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京都新型コロナ訪問医療チーム医師&MK社員インタビュー「新しい生活、新しい時代に私たちができること」

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京都で新型コロナ患者の訪問医療チームが活動しているのをご存じでしょうか?
全国ではコロナ自宅療養者が500人以上亡くなるなど、大きな問題となっていました。
そんな状況下でも、京都市内の100人以上に及ぶ自宅療養者の自宅死亡ゼロという快挙を達成したチームです。
訪問医療を支えている医師とその訪問医療担当ドライバーに話を聞きました。
コロナ最前線の一つをお伝えします。

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感染症対策にともなう新しい生活が始まり、今後は新しい時代を迎えます。
変化が激しい中でも、各人ができること、やるべきことを進めていくほかありません。特に現場では日々試行錯誤を繰り返しながら、お客様に接しています。
ここでは、そんな現場の努力を伝えていきたいと思います。

新型コロナ訪問医療チームの医師に訊く

業界初からスタンダートに

京都で発足した新型コロナ患者に対する訪問医療チーム。
その名も、Kyoto intensive area care unit for SARS cov2 対策部隊、通称KISA2隊(きさつ隊)。
チームの一員であるよしき往診クリニック・守上佳樹先生(41)に、この取り組みを伺いました。

取材時にはメンバー総勢20名体制、30~40代の医師、看護師、歯科医、薬剤師、セラピスト、栄養士、介護メンバーが中心となった京都の連合医療チームとのことでしたが、当初から人が集まったわけではないといいます。

「在宅医療は皆なかなかやりたがりません。24時間365日対応で、夜も遊びに行けませんから。それでも、誰か一人がやり始めると、それがスタンダードになっていくものです。」
「専門化したコロナ対策医療チームが、かかりつけ医でなくでもコロナ患者をまず初めに訪問診療していく。私達は昨年夏頃から、いずれこういう状況になると予想して水面下で準備をしていました。それが、今年1月頃から『コロナ患者が自宅で亡くなった』と報道されるようになって、多くの方が必要性を認識してくれました。最初は『なんでやっているの?』と疑問の声をかけられたものですが、今では『どうやっているの?』と仕組みを聞かれるようになりました。」

垣根を超えて一緒のチームとして

続いて、守上佳樹先生から「このスタイルでは日本初」という医療チームの仕組みを訊きました。

「行政・保健所と民間医療が手を組むことができました。地域の多くの医療介護機関からも協力いただけるようになり、うまくいっています。国など上が決めたことは、現場に行きわたるまでに遅れることが多く、組織内部で連携ができないままで危機に陥ることにもなりかねないと思います。」
「今回私たちが現場から決めて始めたからうまくいったと思います。実はチーム内の医師同士も大学の派閥が異なり、一般にあまり仲よくないとも言われるくらいですが、それでもがっちり肩が組めたのは、現場サイドの自分達が自ら動いたからです。」

そして、他業種との連携も驚異的にうまくいっているといいます。

「医療業界だけでなく、MKタクシーと一緒にやることで、患者さんの命を救いに行っています。普段、医療業界も固まりがちなので、こういう他業種との交流があることで、壁を打ち破ることができたように思います。」
「そして、ドライバーがよくて、『一緒にチームとして命を救う』との気持ちで動いてもらっています。実際にも私達が運転するよりもスムーズで、その移動時間で休んだり、次の診療の準備を整えることができています。」

今が頑張りどころ、実際に命を救う

実際の業務について少し詳しく聞くと、本当に命を救う現場だということがわかりました。

「行政から依頼が来ます。京都府医療入院コントロールチームから特に危険性の高い患者がピックアップされてオファーが入ってきます。最も多い時で1日30人を自宅管理させていただいておりました。その頃、京都府全体のコロナ入院病床が約300人でしたからなんと京都全域の入院患者の10%を単一チームで底上げしたことになります。」

そして、あまり報道されませんでしたが、京都でも緊迫した状況だったようです。

「京都でも最も状況が悪かった時には、コロナ患者がどんなに症状を悪くしても一人も入院できないという状況でした。救急車で入院という選択肢がありませんでしたので、家で診るしかありません。私たちが診なければ命が危なかったのです。それが全員救うことができました。」
「日本全国でコロナ自宅療養者が500人以上亡くなっているような痛ましい状況でも、ここ京都市でこのチームが介入した自宅療養者100人以上の方の自宅死亡はゼロに抑えていました。」
このコラボチームの活躍は、他の都道府県にとっても非常に参考になるといってよいのではないかと思います。チーム名を略して「きさつ隊(KISA2隊)」と名付けユーモアを持ちながら、今目の前の使命に向き合っています。今頑張らないと『コロナ後』の世界もない、今は大変でも絶対逃げないぞ、と使命感を持ってやっています。」

取材後、京都府では6月20日をもって緊急事態宣言が解除されました。
守上佳樹先生はじめ医療従事者の皆様のおかげで、危機的な状況を乗り越えられたことに感謝申し上げます。

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(写真右)よしき往診クリニック所長 守上佳樹先生 (写真左)MKハイヤー 山上聖未社員

MK担当ドライバーの声

MKタクシーでは、この「きさつ隊(KISA2隊)」の担当を、5~10名の選抜したメンバーで回しています。
担当ドライバー数名に話を聞くと、担当業務に使命感を持って、工夫を凝らしていました。

「救急で人命を救う現場への送迎であり、通常業務よりミスの許されない、より責任が重い業務と自覚しています。」 
「先生方を安全に素早く往診先にお連れし、一件でも多く往診できるよう、一人でも多くの方を救えるよう役に立ちたい。そのため、往診先は事前にナビやマップに入力して、送迎ルート、時間、渋滞状況、停車位置、待機場所などを把握します。」
「診療の間、周りから『あの家にコロナ患者がいる』と気づかれないように、車は家の前ではなく付近で待機しています」
「往診先の追加や変更は多いですが、そうなっても常に臨機応変に対応できるようあらゆる準備をしています」

そして、先生方の行動に尊敬し、労いの言葉がが多く寄せられました。

「活動は24時間体制でなおかつ毎日。先生方は休憩されることもほとんどありません」
「自分のことは考えず、先生方は患者様の様態を一番に考えて行動されています」
「先生方みたいな方がたくさんいらっしゃれば、日本は救われると思います」
「先生方は本当に体には気をつけていただきたいと思います」

今回話を聞いたMK社員

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林一夫社員

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富永達弥社員

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谷野陽社員

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西村健社員

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