新町通を先頭の長刀鉾は無事通過に成功しました。

華麗に通過する「函谷鉾」

重量:11.39トン

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くじ取らずで山鉾巡行の5番目を務める函谷鉾。

電信柱まで数センチのところを華麗に通過。

最も通過困難な山鉾最重量の「月鉾」

重量:11.88トン

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山鉾中最も重い月鉾の通過が新町通の山鉾巡行での最大の見せ場です。
大きければ大きいほど通過も困難で、山鉾の細かい操作も難しいはずです。
さあ、どう新町通を通過するか。これこそ穴場のみどころ

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穴場の新町通の山鉾巡行。屋根方は必死に新町通両側の電柱を手と足で押さえつけています。
2人が穴場の新町通の電柱と格闘し、1人が後方から空隙を確認しつつ山鉾巡行の進行方向を2人に指示し、1人が曳き手に指示するという、4人の山鉾巡行連携プレーです。

11.88トンの巨体の山鉾に対し、たった2人の屋根方の手足の力がどれだけ効果があるのか、と疑問に思うかもしれません。
実は、屋根部分はある程度回転するようになっており、山鉾巡行中に押したり引いたりすることで微調整が可能なようになっているのです。

屋根方は山鉾巡行が一般には穴場とされる新町通に入ると一転、大仕事の連続です。

余裕がある「鶏鉾」

重量:9.24トン

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少し小さめなので余裕をもって穴場の新町通の難所通過に成功です。

長い山鉾巡行の最後に位置する穴場の新町通では、皆さんさぞかし疲労がたまっていることでしょう。
夏の炎天下の京都で数時間も野ざらしであれば、動かなくてもへたばります。
2018年にはあまりの暑さに花傘巡行が中止になりました。山鉾巡行が中止になることはないでしょうが、将来的には開始時間がもっと早まる可能性はあるでしょう。
江戸時代より前は夜明けとともに始まり、11時頃には終わっていたそうです。

電線を押しやりつつ進む「放下鉾」

重量:10.32トン

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山鉾巡行の新町通では、左の電柱とは30cmほど隙間がありますが、右側の電線に引っかかってしまうため、屋根方が足でぐいっと押しやっています。
地下足袋の裏はゴム製ですから、感電することもないのでしょう。

進路をわずかに左にふったため、今度は新町通り左側で電線の処理中です。
新町通の山鉾巡行では、本当に微妙な操作と上下の緊密な連携が必要です。

電線は触ったくらいで感電することはめったにありませんし、木材はほぼ通電しないので、感電する可能性はほぼゼロです。
おそらく万が一に備えて山鉾巡行の時間帯は通電していないのでしょう。 

ひとまわり小ぶりの曳山「岩戸山」

重量:8.24トン

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くじ取らずで前祭の山鉾巡行の後ろから2番目の岩戸山。

鉾ではなく曳山なので、これも余裕をもって穴場の新町通の通過。
こちらの屋根方は月鉾などとは仕事の中身がずいぶん違うようです。

いよいよ山鉾巡行も最後を迎えます。 

山鉾巡行の最後尾「船鉾」

重量:8.41トン

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くじ取らずで新町通でも山鉾巡行の最後をつとめる船鉾。
かなり細身なので余裕をもって新町通を通過していきます。

船鉾の通過で、山鉾巡行は全ての鉾と曳山が新町通の通過を終えました。
それぞれの山鉾は元の位置へと戻り、すぐに解体作業がはじまります。

前祭と後祭の再分離には賛否両論あります。後祭の宵山は人出が少なく、山鉾を維持していくだけの売上が立たないという大きな問題は解決されていません。
しかし、山鉾巡行に限ると成功です。
かつては長時間にわたる山鉾巡行に、後半になると飽きたり暑さにやられた観光客が退出し、最後の方はずいぶんさみしい巡行になっていたものです。

四条室町上ルで衝突寸前の「菊水鉾」

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山鉾巡行を終えた菊水鉾が新町通から戻ってきました。
四条通りから室町通りへと北に左折しようとしています。

しかし、このままでは電柱に衝突必至。
「この角度は初めて」とのつぶやきがベテランの曳き手からも聞こえてくる状況に。
一体どうするのか・・・観衆にも動揺が走ります。

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そこで出たのが、伝家の宝刀「バック」です。
曳き手の一部が後ろにまわり、後ろに回した綱を引っ張ります。

自動車と同じ要領で2度の切り返してようやく通過に成功。
見てのとおり両サイドともギリギリです。左の突きだした街灯のすぐ上を屋根が通過します。
菊水鉾にとっては新町通以上の山鉾巡行最大の難所です。

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無事通過、と思いきや思わぬ障害が発生。
上の榊が思いっきり電柱の変圧器にあたってます。
さあどうする?・・・と見ていると、そのまま強引に突っ切りました。
多分ここは必ず引っかかる部分で、いつものことなんでしょう。 

新町通には及びませんが、山鉾巡行の穴場スポットです。
タイミングを合わせる必要はありますが、それほど混雑はしません。

 

巨大な鉾をどうやって操縦しているのか

さて、山鉾巡行では10トンを超える巨大な鉾を一体どうやって操縦しているのでしょうか。

山鉾巡行ではハンドルはもちろん操縦装置は何もついていません。
つまり、直進しかできないはずです。

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鶏鉾

「かぶらでこ」で進路を微調整

山鉾巡行で曲がるときは、ご存知のとおり「辻まわし」ですが、コースの微調整は「かぶらでこ」という独特の道具を車輪下に挟み込むことで行います。
真ん中の人が持っているのが「かぶらでこ」です。
左のはブレーキに使う車止めの「かけや」です。いつでも急ブレーキをかけられるよう、常に車輪のすぐ前を引きずっています。

右に曲がるときは、写真のように左前輪の外側と右前輪の内側にかませます。
この操作によって穴場の新町通でも直進できるのです。
微調整の必要もなさそうな四条通などでも、路面に傾きがあるため、常に微調整をしなければ真っ直ぐは進めません。

山鉾の車輪が少し乗り上げることを利用して進行方向を調整するため、その度に鉾はドスンと山鉾が揺れます。
しかし縄がらみを駆使した柔構造のおかげで、山鉾上部では衝撃はかなり緩和されています。

かぶらでこのかませる深さと回数によって、少しづつ山鉾は方向を変えていきます。
かぶらでこ自体にも、角度の異なる複数の種類があり、使い分けています。

この操作を担当するのが、作事方のひとつである車方です。7~9名1組で巧みに鉾を操ります。
一歩間違えたら車輪に巻き込まれるという危険な役割です。

巧みなブレーキ・アクセル操作

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長刀鉾

センチ単位で精密に山鉾巡行するためにもう一つ重要なのが山鉾の速度の調整。
10トンもの巨体のため、山鉾を引くのをやめても慣性の法則でしばらくは進んでしまいます。
そのため後方にも綱がついており、後ろからも引くことで巧みに山鉾にブレーキをかけます。
そして車輪止めにあたる「かけや」のタイミングも重要です。

前と後ろの連携プレー、道路と屋根との連携プレーも新町通での山鉾巡行のみどころの一つです。

 

おわりに

穴場の新町通では、いつもテレビで見る山鉾巡行とはまた違った姿を見ることができます。
今のように山鉾巡行が広い道路を行くようになったのは戦後のことです。
むしろ新町通の山鉾巡行こそが何百年も続いてきた昔ながらのスタイルなのです。

山鉾巡行の電柱にぶつかりそうになるスリル、それを回避する屋根方や車方らの巧みな技術と連携プレーを間近で味わってみましょう。

近年は穴場の新町通も混雑が増している気もしますので、山鉾巡行の穴場なのは今のうちだけかもしれません。

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