ひと目10万本!西日本最大の舞鶴自然文化園のアジサイ園レポート
目次
10万株のあじさいが植えられているという舞鶴自然文化園。
伊豆の下田公園に次ぐ日本でも2番目という規模のあじさいが見られます。
舞鶴自然文化園のあじさいは、三室戸寺や善峯寺といった京都の名だたるあじさい名所の10倍というから驚きです。
実際どんなものかを舞鶴自然文化園まで見に行ったところ、想像以上のすごさでビックリしました。
舞鶴自然文化園は2024年は6月13日(木)~30日(日)の開園です(土日も開園)。
※取材日は2018年6月18日
舞鶴自然文化園について
西武百貨店が1973年に開設したリゾート施設「西武農場」が舞鶴自然文化園の前身です。
牧場型リゾート施設として最盛期には年間10万人が利用しましたが、バブル崩壊後の1994年に閉園しました。
2001年に跡地を舞鶴市が買収し、公園として再整備されて舞鶴自然文化園へと生まれ変わいました。
あじさいシーズンに行われる「アジサイまつり」は人気を集め、コロナ禍前の2019年度には、31日間の「アジサイまつり」で19,305人の入場者がありました。
しかし、2020年度は31日間で8,306人の入場者数にとどまりました。
2021年度から、公益財団法人 舞鶴市花と緑の公社から舞鶴市直営へと運営体制が変わりました。
財政難のため、閉園も視野に検討が行われましたが、舞鶴市の直営とすることで存続が決まりました。
舞鶴自然文化園は2020年までは年間を通して開園されていましたが、2021年からはツバキ園(3月中旬)~アジサイ園(6月中旬~7月上旬)のみの開園となっています。
舞鶴自然文化園の公園面積は34.7ヘクタールもあり、四季の花々で彩られます。
特に100品種100,000株のアジサイ園と1,500品種30,000本のツバキ園が舞鶴自然文化園のみどころとして有名です。
入園情報
開園期間 | あじさいと椿、紅葉のシーズンのみ あじさい:2024年6月13日(木)~30日(日)注:土日も開園 椿:3月ごろ |
開園時間 | 9:00~17:00(入場は16:00まで) |
入園料 | 大人 500円 小中学生 250円 |
TEL | 0773-68-1187 |
住所 | 京都府舞鶴市字多祢寺24-12 |
アクセス | 「東舞鶴」よりバスで30分 「舞鶴東IC」より車で20分 |
公式ホームページ:舞鶴自然文化園 | 舞鶴市 公式ホームページ
2024年の開園情報
舞鶴自然文化園のアジサイ園開園期間は、2024年6月13日(木)~30日(日)です。
コロナ禍中は平日のみという年もありましたが、2023年からは土日も開園します。
舞鶴自然文化園のあじさい
標高200m付近に広がる公園
舞鶴自然文化園は、舞鶴市内から府道21号線を北へ20分ほど進んだところにあります。
舞鶴湾の東側にある大浦半島の標高200m付近に広がります。
緯度が高い上に標高もあるため、舞鶴自然文化園では京都市内と比べると概ね10日程度遅れてあじさいが見頃を迎えます。
アジサイまつり開催
9時の開園と同時に舞鶴自然文化園へと入園します。
平日ですが、開門前の舞鶴自然文化園入口には10人程度が既に集まっています。
舞鶴自然文化園内では、あじさいの開花期間にあわせて「アジサイまつり」が開催されています。
2018年は主たるイベントは週末のみの開催ですが、平日も鉢植えのあじさいの展示や販売が行われています。
舞鶴自然文化園内の順路にそって、まず学習棟で行われているアジサイ展へ。
ここでは鉢植えのあじさいの展示販売が行われています。
舞鶴自然文化園ではあじさいについても学ぶことができます。
隣接した舞鶴自然文化園の展示棟では、さまざまなヤマアジサイが展示されています。
ホンアジサイ(セイヨウアジサイ)のようなボリューム感はなく、ひとつひとつが小ぶりの花です。ガクアジサイと比べても、やや小さめです。
ヤマアジサイは、なんといっても色も形も変異の幅が大きいのが魅力です。色とりどりの可憐な花を咲かせています。
アジサイ園の入口付近はやや見頃前
展示棟をくぐり抜け、舞鶴自然文化園内の「アジサイめぐりコース」に沿ってアジサイ園へと向います。
入り口付近は五分咲きといったところでした。
舞鶴自然文化園のアジサイ園の主要部はここから下へと下っていきます。
下るにつれて気温が上るため、メインの部分ではあじさいが見頃になっていることを願います。
しかし、下っていく途中はこのとおり、あまりあじさいが咲いていません。
起伏に富んだ舞鶴自然文化園ですが、ここのあたりは谷になっています。日当たりが悪いから、あじさいの開花が遅いというだけだったら良いのですが。
あまりあじさいが咲いていないということを差し引いても、これくらいなら想像の範囲内の規模です。
地図で確認すると、まだアジサイ園のメインのところではないとはいえ、本当に舞鶴自然文化園にはあじさいが100,000株もあるのだろうかと心配になります。
何せ舞鶴自然文化園の100,000株といえば、三室戸寺(10,000株)のあじさい園の10倍です。
あの広大な三室戸寺あじさい園の10倍なんて、想像もできない規模です。
下っていくにつれた、だんだんアジサイが増えてきました。
今回は6月中旬に舞鶴自然文化園を訪れましたが、6月下旬や7月初めごろ訪れたらどんな感じなのでしょうか。
谷を下り切ると、「アジサイの海」というゲートがあり、どうやらここからが舞鶴自然文化園のメインの部分のようです。
期待と不安があいなかばしつつ、あじさいの「海」へと入っていきます。
圧巻の景色が広がる「アジサイの海」
するとそこには、あじさいが作り出した驚きの景色が待っていました。
まだ七分咲きといったところで、満開には早いですが、見事なあじさいです。
散策路の両側にずらりとあじさいが咲いています。
舞鶴自然文化園のアジサイ園はすりばち状の地形になっています。上部からすりばちの底へと下っていく順路になります。
底には休憩所もあり、さらに奥にはリアス式の舞鶴湾が広がります。
近くには青を主体としたあじさいによる「アジサイの海」、遠くには舞鶴湾の海。
なかなかうまい命名です。
架かっている橋はクレインブリッジという全長735m、支間長350mの斜張橋で、1999年の開通時には日本海側では最大規模でした。
帰りにクレインブリッジの上から山の方を見ると、ちゃんと舞鶴自然文化園が視認できました。
さすがに肉眼では舞鶴自然文化園内のあじさいは見えませんでしたが。
写真にとても収まりきらない広さ
底の方へ進んでから振り返るとこのとおり。まさに「アジサイの海」です。
こんなすごいあじさいは初めて見ました。善峯寺(1万株)の10倍は誇張ではありません。
舞鶴自然文化園のアジサイの海はとても広いので全景が収まり切りません。この写真でも一部だけしか写っていません。
肉眼で見るともっとすごいです。
藤森神社(3,500株)の30倍のあじさいは伊達ではありません。
すごい!舞鶴自然文化園。
さらに下るとベンチがある「アジサイ園観賞デッキ」があります。
あじさいの中を縫うように散策路が伸びています。舞鶴自然文化園のアジサイ園を全部回ろうとすると、結構な距離を歩き回ることになります。
休憩できるところが各所に整備されており、混雑していなければゆっくりと楽しめます。
舞鶴自然文化園はあじさいの「海」というだけあって青が多いですが、白も目立ちます。
これから満開へと向けてあじさいの花の色が濃くなっていくのでしょう。
開花状況は三分咲き~見頃。満開は6月下旬頃
例年よりあじさいの開花がやや早めの2018年。
舞鶴自然文化園のあじさいもやはりやや早めです。
6月18日時点では斜面の部分のあじさいは見頃に近かったですが、底の方のあじさいはまだ三分咲き程度のところもあります。
舞鶴自然文化園のあじさいの満開は6月下旬頃と見込まれます。
満開期を迎えたあじさいは、さらにすごい景色になるはずです。
次の楽しみにとっておきましょう。
ただし、あじさいの品種と場所によってかなりあじさいにも開花期にばらつきがあります。
舞鶴自然文化園では、多少あじさいの開花のピークを外したとしても充分にあじさいを楽しむことができます。
真ん中付近に人物が写っていますが、ちょうどあのあたりのあじさいの中を左右に散策路が走っています。
今日は平日の開門直後のため舞鶴自然文化園内も、閑散としていますが、休日には行列ができるそうです。
これだけの見事な絶景なのに、あじさい見物客はたった10人くらいしかいません。
とっても贅沢に楽しめますね。
舞鶴自然文化園、おすすめです。
最下部に見えた休憩所から見たアジサイの海です。
柱の配置を工夫し、特に説明書きはありませんが、額縁庭園的に見えるように設計されています。
座って正面を見るとちょうど窓枠の中にあじさいが来ます。
舞鶴自然文化園は、細かいところまで工夫がされています。
京都ではここだけ?「あじさいと海」の景色
舞鶴自然文化園から南側を眺めると、軍港として栄え、今も海上自衛隊が駐屯する東舞鶴の町並みが見えます。
奥の高い山はおそらく丹後富士こと建部山(316m)です。
代々丹後国守護を務めた一色氏の居城・建部山城がありました。
京都というと「海なし県」という印象を持たれがちですが、舞鶴など丹後には豊かな海が広がっています。
「海の京都」として京都府も売り出し中で、一定の成果を上げています。
舞鶴自然文化園のように「あじさいと海」の景色を見られるところもあるのです。
青、紫、赤、白・・・多彩な品種のあじさい
前景も中景も遠景も全部あじさいです。
舞鶴自然文化園内には100品種ほどのあじさいがあるそうで、さまざまなあじさいが咲いています。
色も形も様々なあじさいたちです。
ただし品種名を示す札はないので、どれが何という品種のあじさいなのかはわかりません。
それだけはちょっと残念です。
舞鶴自然文化園と名乗る以上は、全部とはいいませんが、ある程度はあじさいの品種も知りたいところです。
10万株もあるならハートのあじさいなんていくらでもあるはず・・・ですが、なんと舞鶴自然文化園で発見できたハートのあじさいはたった一つ。
ハート自体が満開を過ぎて散り始めたタイミングで起こるものなので、あじさいの満開前なら仕方ないところですが。
舞鶴自然文化園のあじさいを満喫しました。
きっとまた舞鶴自然文化園を訪れたいと思います。
三室戸寺や善峯寺や藤森神社のあじさいも良いですが、桁違いの舞鶴自然文化園は是非訪れるべきです!
おわりに
舞鶴自然文化園に行こう!
こんなに素晴らしいアジサイを堪能できる舞鶴自然文化園ですが、財政難で困っています。
四季を通じて開園されていた舞鶴文化園は、2021年からツバキとアジサイの開花シーズンのみの開花となりました。
閉園という最悪の事態は避けられたものの、予算の削減は避けられず、公開される期間も面積も縮小されています。
舞鶴でも決してアクセスには恵まれていない立地にあり、なかなか四季を通しての集客は難しいのはやむをえないところではあります。
アジサイ園の美しさはこれまで記したとおりですが、アジサイ以外のシーズンも素晴らしいことでしょう。
少しでも多くの人に舞鶴文化園のすばらしさを味わって欲しいと強く思います。
海の京都もMKタクシーにおまかせ
内陸にある印象の京都ですが、北部は日本海に面している「海の京都」です。
豊かな歴史と文化を持ち、“海”の魅力に恵まれた「海の京都」をMKの観光タクシーでめぐりませんか?
今回、あらたに舞鶴自然文化園というあじさいの超穴場スポットを訪れることができました。
舞鶴自然文化園だけではなく、天橋立、海軍ゆかりの舞鶴港、伊根湾めぐりなど、みどころはたくさんあります。
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丹後エリアのあじさいスポット情報
ニワトリがいることで有名な福知山市の丹州観音寺も舞鶴自然文化園に勝るとも劣らないおすすめあじさいスポットです。