鉄道写真家の清水薫先生を偲ぶ｜琵琶湖周遊の鉄道撮影ツアーレポート
目次
去る2021年4月10日（土）、MKトラベル主催で「鉄道写真家 清水薫先生一周忌｜琵琶湖ぐるっと周遊 鉄道撮影ツアー」を催行いたしました。
本ツアーは、これまでMKトラベルの鉄道撮影ツアーの講師としてご活躍いただいた清水薫先生の一周忌の節目とした追悼ツアーです。
当日はたくさんのファンの方にご参加いただき、清水薫先生が愛された琵琶湖の周辺を走る鉄道を撮影しました。
講師プロフィール
清水 薫 先生
清水薫フォトオフィス代表。写真家。
鉄道雑誌や書籍、鉄道関連商品、広報誌、広告などの撮影を行うとともに、写真教室の講師を務めるなど活躍は多岐に渡る。
地元滋賀の鉄道を愛し、作品を多く発表。写真展やカレンダー、写真集「琵琶湖を巡る鉄道」などを出版。
温厚な人柄で多くの人々に慕われていたが、2020年4月2日、56歳という若さで急逝。
ゲスト講師プロフィール
福原 稔浩 氏
1975年に大手鉄道会社に入社。
駅業務、車掌、運転士、助役を担当後、1994年から広報部に所属(マスコミや社内誌を担当)し、2011年に自らロケーションサービスを立ち上げる。
鉄道知識に精通しており、NHK「ブラタモリ」や「鉄オタ選手権」、毎日放送「痛快!!明石家視台」などの鉄道番組や講演活動などを多数されている。
辻 良樹 氏
1967年滋賀県生まれ。東京で鉄道や旅行のPR誌編集を経てフリーの鉄道フォトライターに。
著書に『関西 鉄道考古学探見』『にっぽん列島車両図鑑』(ともに、JTBパブリッシング)『知れば知るほど面白い 西武鉄道』(洋泉社)『日本ののりもの大図鑑1208』(学研パブリッシング)など多数。近著に『北海道の廃線記録』(フォト・パブリッシング)ほか。
また、地元の近江鉄道をライフワークとして長年同鉄道に関する著述、撮影、写真個展、ツアー、講演活動などを行う。2017年「近江鉄道の活性化に長年の功績があった」として滋賀県知事表彰。
2020年、近江鉄道再生活性化に向けて滋賀県知事、沿線市町首長らと県の依頼で近江鉄道フィールドワークを行い、総合案内役に任命される。
清水薫氏とは、滋賀県を拠点に活動するプロ同士の仲で、お互い若い時から親交を持ってきた。
琵琶湖周遊の鉄道撮影ツアーレポート
スポット① 瀬田川橋梁で清水薫先生の追悼式
追悼式のようす 服部ひろみ様提供
最初に訪れたのは瀬田川橋梁。
ここでははじめに清水薫先生を偲ぶ追悼式を行いました。
清水薫先生の奥様とお母様、生前に先生と親交があったゲストのお二人からご挨拶をいただきました。
清水薫先生の奥様・お母様からご挨拶
奥様
「あまりの急逝のために迷惑をかけていないか一年間ずっと心配でした。今回このような機会を頂き感謝しています。」
お母様
「帰宅後はすぐに部屋に戻り、翌朝早くに出かけていくことが多かったので、自宅では鉄道写真のことはあまり話しませんでした。こんなに皆さんに慕われていたのかと、今になって分かりました。」
ツアーのゲスト2名よりご挨拶
福原 稔浩 様（近鉄HD広報）
「清水先生はとにかく笑顔が印象的な方でした。今日はしんみりするより笑顔で楽しく思い出を語り、撮影を楽しみましょう。」
山田 和昭 様（近江鉄道）
「清水先生は律儀で几帳面、とても誠実な方でした。」
ゲストにはバス2台に分かれてご乗車いただき、清水薫先生との思い出話や、普段聞けない鉄道の裏話をお話いただきました。
中には清水薫先生の鉄道愛に溢れるお話も。
清水薫先生は特急しまかぜデビューの取材時、豪華なシートには全く座らず、車内をくまなく撮影されていたそうです。
鉄道撮影に出発！
追悼式が終わるといよいよ鉄道写真の撮影に出発！
当初撮影を予定していた貨物列車が遅延のため通過しませんでしたが、新快速や普通電車を色んなアングルで撮影することができました。
撮影の合間には、ツアー参加者のみなさんで清水薫先生との思い出を語りあっていらっしゃいました。
スポット② 近江鉄道愛知川橋梁
愛知川橋梁 服部ひろみ様提供
2ヵ所目に訪れたのは、近江鉄道愛知川橋梁です。
ここでは鉄道フォトライターの辻 良樹さんがお出迎え。
登録有形文化財の橋梁について解説をいただきました。
辻さんは若いころから清水薫先生と親交があり、同じ滋賀県出身のプロカメラマンとして互いに切磋琢磨されてきました。
そんな辻さんからも、清水薫先生との思い出話を聞くことができました。
昼食／駅弁のあら竹「モー太郎寿司」
鉄道撮影ツアーでは、お昼はもちろん駅弁をご用意しています。
お楽しみのお弁当は、三重県にある駅弁のあら竹の「モー太郎寿司」！
牛肉のしぐれ煮の巻き寿司弁当です。
清水薫先生との親交の深い新竹社長とのご縁で、今回三重・松阪より愛情のこもった駅弁を滋賀までお届けいただきました！
お弁当は立ち寄り地でゆっくりとお召し上がり頂きました。
公式ホームページ：ホームページ｜創業明治28年 駅弁のあら竹
スポット③ マキノピックランド・メタセコイヤ並木
マキノのメタセコイア並木沿いにあるマキノピックランドは、清水薫先生も生前よく撮影に通われた思い出の地。
ショップでは清水薫先生のグッズも販売されています。
こちらではお土産を購入したり、現地グルメに舌鼓を打ったり…
もちろんメタセコイアの並木道では思い思いに撮影も！
思い思いに自由時間をご堪能いただきました。
スポット④ 湖西線北小松－近江高島
北小松駅と近江高島駅間は、琵琶湖を俯瞰することができる名撮影スポットです。
ツアー当日は好天とあって、撮影には絶好の光線状態でした！
ここでは特急電車サンダーバードや普通・新快速電車を撮影。
滋賀県出身の清水薫先生にとって、この湖西線は生前撮影に通いつめられた場所でした
帰路へ
その後、石山駅経由で京都駅八条口までバスで帰路につきました。
道中参加者のみなさんから
「次回はいつ鉄道撮影ツアーがあるのですか？」
「来年も追悼ツアーやって下さい。」
などのお声も頂き、嬉しい気持ちでいっぱいでした。
ツアー参加者の声
- 清水薫先生はとにかくよく歩く方でした。鉄道写真＝編成写真だと思っていたのですが、そこに生活感や人が映りこむことで写真が活きてくるということを教えてもらいました。
- 清水薫先生には過去にMKトラベルの鉄道撮影ツアーで一度お世話になりました。
温厚ですごく人柄のいい方だと思い、次も先生のツアーに参加したいと思っていたのですが二度目は叶わず…寂しいかぎりです。 - メタセコイアのスポットにあるショップでも清水薫先生のグッズが販売されていて、本当に多くの人に慕われていた方だったんだなあと感じました。
- 清水薫先生はFacebookの投稿コメント欄やメッセンジャーで、本当に心よく交流いただける方でした。
- 清水薫先生にゆかりのある方がゲストでいらっしゃると聞いてツアーに参加しました。とても楽しい一日をありがとうございました。
- 撮影だけではなく、福原さん・山田さんの貴重なお話を伺えてとても充実した一日でした。清水薫先生の二周忌・三周忌と、ぜひ節目節目でまたツアーを企画してください。
- あらためて清水薫先生の優しい人柄を感じることのできるツアーで、よい休日が過ごせました。先生とは色々なところへ行きました。今でも清水薫先生の声が蘇ってきます。
- 清水薫先生がどこかにいらっしゃるような気がしました。
- 清水薫先生とは楽しい思い出しかありません。いままで本当にありがとうございました。
- 鉄道ファンになって半世紀。清水薫先生の生前には参加できなかったことは残念ですが、初の撮影ツアー参加はよい機会になりました。
- 湖国の鉄道風景を愛した一人の男が逝って一年。何とも感無量のツアー参加でした。
- よい供養になりました。清水薫先生は天国で笑ってくれていることでしょう。
- 清水薫先生とは2020年に初めてお会いし、これからもっと深くお付き合いさせていただこうという矢先でした。物静かでおだやかな人柄が印象的でした。
- また先生とゆかりの深い方とのツアーを期待しています！
おわりに
ツアーの後日、清水薫先生の奥様がMKトラベルにご来店されました。
奥様とお話した中で印象に残ったのは「これで一区切りがつきました。」とおっしゃっていたこと。
いままで清水先生が生前に交流されていた方々にお礼をする機会がなかったのだそうです。
追悼ツアーに対し、あらためて感謝のお言葉を頂きました。
今回のツアーの添乗中は、天国より清水先生が見守ってくださってると感じていました。
コロナ禍にも関わらず、千葉県や神奈川県からも足を運んでいただき、本当にたくさんの方にご参加頂きました。
これも先生の人徳のおかげだと感じています。
このご縁は大切に、これからも継続していきたいと思います。
過去に催行した清水薫先生との鉄道撮影ツアー
【2018年12月2日催行】鉄道写真家・清水薫先生と行く！片上鉄道保存会・山陽新幹線撮影ツアー
【2019年4月27日催行】鉄道写真家・清水薫先生と行く！新緑の高山本線撮影ツアー
【2019年8月31日催行】鉄道写真家・清水薫先生と行く！鳥取のローカル線撮影と乗り鉄ツアー
【2019年12月8日催行】鉄道写真家・清水薫さんと行く！おかでん・伯備線撮影ツアー
【2020年2月29日催行】鉄道写真家・清水薫先生と行く！北陸本線・小浜線撮影ツアー
京都発の日帰り旅行ならMKトラベル
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バスツアーの他にも、少人数でめぐるタクシーツアー、ご自宅からご参加いただけるオンラインツアーなど、多数ご用意しています。
