MK新聞の社説記事「北海道運輸局の許認可引き伸ばしは法の下に平等な競争を阻害する行為である」2009年3月16日号
目次
MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞の2009年3月16日号に掲載された社説記事の全文です。
「タクシー再規制は事業者の創意工夫の放棄」と題して論じています。
北海道運輸局の許認可引き伸ばしは法の下に平等な競争を阻害する行為である
エムケイ株式会社 代表取締役社長 青木信明
札幌ハイヤー協会の回答書 誠意ない回答にはなはだ失望
前号のMK新聞にてお知らせいたしましたとおり、札幌ハイヤー協会が北海道運輸局を相手取り札幌MKの許認可差止めを求める訴訟、及び、MKの賃金体系を違法とし低運賃は乗務員の犠牲のもとに成り立っていると記者会見を開いた問題につきまして、弊社は給与体系の概略を説明して、札幌ハイヤー協会に発言内容の客観的根拠となる資料を求める公開質問状をお送りしました。
平成21年3月2日には回答書を受け取りましたが、回答内容につきましては協会の従前の主張と変わらず、いたずらに弊社の名誉と信頼を失墜させたにもかかわらず、質問に対して何ら説明責任を果たしていない残念なものでした。
標準処理期間の間際になっての北運局が三度目のヒアリング
一連の公開質問状及び賃金規程(抜粋)などは許認可の審査を行う北海道運輸局にもお渡しし、札幌ハイヤー協会の主張するような違反なものはないことを説明しておりましたが、2月下旬になって北海道運輸局から本件についてヒアリングを行う旨の通知がありました。
これまで北海道運輸局のヒアリングは二度(弊社の経験上、通常は一度と理解しております)行われましたが、標準処理期間が3月7日に迫った時期に三度目のヒアリングが行われることに驚くとともに、ヒアリング内容を北海道労働局に照会をかけてその回答を待つ、他の運輸局管轄のMKのことは関係なく、北海道のことは北海道で確認を行うとのことです。これからどれほどの時間がかかるのでしょうか。
全てを北運局に開示しているので早急に許認可されるよう願います
もちろん弊社といたしましては北海道運輸局の審査にご協力させていただきますし、何らやましいことはございません。これを機に弊社が適法に事業を行っているということのお墨付きをいただくということも評価できます。しかしながら許認可がそれだけ引き伸ばされれば開業日が遅れ、採用したドライバーの教習日当や事業用地の賃料など無用な費用が発生します。
すでに許認可を受けて新規開業している福岡MKや滋賀MKは既存5社と同じ諸規程を労基に届け出ていることはいうまでもありません。はっきり申し上げますと第三者(札幌ハイヤー協会)からの行為(差止め訴訟)のために、札幌MKの審査が延ばされるということに強い違和感を抱いております。
貴殿におかれましては、北海道運輸局に無用の審査引き伸ばしをせずに、粛々と審査を進め、標準処理期間を遵守するようご指導賜りますようよろしくお願いいたします。
(本文は平成21年3月10日に作成しました。それまでに許認可された場合はお詫びいたします)