絶景!平安神宮神苑で遅咲きの八重紅枝垂桜の「京洛の春を代表する」景色
谷崎潤一郎と川端康成がともに「ここの花をおいて、京洛の春を代表するものはないと言ってよい」とまで描写した桜が、平安神宮の八重紅枝垂桜です。
文豪も絶賛する桜は、今も例年4月10日前後には美しく咲き乱れます。
遅咲きの桜スポットの代表を堪能しましょう。
平安神宮の八重紅枝垂桜
見頃は4月中旬
- 4月中旬に見頃の八重紅枝垂桜
文豪が絶賛した平安神宮の桜
谷崎潤一郎の「細雪(ささめゆき)」と川端康成の京都を舞台にした「古都」で、ともに
ここの花をおいて、京洛の春を代表するものはないと言ってよい
と描かれたほど有名なのが、平安神宮神苑の八重紅枝垂桜です。
ソメイヨシノが散った頃に見頃を迎える京都の桜としては、西の仁和寺の御室桜と並び、東西の横綱といったところの、おすすめスポットです。
桜はソメイヨシノだけではありません。まだまだ続く京都の桜を堪能しましょう。
平安神宮の桜といえば、有名なのは東神苑ですが、まず庭園へ入ると最初に迎えてくれるのが南神苑です。
「平安の苑」とも言われ、多くの八重紅枝垂桜が林立している景色は見事です。
谷崎潤一郎も細雪で
西の廻廊から神苑に第一歩を蹈み入れた所にある数株の紅枝垂、―――海外にまでその美を謳われていると云う名木の桜が、今年はどんな風であろうか、もうおそくはないであろうかと気を揉みながら、毎年廻廊の門をくぐる迄はあやしく胸をときめかすのであるが、今年も同じような思いで門をくぐった彼女達は、忽ち夕空にひろがっている紅の雲を仰ぎ見ると、皆が一様に、
「あー」
と、感歎の声を放った。
と描いているのは、南神苑の桜です。
これだけ素晴らしい桜がまだ前座に過ぎないというのが、平安神宮の桜の驚くべきところです。
東神苑に咲く優美な八重紅枝垂桜
南神苑→西神苑→中神苑と進み、最後の東神苑が平安神宮の桜の本番です。
池を取り囲むように八重紅枝垂桜が咲き乱れ、散策路を歩くと、桜のシャワーを浴びているような感覚になります。
池のほとりには貴賓館である尚美館(しょうびかん)と、池の真ん中には橋殿である太平閣が建っています。
いずれも檜皮葺(ひわだぶき)の立派な建物で、1912年に京都御所から移築したものです。
優美な建物に咲き乱れる八重紅枝垂桜が美しく映え、おすすめです。
毎年、八重紅枝垂桜の開花期には、夜間ライトアップと音楽演奏の「紅しだれコンサート」が催されます。
幻想的な桜を見られるイベント(2,500円/当日券3,500円)として人気を集めています。
2023年は4年ぶりの開催となります。
平安神宮の神苑は、京都の作庭家である7代目小川治兵衛により、1895年から20年の歳月をかけて作られた33,000㎡の広大な池泉回遊式庭園です。
京都を代表する近代の池泉庭園として、国の名勝に指定されています。
四季を通じて美しい庭園ですが、やはりイチオシは八重紅枝垂桜が見頃を迎える4月中旬です。
本当におすすめです。
平安神宮について
京都には、歴史ある古社寺がいくつもありますが、平安神宮の歴史は比較的新しいものです。
平安神宮が創建されたのは1895年のことです。
政治の中心として、熱気がうずまいていた幕末の京都ですが、明治維新後には都が東京に移り、さびれてしまいました。
京都のにぎわいを取り戻そうと平安遷都1100年を記念して建てられたのが、平安神宮です。
社殿は、平安京の中心だった大内裏(おおだいり)の朝堂院(ちょうどういん)を8分の5サイズで復元したものです。
京都三大祭の一つ、時代祭も始められました。
祭神は、桓武天皇と孝明天皇です。
本殿や内拝殿は、1976年の再建です。1976年1月6日に放火により焼失したためです。
放火は深夜の午前3時35分に行われましたが、実は第一発見者はMKタクシーのドライバーです。
丸太町通の岡崎道で信号待ち中のドライバーが、匂いと音で火災に気付き、平安神宮の方向が赤くなっていたことから、ただちに無線で基地局に「平安神宮か丸山音楽堂あたりが火災」と通報。
これを受けた無線基地局が119番通報をしたことで、消防隊が出動しました。
結果的に本殿や内拝殿は焼失しましたが、他の社殿が無事だった陰には、MKタクシーの貢献もあるのかもしれません。
拝観情報
拝観時間 | 8:30~17:30(3/15~9/30) 8:30~17:00(3/1~14、10/1~31) 8:30~16:30(11/1~2/28) |
拝観料 | 大人:600円 小人:300円 |
TEL | 075-761-0221 |
住所 | 京都市左京区岡崎西天王町97 |
アクセス | 地下鉄「東山」より徒歩10分 JR「向日町」・阪急「東向日」「長岡天神」よりタクシーで20分 |
公式ホームページ:[公式]Heian Jingu Shrine 平安神宮 | 京都 平安神宮の参拝情報と神前結婚式・七五三など各種ご祈祷、名勝神苑のご紹介
おわりに
京都の桜はソメイヨシノが終ってからが本番と言ってもおかしくないかもしれません。
華麗で艶やかな八重紅枝垂桜があちこちで見頃を迎えます。
中でも代表的なスポットが、文豪も愛した平安神宮の神苑です。
ソメイヨシノとは異なり、八重紅枝垂桜などの遅咲きの桜は、開花状況がはっきりしないことが多いでしょう。
MKタクシーの観光ドライバーであれば、京都の桜の開花情報を常にを把握しています。
MKの観光貸切タクシーなら、京都の春を心行くまで楽しむことができます。
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