自給自足の山里から【162】「原発に頼らない社会づくりを」|MK新聞連載記事

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自給自足の山里から【162】「原発に頼らない社会づくりを」|MK新聞連載記事

MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、縄文百姓の大森昌也さんらによる「自給自足の山里から」を、1998年12月16日~2016年6月1日まで連載しました。
MK新聞2012年8月1日号の掲載記事です。

大森昌也さんの執筆です。

原発に頼らない社会づくりを

杉林の伐採、バンザーイ!!ヤッター!!

「トーキョ、トッキョク」「ホーケキョ、ケキョ」「ピィーピィ」など、ホトトギス・ウグイスなどの鳥たちが賑やかな山林の朝である。
MK新聞愛読者である京都の大塚さんから「杉の木を買い取って伐採したコラムを読ませてもらった時は、『バンザーイ!!ヤッター!!』と大声のエールを贈りました。聞こえたでしょうか」との声が届く。
家周りの放置された杉500本余りを、手鋸や斧等で3年かけて切り倒す。
40年以上の年輪をもつ木々で暗かった家周りは、すっかり明るくなった。太陽の光が差し、風が通るようになり、生きとし生けるもの・草・微生物・昆虫ら、そして鳥たちが帰ってきた。

山間を鋭く響かせるホトトギスの鳴き声に呼応するかのように、我がオンドリたち「コケッコッコー」と鴇の声を上げる。
田んぼの除草に精を出しながら「ガァーガァー」とうるさく鳴くアイガモ・アヒルを、8歳のつくしら孫たちが追いかける。
空からサギ・カラス・トンビが、地上では我がアオダイショウとカメが、うじゃうじゃいるオタマジャクシを狙う。

夕暮れ時、ポッポッとホタルの光。孫たちは追いかけ騒ぐ。小さな手のひらにピカッと輝く。かわいがりすぎてホタルを死なせてしまい悲しむみのりはまだ5歳。
夜が更けていくと「ケロケロ、ゲロゲロ」の大合唱。やがて、暗闇―朝焼け前の漆黒の世界に身震い。
こんな山村の風景を一瞬にして奪ったフクシマ原発事故。琵琶湖の2倍以上の土地が、何十年、何百年と失われた。今も600万もの人が、本来住んではならないところで生活を強いられている。
福井の半杭さんからは「我が町がチェルノブイリと成り果てれば、帰るあてなき避難民となる」との声。

20万人の声を「大きな音」という首相

福井大飯原発が再稼動する。いま、日本列島の東国は死に瀕し、西国はうち伏して嘆いているが、やがて西国も死に瀕して亡国となるのか。
我が息子・娘・孫たちも、「早くもフクシマを忘れたのか」と、大飯原発への道に座り込み封鎖。
しかし警察隊によって「ごぼう抜き」(強制排除)される。

娘のあいも上京し参加した首相官邸への抗議デモ。しかし、マスコミはほとんど伝えない。共に参加した友人のやす子さんから便りが届く。
「巨大利権のためなら民の命など砂粒より小さいとみなし、野田首相は20万人のデモ隊の声を『大きな音だね』と言ってのける。霞ヶ関・国会に通って院内集会や傍聴に参加すると、『全ての名簿は警察に渡しますよ』と隠しもせずのたまう時代。消費資本・経済至上主義の厚い衣装に包まれた軍国主義が公然と姿を現したことに戦慄する。迷彩服の自衛隊が演習と称して堂々と都内を行進、区役所に宿泊したことや、消費税増税騒ぎの最中に原子力を安全保障の柱に入れ込んだ日本核武装の条文(読売新聞は原子力は潜在核として必要と公言)。あまりにもきな臭くて鼻がもげそう。今の政治は脅迫が仕事です」。
亡国への道を、国家警察・マスコミ権力らで強引に推し進める愚かさは、若者たちの“アラブの春”など、歴史がすでに証明している。

ヘビに咬まれた犬

大阪からやってきた後藤さんが、犬のキナの散歩から帰ってくる。ふとキナの顔をみると、タヌキのように膨らんでいる。
「どうした?」と聞くと、「草むらでヘビの相手をしていて咬まれたようだ」との返答。
ヘビの咬まれた犬なんて聞いたことがない。全くおっちょこちょいな犬である。

キナは我が愛犬ナンの子である。生まれて間もなく神戸の方にもらわれていったが、なんと翌日もどってきた。聞くところによると、「ワンワン鳴かず、おねだりする子どものような甘えた調子で鳴く」せいで、子どもを虐待していないか近所の人から疑われたとか。
ワンワン鳴かない犬は、我が農場の七不思議の一つである。

2012年8月4日(土)午後4時30分~5時30分、関西テレビ特別番組を笑覧ください
「ペーパテストによる一発試験を撤廃すれば、点数偏重が解消されて個性が光る逸材が生まれる、明日への教育システムをみんなで議論しよう」と、“2012・東京談論会in東大”が6月23・24日、東大山上会館で開かれ、あいが呼ばれ話をする。
高校・大学に行かず入試と無関係な彼女は異色だったようだが、「いまは東大よりあ~す大学だ!」と、先輩の高橋さんはおっしゃる。

そんなあ~す農場を、7月9日、吉本興業の芸人・笑い飯が、「兵庫の山奥で自給自足生活する村がある!」と訪れる。
泥と汗にまみれた田草とり、水力発電水源の掃除、(大阪ガス提供の番組だそうだが)バイオガス装置への人糞投入、五右衛門風呂入浴のほか、村の若い4家族が集まった夕食風景など、一日がかりで撮る。
一時間番組で10分間ほどVTR紹介するという。

ロケが終わって帰り際に「絵描き百姓(りさ子)ならぬ漫才百姓になってみては」と笑い飯2人に話す。
放映は、8月4日(土)午後4時30分~5時30分、関西テレビ系列にて。
特別バラエティ番組「地球に優しいのは誰だ?輝け!エコデミー賞決定戦」です。笑覧ください。

 

あ~す農場

兵庫県朝来市和田山町朝日767

 

MK新聞について

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MK観光ドライバーによる京都の観光情報、旬の映画や隠れた名店のご紹介、 楽しい読み物から教養になる連載の数々、運輸行政に対するMKの主張などが凝縮されています。
40年以上も発行を続けるMK新聞を、皆さま、どうぞよろしくお願いします。

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MK新聞への「あ~す農場」の連載記事

1998年12月16日号~2016年6月1日号
大森昌也さん他「自給自足の山里より」(208回連載)

2017年1月1日号~2022年12月1日号
大森梨沙子さん「葉根たより」(72回連載)

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