円山公園の「祇園枝垂桜」は昼もライトアップも美しい京都で最も有名な桜

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円山公園の「祇園枝垂桜」は昼もライトアップも美しい京都で最も有名な桜

京都で最も有名な桜を一本だけ上げるとすると、間違いなく円山公園の祇園枝垂桜でしょう。
京都市民で円山公園の桜を見たことがないという人を探す方が難しいくらいの、まさに京都の春の顔です。
祇園枝垂桜は、ソメイヨシノより3日程度早く開花し、3日程早く見頃を迎えます。
足下の白い枝垂桜が祇園枝垂桜よりもさらに先に開花し、祇園枝垂桜が開花し始めたころに見頃を迎えます。
円山公園では2024年は3月23日(土)~4月7日(日)に恒例のライトアップが行われています。

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円山公園の祇園枝垂桜

見頃は4月上旬

  • 4月上旬に見頃の祇園枝垂桜とソメイヨシノ

ソメイヨシノよりは3日程度早いが、枝垂桜としてはやや遅い

祇園枝垂桜 三分咲き 2018年3月23日(平年3月29日相当) 撮影:MKタクシー

円山公園の祇園枝垂桜 三分咲き 2018年3月23日(平年3月29日相当) 撮影:MKタクシー

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祇園枝垂桜 見頃 2014年4月1日(平年4月3日相当) 撮影:MKタクシー

円山公園の祇園枝垂桜ライトアップ 見頃 2014年4月1日(平年4月3日相当) 撮影:MKタクシー

古くから人気の「祇園の夜桜」

エドヒガンの枝垂桜

円山公園の祇園枝垂桜は、正式には「一重白彼岸枝垂桜」といいます。
そういう品種名の桜だというわけではなく、一重の白い花を咲かせる特徴を持つエドヒガン(江戸彼岸)の枝垂性の個体という意味です。
エドヒガンは、日本に自生する桜で、長寿なことで知られる野生種です。枝垂桜のほとんどは、枝垂性のエドヒガンです。
「白」と付きますが、実際の祇園枝垂桜は結構赤みも強い花を咲かせます。もともとエドヒガンは花の色は白から淡紅色をしています。
円山公園の先代の祇園枝垂桜は植物学者の三好学が「京都の祇園にあるものは白枝垂である」「この桜は白枝垂で咲立ては微紅に帯び、後には真白になる」と記していることから、もっと白っぽい花を咲かせていたのかもしれません。白黒写真ではよくわかりませんが。

祇園枝垂桜のライトアップ 見頃 2022年3月28日 撮影:MKタクシー

円山公園の祇園枝垂桜ライトアップ 見頃 2022年3月28日 撮影:MKタクシー

古くから有名な夜桜

江戸時代から「祇園の夜桜」として知られたとおり、夜間にライトアップされる桜の姿は、幽玄で優美で人気を集めています。
元治元年(1864年)刊行の「花洛名勝図会」でも祇園林の夜桜が描かれています。
「高架火篝~」と記載されているとおり、かがり火の下で飲食しながらお花見を楽しむ姿が描かれています。
今の円山公園の花見茶屋と同じような仮設の御茶屋には「酒」「御料理」という提灯があります。御茶屋で買った酒や料理を桜の下で食べるスタイルも今と同じです。
じっくりと見たら、とっても楽しそうな笑顔をしているのがわかります。今も昔もお花見は楽しいものですね。

花洛名勝図会「祇園林夜桜」出典:国立国会図書館デジタルコレクション

花洛名勝図会「祇園林夜桜」出典:国立国会図書館デジタルコレクション

 

かがり火の夜桜が魅力の祇園枝垂桜

2024年は3月23日(土)~4月7日(日)の日没から22時まで円山公園では祇園枝垂桜がライトアップされます。
うち3月23日(土)~31日(日)の9日間は、祇園枝垂桜の周囲など円山公園の園内にかがり火も設置されます。
昔ながらの炭を使ったかがり火によってライトアップされ、祇園枝垂桜がほんのりと美しく照らし出されます。
やはりLEDや蛍光灯によって照らし出されるのとは異なり、かがり火でのライトアップにより祇園枝垂桜の幽玄さがより伝わります。

ソメイヨシノ 見頃 2018年3月27日(平年4月4日相当) 撮影:MKタクシー

円山公園のソメイヨシノと花見茶屋 見頃 2018年3月27日(平年4月4日相当) 撮影:MKタクシー

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花見茶屋で夜桜を楽しみながらの飲食

ゴザやレジャーシートが使用可能に

円山公園は、京都市民にとって定番の大人気花見スポットです。
祇園枝垂桜だけでなく、円山公園内にはたくさんのソメイヨシノが植えられており、4月上旬には見頃を迎えます。
京都人なら若い頃に、場所取りで寝袋に入って夜を過ごした経験があるという方も多いでしょう。

ソメイヨシノ 見頃 2012年4月10日(平年4月6日相当) 撮影:MKタクシー

円山公園のソメイヨシノとブルーシート 見頃 2012年4月10日(平年4月6日相当) 撮影:MKタクシー

桜の時期には、円山公園の祇園枝垂桜東側にたくさんのブルーシートが並び、ライトアップされた桜のもとで夜な夜な宴会が繰り広げられました。
しかし、2013年から円山公園ではブルーシートの使用が禁止され、無料で貸し出されるゴザのみ使用可となりました。
さらにコロナ禍により京都市による無料でのゴザ貸出も中止となり、持参したシートも景観保全や桜の保護のために円山公園では使用禁止となりました。

しかし、2024年の桜シーズンは5年ぶりに円山公園の桜の下での飲食を伴うお花見が復活しました。
事前にシートなどを広げての「場所取り」は引き続き禁止されますが、レジャーシートやゴザを敷いてのお花見ができるようになりました。

円山公園の露店 2022年3月28日 撮影:MKタクシー

円山公園の花見茶屋とソメイヨシノ 2022年3月28日 撮影:MKタクシー

花見茶屋での飲食がおすすめ

花見茶屋は祇園祭などでよく見る簡易な屋台ではなく、しっかりとした造りです。
円山公園には、祇園枝垂桜と八坂神社の間に銀水、音羽、三味線と三つの花見茶屋があり、朱い毛氈の上に床几が置かれた座敷が用意されています。
美しい桜のもと、飲食を楽しめるようになっています。夜はライトアップされた円山公園の夜桜を見ながらいっぱいやりましょう。

円山公園の座敷を利用するには、まずは花見茶屋ごとにエリア分けされている座敷席を確保し、茶屋で料理を注文します。席料として500円が必要です。

円山公園の露店 2022年3月28日 撮影:MKタクシー

円山公園の花見茶屋とソメイヨシノ 2022年3月28日 撮影:MKタクシー

花見茶屋では料理もおでんやうどんなどだけでなく、焼肉なんかも楽しめます。
お値段も普通のお店よりは高めなものの、意外とリーズナブルな設定です。

銀水のホームページ:https://kabetsu0322.wixsite.com/ginsui/untitled

円山公園では花見茶屋の他に、よくある屋台の露店も多数出店されます。例年は60ほど出ます。

円山公園の祇園枝垂桜 見頃 2022年4月5日 撮影:MKタクシー

円山公園の祇園枝垂桜 見頃 2022年4月5日 撮影:MKタクシー

元気な姿を取り戻した祇園枝垂桜

今も盛大に花を咲かせる円山公園の祇園枝垂桜ですが、2001年には台風で大きなダメージを受け、鳥の糞害などもあって衰えが目立っていました。
しかし、佐野藤右衛門氏ら関係者らによって、周囲の土の入れ替えや支柱の撤去などが行われ、再び元気な姿を取り戻しつつあります。ありがたいことです。
寿命の長いエドヒガン(江戸彼岸)なので、きちんと世話をすれば、これから何百年も元気な姿を円山公園で見せてくれるはずです。

国立国会図書館デジタルコレクション「京都市参事会『京都名所帖』明治40.6刊行」

圓山夜櫻 国立国会図書館デジタルコレクション「京都市参事会『京都名所帖』明治40.6刊行」

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「桜守」の佐野藤右衛門と祇園枝垂桜

二代目の祇園枝垂桜

今の円山公園の祇園枝垂桜は、二代目です。
初代の祇園枝垂桜は、1947年に枯死しました。享保2年(1727年)生まれなので、樹齢220年でした。
1936年から1941年が舞台の谷崎潤一郎「細雪」では、円山公園の枝垂桜が既に年老い、年々に色褪て行く」と書かれていました。
今の枝垂桜は初代の種子から育てられた苗木を1949年に円山公園に植樹したものです。
桜守として知られる15代目佐野藤右衛門氏(1900~1981)の手によります。

祇園枝垂桜のライトアップ 見頃 2022年3月28日 撮影:MKタクシー

円山公園の祇園枝垂桜ライトアップ 見頃 2022年3月28日 撮影:MKタクシー

佐野藤右衛門は、代々仁和寺の御用とつとめてきた造園業者「植藤(うえとう)」の当主の名前です。
14代目佐野藤右衛門(1874~1934)から日本中の桜の保護活動に取り組み、「桜守」として知られています。
桜守としての足跡は円山公園や京都に限らず全国に残っています。

祇園枝垂桜のライトアップ 見頃 2022年3月28日 撮影:MKタクシー

円山公園の祇園枝垂桜ライトアップ 見頃 2022年3月28日 撮影:MKタクシー

「桜守」として知られる佐野藤右衛門

円山公園に移植された二代目の枝垂桜は、1928年に佐野藤右衛門氏が息子の誕生記念に初代の祇園枝垂桜の種をまいた桜のひとつです。
佐野家では、息子が生まれた際に桜を植える慣習があったそうです。
その息子が16代目の佐野藤右衛門氏(1928~)です。円山公園の祇園枝垂桜は、佐野藤右衛門氏と同年の1928年生まれなのです。
16代目佐野藤右衛門氏は、既に90歳を超えて第一線での活躍は終えましたが、今も桜シーズンになると新聞やテレビなどいろいろなメディアで矍鑠(かくしゃく)とした姿を拝見します。
樹齢100年近くを経た二代目の祇園枝垂桜もまだまだ元気です。
16代目佐野藤右衛門は、元は輝一という名前でしたが、15代目の死により藤右衛門の名前を襲名しました。
歌舞伎役者とは異なり、戸籍名まで変更したため、佐野藤右衛門が本名です。

祇園枝垂桜 見頃 2017年4月10日(平年4月9日相当) 撮影:MKタクシー

円山公園の祇園枝垂桜 見頃 2017年4月10日(平年4月9日相当) 撮影:MKタクシー

京都中に広がる祇園枝垂桜ファミリー

都名所之内 祇園大鳥居 出典:国立国会図書館 NDLイメージバンク

都名所之内 祇園大鳥居 出典:国立国会図書館 NDLイメージバンク

古くからお花見スポットだった円山公園一帯

今の八坂神社から円山公園の一帯は、江戸時代から京都郊外の行楽地として、桜の名所でした。
しかし、当時の主たる桜スポットは今の円山公園ではなく八坂神社周辺の当時「祇園林」と呼ばれていたエリアでした。
江戸時代から「祇園の夜桜」は名所でしたが、今の祇園枝垂桜ではなく、祇園林の夜桜のことでした。
かがり火で照らし出された桜の下で酒食を楽しんでいたのは今と同じです。

都名所之内 祇園社西門 出典:国立国会図書館 NDLイメージバンク

都名所之内 祇園社西門 出典:国立国会図書館 NDLイメージバンク

元治元年(1864年)刊行の「花洛名勝図会」では、祇園枝垂桜そのものはもちろん、同様の枝垂桜の姿は描かれていません。花洛名勝図会で「北いにしへは雑木林なりしが、今は彼岸桜数株を植て花の頃は一しほ美観なり」と記載されているとおり、桜の種類はエドヒガン(彼岸桜)が中心だったようです。葉に先立って花が咲く姿もヤマザクラではなく、エドヒガンの特徴と一致します。
祇園の夜桜で有名だった祇園北林とは、祇園感神宮(八坂神社)の北側一帯です。今の円山公園の北西部から知恩院の和順会館付近にあたります。
今の円山公園の主たるお花見スポットは八坂神社の東側なので、位置も異なります。祇園枝垂桜が描かれていないのは当然です。

参考:出村嘉史・川崎雅史「近世の祇園社の景観とその周囲との連接に関する研究」

 

神仏分離で伐採されかけた初代の祇園枝垂桜

初代の祇園枝垂桜は、もともと宝寿院境内にありました。祇園感心院(八坂神社)は比叡山延暦寺の影響下にあり、宝樹院は祇園感心院の八つある子院のひとつでした。
かつては神仏混交で八坂神社は祇園感神院という名称で、宝寿院の僧侶が社務執行の長官である「執行(しぎょう)」していました。
もともと八坂神社の境内にあった桜を執行の建内繁継がもらい受けて、宝寿院に移植したと言います。

しかし、慶応2年(1886年)12月6日に宝寿院は全焼し桜は無事だったものの建物は失われました。そして復興する間もなく神仏分離の嵐にあいます。
明治維新後の神仏分離によって祇園感神院は八坂神社へと名前を改めました。
同時に宝寿院が廃されて僧侶は還俗し、建物は破却され、上知令により寺地は没収されました。
1873年には祇園枝垂桜もあやうく印材とするために伐採されかけましたが、伐採の危機にあることを偶然知った明石博高(ひろあきら)が5円で買い取って京都府に寄付することであやうく救われました。
明石博高と言えば、舎密局(せいみきょく)の設置や京都博覧会の開催などを主導し、京都の近代化に大きな役割を果たした官僚であり、実業家として知られます。

圓山の夜櫻 国立国会図書館デジタルコレクション「田中左川『京の春』1936刊行」

圓山の夜櫻 国立国会図書館デジタルコレクション「田中左川『京の春』1936刊行」

宝寿院にあった祇園枝垂桜はもともと宝寿院の関係者が楽しむための桜で、外からは塀の上に一部がちらりと見えるだけの桜でした。
前述のとおり、江戸時代に夜桜が人気だったのは、八坂神社本殿の北側の「祇園北林」です。祇園枝垂桜(初代)そのものが江戸時代から「祇園の夜桜」として人気だったというのは誤りです。

宝寿院の伽藍が失われることで祇園枝垂桜は初めて京都市民にその姿が見えるようになり、一躍人気の桜になりました。
1886年に開設された円山公園は、祇園枝垂桜を中心として設計され、京都を代表する名桜となりました。
維新後は一時途絶えていた祇園の夜桜も復活し、夜にはかがり火でライトアップされる姿が人気となり、円山公園の枝垂桜は「円山の夜桜」「祇園の夜桜」として愛されました。
いまはいろんなところで桜のライトアップが行われますが、当時はまだ珍しかったことでしょう。
祇園枝垂桜だけでなく、円山公園の園内には多くの桜が植えられ、京都でも有数の桜の名所でした。

祇園枝垂桜のライトアップ 見頃 2022年3月28日 撮影:MKタクシー

円山公園の祇園枝垂桜ライトアップ 見頃 2022年3月28日 撮影:MKタクシー

 

国指定天然記念物となった初代の祇園枝垂桜

円山公園の祇園枝垂桜は高さは12m、根回り4mに及ぶ桜へと成長し、1937年には国の天然記念物に指定されました。
天然記念物指定の説明には「花時盛観ヲ呈ス、白枝垂桜ノ地方的巨樹トシテ有數ノモノナリ」と記されました。
なお、祇園枝垂桜の天然記念物指定に先立つ1931年には、円山公園が国の名勝に指定されています。
名勝指定の理由には「世ニ祇園ノ糸桜トスル巨樹又名高シ」と記されています。

圓山公園 国立国会図書館デジタルコレクション「笹田駒治『京名所写真帖』1903刊行」

圓山公園 国立国会図書館デジタルコレクション「笹田駒治『京名所写真帖』1903刊行」

樹齢200年を超えた円山公園の祇園枝垂桜の樹勢は天然記念物に指定される前からには衰えが目立っていました。
1927年には腐朽部の外科的な措置や支柱の設置などが行われることで一時は回復しました。
しかし、戦中戦後の混乱も影響したのか、円山公園の祇園枝垂桜は次第に衰えが目立ち、1947年に枯死してしまいました。
「祇園歌人」と呼ばれた吉井勇は「円山の 桜に別れ をしむべく ほのぼの伽羅の 香りぞ残る 」「老いらくの 桜哀れと 思えども もののいのちは せんすべもなし」と詠んで別れを惜しみました。

円山公園の祇園枝垂桜 咲きはじめ 2023年3月20日 撮影:MKタクシー

円山公園の祇園枝垂桜 咲きはじめ 2023年3月20日 撮影:MKタクシー

 

初代の子桜の二代目祇園枝垂桜

今の二代目の祇園枝垂桜は、初代の祇園枝垂桜の種から育てられた子桜です。
「桜守」として知られる15代目佐野藤右衛門が育て、1949年に植え替えました。
1928年にのちに16代目となる息子が生まれた記念に植えた四本の桜の一本です。なので、当時樹齢21年の若木でした。
桜は連作を嫌うので、実にトラック20台分の土を運んで入れ替え、三本の子桜を移植しました。
しかし、火事などで二本が枯れ、残ったのは一本だけでした。

翌1950年9月1日に京都をジェーン台風が直撃した際には、15代目佐野藤右衛門が自らの体で支えて何とかしのいだというエピソードもあります。
二代目の祇園枝垂桜は、移植からしばらくは花を咲かせることもなく批判を浴びることもありましたが、1952年にようやく初めて花を咲かせました。
以来、樹齢を重ねるごとに大きく育ち、京都市民に愛される桜へと成長しました。
なお、誕生記念として植えられた四本のうち移植されなかった一本は、15代目佐野藤右衛門が死の床にあったときも盛大に花を咲かせましたが、5月に亡くなるとあとを追うようにまもなく枯死したそうです。

円山公園の祇園枝垂桜 見頃過ぎ 2022年4月7日 撮影:MKタクシー

円山公園の祇園枝垂桜 見頃過ぎ 2022年4月7日 撮影:MKタクシー

 

府庁本館や府立植物園、地蔵禅院などに広がるファミリー

今も京都の各地に祇園枝垂桜の流れをくむ枝垂桜が、元気な姿を見せています。
例えば、京都府庁本館の枝垂桜は、初代祇園枝垂桜の孫にあたります。
京都府立植物園の大枝垂桜は、二代目祇園枝垂桜のめいにあたります(つまり初代の孫)。
地蔵禅院(井手町)の枝垂桜は、二代目祇園枝垂桜の姉妹にあたります。
二条駅前の枝垂桜は、二代目祇園枝垂桜の子桜です。

祇園枝垂桜のライトアップ 見頃 2022年3月28日 撮影:MKタクシー

円山公園の祇園枝垂桜ライトアップ 見頃 2022年3月28日 撮影:MKタクシー

円山公園の祇園枝垂桜の周囲の小ぶりの枝垂桜は、二代目の祇園枝垂桜の子桜です。
もしかしたら三代目の祇園枝垂桜になるかもしれません。
子桜は祇園枝垂桜とは同じ枝垂桜ではあるものの、明らかに花の色が異なります。
特に左側(南側)の枝垂桜は花の色が真っ白で、花期も祇園枝垂桜よりも一週間程度早いです。

祇園枝垂桜のライトアップ 見頃 2022年3月28日 撮影:MKタクシー

円山公園の祇園枝垂桜ライトアップ 見頃 2022年3月28日 撮影:MKタクシー

母桜が祇園枝垂桜なのは間違いありませんが、父桜は別の桜です。父桜の影響も受けるため、親子が必ずしも同じにはなりません。
接ぎ木によるクローン増殖のため、必ず同じ花が咲くソメイヨシノをはじめとする園芸品種とは大きな違いです。

祇園枝垂桜 見頃過ぎ 2017年4月13日(平年4月10日相当) 撮影:MKタクシー

円山公園の祇園枝垂桜 見頃過ぎ 2017年4月13日(平年4月10日相当) 撮影:MKタクシー

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円山公園について

京都最古の公園

八坂神社の東から東山にかけて広がる、京都で最も古い公園です。
円山公園の由来は、東側にある安養寺の山号「慈円山」です。
東山三十六峰にも円山は挙げられますが、山頂はありません。概ね標高100mの安養寺本堂付近が円山とみなされており、いちおう山頂プレートもあります。
江戸時代には「丸山」と記載されることもありました。

関山(坂本龍馬・中岡慎太郎像) 見頃 2019年4月18日(平年4月16日相当)

円山公園の関山と坂本龍馬・中岡慎太郎像 見頃 2019年4月18日(平年4月16日相当)

円山公園の池のまわりに木々が茂り、茶店や料亭が点在しています。
「祇園の夜桜」として知られる枝垂桜を有名な、京都市民に最も愛されるお花見スポットのひとつでもあります。
円山公園中ほどにある、坂本龍馬と中岡慎太郎の銅像も記念撮影スポットとして人気です。
今の坂本龍馬・中岡慎太郎像は、1962年に京都高知県人会の会長だった川本直水氏が資材を投じて建立したものです、
川本直水氏といえば、かつて京都御三家と言われたタクシー会社の京聯自動車や京都中北部の路線バス会社である京都交通などの一大交通グループの創業者です。
しかし、川本直水氏の死後次第にグループは瓦解しました、京聯自動車は2004年にグループから離脱し、2015年に破産しました。京都交通も2004年に倒産し、京都府北部は日本交通グループに、京都府中部は京阪バスグループへと譲渡されました。
最後に残された亀岡の京都タクシーも日本交通グループに営業譲渡され、川本直水氏が一代で築いたグループは消滅しました。

円山公園は近年再整備事業が完成し、100年前の姿が一部蘇りました。
まだ改修後の円山公園に行ったことがない人は、ぜひ訪れてください。

円山公園の祇園枝垂桜と長楽館 2023年3月24日 撮影:MKタクシー

円山公園の祇園枝垂桜と長楽館 2023年3月24日 撮影:MKタクシー

 

お隣の長楽館もおすすめ

円山公園のすぐ南側には、カフェ・ホテルの長楽館があります。
1909年に迎賓館として建築され、京都市有形文化財に指定されています。
長楽間のカフェでいただくアフタヌーンティーが人気です。
桜見物で歩き疲れたら、ロココ様式の迎賓の間で優雅にアフタヌーンティーはいかがでしょうか。

円山公園のソメイヨシノ 見頃 2023年3月24日 撮影:MKタクシー

円山公園のソメイヨシノ 見頃 2023年3月24日 撮影:MKタクシー

入園情報

入園時間日中随時
入園料園内自由
住所京都市東山区円山町
アクセス京阪「祇園四条」より10分

祇園枝垂桜ライトアップ

開催期間2024年3月23日(土)~4月7日(日)
j開催時間日没~22:00

公式ホームページ:円山公園のご案内

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おわりに

京都で桜を見るなら、円山公園の祇園枝垂桜は外せないでしょう。
しかし、京都では他にもたくさんの桜スポットがあります。
円山公園のすぐ近くのスポットから、ちょっと離れたスポットまで、時期に応じて続々と見頃を迎えます。
MKタクシーの観光ドライバーであれば、定番スポットから穴場スポットまで、いろんな桜スポットを把握しています。

MKの観光貸切タクシーなら、京都の春を心行くまで楽しむことができます。
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