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京都の夏の終わり、ご先祖様を見送る五山の送り火特別鑑賞会ツアーレポート

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毎年8月16日に行われる「五山の送り火」は、京都の夏の風物詩です。
京都の夏はお盆の五山の送り火とともに終わるとも言われています。

MKトラベルでは京都を取り囲む五山を巡り、京都の真ん中にある絶景スポットである西陣織会館から五山の送り火を鑑賞する特別ツアーを毎年実施しています。
今回は先日行いました2019年のMKトラベル「京都五山の送り火」ツアーレポートをお届けします。

 

 

京都の五山の送り火とは

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大文字焼きと呼ぶ人もいますが、京都人は「五山の送り火」あるいは単に「送り火」と呼びます。
右大文字・左大文字・妙法・船形・鳥居形の五山に炎があがるのが京都の五山の送り火です。

京都の人々はご先祖様の霊魂を「お精霊さん(おしょらいさん)」と呼び親しんでいます。
毎年お盆になると京都人は迎え鐘を突いておしょらいさんをお迎えし、盛大にもてなしたのちに大文字をはじめとする京都五山の送り火で浄土へ送り出すのです。

午後8時から最も東側にある右大文字から西の左大文字などへ向かって順番に5分おきに五山の送り火が点火されていきます。

 

「五山の送り火特別鑑賞会」ツアー詳細

MKトラベルツアー日程

2019年8月16日(金)

料金

お一人様 14,000円(税込)

MKトラベルツアー行程

12:30 京都駅八条口を出発
左大文字
右大文字
妙法
15:30 妙満寺にて法話
船形
鳥居形
17:00 「粋伝庵」の京都わび茶会にて抹茶体験・講話
18:00 「京ゆば処 静家 西陣店」にてお食事
19:50 「西陣織会館」屋上より五山の送り火鑑賞
21:00

京都駅中央口にて解散

 

五山の送り火の昼間の様子を見学

京都の五山の送り火当日は日中から五山の各山で保存会の方々による準備が進められています。
MKトラベルの送り火ツアーでは、メインの西陣織会館へと向かう前に、大文字をはじめ五山の送り火がよく見えるスポットから五山の送り火の文字を見学し、京都の五山の送り火を構成する五山の形の由来についてお話を伺いました。

左大文字

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五山の送り火のなかで四番目に点火される左大文字は、金閣寺の前で北側を向くと正面にあります。
金閣寺前の交差点はまさに絶好の鑑賞スポット。
平地から左大文字まではとても近いので肉眼でも作業している方が動いているのが見えます。

北野白梅町の交差点あたりまで来ると、西大路通から真正面に大文字をしっかりと見ることができるので、点火時刻になると交差点付近には近隣から送り火鑑賞にいらっしゃる方も。

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さらに京都の五山の送り火の一つである左大文字をズーム。
京都の五山の送り火では、最も西にある鳥居形以外は火床の上に木を組みそれを燃やすことで文字を描いています。

右大文字

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右大文字は単に大文字と呼ばれることもある五山の送り火の代表です。
五山の送り火で最も人気の鑑賞スポットが出町柳の鴨川河川敷。
鴨川の西岸に座って東側を臨むと、今出川通り正面に「大」の字が見えます。

最も繁華街に近く広いので、点火時には河川敷にたくさんの方が集まります。
数時間前から場所取りに訪れる方も。

大文字は一説には星の瞬きを文字で表しているとも言われているそうです。

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五山の中では右大文字の如意ヶ嶽(にょいがたけ)のみ一般の方でも登ることができます(五山の送り火当日は入山できません)。
京都では有名な登山コースで、地域の人たちが散歩で登ったり、地元の小学生たちが遠足で登ったりしています。
大文字の火床まで行くことができ、そこから見る京都の街は絶景なんだとか。

妙法

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妙と法は二つで一つ。日蓮宗のお題目「南無妙法蓮華経」から取られています。
この妙法の文字がある松ヶ崎では、かつて地域の住民たちが法華経を経典とする日蓮宗に改宗したことが妙法の送り火のはじまりです。

それほど高い山ではないので、麓からだと見切れてしまいます。

船形

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京都の五山の送り火の真ん中にある船形は、世界遺産でもある上賀茂神社近くにあります。
上賀茂エリアで賀茂川に架かる橋から上流に向かうと真正面です。

京都の五山の送り火でも最北にある船形の付近は、高い建物がなく遮るものがないため、真ん中にある船の形がはっきりと見えます。

京都の五山の送り火を構成する五山の中で最も大きく、点火時刻になるとたくさんの方が大文字を鑑賞にいらっしゃいます。

鳥居形

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昼間は形が分かりにくいのが京都の五山の送り火の西端となる鳥居形。
京都の五山の送り火の中で、鳥居形だけ火床で木を燃やすのではなく松明を直接立てます。
松を燃やすため、大文字をはじめ他の五山の送り火に比べて炎が赤っぽく見えるのが鳥居形の特徴です。

鳥居の形は魂の鎮守を意味しているとも、愛宕山の愛宕神社を表しているとも言われています。

送り火の点火時には、嵐山の渡月橋から綺麗に鳥居の形が見えます。
五山の送り火当日の夜は、渡月橋付近で灯篭流しが合わせて行われるため、送り火の人気の観覧スポットになっています。

 

京都のお盆について知る

昼間の点火準備中の送り火の五山を巡る道中、妙満寺と粋伝庵(すいでんあん)の京都わび茶会に立ち寄り、五山の送り火だけではない京都のお盆についてのお話を伺いました。

妙満寺

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妙満寺では、京都の五山の送り火・妙法の起源や「そもそもお盆とは何か」というテーマについて、ご住職にお話を伺いました。

妙満寺について

妙満寺は1389年、足利義満の時代に開かれた日蓮宗の寺院です。
全国に約250ヵ寺ある日蓮宗系の顕本法華宗(けんぽんほっけしゅう)の総本山。
本堂の背後には比叡山がそびえています。

日蓮宗の経典である法華経は「現世利益(げんぜりやく)」(現世で幸せになろうという教え)のため、京都の町衆たちから大変な人気を集めました。
特に盛んだったのが現在の松ヶ崎にあった集落で、村人たちが揃って改宗したため法華宗(日蓮宗)の村となりました。
それが現在の京都の五山の送り火のひとつ「妙法」の起こりです。

日本では珍しい仏舎利塔や、安珍・清姫伝説の伝わる鐘、京都の雪月花三名園のひとつ「雪の庭」があります。

拝観情報
拝観時間 境内:6:00~17:00
本坊:9:00~16:00
拝観料 大人:   500円
小・中学生 350円
小学生未満 無料
※本坊内拝観の場合有料、境内無料
TEL 075-791-7171
住所 京都市左京区岩倉幡枝町91
アクセス 叡山電鉄「木野」より徒歩5分
京都バス「幡枝(はたえだ)」より徒歩3分

妙満寺公式HP

お話:そもそも「お盆」とは?

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京都だけではなく、日本のお盆はもともとは “盂蘭盆会(うらぼんえ)” と呼ばれており、その語源はサンスクリット語の “ウランバーナ” という言葉です。
意味は「逆さ吊りの苦しみ」。

お釈迦様の10人の弟子のひとり、神通力に目覚めた目連(もくれん)は、優しかった母がどこに生まれ変わっているか千里眼で探しました。
天上界にいると思われていた目連の母は餓鬼道に生まれ変わっており、飢え続ける責め苦を受けていたのです。
お釈迦様は修行僧の雨安居(うあんご)が明ける8月15日におもてなしをすれば目連の母は仏界に生まれ変わることができると目連に助言を与えます。
目連がその通りに実行したところ、目連の母はお釈迦様の助言通りに救われたのでした。

そもそも優しかったはずの目連の母はなぜ餓鬼道に堕ちてしまったのでしょうか?
目連の母が餓鬼道に堕ちた理由は「ケチで欲深かったから」だとされています。
目連の母は生前、目連をはじめとしたお坊さんたちが托鉢にやってきた時、自分の息子にだけ多めに食べ物を与えました。
わが子可愛さの行いが煩悩とみなされてしまったのです。

よかれと思いやったことがどこで迷惑をかけてしまうか分からない、そのように自らを戒める時がお盆なのだと思います。
私を捨て、餓鬼道に堕ちているかもしれないご先祖様を救うため、亡くなった方に心を寄せる…
五山の送り火が消えるのを見ながら自らの煩悩を鎮める機会にしてもらえたらと思います。

粋伝庵(すいでんあん)・京都わび茶会

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京都・西陣にある粋伝庵の京都わび茶会では、季節の和菓子とお茶をいただきながら、京都に住む人々のお盆について席主の藤村道代様よりお話をお伺いしました。

京都わび茶会について

京都わび茶会では、小さな灯火のみに照らされた光と影がおりなす幻想的な空間にて、心を落ち着け空間に包み込まれるような茶の湯をお楽しみいただけます。
一切の装飾を排した安らぎの空間で、五感すべてをつかって一服の茶をゆっくり味わい、真の安らぎを体感してみてください。五山と五感には通ずるものがあります。

茶の湯の知識や作法は一切不要なので、誰でもお気軽にわび茶の世界を体験していただけます。

店舗情報
受付時間 10:00~16:00
定休日 月・火
毎月29・30・31日
年末年始・盆
TEL 075-431-5400
住所 京都市上京区西陣真倉町730
アクセス 市バス「乾隆校前(けんりゅうこうまえ)」より徒歩5分

粋伝庵公式HP

お話:京都人にとってのお盆とは

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京都に住む人はみな、お盆になるとご先祖様の霊「お精霊さん(おしょらいさん)」をお迎えに近所のお寺に迎え鐘を突きに行きます。

京都には「野」という字がつく地名がたくさんあります。鳥辺野(とりべの)、紫野、蓮台寺野、化野(あだしの)など。その地はかつて野辺送りをする場所でした。
平安時代は京都でも風葬や鳥葬といった自然へと還す方法が一般的だったのです。
野辺送りの地には、野に晒された遺体を供養するためのお寺があります。
京都ではおしょらいさんは自らを供養してくれたお寺を経由して帰って来ると考えられています。
それが京都の迎え鐘の起こりです。

迎え鐘を突きに行く前には家を綺麗にし、ご先祖様がいらっしゃるお盆の間は毎日御膳をお供えしておもてなしし、自分も同じものを食べ、同じ時間を共有します。
京都ではお供えする御膳はご飯に汁もの、煮物にお漬物、おはぎ、そしてすいかを用意します。それらが織りなすのが京都のお盆です。

そして京都では同じ御膳を軒下にも置く風習があります。
餓鬼道に堕ちてしまい、家に帰って来られないご先祖様の魂もあるからです。
その御霊にも、お盆の間はお腹いっぱい食べてもらえるようにお供えを用意します。

私たちを一番大切に守ってくれる存在はやっぱりご先祖様です。
お盆の間は感謝の気持ちをもってご先祖様をおもてなしし、同じ時間をゆっくりと過ごします。

京都ではおしょらいさんは15日の夜、または16日の朝に家から送り出します。
そして8月16日の夜、また五山の送り火によってあちらの世界にお帰りになるのです。

 

京ゆば処 静家(せいけ) 西陣店でお食事

京都のお盆の終わりを告げる五山の送り火は午後8時00分から。
点火開始までの夕暮れに西陣にある「京ゆば処 静家 西陣店」にて湯葉料理をいただきました。

小鉢からメイン、汁物にいたるまで湯葉づくしの京都の贅沢なコース料理です。
メインの「湯葉のステーキ」はバターと絡まり、優しく濃厚な味わいでした。

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湯葉を使った小鉢。
湯葉のお寿司、たいたん、お豆腐。

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湯葉のステーキ!肉厚です。

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デザートのチョコレートもちには大文字が。

店舗情報

営業時間 11:30~14:30(最終入店)
17:00~19:45(最終入店)
定休日
TEL 075-468-8487
住所 京都市上京区大宮通今出川下ル薬師寺町234
アクセス 市バス「今出川大宮」より徒歩1分
市バス「晴明神社前」より徒歩7分

京ゆば処 静家 西陣店公式HP

 

西陣織会館から京都の五山の送り火を鑑賞

今回のツアーのメインイベント、いよいよ京都の五山の送り火の鑑賞です。
お食事をいただいたお店からすぐ近くにある西陣織会館の屋上から京都の五山の送り火を眺めます。

京都の五山の送り火は、午後8時00分ちょうどに右大文字に点火し、西へ向かって順番に5分おきに点火していきます。
点火後は各山10分間ほど綺麗に燃え盛る大文字などの文字を見ることができます。

西陣織会館からは鳥居形以外の送り火が見えます。
鳥居形だけは場所と文字の向きの関係上、見ることができません。

右大文字(午後8時00分)

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一番はじめに点火される五山の送り火の筆頭である右大文字。京都の五山の送り火の広告のメインビジュアルでよく利用されています。
みなさんがもっともよく目にする五山の送り火の文字でしょう。

西陣織会館からは望遠レンズを使用して撮影しましたが、肉眼でもかなり大きくはっきりと見えることに驚きました。

妙法(午後8時05分)

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ぶれちゃいました…

右大文字を夢中で眺めていると、5分後に点火される送り火の2つ目は次は北山の妙法です。
昼間はかなり低い山に文字が作られていると思っていましたが、西陣織会館からなら京都の街の中心からでも大きくはっきりと見えました。

京都の街は建物の高さ制限が厳しく定められているため、8階相当の高さの西陣織会館屋上からでもしっかりと見ることができます。

船形(午後8時10分)

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少し見るのが難しかったのが京都の五山の送り火最北端にある船形。
西陣織会館からは方向の都合上、目の前のマンションの屋根に遮られて船の下部が少し隠れてしまいました。

でもしっかりと全体の形は分かります。

左大文字(午後8時15分)

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最初に訪れた左大文字です。
実はツアーが始まる前、参加者のみなさんには左大文字で焚き上げる護摩木に願い事を書いていただきました。
西陣織会館から見ると、どの街の灯りよりも明るく燃えています。
皆さまの願い事が叶いますように。

f:id:mk_taxi:20190822163410j:plain西陣織会館の向かいの建物でもたくさんの方が屋上に出て五山の送り火を眺めていらっしゃいました。

鳥居形(午後8時20分)

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西陣織会館からは見えませんが、鳥居形の送り火はこのような形をしています。
写真では少し分かりにくいかもしれませんが、確かにすこし赤っぽく燃えているのが分かりますか?

 

おわりに

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京都では五山の送り火でご先祖様の魂をあの世へとお見送りします。
京都で長年親しまれ大切にされてきた伝統行事です。
この行事が終わると、京都の夏が終わりです。
ご先祖様の魂と一緒に楽しかった夏も去っていくようで、少し寂しくもあります。

西陣織会館から見る大文字などの五山の送り火鑑賞ツアーは2017年よりMKトラベルで毎年販売している人気ツアーです。
来年もパワーアップして開催されることでしょう。

京都を中心とするMKトラベルでは大手旅行社のパックツアーの販売だけでなく、様々な季節の自社ツアーをご提案しています。
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