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山の一家*葉根舎「葉根たより」【49】|MK新聞連載記事

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MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、山の一家*葉根舎(はねや)の「葉根たより」とその前身記事を1998年12月16日から連載しています。
MK新聞2021年1月1日号の掲載記事です。

大森梨沙子さんの執筆です。

葉根たより

新年明けましておめでとうございます。
変化の大きな2020年から、どんな年をお迎えでしょうか。
皆さまが健やかに新しき年を迎えていらっしゃることを、心からお祈りしています。

この葉根たよりを書いているのはまだ2020年師走、今年もひと月遅れの山のたよりとどうぞお付き合い下さい。

師走初めの山は彩り豊かな紅葉もすっかり落葉し、ふかふかの足元が気持ちよい季節です。
朝の雲海、収穫物を優しく乾燥させてくれる日差し、透き通る夜空、少しづつ透明になってゆくような美しい空気に満ちています。
「閉塞成冬」「熊蟄穴」空をふさぐような真冬の空気となり、熊が穴に入って冬ごもりをする頃。私たちも来る冬へ向けて備える日々です。

<冬支度>

霜が降りるまでにと、生姜、里芋、ヤーコン、ウコンなどを収穫保存。
大豆や小豆はウサギにやられてわずかな収量ですが、大切に収穫し天日干し、足踏み脱穀機にかけ、唐箕に通し、また天日干し。
鞘のままのものを木槌で叩き、豆の選別を夜や雪の日にできるように整えておきます。
今年は落ち葉がまとまって落ちたので、拾いやすさに感謝しながら田畑へ入れたり、草刈りをしたり、次の春に向けての準備も。

お餅つきも始まりました。
つくのはすっかり長男つくしと次男すぎなの役割に。
小突き、手水は夫げんが行い、私は雑用をしていればお餅が出来上がるようになりました。
末っ子かやは嬉しそうに食べるだけ(笑)ですが、干し柿作りでは柿の熱湯消毒を頑張ってくれました。。

葉が落ちる山、寒くなりゆく空に色づくあたたかな干し柿の色、お餅つきの湯気、カラカラと乾いてゆく豆が並ぶ景色、季節の移ろいを味わいながら穏やかに手仕事をつないでゆく尊さを感じます。

<やまなみ>

落ち葉の山は、山歩きが最も楽しい季節。
うちの裏を登って行くと40分ほどで標高840メートルの山頂へ辿り着きます。
そこからさらに40分行くと、同じくらいの標高で360度見渡せる眺めのよい山頂へ。
天橋立まで見渡せます。

落ち葉でふかふかの尾根を登ったり下ったり、道を知っている子供たちはぴょんぴょん駆けて行き、あっという間に見えなくなります。
標高が上がると同じ山でも普段見かけない植物が生えていたり、綺麗な苔を見つけたり、熊のふんがあちこちにあり、見上げると木の上に枯れ葉がたまった熊の食事場跡、その下にはどんぐりの実を上手に食べた殻があったりと、獣の領域であることを実感します。

いつも見上げている山並みが目線にあったり、見下ろしたり、どこまでも続いている景色に山に抱かれている感覚を深く体感。
すべては大地そのもの、この満ちたりた感覚を大切に胸に留め過ごしていたいと思いました。

そして、古の人々はどのようにこの眺めを感じていたのか、想いを馳せました。

<からだのーと>

寒さで腎臓、膀胱系が弱り、免疫力が下がりやすいこの時期、じっくり煮込んだ根菜類や葛湯、梅醤番茶などで身体の芯から温め、血流を促しましょう。
足湯や半身浴もおすすめです。

1月17日から2月2日は冬土用。気持ちのよい春を迎えるために素食にし、身体へ耳を澄まし、整える期間にしましょう。

2021年もまだ変化の続く年となるかもしれませんが、よりよくなるための変化と信じ、足元をしっかりと見つめ精進して参ります。本年もどうぞよろしくお願い致します。

(2020年12月7日記)

葉根舎について

haneya8011@gmail.com
HP:https://www.yamano-haneya.com

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MK新聞への「あ~す農場」の連載記事

1998年12月16日号~2016年6月1日号
 大森昌也さん他「自給自足の山里より」(208回連載)

2017年1月1日号~現在
 大森梨沙子さん「葉根たより」(連載中)

葉根たよりのバックナンバー

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