フットハットがゆく【293】「独身貴族(春編)」|MK新聞連載記事

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フットハットがゆく【293】「独身貴族(春編)」|MK新聞連載記事

MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞では、塩見多一郎さんのエッセイ「フットハットがゆく」を2001年11月16日から連載しています。
MK新聞2018年4月1日号の掲載記事です。

 

独身貴族(春編)

春ですね。4月が来るとまた一つ歳を取るので、五十路に一歩一歩近づいている身としてはあまり嬉しくないのですが、寒いのが人一倍苦手なので、暖かくなることは嬉しい限りです。
個人の話をあれこれ書いても、なんの興味もないかも知れませんが、世の中にはそういう人間もいるのだと、多少でも思ってもらえれば幸いかとキーを叩きます…。

 

『独身貴族』というともう死語かもしれませんが、私は49歳の手前にして独身で、アパートで一人暮らしをしています。
気ままで自由で、ある意味、貴族だと思います(笑)。
春が来ると、やって来るのが花粉症ですね。私の周りはほぼ90%以上花粉症の皆さまで、見ていると本当に気の毒です。
かくいう私は花粉症とはまだ無縁です。突然かかると言いますが、今の所、48年、全く大丈夫です。
なぜ、花粉症にかからないのか自分の生活を紐解いてみるに、多分、いい意味での不衛生があります。
例えば、私は自炊率80%くらいですが、食べた後の食器は面倒くさくて洗わないことが多いです。
食器をそのまま置いておいて、次に作ったものをそのまま洗っていない食器に盛って食べます。
多分、洗っていない食器は雑菌だらけだと思うのです。雑菌ごと体内に取り込み続けた結果、抵抗力が増し、花粉のアレルギーなど受け付けないのかなと思っています。
確証はありませんが。
花粉症にかかると本当にしんどそうで時間の浪費もあると思いますが、日頃のトレーニングでそれを回避している、私は貴族。

 

冬場の洗濯物、特にインナー、Tシャツなどは畳みません。
部屋に洗濯機がないのでもっぱらコインランドリーですが、洗濯して乾燥機にかけて、そのまま畳まず袋に入れて、そこから取り出して着ていきます。
もちろんしわくちゃですが、冬場は、その上に何枚も着ますから、誰も見ませんから、畳む時間が省略できて良いです。
暖かくなって、Tシャツ一枚で出歩けるようになると、さすがにしわくちゃでは格好悪いので、畳みます。
暖かい時期は普通の畳む人、寒い時期は畳む時間を省いてより有意義に過ごす人、私は貴族。

 

春になって急に出て来るのは虫ですね。
冬場どこにいたのかと思うくらい急に出て来ます。
私の周りのほぼ99%の人は虫が嫌いですね。私は残り1%の虫好きなので、春になって虫が飛び始めるとウキウキします。
ただ、部屋でテレビを見ている時に視界を横切ったりしてイライラさせる虫、仕事に支障があるくらいのばい菌を運んで来る虫は、そこは私自身の死活問題なので、好き嫌いではなく殺します。
それ以外の虫は放っておきます。特にクモは、他の害虫を食べるので、私にとっては正義の味方としてウェルカムです。
ちょっと虫がいると、狂ったような声を出したり、ストレスを溜める人からすれば、私はかなりストレスフリーならぬ虫フリー、この性格は得をしていると思う、私は貴族。

 

そんな無敵の独身貴族にも、実はすごい弱みがあるので、それはまた次の機会に発表します。

 

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