京都国際マンガミュージアム「荒俣宏館長と行く京都妖怪ツアー」レポート2019

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京都国際マンガミュージアム「荒俣宏館長と行く京都妖怪ツアー」レポート2019

MKトラベルでは2019年7月28日、暑い夏の日にぴったりのツアーを実施しました。

京都国際マンガミュージアムの館長を務められている作家で妖怪に造詣の深い荒俣宏館長の解説を聞きながら、京都の妖怪伝承が伝わるスポットを巡るとっても豪華なツアーでした。

今回は荒俣宏館長からお伺いした京都の妖怪についてのお話をまとめた京都妖怪ツアーレポートをお届けいたします!

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案内人紹介

荒俣 宏 館長(京都国際マンガミュージアム館長)

荒俣 宏 館長(京都国際マンガミュージアム館長)

荒俣 宏 館長

作家。1947年東京生まれ。
慶應義塾大学卒業後、10年間のサラリーマン生活ののち独立。
百科事典の編集助手をしながら書いた小説『帝都物語』がベストセラーになり日本SF大賞受賞。『世界大博物図鑑』でサントリー学芸賞受賞。
神秘学、博物学、風水など多分野にわたり精力的に執筆活動を続け、その著書、訳書は350冊あまり。稀覯書のコレクターとしても有名である。
子どもの頃は貸本マンガに夢中になり、漫画家を目指し漫画賞に応募したこともある。
近著に『日本まんが1巻~3巻』(東海大学出版)など。

 

京都妖怪ツアーレポート

13:00 京都国際マンガミュージアムに集合

今回のMKトラベルのツアーでは京都だけではなく全国から妖怪ファン、荒俣宏館長ファンの皆さまにご参加いただきました。
はじめに京都国際マンガミュージアムの研究員さんから京都妖怪ツアーの行程の説明を受けます。

プロローグとして、荒俣宏館長より京都の文化について簡単にご説明いただきました。
京都は平安遷都より長く都であった背景もあり、今でも護符の文化がとても強い町なのだそうです。

祇園祭の鉾町で売られている「粽(ちまき)」も護符のひとつ。
なぜ京都では護符文化が根付いているのかを、平安遷都の歴史とからめてわかりやすく説明していただきました。

今回訪れたスポットにまつわる妖怪たちも、不気味な気配や動物たちの声に姿をつけたものです。

 

13:40 京都御所、「紫宸殿(ししんでん)」「清涼殿」へ

まずは平安時代の日本の政治の中心地であった京都御所へ。
この京都御所は不気味なお話がたくさん残る妖怪スポットです。

 

紫宸殿「怪鳥・以津真天(いつまでん)」

怪鳥「以津真天(いつまでん)」の伝説が伝わる紫宸殿へ。
なぜここで妖怪の伝説が生まれたのか、荒俣宏館長にご説明いただきました。

どのような背景があって妖怪が生まれたのか、とても興味深いお話でした。

 

清涼殿「九尾の狐・玉藻前(たまものまえ)」

清涼殿は天皇のお住まいになったお屋敷でしたが、次第に政治を行う中心となりました。
ここにも「玉藻前(たまものまえ)」の伝説が残ります。
リアリティのある説明に、今にも玉藻前があらわれそうです。

 

14:30 「あわわの辻」「二条公園」へ

あわわの辻「百鬼夜行」
百鬼夜行絵巻 出典:国立国会図書館デジタルコレクション

百鬼夜行絵巻 出典:国立国会図書館デジタルコレクション

次の妖怪スポットはあわわの辻。

あわわの辻は現在の二条城の中にあります。
ここは妖怪たちの大行列・百鬼夜行が人々に目撃されたとされる場所で、出くわした人が『あわわ』と逃げ出したことからこの名前がつけられました。

ここには安倍晴明公には幼少期からすでに並々ならぬ才能があったことを表す言い伝えが残ります。

 

二条公園「鵺(ぬえ)」

二条公園は鵺(ぬえ)退治の伝承に関わるスポットです。

ある時、夜になると宮中に黒煙とともに不気味な鳴き声が響くようになります。
これが猿の頭・狸のからだ・虎の手足・蛇のような尾を持つ妖怪「鵺」でした。

源頼政と猪早太に射られた鵺は現在の二条公園にある鵺池に落ち、鵺を射た矢はこの池の水で洗われたと伝わっています。

新形三十六怪撰 出典:国立国会図書館デジタルコレクション

新形三十六怪撰 出典:国立国会図書館デジタルコレクション

大阪港紋章|大阪市公式サイトより

大阪港紋章|大阪市公式サイトより

その後、鵺の亡骸は鴨川からいかだに乗せられ現在の大阪港へ流されたと言われています。
現在の大阪港の紋章に描かれている二匹の鵺は、その伝承が由来となっています。

 

15:30 「晴明神社」「一条戻橋(いちじょうもどりばし)」へ

晴明神社

最後は安倍晴明公をお祀りしている晴明神社へ。
晴明神社では山口琢也 宮司からもお話をお伺いすることができました。

御所の鬼門を守る神社なのになぜ京都御所の北西にあるのか、千利休と晴明神社との意外の縁など、とてもわかりやすく説明していただきました。

鬼門を守る神社ということで、本殿の横には厄除桃があります。

中国の陰陽道では古来より鬼門は桃の木の下にあったとされています。
鬼退治のお話と言えば桃太郎ですが、「なぜ桃なのか」というとこれが由来です。

 

一条戻橋(いちじょうもどりばし)

晴明神社の近くには一条戻橋という堀川に架かる橋があります。
一条通りは平安京の北端に当たる場所ですので、一条戻橋の向こうは京都の外界とされていました。
そのような場所であったことからさまざまな不思議な伝承が伝わっています。
死者の蘇り伝説や安倍晴明の式神伝説、鬼退治伝説などの舞台となりました。

 

17:00 京都駅にて解散

約4時間の行程を終え、京都駅にてMKトラベル「京都妖怪ツアー」は解散となりました。
荒俣宏館長、京都国際マンガミュージアムのスタッフ様、晴明神社の山口琢也宮司、そして今回ご参加いただきました皆さま、楽しい一日をありがとうございました!

 

 

おわりに

荒俣宏館長と京都国際マンガミュージアム公式キャラクターの烏丸ミユのコスプレイヤーさんと

荒俣宏館長と京都国際マンガミュージアム公式キャラクターの烏丸ミユのコスプレイヤーさんと

京都国際漫画ミュージアムとの初コラボツアー

今回は京都国際マンガミュージアムとMKトラベルとの初めてのコラボツアー企画です。
半日の行程で京都の有名な妖怪スポットを巡りました。
荒俣宏館長のお話で、京都在住の人間でも知らなかった京都の一面を知ることができてとても楽しい一日でした。
妖怪って当時の京都の街の姿と深く結びついていてとっても面白い存在なんですね!

今回のレポートでは、荒俣宏館長らの説明の大半は省略しています。
とてもわかりやすく、ユーモアたっぷりの説明は、今でも耳に焼き付いています。
是非、ツアーに参加して聞いてもらいたいです。

MKトラベルの公式サイトはこちら

 

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