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京都・出町柳の長徳寺で人気急上昇中の早咲きの桜であるオカメ桜とは

例年3月半ばに見頃を迎えて話題となる、早咲きのオカメ桜。
濃い紫紅色の花を下向きにつけ、遠くからでも目立つ桜です。
京都では、出町柳の長徳寺のオカメ桜が有名ですが、他にもオカメ桜を見られるスポットがいくつかあります。

2020年は開花が早く、京都では3月上旬に早々と見頃を迎えています。

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オカメ桜とは

長徳寺のオカメ桜

長徳寺 五分咲き 2019年3月12日(平年3月18日相当) 撮影:MKタクシー

オカメ桜の概要

オカメ桜は、1947年にイギリスで誕生した、比較的新しい桜の園芸品種です。
著名な桜研究家であったイングラム氏によって作出され、日本に里帰りしてきた桜です。
秋咲きの桜であるアーコレードもイングラム氏によって作られました。

品種名は単に「オカメ」ですが、普通はオカメ桜と呼称されます。
名前の由来は、日本の美人をイメージしているそうです。「おかめ」は古くは美人の代名詞として使われたこともありますが、近代以降は、普通不美人の代名詞です。
少なくとも命名された1947年には、「おかめのような・・・」というのは褒め言葉ではなかったでしょう。

京都では、オカメ桜は例年3月中旬に見頃を迎えます。
早咲きの桜としては、寒桜(カンザクラ)や河津桜(カワヅザクラ)などに次いで早く開花します。

長徳寺のオカメ桜

長徳寺 見頃 2020年3月3日(平年3月22日相当) 撮影:MKタクシー


オカメ桜は、カンヒザクラ(寒緋桜)とマメザクラ(豆桜)の交雑種です。
樹形は広卵状をしており、あまり大きく成長しないのも特徴です。
そのため、個人宅のお庭に植える桜としても人気が出つつあります。

京都では、千本釈迦堂にも同じ読みの「阿亀桜(おかめざくら)」があります。
そちらの阿亀桜は、「おかめ伝説」で知られる阿亀(おかめ)さんに由来する固有名詞です。
桜の種類としては、エドヒガン(江戸彼岸)の枝垂桜です。

長徳寺のオカメ桜

長徳寺 散りはじめ 2019年3月24日(平年3月27日相当) 撮影:MKタクシー

オカメ桜の両親であるカンヒザクラ(寒緋桜)とマメザクラ(豆桜)

オカメ桜は、自生種であるカンヒザクラとマメザクラの種間雑種とされます。
両親であるカンヒザクラとマメザクラを簡単に紹介します。 

カンヒザクラ(寒緋桜)

長徳寺の寒緋桜

カンヒザクラ 長徳寺 2019年3月24日(平年3月27日相当) 撮影:MKタクシー

カンヒザクラ(寒緋桜)は、台湾南部から中国南部にかえて自生するサクラの野生種です。
日本でも、石垣島などで自生している群落がありますが、人間が持ち込んだものが逸出して野生化したものと考えられています。
日本でよく見る桜の中でも一目で識別できる特徴があります。早咲き、花が下向きに咲く、花が濃紅色など。

いろいろな早咲きの桜の園芸品種の片親となっています。
オオシマザクラ(大島桜)との交雑種であるカワヅザクラ(河津桜)のほか、マメザクラ(豆桜)との交雑種であるオカメ桜、ヤマザクラ(山桜)との交雑種であるカンザクラ(寒桜)、シナノミザクラ(支那実桜)との交雑種である啓翁桜(けいおうざくら)、天城吉野(あまぎよしの)との交雑種である陽光などが知られます。

ソメイヨシノが開花しない沖縄では、桜前線の基準木になっています。
気象庁では今もヒカンザクラ(緋寒桜)と呼んでいますが、エドヒガン(江戸彼岸)の別名であるヒガンザクラ(彼岸桜)との混同を避けるため、一般的にはカンヒザクラ(寒緋桜)と呼ばれています。 

オカメ桜の濃紅色の花色と、早い開花期は、カンヒザクラから引き継いだものです。

マメザクラ(豆桜)

十月桜(ジュウガツザクラ)

マメザクラ(京都府立植物園) 撮影:MKタクシー

マメザクラは富士、箱根などを中心とした本州中部に分布するサクラです。
花の大きさも、樹の高さも桜の仲間としては小さめなのが名前の由来です。
本州西部では、萼筒(がくとう)が非常に長い変種であるキンキマメザクラ(近畿豆桜)が分布します。

秋咲きの桜である、十月桜(ジュウガツザクラ)や冬桜(フユザクラ)の片親となっていますが、マメザクラを片親とする桜の園芸品種はそれほど多くはありません。
それなりに有名なのはウミネコ(海猫)くらいです。

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出町柳・長徳寺のオカメ桜

長徳寺とは

南隣の常林寺、正定院とともに「砂川の三軒寺」と称される浄土宗の寺院です。
豊臣政権ではフィリピン貿易の担当者で、マニラ侵攻計画を進言したともいう長谷川宗仁が開基で、境内に墓があります。
1918年8月10日の夜に数百名の群衆が目の前の出町橋付近に集結し、事態を収拾するために軍隊が出動しました。いわゆる「米騒動」です。軍隊まで出動したのはここが初めてです。
オカメ桜と向かい合う一にある北向地蔵尊は、かつて百済王の念持仏だったのが飛鳥時代に渡来したものである、という伝承があります。

拝観情報
拝観 通常非公開
住所 京都市左京区田中下柳町34-1
アクセス 京阪「出町柳」より1分

長徳寺のオカメ桜

長徳寺の寒緋桜

カンヒザクラ 2019年3月2日(平年3月7日相当) 撮影:MKタクシー

川端通のすぐ東側にある長徳寺の桜シーズンは、3月初めのカンヒザクラからはじまります。
オカメ桜の片親にあたる早咲きの桜です。

長徳寺のオカメ桜

長徳寺 咲きはじめ 2019年3月8日(平年3月13日相当) 撮影:MKタクシー

オカメ桜は、ソメイヨシノより半月以上早い、例年3月10日頃から咲き始めます。
新聞等でも、長徳寺のオカメ桜の開花はニュースとしてよく取り上げられます。

長徳寺のお寺自体は通常非公開です。
しかし、オカメ桜は門前に植えられているため、誰でも見ることができます。
ただし、門前はお寺の駐車場になっており、チェーンで立ち入り禁止になっていることもあります。
チェーンがあるだけなので、無視して入っている人も少なくありませんが、マナーは守りましょう。

長徳寺のオカメ桜

長徳寺 三分咲き 2017年3月18日撮影(平年3月16日相当) 撮影:MKタクシー

10年ほど前までは、知る人ぞ知る桜でしたが、5年ほど前から注目を集めるようになり、最近では開花期には平日でも朝から10人以上の人が集まる人気ぶりです。
ピーク時に試しに数えてみたところ、何と36人もいたことがあります。
もともと門前の1本だけでしたが、今は3本にまで増えています。

長徳寺のオカメ桜

長徳寺 五分咲き 2019年3月12日(平年3月18日相当) 撮影:MKタクシー

すぐ前には市バスのバス停「出町柳駅前」があり、バス待ちのサラリーマンがスマホでぱしゃりとしている光景も良く見かけます。
着物姿の外国人観光客の姿も見かけることもあります。

長徳寺のオカメ桜

長徳寺 見頃 2019年3月16日(平年3月21日相当) 撮影:MKタクシー

この写真は、一見すると普通の写真ですが、よく見ると「長徳寺」の文字が反転しています。
実は、向い側にある北向地蔵尊の窓ガラスに映った桜です。
こんな写真が撮れるところも人気の秘密かもしれません。 

長徳寺のオカメ桜

長徳寺 見頃 2019年3月20日撮影(平年3月24日相当) 撮影:MKタクシー

 数羽のメジロが蜜を吸いに集まっています。花の中心部の赤みが濃くなってきており、そろそろピークは越えつつあるようです。
メジロだけではなく、スズメもよく見かけます。

長徳寺のオカメ桜

長徳寺 見頃過ぎ 2019年3月24日撮影(平年3月27日相当) 撮影:MKタクシー

足下を見ると、地面がピンクに染まっています。この時期ならではの楽しみ方です。

長徳寺のオカメ桜

長徳寺 散りはじめ 2019年3月27日(平年3月28日相当) 撮影:MKタクシー

京都のソメイヨシノの平年開花日は3月28日です。
そのころには、オカメ桜はもう半ば散りかけています。
しかし、散りつつあるオカメ桜はは、花に濃紅色の萼が混じり、花だけのときより味わい深い眺めを楽しめます。

長徳寺のオカメ桜

長徳寺 終わり近し 2018年3月24日(平年3月31日相当) 撮影:MKタクシー

4月になると、長徳寺のオカメ桜も終了です。
2018年の台風21号により、大きな枝が折れる被害を受けましたが、2019年もいつものように見事に咲きました。ありがとうございます。

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京都でオカメ桜を見られるスポット

京都でオカメ桜が見られるのは出町柳の長徳寺だけではありません。
その他の京都でオカメ桜を見られるスポットを3ヶ所紹介します。

① 京都府立植物園〈左京区〉 

京都府立植物園のオカメ桜

桜苑 見頃 2019年3月16日(平年3月21日相当) 撮影:MKタクシー

京都府立植物園には、半木神社(なからぎじんじゃ)の南側の桜苑と、北山門前の桜品種見本園にオカメ桜があります。
桜苑では、一角にある秋冬咲きの桜を集めたコーナーの開花よりも遅いですが、桜苑の大半を占めるソメイヨシノや八重紅枝垂桜よりも半月ほど早く開花します。

園内では、その他でも寒桜(カンザクラ)や河津桜(カワヅザクラ)、椿寒桜(ツバキカンザクラ)、修善寺寒桜(シュゼンジカンザクラ)が先に開花します。

京都府立植物園のオカメ桜

桜苑 見頃 2018年3月24日(平年3月31日相当) 撮影:MKタクシー

オカメ桜と同じころに、寒緋桜(カンヒザクラ)、支那実桜(シナノミザクラ)なども開花します。
たくさんの早咲きの桜たちが見られるのも、京都府立植物園ならではです。

京都府立植物園のオカメ桜

桜品種見本園 散りはじめ 2011年4月3日(平年4月2日相当) 撮影:MKタクシー

北山門前の桜品種見本園では、同時に雪柳(ユキヤナギ)も見頃を迎えます。
純白の雪柳に紫紅色のオカメ桜が映えます。

入園情報

1924年に開園した日本を代表する京都の植物園です。京都府民の休日のお出かけ定番スポットです。
広い敷地をぶらぶら歩けば、植物が約12,000種。
桜や梅、つばき、花しょうぶ、あじさいなど昔から親しまれてきた植物のほか、バラ園など左右対称の造形美が楽しめる洋風庭園など変化に富んでいます。
熱帯の植物が見られる温室もあります(別途入館料が必要です)。

京都府立植物園のオカメ桜

第5回サトザクラ展 2016年4月5日 撮影:MKタクシー
休園日 12月28日~1月4日
入園時間 9:00~17:00(受付終了は16:00)
拝観料 一般   :200円
高校生  :150円
中学生以下:無料
TEL 075-701-0141
住所 京都市左京区下鴨半木町
アクセス 地下鉄「北山」よりすぐ

京都府立植物園の公式HP

② 賀茂大橋西詰〈上京区〉

賀茂大橋西詰のオカメ桜

賀茂大橋西詰 咲きはじめ 2019年3月8日(平年3月13日相当) 撮影:MKタクシー

有名な長徳寺のオカメ桜から、鴨川を隔てた賀茂大橋の西詰のやや下流側の河川敷に、2本のオカメ桜があります。
長徳寺にはオカメ桜目当てで人が集まりますが、河川敷のオカメ桜は訪れる人も稀です。

賀茂大橋西詰のオカメ桜

賀茂大橋西詰 五分咲き 2019年3月12日(平年3月18日相当) 撮影:MKタクシー

オカメ桜との表記があるわけではありませんが、花の特徴から明らかにオカメ桜です。
長徳寺のオカメ桜と同じ遺伝子を持っているはずですが、日照条件や土壌が異なるのか、長徳寺のオカメ桜と比べて開花はやや遅めです。

賀茂大橋西詰のオカメ桜

賀茂大橋西詰 見頃 2019年3月16日(平年3月21日相当) 撮影:MKタクシー

場所は、ちょうど北村美術館の真裏(東側)にあたります。
北村美術館は、古美術や茶道具を中心としたミュージアムです。
林業などの実業家として活躍し、茶人としても知られた北村謹次郎氏のコレクションをもとに1977年に開館しました。33点もの重要文化財を所蔵しています。


見学情報

今出川通に架かる賀茂大橋は、1931年に架橋されました。
同時に市電今出川線が延長され、銀閣寺道から北野白梅町までを結んでいましたが、1976年に廃止されました。
賀茂大橋のすぐ上流部にある賀茂川と高野川の合流点は、通称「デルタ」と呼ばれています。
近隣住民や、京大生、同大生などの憩いの場として親しまれています。

賀茂大橋西詰のオカメ桜

賀茂大橋西詰 散りはじめ 2018年3月27日(平年4月4日相当) 撮影:MKタクシー

③ 百万遍知恩寺(ひゃくまんべんちおんじ)〈左京区〉

百万遍知恩寺のオカメ桜

オカメ桜 見頃 2019年3月16日(平年3月21日相当) 撮影:MKタクシー

長徳寺からそう遠くない、百万遍知恩寺でもオカメ桜があります。
西門を出てすぐのところに、一本のオカメ桜が咲いています。

百万遍知恩寺のふじ桜

ふじ桜 見頃 2019年3月16日(平年3月21日相当) 撮影:MKタクシー

百万遍知恩寺の早咲き桜といえば、有名なのはオカメ桜ではなく本堂前に咲く「ふじ桜」がよく知られています。
固有名詞っぽい名前ですが、富士桜とは豆桜(マメザクラ)の別名です。オカメ桜の片親でもあります。
富士山のあたりで多く自生しているのが別名の由来です。
マメザクラというと白いイメージですが、野生種だけあって個体差の幅が大きいのでしょう。

拝観情報

京都にある浄土宗四本山の一角です。
1331年に善阿空円が7日間で百万遍念仏を唱えて疫病退散の効験があったため、「百万遍」という寺号を賜りました。
京都内で度々移転をくり返しましたが、1662年に現在地へと定まりました。
通称は百万遍でしたが、長らく正式名称は知恩寺でした。2019年から正式に百万遍知恩寺という寺号になりました。
毎月15日には、450以上のお店がでる「手づくり市」でも知られています。

拝観時間 9:00~17:00
拝観料 境内自由
TEL 075-781-9171
住所 京都市左京区田中門前町103
アクセス 京阪「出町柳」より10分

百万遍知恩寺の公式HP

④ 知恩院前(華頂道)〈東山区〉

知恩院前の華頂道には、街路樹として河津桜(カワヅザクラ)が植えられているのは知る人ぞ知ることですが、そのうちでももっとも東(知恩院側)の1本は、河津桜ではなくオカメ桜です。

知恩院前のオカメ桜

知恩院前 五分咲き 2018年3月16日(平年3月18日相当) 撮影:MKタクシー

どちらも早咲きの桜であり、片親がカンヒザクラ(寒緋桜)なので見た目も似ています。
オカメ桜と知った上で植えられたのか、間違って混ざってしまっていたのかは気になるところです。

知恩院前のオカメ桜

知恩院前 見頃 2020年2月29日(平年3月18日相当) 撮影:MKタクシー
見学情報

東大路と知恩院を結ぶ華頂通の両側には、かつて知恩院の塔頭群がずらりとならんでしました。
今もの一部が京都華頂大学・短大、華頂女子高校、浄土宗宗務庁になった以外は、塔頭群が残っています。

知恩院前のオカメ桜

知恩院前 見頃 2020年3月3日(平年3月22日相当) 撮影:MKタクシー
アクセス 地下鉄「東山」より10分
京阪「祇園四条」より10分

 

おわりに

ソメイヨシノに先駆けて3月半ばに開花し、毎年話題になるのが出町柳の長徳寺にあるオカメ桜です。
あまり見かけない品種の桜ですが、最近では個人のお庭なんかでも見かけることもあります。
今後も、京都にはオカメ桜の名所が誕生していくのではないでしょうか。

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